サンチャイルドさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

サンチャイルド

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レナードの朝(1990年製作の映画)

4.7

前置きとして 
約30年前の高校時代に劇場で観たときは、これも高校時代に読んだ小説「アルジャーノンに花束を」によく似た話で、なんとも胸が痛んだ記憶が強く残っていた。
その痛みが怖く、正直、なかなかもう
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.3

中学生の頃にレンタルビデオ(500円くらいしたっけ)で鑑賞。当時、ケビン・コスナーという主役の名前も知らなかった。
その無名の役者(当時の私には)が、デニーロやショーンコネリーら大物相手に立ち回ってい
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

3.9

息苦しさすら感じさせる、感情を抑圧したままの主人公をゴズリングがよく演じきっている。究極の引き算的演技と言ってもよく、そのゴズリングを観賞するための作品。

チャゼル監督のお得意のどんでん返しも使えな
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天使と悪魔(2009年製作の映画)

3.7

前回、酷評されたからか、サスペンスとしてのストーリー展開にしっかりと焦点があたり、狭い場所、短い時間軸でのまとまった話しになってはいる。また、ラストに向けてのグッと盛り上がりがあるのも良い。

しかし
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俺たちは天使じゃない(1989年製作の映画)

4.0

流れるようで無駄シーンのないテンポの良い、且つ、セリフに何とも含蓄を感じさせる脚本の素晴らしさ。
アメリカの辺境の街ののどかさと清々しさを感じさせる映像も中世のお伽噺の中にいるように浸れる。意外にいつ
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アナライズ・ミー(1999年製作の映画)

3.8

いやー笑った。しかし、その笑いが、物まね芸人のテルのデニーロ真似に逆に影響を受けたモノであるのが否めないのかな。(苦笑)ともあれ、あの演技感たっぷりの半笑いな泣き顔は、コメディでこそ活きるんだなぁ。

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.7

いやしくも日本の大新聞社の社主は「悪名は、無名に勝る」と言ったようだが、まさにその狂ったマスメディア世界観を反映したかのような物語。

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)

4.2

あの出来事を即座に映画にしているのが凄い。映画にジャーナリズムが残っているのは羨ましい。
イラク戦争やタリバン掃討に比べ、アメリカに正義ある行動なんで、こっちも穿った見方をせず、アメリカ側について観る
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恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年製作の映画)

4.2

大人のラブストーリーを堪能。ラブストーリーだが、テーマとしては、女性に本気で向き合うことで促される変化、成長。かの心理学者ユングは、「人は、異性と向き合うことでしか成長しない。」といったそうだが、まさ>>続きを読む

ダンテズ・ピーク(1997年製作の映画)

4.3

劇場公開の時に知っていたのに、何故劇場で観なかった?と後悔した作品は多くあるが、そのなかでのトップランクの逸品。映画館で観てこそだったのに。

パニック映画の中でも、地震、噴火、溶岩に濁流などのスケー
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フロントランナー(2018年製作の映画)

3.5

政治能力と性事倫理のバランスをどう計るかという現在の日本でも拭いきれないテーマに堂々と挑み、多面的見解を導いていることから、この挑戦自体は成功している。

ただ、その意気込みが強すぎて、やや生真面目に
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.9

「ガラス」と銘打たれているが、主役は怪優マカヴォイといってよく、彼の歴史的怪演を味わえる映画。
そんなキャラ立ちした映画なのに、キャラのみに頼らず、クネクネした一筋縄でいかないストーリー展開から、強い
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ナショナル・トレジャー(2004年製作の映画)

4.0

この映画で確信したのが、私が1番好きなアクション映画の分野って、宝探しなんだなと。テンポ良く楽しい。

ジュリエットからの手紙(2010年製作の映画)

3.9

ストレートな恋愛映画だけど、設定がふるってる。手紙って力があるよなぁ。自分も外国にそういった女性がいるだけに我が毎のように観ることが出来た。

ジャッカルの日(1973年製作の映画)

3.8

鋭く切れ者の雰囲気の割りにオッチョコチョイな暗殺者とフワッとした雰囲気の割りに素早く、優秀な警察官僚のキャラ設定が面白い。また、ストーリーも時間が経つ毎にドキドキ感が増していく展開なのが上手い。

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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

4.1

えらく評判が悪いとだけは聞いていたが、「なんでなの?」

私が、生涯で1番好きな漫画「マスターキートン」のストーリー分野のような、現代社会の闇と歴史ミステリーがミックスした話は、大好物で、たまらない。
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ラリー・フリント(1996年製作の映画)

3.9

大河ドラマの総集編みたいに、いいとこ取りでテンポが良い、変人伝記映画。ひとつひとつのエピソードは深くないが薄味にならないのは、このアンチヒーローキャラ設定の良さから。
道徳も倫理も、自由も愛もわかって
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I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

4.3

発達障害の父を持つという設定が秀逸。綺麗事でない愛は、こう描くべきとお手本のよう。
同時に父娘モノとしても傑作。

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

3.7

ポルノ撮影隊が疑似家族になっていくという発想の面白さ。

ワルキューレ(2008年製作の映画)

