こうんさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

こうん

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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

4.5

1988年、僕は9歳で、田舎の新興住宅地で暮らしていた。
前作の感想でも書いた通り、自分は「グーニーズ」の中にいると思っていたし、そういう行動ばかりしていた。
映画とは違って自分にも友達にもそんなに深
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.2

新作もどうやら興行的にはよろしくない感じの「ターミネーター」。
そんなシリーズの入り口が俺にとってはこの「T2」。
初めて動くもの見たヒヨコみたいなもんで、小6かそこらで映画館で観たあの興奮は今でも忘
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

前回tohoシネマズのフリーパス期間は忙しくて2本しか観れなかった痛恨の思い出があって、今回はそんなことないようにと思っていたけど気付いたら残り1週間で3本しか観てない!もったいない!という状態だった>>続きを読む

スティング(1973年製作の映画)

4.5

午前十時の映画祭、例によって初スクリーン鑑賞。こういうコンゲームものって頭を使いながら画面を追うんであんまり記憶に留まらず前の記憶がボンヤリしていて、新鮮に楽しめたナァ。

まさしく名作らしい名作で、
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.2

中学校の時の交換留学生で行ったアメリカでの滞在の最後のほうでホストブラザーから「友情の印に1枚譲るからどちらか選べ」と2枚の音楽CDを出された。
ひとつはプールの中でドル札を追いかけるフリチンの赤ん坊
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.1

傑作「ぼくエリ」のヨン様原作のスウェーデン映画でカンヌあたりですこぶる評判よかったってんで、そりゃ「ぼくエリ」みたいな映画を期待しちゃいますよね。
ご多分に漏れずボキもそんな期待を胸に映画館に向かった
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

4.5

滑り込みで観たぞ、やっと観た。

家屋の建材の木目までが雄弁に語り出すかのような映画の豊穣。レオーネの語り口が過剰なまでに映画という異空間を醸成していく様に恐れ慄く2時間45分でありました。
レオーネ
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クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

4.5

3.11のあとに津波描写があって上映中止になってしまったイーストウッド「ヒア アフター」、その主演のひとりであったセシル・ドゥ・フランスさんが売り出し中の時に主演に迎えたスラッシャー映画「ハイテンショ>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.1

あの意地の悪~い「愚行録」の石川監督の新作だってことを知り、ホイホイと観に行ってきました。
あと天才・松岡茉優出てるしね!(あれなの?松岡茉優は女性に嫌われる女性芸能人の仲間入りしてるの?)
映画泥棒
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.3

恥ずかしながら高校生時分に「時計じかけのオレンジ」にドはまりして、というかカブレていて、毎日のようにアレックス矯正Tシャツを着て登校しておりましたね。
あの頃の俺を牛乳瓶でぶん殴りたい。女子をデボチカ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

出来のいい予告編にうっかり涙目になって楽しみにしていた「ジョーカー」。つい最近までトッド・ヘインズ監督だと思い込んでいたものですから「ハングオーバー!」の監督と知ってびっくらこいたものですHAHAHA>>続きを読む

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.5

「ボーダー 二つの世界」公開記念とかでリバイバル上映ってんで観に行ってきた。久しぶりに観たんだんだけど、恐ろしくよくできた映画。ジャンル映画としてのエッジの立ち具合ばかりに喜びつつ、そのドラマや社会背>>続きを読む

帰れない二人(2018年製作の映画)

4.2

ジャ・ジャンク―映画は好きなのだけど、まぁ「プラットホーム」(長いほう)を超えてくることはないだろうなぁ…でも観る!という前向きな諦観でもって毎回新作を楽しみにしております。
毎回良し悪しがあるなぁと
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.0

へぇブラピのSF宇宙モノかぁ…くらいの期待値だったけど、監督がジェームズ・グレイでしかも撮影はホイテ・ヴァン・ホイテマ!という布陣、しかも「闇の奥」を下敷きにしつつ「2001年」もあるとかなんとか聞こ>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

-

漫画「宮本から君へ」は20代の俺のバイブルで、あのバイブスは今も身体の中に抜け難く、ある。

だから最高の布陣でのドラマ化に続いての映画化は、もう僥倖としかいうことができない。
点数なんかつけらんない
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フリーソロ(2018年製作の映画)

4.1

今度また新ピカでの爆音映画祭で「マッドマックス 怒りのデス・ロード」上映されるのですかさずチケット獲りそれを妻に報告すると「何回目?」と問われたので「いつだって初めて観る気持ちです!V8!」と即答した>>続きを読む

ドッグマン(2018年製作の映画)

4.5

この物語におけるジャイアン/スネ夫的な関係が辛くて辛くて…
面白かったんだけど、あまりにも身につまされる切なさ含有しまくりの内容だったので、今この映画を思い返すときには役者さんをマ・ドンソクとユ・ヘジ
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ワイルド・スピード/スーパーコンボ(2019年製作の映画)

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放題はいいと思ったけど、そもそもワイスピにおいてホブスもショウもあんまり好きじゃないんだな。思い入れがないというか。特にショウ、お前、おれはまったく許してないからな!ハンを返せ!あとジゼルも返して。>>続きを読む

