ピロシキさんの映画レビュー・感想・評価

ピロシキ

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映画の秋 ていうかもう冬

映画(1224)
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マイ・ウェイ・ホーム(原題)(1978年製作の映画)

4.5

3部作の完結編。前作から5年が経ち、少年から青年へと姿を変えたジェイミーは、エジプトで兵役に就いている。

日々を生き延びるだけでとにかく精一杯だったかつてのジェイミーは、もはやそこには居ない。戦地で
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My Ain Folk(原題)(1973年製作の映画)

4.0

ついに家族も家も失うジェイミー少年、この世に居場所が見つからず右へ左へ走り回る、第2部。

とはいえ、父方のイジワルなバアちゃんに対してささやかな反撃をこっそり与えてみたりして、やられっぱなしになって
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マイ・チャイルドフッド(原題)(1972年製作の映画)

4.2

ビル・ダグラスの3部作は、不遇のジェイミーが少年から青年になるまでをモノクロで描く傑作だった。その中でも第1部は最も台詞が少なく、最も映像の美しさが際立っていた。あらゆるショットがバッシバシきまってい>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.9

「誰もが闘っている。だからこそ、目を向ける必要がある。」という言葉通り、主人公オギー君の話から、周りの家族・友人のエピソードへどんどん繋がっていく。

オギー、君は周りを照らす太陽だ!っていうよりも、
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.8

魔法使いやらノン魔法使いやらがウジャウジャ出てきて誰が誰でも別にいいのだが、結局要所要所でいい仕事するのは、ファンタスティックなビーストたち。動物好きに悪い人はいない。

とにかく前作からの流れを引き
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早春(1970年製作の映画)

4.3

童貞映画といえば、同じポーランドでも、キェシロフスキの名作『愛に関する短いフィルム』というものがある。あちらの青年は「身体が欲しいわけではありませんが、あなたを愛しています」と、一歩引いた究極のプラト>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

4.4

冒頭5分でいきなり泣かされる。Windows XPのメインディスプレイから始まって、YouTube、Skype、FaceBookと、ソーシャルメディアの変遷を見せながら、その間ある家族に起きた出来事を>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.5

お隣に座っていた大柄の外国人女性がたまにチロチロとスマホを触っていたのは、横目に入っていた。(クライマックスのライブシーンでは一転ノリノリで、なんならフレディに合わせて声を出して唄ってすらいたけど) >>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

金は無いが、頭は良い若者2人
「賢そうだが、垢抜けない感じ」が絶妙だった
頭は悪いが、金はある若者2人
「美男美女だが、頭カラッポな感じ」もまた絶妙だった

そんな四人が結託して挑む大学入試のカンニン
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わが友イワン・ラプシン(1984年製作の映画)

3.5

長いワンシーンの中でカメラが行ったり来たりしながら名前も知らない登場人物がそこかしこから出てきて口々に叫んでるあの感じはもう既に出てる (ただいきなりオバハンが強烈ビンタしたりいきなりオッサンがドバッ>>続きを読む

コーラス(1982年製作の映画)

3.8

老人と子どもたち、というラストシーンに「左卜全とひまわりキティーズ」を思い出してしまった自分は完全に不正解だが、ホッと胸をなでおろすようなささやかな希望にたどり着くまでの時間が100分だろうが10分だ>>続きを読む

ベロニカ・フォスのあこがれ(1982年製作の映画)

3.8

年の数より多い作品を残して37歳でこの世を去ったファスビンダー、そのうちのほんの数本を観たうえであぁコレもかーなんて感じるのは「幕切れのあっけなさ」であります

「MGMとか20世紀フォックス、ハリウ
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.0

言葉はいらない、頬を伝う涙だけで、哀しみは伝わるのだ……なんというムダのなさ。ブレッソンの映画を観ているようだ。なんなら久石譲の音楽を若干「うるさいな」と感じるぐらい、映像に没入できる作品。キタノブル>>続きを読む

コヤニスカッツィ(1982年製作の映画)

3.6

コッヤーニスカッツィ…という低い声が、いまだに頭で鳴っている。前半はとくに苦行だった。立ち見でも寝られる自信がある。十分に睡眠を取って早朝リベンジしたところ、後半の「都会生活」ではなんとか目が覚めた。>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

4.0

「トランプ大統領への徹底的なディスり」というよりはむしろ「トランプ大統領を生み出した、アメリカに向けられたアラート」だった。これによって「選挙に行かない」層が動けば、トランプ政権を転覆できるかもしれな>>続きを読む

渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

4.3

DVDのジャケットに写る、浮かない顔をした10代の男女たち。そう、

"Boys & Girls"である。

(タラララ ランララー…)

「輝きだした僕達を誰が
止めることなど出来るだろう
はばたき
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眠れる美女(2012年製作の映画)

3.9

2009年イタリアで論争が繰り広げられた「尊厳死」についての問題。死を"解放"と捉えて賛成する人がいれば、第三者が命を奪うことに反対する人もいる。だが、実際他人の人生なんて考えてる暇もない人だっている>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

3.5

どこをどうしたってペーパー・ムーンには似ている。果てしなく陰惨にできそうなストーリーにカラッとした風を吹かせるのは何よりアリスの存在であり、あちらのテイタム・オニールと同じような「こまっしゃくれた」と>>続きを読む

