換気さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

換気

換気

映画(444)
ドラマ(9)
アニメ(0)

けったいな町医者(2021年製作の映画)

5.0

尼崎に実在する町医者を追ったドキュメンタリー。

死は“敗北”とされてきた医療の世界にあって、
このけったいな町医者が劇中で関わるお年寄りの死に様は、敗北ではなくもっとなにか、あたたかいものだった。
>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

-

意味のない会話をずっと続けていても辛くないのが「好き」ってこと
なるほど

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

純情で心優しいけど、ふとしたことでカッとなって行動を制御できなくなる三上という男。

人生の半分ほどを獄中で過ごした男が何度めかの出所を迎え、東京の鄙びたボロアパートでひとり生活を始める。

必要最低
>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0

東京と外部という二項対立。

地方から進学のため上京した組の美紀が言う「地方から出てきた人の憧れがつくる街東京」

東京の中の限られた場所で生きる上流階級組のの華子たちが知る「高潔な東京」

こうも違
>>続きを読む

パンとスープとネコ日和(2013年製作の映画)

4.3

心が浄化される。こういう生活がたぶんもっとも身近な桃源郷なのであろう。

二重のまち/交代地のうたを編む(2019年製作の映画)

-

4人の語りで進んでいく作品。
インテークがなくいきなり彼らの語りで始まる。
どういう気持ちで聞いたらいいのかわからない。わからないままに彼らの語りを聴く。
次第に「わからない」という気持ちよりもただ、
>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

はじまりはおわりのはじまり

その予感めいたものって確かに存在する。


夢は「絹ちゃんとの現状維持です」って言ってた麦くんの思いは不変だ、ってその時は確信したのに
社会の歯車に組み込まれて仕事に熱を
>>続きを読む

ハチミツとクローバー(2006年製作の映画)

3.7

この映画を中学生くらいの時に観てたら芸大生に憧れてその道を選んでたかも。

来世は芸大生になって青春したいな。

14年前の作品に思えないほど色褪せないし令和に公開しててもはまる。

バッテリー(2006年製作の映画)

-

「友人」「恋人」みたいな関係性を表す概念に「バッテリー」というのが追加された(わたしの脳内で)。

野球は思いを届ける行為なんだっていう言葉が残る。

野球、と一口に言えば球技の一種としか思わなかった
>>続きを読む

私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.5

のんが演じる女性って唯一無二やな〜と思う。それでいてみつ子の生態はある特定の世代・地域の統計においてはかなりの標準をついてると思う。
愛すべきみつ子。
インテリア、東京タワーの階段、コロッケ、音楽、築
>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

-

主人公がOSに恋をする話。
OSの彼女サマンサと会話しながらサンタモニカのビーチで幸福な休日を過ごす主人公の姿をみてると、
幸福な気持ちと一緒に"痛さ"も同時に抱く。
周りからみると完全に変人なのに、
>>続きを読む

天外者(2020年製作の映画)

-

100年先の日本を見据え、日本の発展に貢献した五代友厚。三浦春馬が演じる日本の夜明けの一部始終。

三浦翔平演じる坂本龍馬ら、若き同志たちと将来の日本を語りながら鍋をつつくシーン、こうして歴史は動いて
>>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

-

試験問題のカンニングをテーマにここまでスタイリッシュかつシリアスに描く制作陣のすごさ。
思わずバットジーニアスたちに肩入れしてしまう。
同級生たちの貧富の差が日本以上に露骨でそこにカンニングの供給と需
>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.3

ひたすらむごい。
権力を履き違え、私利私欲に取り憑かれた大人たちに牛耳られる社会で、
子どもたちが一体どんな未来を描けるというのか。

負のスパイラルの出発点がどこにあるのかもはやわからない無秩序の中
>>続きを読む

走れ、絶望に追いつかれない速さで(2015年製作の映画)

-

泣きながらごはんを食べるって
その行為の中にはいろんな価値や物語が込められてる。
千と千尋のおにぎりのように、太賀のすき焼き定食も、なにかのスイッチになったのか。

わたしは光をにぎっている同様に、中
>>続きを読む

FLOWERS フラワーズ(2010年製作の映画)

-

年代ごとの舞台背景とかファッションとか画質とか、抜け目なくしつらえてあって、仕事がこまかい。

NHKのファミリーヒストリーと
資生堂のコマーシャルを彷彿とさせる。

一番ぐっときたのはクレジットが流
>>続きを読む

泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)

-

あのポワーンと口を半開きにした顔で世界をみて、転んだり跳ねたりしながら突き進んでみたいな。

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

人情味のある強盗犯。
警察にタンポンを要求するところとかすごい好き。これも実話?

レトロなストックホルムのファッションとボブ・ディランの音楽も素敵。

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.3

現政権の独裁政治に抵抗し、自由を求めるアレッポの人々。

そして、政権に包囲され無残に崩れてゆく街を記録したひとりの女性。

イスラム教の彼女が
頭に巻いたスカーフの上からヘッドホンをして
SONYの
>>続きを読む

生きちゃった(2020年製作の映画)

4.1

太賀演じるあっちゃんの不器用さ、優しさが肝の物語。

序盤はなかなかあっちゃんの人となりに触れず、感情移入できない雰囲気だけの映画か‥と思ったけど、進むにつれて動悸がしてくるハードな内容。

もの悲し
>>続きを読む

ディーン、君がいた瞬間(2015年製作の映画)

-

無名の青年ジェームス・ディーンの
ブレイク前夜。
なぜこんな儚い表情をしてる。
故郷を愛し、演技を愛するディーンと、
ディーンの将来に待ち構えるスターとしての華々しい未知の世界。
24歳のディーンは何
>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

-

正義か幸福か。

国家機密を知った民間人が、正義を果たすため命を賭す姿は、どこか
森友問題で自死した近畿財務局の職員を連想させた。

「狂ってない私が、逆にこの世界では狂ってるのかも」
その聡子の言葉
>>続きを読む

ジョナサン ふたつの顔の男(2018年製作の映画)

3.8

ジョナサンの几帳面で単調な生活を際立たせるシンプルで淡々とした描写が美しい。

ジョナサンとジョン、対象的な2人がひとつの身体で共存するために保たれたバランス。
その完全な均衡を破るきっかけは、
恋や
>>続きを読む