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

3.6

カイル・チャンドラーを見逃すわけにはいかないと観に行ったけれど、人間パートがかなり怪獣たちの脚を引っ張っているなぁ。ギドラ、ギャオス、モスラのせっかくの雄姿に燃えなかったの何故だろうか。

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.2

スパイク・リーの怒りがフェアーな出現をしていてしかも楽しい楽しいエンターテイメントになっているという喜び。
とてもバランス感覚が良い娯楽、しかしその先にめっちゃ尖った刃物が光ってる。
映画ってこうじゃ
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

4.4

「お前はお前が思っているほど大した奴じゃない」
そういう身もふたもない現実に気づいてしまう瞬間が、個人的には〝青春の終わり〟であると思う。可能性が概ね閉じてしまう、あの残酷な開放感。

そういう意味で
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

いやぁ、いつものことだけど期待してました、タランティーノ新作。
祭りだ祭りだ。
池袋の最新レーザーIMAXで観るのは心に決めていたことですが期待するあまりついつい財布がゆるくなって追加でプレミアムクラ
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E.T.(1982年製作の映画)

4.3

「E.T.」は俺の映画館デビューとなった映画である。
…となるはずだったのだけど、当時4歳くらいの俺は町中にポスターが貼ってあった「E.T.」が観たくて泣いて喚いて訴えたのだけど両親はなぜか連れて行っ
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.8

午前十時の映画祭を見逃してしまったのでこの新文芸坐での上映は絶対見逃すまいと思っていたのですけど寝坊して焦って髭剃りで出血してしまいました。
やべぇ鮫が寄ってくるなぁとか思いながら、開巻を待つ。
何遍
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.8

目に涙浮かべたアン王女とこちらもまた目を潤ませたブラッドリー記者が秘めたロマンスを一生口外しないと約束したその直後にアン王女が堪えきれずに「ローマ」の言葉を放つ瞬間は、本作がロマンチックコメディの皮を>>続きを読む

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

4.0

おいら、ホラーは好き。怖いの大好き。
でも、女の子や女性が(どんな理由があるとしても)苛められたりましてや虐待や凌辱されるような映画は苦手なの。「隣の家の少女」とかさ。
自分が年頃の姪っ子や娘を持てる
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メランコリック(2018年製作の映画)

4.4

「スーパーコンボ」は超体調いい休日に観に行ったのに、ほぼほぼ爆睡。
寝不足で仕事終わりでぐったりしながら観に行った夜回上映の「メランコリック」は開巻5分で瞼が全開、気分覚醒。
この差はなんなのか。
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よこがお(2019年製作の映画)

4.2

やられたらやりかえす…倍真理子だ!

…ということで、筒井真理子さまの、複雑玄妙で蠱惑的で朴訥な二つのキャラクターの間のグラデーションを揺れ動き漂うさまを、大画面で拝められることに、なんの文句があると
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天気の子(2019年製作の映画)

3.9

単純に、天気というものに着目した物語をこしらえたのがすごいと思うし、なによりもその圧倒的なビジュアルの説得力に、まんまとゴールまで連れてこられた感じ。


ボーイミーツガールとオカルトファンタジーでセ
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工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

脂ぎった顔面のおじさんたちが「おれのジャスティス喰えんのか⁉︎」と詰め寄り合う映画が大好物な僕にとって、本作はポルノのような映画でした。
いや、実際には詰め寄りあってはいないんだけど、心理劇的には唇が
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.9

20代の初めのころにアルバイトで各省庁に出入りしたことがあってそこで気づいたのですが、外務省だけ若く麗しい女性がやたらと多く、「なんとか今から外務省に入省できないものか」と若干思案したものの無理だと悟>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ババア期に入ってからのシシー・スペイセクがわりかし好きなんだけど、まさか「かわいい…」と思う日が来るとはね。
あの後ろめたく思いながら、ときめきに抗えずドアを開ける時の、少女のような眼差しったら!
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海獣の子供(2018年製作の映画)

4.0

ムービーウォッチメンを聴いて「こりゃスクリーンで観なきゃならん」と思いつつも、なんとなしに先延ばしにしていたけど、えいやと観に行って良かった!

水族館好きだし、エビが超大好物だし、出来ることならクジ
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7月の物語(2017年製作の映画)

4.5

始業のタイムカードを押す前に一仕事し、終業のタイムカードを押してからもふた仕事する私にとってギョーム・ブラックという名前に敏感にならざるを得ないのでありますが、そういう冗談はそれとして、その好きなギョ>>続きを読む

スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)

4.2

あぶねぇあぶねぇ。

リーアム・ニーソン映画を欠かさず観る人間ではないんだけど、こればかりは気になっていて、ロードショー終了間際で飛び込んでみたら、こりゃまぁタマラン!
…やっぱし映画は観てみないとわ
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凪待ち(2019年製作の映画)

4.2

慎吾ママとか西遊記とかこち亀とかハットリくんとか、そのへんの(人間離れした)キャラクターを押し付けられている頃から香取慎吾という人はいつも心が死んでいるように見えていて、「ああ、この人は少なくとも芸能>>続きを読む