安堵零馬山さんの映画レビュー・感想・評価

安堵零馬山

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ゴダールの決別(1993年製作の映画)

2.5

DVDで再見したあと、もう一度メモをとりながら見た。

以外なことにこの映画は〈短い粗筋〉が書けるほど、明確な構造を持っていた。だがその構造は、度重なる後処理(編集・MA)により、初見の観客には理解不
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象は静かに座っている(2018年製作の映画)

2.5

事前情報なしで見たが、見ながらふたつの予測があった。

その一つはタル・ベーラやネメシュ・ラースローと映画作りの考え方や手法が似ていること。単なる影響関係かと思っていたが、タル・ベーラとはこの映画撮影
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アートのお値段(2018年製作の映画)

2.5

アメリカの現代アート市場の異常さは、時々ニュースで取りあげられる。
驚いたことに、この映画に登場する関係者は
その異常さに自覚的だ。
「終焉に付き合うよ」
「バブルははじけなければいいんだ」
「これで
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リラの門(1957年製作の映画)

1.5

宣伝文は〈円熟期の傑作〉。確かにクレールの円熟した技量は楽しめる。それを書き出すだけでかなりの分量だ。しかし〈傑作〉かどうかは意見が分かれるだろう。

この物語は特異な倫理観によって成り立っており、二
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帰れない二人(2018年製作の映画)

2.5

独特なタッチで観客を魅了し続けたジャ・ジャンクーも49歳。

この作品を見ると〈作風の完成〉を思わずにいられない。この映画には試行錯誤の面白さはなく、安定した世界観で観客を魅了する名匠としての風貌すら
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ピカソ-天才の秘密/ミステリアス・ピカソ(1956年製作の映画)

2.5

ピカソは絵が下手だ。

この映画を見ているとそのことが実感できる。かつては優れた画家であったことは認めるが。だが、この映画の制作時1955年にはその名声に見合う作品はもはや描けていない。

それはピカ
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パリ、嘘つきな恋(2018年製作の映画)

2.0

コメディだが無理に笑わせようとしないところに好感を持った。

それは主人公のちょっとした行動ミスに思わず笑ってしまうと云うもので、クドいくらいに繰り返し、さあ笑えと強いるタイプの映画とは違う。もちろん
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イメージの本(2018年製作の映画)

1.0

饒舌だが貧困な映画。
断片であることの言い訳をさりげなく潜ませる狡猾さは88歳の年齢がなせる技。
初期の作品からアフォリズムが多用される作風だが、引用はかなり変容され文脈の統一を意図して遠ざける。
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