サンチャイルドさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

サンチャイルド

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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

私のような「バットマン」を全く観ていない者でも感銘を受ける。見終わった後にあれこれ考えさせてくれる現代社会を反映した寓話。

作品を文学、心理学にまで高めるのが、黒人シングルマザーとの関係。あれがメラ
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.4

ひたすら圧倒されて、疲れました。それほど入り込ませる演出が施されていた。こんな凄惨な事件をも勇気を持って、エンタテインメントに仕立て上げ、映画にメディアの役割を背負わせる事は、世界を豊かにな方向へと目>>続きを読む

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.4

「人を何故、殺しちゃいけないの?」って本能が狂った者の質問には、これを見よと言いたくなる。
死んだ方がマシだと思わせる状態でも、そのギリギリの命を灯すのは何故か?崇高な復讐、それくらい人っていうのは、
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カラー・オブ・ハート(1998年製作の映画)

4.6

なんてファンタスティックな映画か!日本人にこそこの映画のテーマ、メッセージは響くんじゃないか。なんと言っても、未だにこの国では、本当に「色」を憎む輩が跋扈していて、娘の中学校のように「靴下の色は白だけ>>続きを読む

偉大な生涯の物語(1965年製作の映画)

3.0

小学生の頃、イエスを主人公としたアニメを何故か観た記憶がある。しっかりしたイエスの伝記はそれ以来。神話入門編として、観賞。

リトル・ブッダ(1993年製作の映画)

3.1

大の苦手意識のある監督さんですが、前半は、2つのストーリーがどう絡んでくれるのかと高い期待を与えてくれて、良かったんだけどなぁ。
しかし、その期待の方向性が間違っていたようで、徐々に何だかなぁという気
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崖っぷちの男(2011年製作の映画)

4.5

Bーmovieとして、最高点!
逃走、クライム、復讐劇を見事な脚本でテンポ良く、それに加え、魅せる映画としても秀逸。
ま、思想性や社会性は薄いので、数年後には、コロッと内容を忘れてるんだろうけど、掛け
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アレキサンダー(2004年製作の映画)

3.3

漫画「ヒストリエ」にハマり、アレキサンダー大王の生涯に興味が湧き、観賞。

前半は、60年代歴史スペクタクル映画のように、サラッとした、テーマ性の薄い絵巻物ぽく、オリバーストーンのクセが押さえ込まれて
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.1

元来苦手なタランティーノに加え、感想が逆になりがちな文春の映画評で満点近いので、イヤな予感はしてた。それでも60年代のハリウッドの話し、役者の栄枯盛衰が、かのチャールズマンソンどもとどう絡むのかと悪趣>>続きを読む

ナイロビの蜂(2005年製作の映画)

4.4

漫画マスターキートンのような社会派サスペンスは、大好物で、こんな映画に出会うために映画を見続けようと改めて思う。
社会派でありながらも、個々のキャラの心根に強く寄り添っており、その描写が印象深い。何故
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ミスト(2007年製作の映画)

4.3

これは凄い!狭い舞台、ありがちな敵が、なんともスケール感ある映画に仕立て上げてある。なにより、その狭い舞台の戦いの不自由さに焦点を当てるとは。敵が結束力を生むとは限らないか。

ブラインドネス(2008年製作の映画)

3.8

世界なんて目が見えない感染症が起これば、一発で滅ぶんだな。

パパが遺した物語(2015年製作の映画)

4.2

父が壁となり、守られていた回想シーンと生きるリアルに直面する現在シーンとのクロス構成がよく出来ていて、より心に染み込む仕掛けとなっている。

愛が無ければ生きていけないのに、幸せが怖いという矛盾した、
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コーチ・カーター(2005年製作の映画)

3.7

こういったアメリカの現在のジャーナリスティックな描写は面白い。
ここでは大学への入学方法と学歴社会のリアル、それに背を向けることが転落の始まりとなりかねない厳しい社会の一辺を観ることが出来る。

この
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10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

これだけ豪快な尻すぼみ映画もあるもんじゃない。(苦笑)それだけ終盤までが良かったとも言えるのだが、もう脱出だけで終わらせた方が良かったとも言わざるを得ない。脱出後は、それまでと違う監督と脚本家でも作っ>>続きを読む

コレリ大尉のマンドリン(2001年製作の映画)

3.9

あだち充が戦争映画を描いたら、こうなるんじゃないかって感じの、戦禍の中でも愛情や信念をストレートに出さない、奥ゆかしい美学が漂っている。それをオーラスの凄惨な場面で抑えきれなくなるのは、日本人好みな展>>続きを読む

激怒(1972年製作の映画)

2.5

これだけDVDの裏の説明文とストーリーが異なる作品は初めて。一体、あれは何の紹介文だったんだ?と返却時に再確認しにいったほど。
その書かれたあらすじを期待してただけに抗議の意味で低い点数を。(普段はD
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.6

イーストウッドの映画はテーマにしっかり焦点が絞られ、着地してくるのが醍醐味なのだが、この映画に関しては、私はそれを感じ取れなかったなぁ。ウディアレンの作品みたいになんとはなく終わった感も。

かといっ
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ゴジラ(1984年製作の映画)

3.3

小学生の頃に劇場鑑賞。いい年しても怪獣映画が好きなのは、これのおかげか?

