paraさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)(2022年製作の映画)

3.9

ありきたりとは真逆な、そしてどこか懐かしくとても不思議な感覚を覚えるメタ構造映画。
アクションというより家族愛で、最後は大団円な感じで◎

主演のシーラさんのQ&A付き。
とても素敵な方でした!

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ガザ・サーフ・クラブ(2016年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリー映画
トーク付き

トークでは映画に登場する人の2024年現在の安否…
現在のガザの海の状態、
ガザには生活必需品以外持ち込みができない中、サーフボードを届けるべく検問所で止められるも
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燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022年製作の映画)

4.0

情緒と郷愁
そしてネオン職人の心意気

エンドロールが沁みました。
最後なんかあるだろうなぁ〜からの…
やはり最後はそれだよね。

見覚えのあるネオンもスクリーンに映し出される。
安全のためらしいが、
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きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

4.0

ラブコメの姿をした異文化や多様性を語る映画。

ブルカがすべてを覆い隠す、それ以外もなかなか辛辣なセリフの数々。
そしてちょいちょい挟み込まれるブリティッシュユーモア。
47番地と49番地のく
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ゴッズ・クリーチャー(2022年製作の映画)

3.8

閉塞感しかないアイルランドの漁村が舞台。
A24作品。

久しぶりに故郷に舞い戻ってきた息子を庇う母が取った言動がやがて大きな波となって押し寄せる。

エミリー・ワトソンとポール・メスカルの演技目当て
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

-

性自認に悩む8歳を取り巻く物語。
自身が混乱していることもあり、なかなかのきかん坊アイトール。
(8歳で食べ物を粗末にするのはちと頂けないかな)

少し寝てしまったためスコアなし。

ラストにかけては
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.5

デジタルリマスター版

何度観ても冒頭のリトルグリーンバッグが流れるシーンは涙が出そうになる程震える。

選曲(ウガ・チャカなんてセンス良すぎる)も含めすべてがスタイリッシュで本当にタランティーノは素
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ディストピアと思いきや倦怠期の夫婦による近未来物語。(自己アイデンティティ)
鑑賞中に感じたお互いの微妙な表情を再確認したくて続けて2回視聴。
思いっきり引き摺られてどんよりとした気持ちになる。

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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.8

普通の中に潜む狂気

冒頭から今の日本人には少し辛くなる映像。
天変地異で家々が破壊されるのはフィクション映画だとわかっていても心が痛む。

極限状態に置かれた時、人間はどうなるのか。
鬼畜と成り果て
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.1

spider 否mothというか狂気の寄生虫。

毒あり過ぎの怪演バリー・コーガン。
ストーリーは前半と後半でジャンルが変わり、もう一回観ようとはなかなか思えないのだが、細部に渡るまで強く記憶に残る作
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アース・ママ(2023年製作の映画)

4.0

遠景のゴールデンゲートブリッジのライトも美しさより虚しさしかないしんどい余韻。

臨月のシングルマザーが主人公。
行政(司法)により養育資格がないとされて2人の子供は養護施設に保護されており週に一回
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.1

偉大な愛…
そしてOne for all All for one

これまでもドキュメンタリーや劇映画として取り上げられてきたウルグアイラグビーチームが搭乗した飛行機事故。事故から50年で製作された
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怒りの日(1943年製作の映画)

4.0

こちらも鑑賞から日数経過してしまいレビューが微妙です。

中世ヨーロッパの魔女狩り。

陰影が非常に美しい。
そしてアンネの強く深い眼差し。
愛を知ったアンネの変化とラスト。

それにしても女性だけが
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奇跡(1954年製作の映画)

4.0

演劇的な人の動き。
目線となるカメラワーク。
信仰と科学。

ルターの宗教改革…を思い出してみた。
キリスト教とひとくちに言っても宗派は様々。
宗派が存在しているのはキリスト教に限らず、現代でも同じ神
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神の道化師、フランチェスコ デジタル・リマスター版(1950年製作の映画)

4.0

アッシジの聖フランチェスコが布教を許されて各地を回り、そのフランチェスコの教えに忠実な兄弟たち(弟子)とともに過ごした短い日々。(フランチェスコ初期の活動)

廣瀬純氏トーク付き上映

清貧で慎み深い
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

西部開拓時代のオレゴン。一山当てようと乗り込んでくる荒くれ者たち。
そんな中で、剛ではなく柔で生き抜こうとする2人が出会い友情を育む。
物語は静かでしかし非常に饒舌でスリリング。

悪事は露見するのと
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リドル・オブ・ファイヤー(原題)(2023年製作の映画)

4.3

フォント、16mmフィルム、児童文学(冒険物)のような脚本、すべての要素・世界観が素晴らしい。
(ストーリーは良い子は真似しちゃダメ系でアメリカでもPG13。)

フィルムのざらつきが本当に良い味を出
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.6

フランス料理の真髄 そして愛と情熱の物語

今は固形コンソメがあるけれど昔は一から作るしかなく、手間ひまかけて様々な食材の組み合わせや火の入れ方、タイミングで変わる料理の味わい。
何より食べる人に美味
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ティル(2022年製作の映画)

