ピートロさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

ピートロ

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海獣の子供(2018年製作の映画)

3.6

作画はすさまじいが、ストーリーは牽引力が弱く後半にいくほど抽象的になっていくので好みはわかれそう。
水中の巨大生物たちにぞわぞわした。

青春残酷物語(1960年製作の映画)

3.8

ずいぶん昔に観たときは、なんてすごい作品なんだと興奮したが、今、観直してみたら、たしかに面白いんだけどそこまでではなかった。
木場とリンゴをかじるシーンが印象的。

セノーテ(2019年製作の映画)

3.3

ドラッギーな映像とポエジーな台詞。
心地良くてウトウトした。
ジャンル的にはドキュメンタリーなのだろうが、そんな窮屈な枠にはおさまらない奔放さがある。

サバハ(2019年製作の映画)

3.5

あやしげな新興宗教を調査するサスペンスと、グロテスクな悪魔の影をちらつかせるホラーテイストにのって、魅力的な小道具がばんばん並べられる序盤。これでもかと煽られた期待感だったが、終盤にかけて徐々に失速し>>続きを読む

秋の理由(2015年製作の映画)

3.0

詩的な台詞や細部を省略した奇妙でおだやかな時間はまあいいとして、車中の男女の会話、波音に合わせて絡まる4つの手、フォント…などなど決定的にダサいのがつらい。

tarpaulin(2012年製作の映画)

3.6

『こっぴどい猫』の主人公の息子夫婦のその後を28分ワンカットで描いたスピンオフ。日没後の暗く狭い公園になぜかあの人が現れて熱唱する。不思議な余韻。

お嬢さん(1961年製作の映画)

4.0

JDのあややが勢いでプレイボーイの人妻に!?
話自体にはそんなに工夫やひねりはないけれど、キャストの魅力とトントン拍子に進むリズミカルな展開と観終わったあとの幸福感でオールオッケー。
ごちそうさまでし
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こっぴどい猫(2012年製作の映画)

4.2

片思いが連鎖するバトンリレー方式の群像ダメ恋愛劇。
同形式で2年後に発表された『サッドティー』よりも、キャストの魅力(モト冬樹最高!丸坊主頭の今泉力哉監督も怪演)とラストの爆発力で本作のほうが好きだ。
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初恋(2020年製作の映画)

4.1

序盤は最高だが後半につれて息切れしてくることの多い三池作品であるが、本作は最後まで飽きさせることなく完走。
雑ではないが丁寧でもなく、古臭くはないが目新しくもなく、守りに入ってはいないが攻め切ってもい
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ニーチェの馬(2011年製作の映画)

4.0

右腕に障害のある農夫と寡黙な娘の、質素で重苦しい生活のルーティンをモノクロで淡々と描く。
絵画のような詩のような美しさと力強さ。
放送事故ばりの変化の乏しい長回しにより、何度も睡魔に襲われるも、個人的
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豚と軍艦(1961年製作の映画)

4.2

HDリマスター版なので画質はとてもきれいだったが、音声が何を言ってるのか聞き取れない(程度は演者にもよるが特に長門裕之w)ため、序盤ちょっと集中力を欠いてしまったが、後半の盛り上がりはすごい。
港を見
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青空娘(1957年製作の映画)

4.1

ノースリーブの若尾文子のむちむちした二の腕映画。
かわいい。そしてかわいい。かわいいというそれだけでいいんじゃないかと思う。
内容は変則的な現代版シンデレラ(靴を預けたりなど想起させる演出あり)。
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ヘンリー・フール(1997年製作の映画)

3.5

初ハートリーにおすすめなのは『トラスト・ミー』だと思うけど、次が本作かなと思った。
しかし見やすい(ストーリーがある)ものの「らしさ」は少ないから微妙かもしれない。
ゲロと下痢の描写が妙にリアルで尾を
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そんなこと考えるの馬鹿(2019年製作の映画)

3.5

不条理で残酷だがノスタルジックでエモい。
「見えないおばあさん」というアイデアをディスコミュニケーションというテーマにうまく結びつけた。
上映後、トークショーあり。登壇者は田村将章、金子由里奈、清水啓
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劇場版ごん GON, THE LITTLE FOX(2019年製作の映画)

3.7

みんな大好き(?)あの『ごんぎつね』のストップモーションアニメ。
味わい深い素朴な人形たちの造形がすばらしい(特に2足歩行時のごんがかわいい)。
上映後トークショーあり。
登壇者:竹内泰人、八代健志(
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だってしょうがないじゃない(2019年製作の映画)

3.5

ADHDの監督が広汎性発達障害の親類の叔父「まことさん」に会いに行き交流を深めるドキュメンタリー。
まことさんの言動からは一見障がいはわかりにくい。ただ定期的に挿入される長尺の反復動作で、まことさんの
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ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

3.5

リンチと猿のシュールなダイアローグ。モノクロ。絶妙な噛み合わなさに中毒性がある。トゥータタボン!