家族の肖像(1974年製作の映画)

3.4

ヴィスコンティこの時既に病に倒れており、『家族の肖像』はまさに渾身の一作。
簡単に言うと、身勝手な人々に生活を乱される孤独な老人が「おいおい勘弁してくれよ…」とヘキエキしながらも、ハジける若さを目の当
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.8

どうやら、てんとう虫が指に留まるシーンが暗示になっていたみたいだ。てんとう虫は幸運を呼ぶ虫…てんとう虫は英語でレディバード…ってことは「レディ・バード」っていうあの映画もこれと同じように…親から離れて>>続きを読む

テルマ(2017年製作の映画)

4.1

『母の残像』が傑作すぎたヨアヒム・トリアー、お次は特殊能力を持ったオナゴが主人公のホラー映画……はじめ想像がつかなかったんだが、やはり心配は杞憂だった!(まず、ホラーではない)

年頃の女の子が直面す
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氷の微笑(1992年製作の映画)

3.4

ネットフリックスは、一時停止ができていいですね (アホ)

さすらい(1975年製作の映画)

3.8

ああー終わったやっと終わったーぐらいの気持ちでいたら、後になってジワジワ効いてきている。

人生哲学を語るような説教クサい映画だったら、延々と野グソをぶちかますカットなど必要ないはず。「人は誰でも、一
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父よ(2001年製作の映画)

3.6

ジャック・ベッケル監督「穴」の原作者が、投獄された実体験と父との記憶を基に映画にした「父よ」。間違って「穴よ」と言いそうにすらなる。ただ、淡々としたストーリーテリングが終盤に向けてだんだんエモーショナ>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

4.0

主人公のアジア系アメリカ人女性が単に顔がいいだけのプリンセスだったら、もっとお粗末な話になってたかもしれない。実際は、ニューヨーク大学で経済学の (おそらくカリスマ的な) 教授として教鞭をとる才女、っ>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.1

生活音を発してはならない。声を出してもいけない。そんな状況下において子を身籠るということは、単なるリスクでしかない。そんなことは百も承知、あぁ、百も承知だ。しかし夫婦は、やはり夫婦は、負けてしまった。>>続きを読む

アマデウス ディレクターズ・カット(2002年製作の映画)

4.0

アカデミー賞総ナメの超がつく名作、モーツァルトの伝記映画かと思いきや、主演男優の老人はモーツァルトではない。サリエリだ。サリエリ。誰だ、サリエリ。『アマデウス』は、在りし日のモーツァルトとの記憶を語る>>続きを読む

クローズ・アップ(1990年製作の映画)

4.2

イランの映画監督モフセン・マフマルバフを演じて詐欺の罪に問われた男が、映画の中で再び、モフセン・マフマルバフを演じた男として自分を演じる。その男が本物のモフセン・マフマルバフと出会って謝罪する、終盤の>>続きを読む

アタラント号(1934年製作の映画)

4.0

セーヌ川を進む船。船上で愛を交わす、若い男と女。やがて女はパリで船を降り、男が乗る船はル・アーヴルへと戻ってゆくーーー

男と女が離ればなれになったあと、それぞれが一人のベッドで過ごす、眠れぬ夜が交差
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競泳選手ジャン・タリス(1931年製作の映画)

3.6

世界記録スイマーの華麗な泳ぎを堪能する、10分に満たない映像作品

1931年に、GoProはない

ブリキの太鼓(1979年製作の映画)

3.9

「子どもが主役の、昔のドイツ映画」ぐらいの知識だけで観ると、度胆を抜かれる。

母親の胎内で脳の発育が完了してしまった少年は、周りの人々を冷淡に観察していくなかで、「大人ってアホなんだな」ということに
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生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(1985年製作の映画)

3.8

冒頭からトップギアで、しばらく何が何だかワケがわからなかったが、おとなしく観ていれば、原発の最前線で命を賭ける労働者、フィリピンからの出稼ぎ、思春期の非行、ヤクザとの死闘と、哀愁たっぷりエピソードのチ>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.9

銃規制が遅々として進まない現実に痺れを切らしたアメリカが創り出した、ヒーロー。あるいは、成功のためには他人を陥れることも厭わない、アンチ・ヒーロー。ミス・スローンの実体は、そのいずれか、もしくは両方だ>>続きを読む

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

3.8

アベンジャーズはみた。アイアンマンがグルグル回ってたのは覚えてる。その後のウルトロンはみていない。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはみた。その後のリミックスはみていない。その他は……あ、でも名前は知>>続きを読む

ダウンサイズ(2017年製作の映画)

3.5

ポスターが微妙だ。知性を感じないデザインだ。観に行きたいと思えなかった。結局、話題性と公開規模もダウンサイズされたまま、気づいた頃にはひっそりと公開が終了していた。

作品そのものに物足りなさを感じた
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ハッシュ!(2001年製作の映画)

4.3

片岡礼子は、この作品の四年前に公開された名作『北京原人 Who are you?』では、丹波哲郎から北京原人との子作りを強要されて「愛してもいないのに、セックスできません!」と逆ギレをかましていた。(>>続きを読む

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