4.0

アメリカの白人至上主義。

シカゴ出身の少年が親類の住むミシシッピーに遊びに行き、そこで起きたエメット・ティル事件とその後。
それは公民権運動へ繋がることになり、キング牧師のあの有名なスピーチ「I h
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

⭐️あなたを夢のチョコレート国へ⭐️

観た人が笑顔になれる作りで多幸感溢れる映画。

さすがPrince of Hollywood、演じていなくてもティミーから滲み出る王子様感は半端ないし、ティ
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Winter boy(2022年製作の映画)

-

自暴自棄になっても自分を傷つけるだけ

子ども(青年)の不安定な気持ちを描いた作品。
大人は心の中をすべて他人に曝け出すことはしないのだ。

リュカはいつの日か兄ちゃんの有り難みを知るだろう。

鑑賞
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The Goldman Case/ゴールドマン裁判(2023年製作の映画)

3.8

実際の裁判を描いた映画。
ほぼ全編が法廷内のため演劇的。
また被告人(ピエール・ゴールドマン)が活動家ということでとにかくギャンギャン吼えまくる。
一審は終身刑、映画は二審が舞台。
審議の後の判決が夜
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父ありき 4Kデジタル修復版(1942年製作の映画)

4.0

戦局映画。
長く日本ではGHQによる検閲版しかなかったのがペレストロイカで旧ソ連保有フィルムが西側に知られることとなり、本作のオリジナル版が発見されて生誕120年に合わせて削除された部分を繋ぎ合わせ修
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.7

アメリカが生んだ偉大な音楽家レナード・バーンスタインとその妻の物語。

カメラワークに変化があり躍動感も感じられ、カズ・ヒロ氏のメイクの凄さ、キャリー・マリガンの演技力。
オケパートが本当に素晴らしく
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市子(2023年製作の映画)

3.9

自らは動かないが寄ってくるものを捕捉する食虫花

人は人生をやり直すことは可能なんだろうか?
息をするように平然と嘘と罪を重ね続けた先に一体何があるのか。
背乗りし他人になりすましてまで生きる意味っ
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.0

35mmフィルム上映

妙ちきりんな国、JAPAN
(実際の日本そのままだし、客観的に見て終始こっ恥ずかしく苦笑いするしかない。しかも海外では日本語部分字幕なしだそうなので本当に奇異だと思う)
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

ワンコと音楽とユーモア、そして人間讃歌。
人は変わることが出来るし、一度きりの人生をタイミング逃さずに生きていく。
随所に挟み込まれる風景も完璧な構図で美麗。
チャップリンの映画を彷彿させるようなラス
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戦場のピアニスト 4Kデジタルリマスター版(2002年製作の映画)

4.0

原作書籍保有、録画データ所持ですが、4Kデジタルリマスターされたので劇場鑑賞。
ショパンの夜想曲NO.20を聴けばこの映画を思い出す。

ポーランドに住むユダヤ人ピアニストがナチスからの迫害を逃れて潜
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

3.8

ケリー・ライカート監督ティーチイン付上映

監督の地元オレゴン州にあるアートスクールが舞台。
日常を送る中で思うように行かずに苛立ったりと揺れ動く感情のさざなみのようなうねりを掬い取る柔らかな手触りの
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アダミアニ 祈りの谷(2021年製作の映画)

4.5

ジョージアの山岳地帯パンキシ渓谷に暮らすキスト人(ほぼムスリム)を追ったドキュメンタリー。
近年はチェチェンから逃れてきた人々も多く、ゲリラ養成所や犯罪多発など血なまぐさい状態だったことからヨーロッパ
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ペルリンプスと秘密の森(2022年製作の映画)

-

人間は己の飽くなき欲望のために破壊と殺戮を繰り返す。

利便性の追求…
電力の恩恵受けている身で偉そうなことは言えないのだが、俯瞰でみれば人間は地球に対してとんでもないことをしているんだ。地球は人間だ
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ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

3.9

ワンコと音楽とユーモアそして人情と。

コンテナに隠れて密航するもの途中で見つかり、逃げ出す少年。
優しい気持ちが世界を動かす。
こんな暖かな世界なら、という希望の物語。

「移民とわたしたち」
日本
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.7

フランスの歴史を映像で学ぶ。
時代の寵児ナポレオンが下克上でのし上がる歴史物ということもあり、駆け足でその人生を追うためやや大味な印象。

戦闘シーンはスペクタクルではあるもののIMAXカメラは使用し
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.8

鑑賞だけでヘロヘロ。

元M I6のスパイ作家チャールズ・カミングが共同脚本で、元ネイビーシールズの俳優が傭兵役で出演という文言に惹かれての鑑賞。

もちろん“それは流石に有り得ない“点もあるのです
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.1

敗戦後日本のある一場面。

演者たちの凄まじい熱演。
子役の塚尾くんの射るような強い目力に吸い込まれそうになる。

鑑賞後に心に浮かんだのは、終戦後逞しく生き抜いて傷ついた日本を立て直し復興してくださ
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ディス・マジック・モーメント(2023年製作の映画)

4.2

ちょっと読後感想文的レビュー。

リム・カーワイ監督×作家岩井圭也さんトーク付

テアトル梅田の閉館が決まり、リム監督が全国のミニシアターを回る旅に出る。
どの劇場も厳しい運営を強いられる中、な
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