3.8

ヒトラーの異様な強運を描く映画で、神さまなんかおらんがなと厭世観に陥っちゃいそうな映画。

それでも、何処かに人類の希望を託したくなるのは、勝てないとわかってても、私心を捨て、戦いに挑む人達がいたこと
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ギヴァー 記憶を注ぐ者(2014年製作の映画)

3.3

北朝鮮の理念と進撃の巨人の壁の中の世界観を足して創ったような、競争も希望も愛もなく、見せかけの平等と安定と生活だけが漂う世界に閉じ込められたことに疑問を抱く物語。
そんな広大で深淵なテーマを二時間でま
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アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.8

脱出モノは、好きなんだよなぁ。改めて観ても、面白かったのに、何故か感想が出てこない。不思議だ。
うーん、主人公のキャラ設定がやや甘いのかな?アンチヒーローも同情もしにくいので、「逃げろ~」とあまり感じ
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ブレイブハート(1995年製作の映画)

4.2

20年ぶり位に鑑賞。初見の際、友人達とビデオで観て、心ふるわされた「フリーーダム」のセリフが身内流行りしたっけ。

映像の良さは言うに及ばず、自由と愛と戦争を見事なバランスで描いており、物語としても面
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マジック・イン・ムーンライト(2014年製作の映画)

3.3

見世物の世界の住人でありながらも、にじみ出るコリン・ファースのエスタブリッシュメントさが見ものの映画。いや、見世物になるには、逆に裏に魂の高潔さがいるのか。人を喜ばせる商売こそが最も素晴らしいんだから>>続きを読む

タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

4.2

今から40年近く前、幼稚園か小1くらいの冬休みあたり、テレビで観たのが最初。隣のビルへの脱出ロープウェイ大作戦の失敗が、鮮明に記憶に残ってた。
大人になって観ても、あのリアル感は損なわれていないと感じ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.7

なんといっても、演技・音楽を主とした「画」の素晴らしさ。クイーンのこだわりの音作りのように、転がるタイヤや流れるトランクケースといった調度品のワンカットにまで、何かの暗示をも感じさせる、凝りまくった映>>続きを読む

みんなのいえ(2001年製作の映画)

3.7

建築関係の仕事をしてみて、改めてみると、まぁこれだけ建築現場に現実にいがちなキャラと設定を、よくも見事に描いたもんだとひたすら感心。
逆にココリコ田中演じる、我が(三谷監督)の分身と思われるキャラのデ
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

4.9

なんといっても脚本の良さ。
前回は「何をやろうとしているのかが分からない視点」の主人公を観客と重なる角度から、描いてあり(私はその点はストレスもあった。狙いと分かった後も。今回、同時上映で再鑑賞したが
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ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)

4.4

女子ボクシング、家庭に恵まれない二人という設定、「ム・クシュラ」「レモンパイ」というキーワード、人生の光と未来を信じたくなる世界観等が、残りの40分程度のテーマの為にあるという凄まじい構成。
そのテー
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ライ麦畑で出会ったら(2015年製作の映画)

3.8

映画「スタンドバイミー」の高校生版。隠遁者サリンジャーを探すストーリーってのは、どうにも惹かれた。しかも、実話ベースとは。ファッションとしてサリンジャーファンになろうとして、全くなれなかった恥ずかしい>>続きを読む

ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密(2017年製作の映画)

3.3

惜しいなぁ。実話とは思いがたいほど、面白い話が満載過ぎて、いくらなんでも二時間ではまとめられなかったよね感が拭えない。

奇妙に成立してしまったポリアモリー的三角夫婦関係、ワンダーウーマンの原案秘話、
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.4

漫画ドカベンの「31巻」は、各登場人物の過去、人格の核となる重要エピソードを交え、それをプレーに反映させ、決勝戦を展開するという手法を編み出したが、この話も人の命を救った英雄像を過去から描く面白い構成>>続きを読む

インサイダー(1999年製作の映画)

4.5

金で正義を買える社会への怒りに満ちた作品。

こういうのを高校時代にでも見てたら、有り得ないジャーナリズムに憧れて、その憧れの炎に身を焼かれかねなかったろう。それほど、アルパチーノ演ずるつまらない大人
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コラテラル(2004年製作の映画)

4.4

まだまだお宝映画ってあるもんだなと。

ベースとなるストーリー、「殺し屋のお仕事にタクシー運転手が巻き込まれる」は、三谷幸喜なんかのコメディ映画の設定でも使いそうだけど、この映画の肝は、設定らよりも、
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記憶探偵と鍵のかかった少女(2013年製作の映画)

3.8

この設定の面白さとサスペンス力にポイントアップ。設定にこだわらず、話の展開と映像に力を入れており、予想よりも面白かった。
残念なのが、ちょっと、話がまとめきらず、散らかったまま終わった感じもある。パー
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ハローグッバイ(2016年製作の映画)

3.7

シュローダーヘッズ・渡辺シュンスケファンとして、役者のシュンちゃんを参観日に行く気持ちで、音楽のみに期待しての鑑賞。それが意外にこんなに心に打たれるとは。女子版「スタンドバイミー」的というか。

優等
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