トモローさんの映画レビュー・感想・評価

トモロー

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秘密(1999年製作の映画)

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エンディングが頭から離れない作品でした。

娘の身体で生きることになった母。
愛する妻と娘が同居する世界で、彼女の選択を見守るしかない夫。

彼らが歩んだシナリオも、シナリオを飛び出して彼らが進むその
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.5

作中に出るハイテク機器。これまでは近未来を見ているようなワクワク感があったのに、今作は「すでにあるもの」というか、ものすごい身近な存在としてテクノロジーを感じ取れます。

テクノロジーが現実に馴染んで
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

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①観客をけん引するのは、1人の男の怒りと弱さ

情け容赦ない暴力。年老いた母との密かな暮らし。エージェントのような男。連絡役。そして与えられる任務…。

元軍人であるジョーの脳裏にフラシュバックする、
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

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①実在の大事件の実態は、イヤラシサが全開なコメディ

アメリカの歴史上、かつてないほど嫌われ、話題にされ続けた1人の女性アスリート、トーニャ・ハーディング。

彼女のことは今回の映画で初めて知ったのだ
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

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①無邪気と無教養で荒んだ大人を翻弄する子供たち

貧困とそれに対する諦め。現実の八方塞がりな雰囲気が漂う安モーテルに囲まれた世界。

荒んだ雰囲気にいる中でも、子供にはそんなの全く関係ない。

主人公
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

3.0

①「かわいい〜」の気持ちを一瞬でぶち壊しにくる、壮絶なバイオレンスと皮肉

この落差、激しさには正直面食らった。

まず、昨年あたりから映画館で流れていた、第一弾の予告映像だ。その時には、湖水地方で実
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ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

3.3

① 一切の遠慮なし!痛快に街をぶっ壊しまくる、ただそれだけの爽快感

今作はストーリーとか、ツッコミどころとか、そういう細かい指摘なんてアホらしくなるほど「バカみたいなスケール感とおバカさ」が徹底した
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GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)

3.9

①膨大なスケールはそのまま、人間模様の揺らぎをますます増幅

前作は、絶望をまとったような巨大なベールにつつまれたゴジラの、圧倒的な姿にただただ見ほれてしまった。そして、数万という年月で故郷を追われて
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

4.1

①ジェシカ・チャステイン、圧巻

一瞬でサラリーマンの生涯賃金が吹き飛ぶような、めまいのする賭け事の世界。しかも、そこに出入りするのは超有名俳優やミュージシャン、そして財界のセレブや後ろ暗い仕事をする
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坂道のアポロン(2017年製作の映画)

4.0

①長崎県・佐世保で繰り広げられる、胸が苦しくなる友情と愛

父の死後、長崎県佐世保へと引っ越した西見薫。医者への道を歩みながらピアノを愛する彼がそこで出会ったのは、不良だけどドラムを愛する千太郎と、そ
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.1

①極彩色に包まれた明るい死者の国

昨年、2017年に公開された映画『モアナと伝説の海』。果物やどこまでも広がる美しい海、そして水に濡れ、光に照らされた肌の質感が、もううっとりするほど精巧に表現されて
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.5

①息を飲むような美しさの風景に溶け込む2人の青年

まるで絵の中に飛び込んだような、美しい北イタリアの風景。並木道も、湖も池も、街並みも…。

景色と1980年代という、二重の意味で隔たれたその空間に
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.4

道で寝ている1人の年老いた男性。繁華街の外れで彼らとすれ違う時、僕は意識的か無意識的かわからないが、彼らに視線を送るまいとこわばる。

奇異の目で彼らを見ようとしないように。決して行動に移さない同情を
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

4.3

①3部構成で描かれる主人公の慟哭と怒り、そして決意

今作は、大きく3つの構成がなされている。

家族との幸せな毎日と、突然の別れ。容疑者とされた2人の被告人との法廷での戦い。そして、下されたあまりに
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ラブレス(2017年製作の映画)

3.9

①未熟で愚かな子供と子供のダダのこねあい

物語の鍵を握る2人の人物、ボリスとジェーニャに抱いたのはただただ「わがままで自分勝手な子供」というイメージだった。

行きずりで結ばれ子供が生まれ家庭ができ
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.3

①空前絶後の「アトラクションムービー」

「次に何が出るんだ!?」という興奮に包まれた映画は、いまだかつてなかったんじゃないだろうか?

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンと『AKIRA』
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さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

3.9

①驚くほど傲慢に、乱暴に、純真無垢に人々と相対していく主人公

カラム・ターナー演じる主人公、トーマスは20代半ばで、古き良き文化と風景が失われつつあるニューヨークの一角に住んでいる。

素朴な彼には
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ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

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みなさんは、経験したことがあるだろうか?

突如、ビルの上から手足を縛られた人々が突き落とされる光景を。かつて楽園と呼ばれた広場で、ひざまづいた男たちが後頭部を撃ち抜かれて命を落とす様子を。街の広場の
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パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

2.9

①存外、ジンときた人間ドラマ

巨大ロボット・イェーガーと異世界から登場する巨大モンスター「KAIJU」との戦いを描いた、『パシフィック・リム』の続編。

今作は、前編で英雄的な存在として君臨していた
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.5

①3枚の看板が、主人公を取り巻くあらゆる人々の善性、悪性を引っ張り出し、シャッフルする

主人公の主婦、ミルドレッドは、娘をレイプの末に殺害されてしまう。しかし、警察は一向に犯人の手がかりを掴めないど
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.1

①就任当初から絶望に次ぐ絶望

①-1たった1ヶ月足らずで起こる、あらゆる困難

チャーチルが英国首相に任命されたのは、1940年5月10日。そして、あの『ダンケルク』の背景となったダイナモ作戦が始ま
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ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

3.3

〜爆笑とぎこちなさと、ほんのちょっぴりの微笑ましさと〜

①冒頭のシーンだけで、もうお腹いっぱい

いきなり個人的な話だが、僕はどうしようもなくロビン・ウィリアムズが好きだ。

『ジャック』『パッチ・
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

①真実を追うものと思わぬ地位についた女性。2つの軸から「正しさ」や選択の重みに迫った迫真のドラマ

この映画には、2つの主な「軸」が存在する。

1つは、トム・ハンクスやボブ・オデンカークらが演じる新
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ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

3.5

①現代の匂いを感じさせながら始まる、一気に膨らみを見せる物語冒頭に感動!

名作SFコミックを原作にした『ヴァレリアンとローレリーヌ』を実写映画化した、『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』。

ここでい
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.0

僕はたまに、寝る前に妄想をする。年を重ねた自分のことを。手足が動かず、物事の記憶もおぼつかなくなることを思うと、体が恐怖で震えるのを感じる。

脳をかけめぐるのは、なんだろうかと思いを巡らせる。家族や
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ボス・ベイビー(2017年製作の映画)

3.8

マーラ・フレイジーの絵本『あかちゃん社長がやってきた』を原作に、外見はかわいい赤ちゃんなのに中身がすれたおっさん、ボス・ベイビーの騒動を描いた今作。

①もうただただかわいい!…からの落差に爆笑

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トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

3.5

名作アドベンチャーゲーム『トゥームレイダー』を実写化した映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』。

僕にとってこのタイトルを聞いて思い浮かぶのは、女優、アンジェリーナ・ジョリー。

彼女が主
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