ベルモットさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ひまわり(2000年製作の映画)

3.3

『贅沢な骨』が好きだったから期待していたけど、これはそこまでだったな……。
映像はとても綺麗で、光と色の演出が素敵だった。
ただストーリーが冗長で、麻生久美子さん無しには観ていられなかっただろうと思う
>>続きを読む

カナリア(2004年製作の映画)

3.5

どちらかというと起伏のないストーリーだけど、退屈ではなかった。
思った以上に子どもは強かった。

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

公開をものすごく楽しみにしていたけれど、どんな作品なのか、粗筋を読んでも予告を見ても正直あまり想像できていなかった。
観ると、これは粗筋だけでは伝わらないだろうと思うほど、ささやかな日常と小さな笑いを
>>続きを読む

人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)

3.5

なんとなく、ずっと見ていられる。
タイトルに反してあっさりした作品という印象だった。
「だって触ってみたかったんだもん」ってインパクトのある台詞に、思わずときめいてしまった。
自由奔放に生きている人っ
>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.4

新鮮な画角、唐突なカットの切り替え、内省的なモノローグ、リズムを整えるかのテロップが庵野監督だった。
女子高生の話だからか、エヴァよりも彼氏彼女の事情に近い印象。
そして、声優の使い方がとても贅沢。
>>続きを読む

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.7

「私はさ、私とは別れられないんだよね、一生」
映画を観終わってからも、心の奥深くに静かに居座る台詞。
仕事も私生活も人間関係も思うようにはいかないもので、逃げ出すこともある。
けれど、自分からは逃げら
>>続きを読む

悪人(2010年製作の映画)

3.4

ある人が悪人かどうかは見る人それぞれの立場によって違うけど、人を殺したら確実に罪人なんだろうな。
それを区別せずにいるから、過剰に誰かを傷つけてしまう。
人間ってすごく不器用。

さびしんぼう(1985年製作の映画)

3.7

ひとがひとを 恋うるとき、
ひとは誰でも さびしんぼう になる――

紀子の食卓(2005年製作の映画)

3.8

うまく言葉にできなかった。
時間を置いてはみたが、やはりできない。
この先もできる気がしないから、もう格好つけずに書いてしまおうと思う。

この映画を観て、何も感じない人や余韻が残らない人がいると思う
>>続きを読む

自殺サークル(2002年製作の映画)

3.4

子どもたちの問いかけが意義深い。
舞台っぽさは否めないが、子どもたちに言わせたいという気持ちは分かる気がする。
説教くさいと言わずに、受け入れられるまで反芻して欲しかったんじゃないだろうか。
もしそう
>>続きを読む

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.6

人生って本当に分からない。
誰がどうなるのか想像しても無駄なくらい、上がったり下がったり。
今の自分は過去の自分の期待を背負っている。
だから皆それなりに頑張るんだけど、そう上手くはいかない。
ちょっ
>>続きを読む

ディーン、君がいた瞬間(2015年製作の映画)

3.6

デイン・デハーンはこういう、才能とオーラがあって儚い雰囲気の役が似合う。

ふたり(1991年製作の映画)

3.8

声が素敵な女優さんって好きだな。
囁くようで呟くような声。

一人の少女の成長、生と死、姉妹関係、親子関係、友情、嫉妬……人生における様々なテーマが丁寧に描かれた作品。
みんなが同じくらい優しくて正し
>>続きを読む

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)

3.5

作品に散りばめられた効果的な赤が、見事に青に切り替わる。
画面いっぱいの青。
その潔さに、カントクも彼女も救われたのだと悟った。
晴れやかな青だった。

モノローグによる心理描写やテロップ、構図、編集
>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.7

絵を描く為に観察していた。
耳、唇、首筋、うなじ、指先、肌の質感まで、忘れないようにじっくりと。
その視線がいつからか熱を帯びる。
『燃ゆる女の肖像』
何通りかの読み方があるタイトルだと思う。

音楽
>>続きを読む

贅沢な骨(2001年製作の映画)

4.3

淡々と進むローテンションな映画だが、映像・演出から滲み出る変態性に心をくすぐられた。
真っ暗なテレビ画面の反射や街頭に照らされた影で映される情事、時代を感じる白物家電、金魚の泳ぐ赤いミキサー、口をパク
>>続きを読む

走れ、絶望に追いつかれない速さで(2015年製作の映画)

3.5

人の命の重みを感じた。
残された人がそれを感じたとき、本人には届かないのがとても悲しい。

苦しい時や悩んでいる時、人はよく空を見るような気がする。
空というのは自由な世界で、私たちはいつも空に憧れて
>>続きを読む

気球クラブ、その後(2006年製作の映画)

3.5

記憶は何の前触れもなく、突然目の前に現れる。
様々な人物によって思い出されたその断片は、歪ながら2人の人物を形作る。
気球クラブのリーダー・村上と、その恋人・美津子。
バラバラになったサークルメンバー
>>続きを読む

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)

3.7

狂気に満ちた演技に目が離せなかった。
実生活でも2人はライバル関係だったらしい。

青の炎(2003年製作の映画)

3.7

青い。
本当は誰よりも熱い。
痣みたいに、触れると痛い。
人の想いや選択を否定する権利なんて誰にもない。
そう思うことも、青いだろうか。

秀一が、唯一安らぎを覚える。
紀子との時間はそういうものだっ
>>続きを読む

オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に(2010年製作の映画)

-

バレエは全てのダンスの基礎と言われるけれど、バレエの中にも基礎がある。
しかもそれは半永久的に続けなければならないもの。
どんなジャンルでも、バレエの基礎を踏襲しているかどうかで奥深さが決まる気がする
>>続きを読む

ラジオの恋(2014年製作の映画)

3.0

ラジオに支えられた人って世の中にたくさんいる。
私もその一人。
どんなに時代が変わっても、ずっと終わらないでほしい。

藍色夏恋(2002年製作の映画)

4.2

細部にまで命が吹き込まれ、繊細なバランスで描かれた青春物語である。
視線、表情、仕草、全てに感情があり、息をするような自然さで台詞が飛び出す。
無論、母語ではないから台詞に関しては感覚的なものだが。
>>続きを読む

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

3.7

ジャズに癒された。
「いい曲」は世の中に沢山あるけれど、こんなに甘い音楽はジャズ以外にないと思う。

タイトルはチェット・ベイカーの楽曲から来ている。
"Born To Be Blue"
これは感情と
>>続きを読む