当時、ゴジラの缶ペンケース買うほど、ゴジラにはまったよな。(性格的に過度なマニア、コレクターにはならなかったが)
パニック映
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コレクター(2012年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

完全ネタバレです。ご注意を!

「こら、異常者サスペンス堪能できた、高評価やぁ」と意気込んできたら、意外に低評価でビックリ。十二分にドンで返しも味わえたんだけどなぁ。

いつ内通者(相方かなとチラッと
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クレオパトラ(1963年製作の映画)

3.5

「シネマウォーク」という秀逸な歴史映画解説本を古本屋で発見し、それに取り上げられている映画を観てみるシリーズ第一弾。

映画はタイムマシンみたいなものとその本は書いていたが、確かに軽く疑似体験させても
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チャンプ(1979年製作の映画)

4.7

ベタと言われても、親子の情愛に変化球は似合わない、ストレートでいかに感動させられるかが、親子モノのあるべき型で、その最高峰の映画。この映画を観れば少子化がストップしそうなほど、子供を持つ勇気が得られる>>続きを読む

夢駆ける馬ドリーマー(2005年製作の映画)

4.5

これはめちゃいいっすねぇ。競馬映画の名作シービスケットよりも好きかも。隠れた名作ってあるもんだと。
大変難しい結論に持って行くまでのストーリーに破綻がなく、説得力が高い。競馬ファンに「そりゃ無いわ。」
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

4.0

10年以上前、the pillowsのバンドの友情をモチーフした曲名からこの映画を知ったが、その曲があまりに美し過ぎて、ハードルが上がっていたため、どうにも手を出せなかった。アメリカンニューシネマは、>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.6

男の成長に不可欠な二大前提として「他者からの暴力をいなす」「女を獲得する」があると思うが、女の子の場合は、「母親の眼から逃れる、解放される」だと思う。
この映画は、その母親と対峙、逃走が堂々とリアルに
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荒野にて(2017年製作の映画)

3.9

孤独と自由は、コインの裏表。自由でいるには孤独をまとわなければならないし、孤独を恐れると不自由となる。自由の輝きは孤独の闇を深くする。しかし、このコインは、力を得た大人が自ら覚悟を持って求めるものであ>>続きを読む

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)

4.3

どっちの判断も間違いで無いのに、それでもやらなきゃならない決断の難しさ、重さよ。

この凄い決断の為の舞台装置、ストーリー前提、キャラ立てなどが完璧に造り込んであるのが素晴らしい。

ザ・イースト(2013年製作の映画)

4.2

こういう映画に偶然出会うと映画の世界に戻ってきた甲斐があったと心底思う。

サスペンス、社会性のある面白いストーリーを奇妙な世界観で絶妙にくるんであり、そこにオリジナリティがある。潜入モノというカテゴ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.7

ストーリー展開の軽やかさはさすがスパイクリー。ゲットアウトの脚本家が書いているのもあり、しっかりと伏線回収も出来ている。ただ、なんいうか、私には、なにかがはまらなかったなぁ。同じカテゴリーテーマである>>続きを読む

ミシシッピー・バーニング(1988年製作の映画)

3.8

高校時代にKKKの存在を教えてくれた作品。ブラッククランズマン鑑賞前に予習として。

こんなに後味が悪かったっけ?逆にそれでポイントアップ。私にとって、最強のトラウマ映画「ミッドナイトエクスプレス」の
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ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

4.5

凄いテーマと滅多にない珍しいストーリーに感嘆。なんでアカデミー脚本賞が取れてないのだろう。(「her」よりもなぁ)

当てにならない、モルモットにされている状況の医学に頼らず、患者自らで生を保とうとす
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スティング(1973年製作の映画)

4.4

いつか観なきゃの映画だったが、もっと早く観とかなきゃだった。

いや、騙された。この構成はお見事。終わった瞬間に「やられた~」と拍手。テンポの良さ、音楽や映像のポップ感が、復讐劇(正確には八つ当たり劇
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ゴールド/金塊の行方(2016年製作の映画)

3.5

ストーリーもテンポよく、面白いのに、宣伝の解説文等が過剰で先読みをさせられてしまったのが、かなり残念。前情報無しに見れば欲しかった。もったいない。

マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃に読んでもらった「マッチ売りの少女」「フランダースの犬」みたいな、何も悪いことをしていないのに、バッドエンドを迎えさせる西洋の絵本のもの悲しさは、強く印象深かった。めでたしめでたしじゃない話の>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.4

大きなサビやダイナミックな転調は無く、同じコード進行を何度か循環する、サークルソングというタイプの曲があるが(名曲スタンドバイミーなどもそれ)、このタイプの曲のように聞きやすく、心に染みこみやすい映画>>続きを読む

カリートの道(1993年製作の映画)

3.7

観てはいなかったはずなのに、あまりに既視感あるストーリー。ベタといえばそれまでだが、それでも引き込みさせるのが映画の底力であろう。
ラストの30分にそれがあり、ここでハラハラドキドキが爆発しているのも
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