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.1

主人公も周囲の人々もみな元になった実話の当人たちが演じているらしいが、にわかには信じられない。イケメンの主人公もクセのある父も自閉症の妹もとても素人とは思えない。この手法は『15時17分、パリ行き』を>>続きを読む

魚座どうし(2020年製作の映画)

4.0

「ndjc若手映画作家育成プロジェクト2019」で鑑賞。30分の短編だが内容があるようでないようである。何かが濃密。ラストかっこいい(あの目)。

2020.07.08
配信にて鑑賞。壊れた親でもその
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Le Cerveau - セルヴォ -(2020年製作の映画)

2.8

「ndjc若手映画作家育成プロジェクト2019」で鑑賞。30分の短編でSFを扱うのはなかなか難しいと思ったが、やはりちょっとわかりにくかった。アイデアやCGはよかった。

あなたみたいに、なりたくない。(2020年製作の映画)

3.2

「ndjc若手映画作家育成プロジェクト2019」で鑑賞。タイトルの意味がわかったときはどきりとした。主演の阿部純子さんかわいい。

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

4.5

ユーロスペースの原田芳雄生誕80年特集。
上映前に阪本順治監督、妻夫木聡、原田まゆのトークショーあり。
鑑賞は4度目くらいだが、劇場では初。
空腹だったので作中に頻繁に登場する食べ物が余計気になった(
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COMPLY+-ANCE コンプライアンス(2020年製作の映画)

3.5

おおまかにいえば岩切一空、飯塚貴士、斎藤工の3人の監督によるオムニバス。
岩切短編は中井友望がかわいく、衝撃的なラストもよかった。
飯塚作品は無茶苦茶な刑事とロボットがコンビの人形劇。おもろやさしい。
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.9

「全編(疑似)ワンカット」という惹句が頭からはなれず鑑賞中ずっと、木の幹で暗転したり、粉塵でホワイトアウトするたびに(あ、今、切れた)とばかり思ってしまった。
内容は気持ちいいくらいシンプルで「若い兵
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プロメア(2019年製作の映画)

4.1

同時期に公開された『スパイダーバース』と多くの共通点を感じたのがおもしろい。
アニメ表現の新たなる可能性の探求、具体的にはリアル化と逆ベクトルの作画、モーションから得られる快感の追求、アニメならではの
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.7

モリカケや伊藤詩織さん問題などを扱った姿勢やテーマはよくやったと思うし、どんどん後に続いて欲しい。
まったく照明をつけない真っ暗な内閣情報調査室とか、主人公新聞記者の自宅デスクまわりの様子やツイッター
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.9

窮鼠と化した宝石商の綱渡り的ドタバタ劇。
ひたすらにどなりわめきあばれさわぐ狂騒がすごい。
80年代チックな不思議な劇伴とサイケデリックなCGの絶妙な違和感が印象的。
A24。

さよならテレビ(2019年製作の映画)

3.9

「落とし方」がうますぎて、それが鼻につく人もいるだろうが、個人的には好きだ。
そうなるとネガティブにとらえていたタイトルも、ポジティブな意味が込められてるんじゃないかと深読みできる。
これは一種のミス
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

フォードvsフェラーリではなく、フォードvsシェルビー&マイルズ。
ラストのフォードとフェラーリそれぞれの社長の態度・表情がよかった。そうそう、結局はそういうことなんだよなあと。
ぼくはカーレースに関
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Hole(1998年製作の映画)

3.9

武漢…じゃなかった台湾にて、謎のウイルスの蔓延により隔離された地域。
そこのボロマンションに取り残された上下階の部屋に住む男女。
降り止まない雨と荒廃した建物はまるでディストピア近未来SFのよう。
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.3

アリ・アスター監督の舞台挨拶つき先行上映会にて鑑賞。
フェスティバル・スリラー?北欧民族ホラー?怖くて笑える異色作だった。
監督は恋愛映画でもあり失恋映画でもあると言っていたが、個人的には白夜のスウェ
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アンナ(1966年製作の映画)

3.3

アンナ・カリーナの悶絶級のかわいさと、冒頭の狂気じみたダンスシーン。
あとは正直いいところなかった。

his(2020年製作の映画)

4.1

子連れゲイカップルの田舎暮らし。
主演の宮沢氷魚の透明感に見惚れた(顔だけじゃなく声も父親似だなあ )。
今回、監督は脚本まで手がけてはいないが、今泉テイストあふれる優しくておだやかなストーリーだった
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21世紀の女の子(2018年製作の映画)

3.3

「自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること」をテーマとした女性若手映画監督による1篇8分以内のオムニバス14篇。
個人的には1番ぶっとんでた山中瑶子監督の「回転てん子と
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

前評判の異常な高さから、これでもかとばかりにハードルを上げられているのにもかかわらず、それでもなお面白かったからすごい。
半地下の部屋や急勾配の薄汚れた町並み、高台の大豪邸の映像が、絵画のようにばっち
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mellow(2020年製作の映画)

3.9

心やさしいシャレオツ花屋の店主を中心とした恋愛群像劇。
映画よりも連続テレビドラマのほうが向いていそうなストーリーだった。
ラーメン屋店主を演じる岡崎紗絵がすばらしかった。演技も声もいい。
ともさえり
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