kumamurakamiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

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初めてこのシリーズ見たけどすごくちょうど良い。ケネス・ブラナーの自己批判精神がそのまま作品に反映されるシステム。

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

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90年代セカイ系の亡霊がフェミニズムによってゼロ年代生まれの子供を見放すみたいな話でした。
作家としてはとても潔いけどもゼロ年代生まれからしたらうーんとなった。

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

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デヴィッド・ハーバーの演技のさりげなさに感心してたら存在感を限りなく消し、嫌味だけど憎めないプロデューサーの役がオーランド・ブルームであることに気が付かなかった、こんな役もやるようになったのか。

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無理心中日本の夏(1967年製作の映画)

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ルイス・ブニュエル的な不条理閉塞をそのままドラマに投影しつつ記号的な美しさの羅列に終始する。ジャン=リュック・ゴダール『小さな兵隊』と同時に語られるべきだなと思うところは、作家の内省を作品にフィードバ>>続きを読む

小さな兵隊(1960年製作の映画)

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スパイ映画でしっかり社会描くのは偉いと言う一点で褒めたいけど左翼の悪いところいっぱい出てるなというところ。ゴダール自身はアンナ・カリーナとのことや自分の結末にめざとい視線があって、内省と社会が入り混じ>>続きを読む

スキャナーズ(1981年製作の映画)

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意味不明で全く分かんなかったから好きじゃなかったけど、見直してみたら結構荒々しいし、思ってたよりも風呂敷広げてるようで全然広げてないなと思った。そういう意味でミニマムながらな評価をすべきだなと思った。>>続きを読む

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.9

映画館で観ると、貞子とかにあるような「体験してしまっている恐怖」という感覚が段違いに刺激され、映画体験としてまごうことなく唯一無二であるなということを再認識した。4Kになってビデオドローム視聴のダイブ>>続きを読む

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

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クローネンバーグ×モーテンセン回顧で。
普通ののっぺりとした家族ドラマからの銃死体のエグさから物語の行先を鮮やかに暗示。
不穏さ、先暗さなども含めてどう転んでも普通の映画じゃない。ラストシーンに至るま
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.7

今まで見た映画の中で一番エロさで興奮したかもしれない。

痛みが全くない世界での快楽と美に迫っていくものの、痛みを知ってる我々はその肉体の痛みにアクセスせざるを得ず、そう言った意味でエロチックすぎるく
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実録・阿部定(1975年製作の映画)

4.2

レポートを書くために見直したんだけど、本当に阿部定事件ってイヤだよな。ただ、もっと分析的に見ていると、肉体と性の主権は誰のものでもなく自分のものだっていう自覚がぶれたキモ女になると、こうなるっていう啓>>続きを読む

女番長ブルース 牝蜂の逆襲(1971年製作の映画)

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話のスピードが異常な飛躍を見せるヤバ映画 池玲子の「抱いて」でめちゃくちゃ笑ってしまった

徳川女刑罰史(1968年製作の映画)

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脱ぎはほとんどないけど、どの作品よりも人間の欲情を誘う作品だと思った

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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自然の中にある生命のあちら側とこちら側の境目を常に描き続けてきた宮崎駿だったけど、ポニョあたりからその境界線は明確になりつつあって、風立ちぬとかはもうフル無視でそれを描いちゃってるところに老境を感じて>>続きを読む

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-(2023年製作の映画)

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アクションの見やすさが邦画とは思えない(キングダムやるろうに剣心はかなり見辛かったので)
話の運びも画角も娯楽映画としてすごく好意的に見た、話はよくわからないけど感情を掴む勘所に優れていたと感じた

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

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破壊欲求や「究極の質問」というよりも、回りくどい悪口のように感じた

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

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こんなに全ての力でもって応援したくなるヒーローは生まれて初めてだ

全ての責任を負わせるには若すぎるけど、頼りになりすぎる紛れもないヒーローだ、全ての世界を救うために運命全部ひっくり返してくれ そして
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ずべ公番長 夢は夜ひらく(1970年製作の映画)

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大信田礼子と藤圭子のとんでもないかっこよさ
男と女の関係は描かれ方としてオーパーツのように感じるところがままある。クソみたいな男と怯える女。

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

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アースラが出てくるまでつまんなかったけどアースラが出て来てからめちゃくちゃ楽しくなった
ハリー・ベイリーめちゃくちゃ可愛かった。

ストーリーは意味不明だった。ハビエル・バルデムが優しい役やってると人
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怪物(2023年製作の映画)

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マイノリティがどうとかの話を聞いていたのでやや警戒していたけれど、正直そこは本当にくだらないと言える範疇だと思った。クィアパルムを与えたカンヌが全部悪い。

学校という構造社会を政治にアナロジーして描
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

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モンド映画系かなと思ったらモンド映画批判でもある映画だった。冷やかしくらいの気持ちでいたけれど、ちゃんとメッセージを貰って帰って来れたのが逆にポカーンとなってしまった。

セックス・クラブ(2008年製作の映画)

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『ファイト・クラブ』原作者のチャック・パラニュークの”choke”を原作として描かれたもの。邦題がかなり酷いが、話の運びはとても丁寧で面白い。サム・ロックウェルがセックス依存症の役をやってるんだけど、>>続きを読む

あの頃をもう一度(2021年製作の映画)

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シンプルかと思いきやめちゃめちゃ変な話だけどわかりやすくて良いね

女地獄 森は濡れた(1973年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分が以前大学に提出したレポートをここに採録します。

マルキ・ド・サドの原作である、『新ジュスティーヌ』を日本版にアレンジしたロマンポルノ作品である。

自分にいかような直感をもたらしたかと言えば、
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天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)

4.3

石井隆イズムを極限までアートに仕上げてしまう曽根中生の演出力が素晴らしい。
他の天使のはらわたシリーズに比べて私小説性が非常に強く、かつ名美の悪魔性が非常に高い。

こんなに虚無を体現する女性像が過去
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

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向き合わないようにしていたことや斜に構えていたことを全部取っ払って真正面から受け止める気分になったのでそのようにしたら大ダメージを喰らってしまった

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

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シン・ウルトラマンよりよっぽど良かった。
仮面ライダーと言う存在の違和感から、戦う意味など、見たいと思うものを見せてくれた挙句庵野作品としての旨味もあったように思う。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

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ユキノリのピアノソロが漫画で読んだ時の印象と違ったら怖いなと思ってたが、上原ひろみのめちゃくちゃさと合っててかなり良かった

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

世の中に道徳がなくなり、性と暴力のみになったら性別は変幻自在になるよね、みたいな思考実験を見せるSFという感覚がした

全編めちゃくちゃ最悪で、主人公の北山がおっパブの娘の家についてったら半グレがいて
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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この作品を二度と観たくないし、この作品のことが大嫌いである、ということをまず最初に述べておきたい。

ファッショナブルな映画表現に彩られた本作は、一見すればマイノリティや貧困とそれに付随する問題を、”
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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この作品が評価不可能なほどに、サミーの人生そのものにライドさせられる体験こそが映画体験なのだと

脚本としてはもはやめちゃめちゃなのは認めるが、演出なのかどうか、どうしても自分をそこに投射してしまって
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