さわだにわかさんの映画レビュー・感想・評価

さわだにわか

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進めオリンピック(1932年製作の映画)

4.0

これを観るとマルクス兄弟が底抜けにアナーキーなようでいてその実緻密に計算してネタを組み立てていたことがよくわかる。こんなものはあまりにもめちゃくちゃだ!!!!!!

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.8

たぶんフィルマークスでは評価低いんだろうなと思って応援目的でBlueskyに書いたポストを転載しようとしたら普通にみんな評価してくれてたのであんま意味なかった。でもせっかくだから載せとこう。


あえ
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世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

3.5

『メッツェンガーシュタイン』『ウィリアム・ウィルソン』とポーの有名原作を二本も含むオムニバスなのにポーの名を冠していないばかりか各章の邦題は原題からかなり離れたものになっているので、この映画が公開され>>続きを読む

(1975年製作の映画)

3.5

製作年から言ってもマカロニ・ウエスタンのとくにレオーネの雄大な世界に大きな影響を受けているのは間違いないと思われるので日本公開(配信)にあたって邦題は『炎の決斗』とか『炎の無頼漢』とかなんかそういうマ>>続きを読む

火の壁(1959年製作の映画)

3.6

シネマヴェーラ渋谷で観たが映画史から見捨てられ誰からも忘れられているような邦画旧作を国立映画アーカイブよりも積極的に上映してる気がするシネマヴェーラ渋谷なので傷あり上等コマ飛び上等退色真っ赤っ赤オール>>続きを読む

オン・ザ・フロント・ライン 極限戦線(2023年製作の映画)

3.4

シナリオの焦点が定まらず散漫とかウクライナ国外の人には人物の関係性がかなりわかりにくいとか映画っていうかこの編集の感じからするとテレビ向けのスペシャルドラマ的なやつなの?みたいな難点はあるが、「オレン>>続きを読む

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【世界でいちばん易しい『ロスト・ハイウェイ』解説】

主人公のサックス奏者は妻の浮気を知り(あるいは疑い)彼女を殺してしまう。でも妻がめっちゃ好きだった彼はその現実に耐えきれずハリウッドのB級ノワール
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流砂(1950年製作の映画)

3.5

いかにも安普請なノワールだが必要なシーンだけをチャッチャと繋ぎ説明が必要ならミッキー・ルーニーのモノローグを被せてやれという強引さによりブラックユーモアの漂うおそらくはあんまり意図しないドライブ感が生>>続きを読む

ラケット/脅迫者(1951年製作の映画)

3.4

ギャングの若頭的なロバート・ライアンと敏腕警察署長ロバート・ミッチャムか幼馴染という設定は生かされていないしいくつかのシーンを除けば全体としては切れ味に乏しいB級ノワールだが妙にとぼけた味わいのある脇>>続きを読む

ザ・ヒューマンズ(2021年製作の映画)

3.6

こういう感想はズルい気がしているのだが『ファイブ・イージー・ピーセス』と『泳ぐひと』を合わせたようなニューシネマ風の舞台劇という感じで(というよりもニューシネマが舞台劇の手法を取り入れたという方が正し>>続きを読む

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.8

たくさんの爆発!たくさんの銃撃戦!たくさんの格闘!たくさんの死体!そしてたくさんのアクションスター!エクスペンダブルズに他に何を求めるというのか!

ガートルード/ゲアトルーズ(1964年製作の映画)

3.0

部屋ん中で夫婦っぽい男女が無表情の棒読みでなんか哲学的な口論のようなものをしているだけの二時間は睡眠不可避であるが厳密に統一されたトーンによりその睡眠はたいそう心地よいものであった。

エマニエル夫人(1974年製作の映画)

3.0

大震災!航空機炎上!ロシアはウクライナに最大規模の無人機&ロケット攻撃!イスラエルはガザ侵攻継続でガザ人道危機!終末かと思うものすごい2024年お正月であるが、こんな時はもう『エマニエル夫人』を観るし>>続きを読む

レリック(1997年製作の映画)

3.6

え、なんでこんな評価低いの?まったく最近の人ときたら…と思ってallcinemaの作品ページを開いてみたら公開当時に近い20年前ぐらい前の評価もまぁまぁ低くて困惑してしまった。『劇パト3』の13号をち>>続きを読む

あるじ(1925年製作の映画)

3.6

妻の行動のすべてにイチャモンをつけないと気が済まないさっさと死んでほしいクズ夫とおめぇのケツを叩く力はもう残されてねぇ…だがビンタぐらいはできるぜ!と啖呵を切る近所の強面ババァのバトルがアツい、江戸落>>続きを読む

アンダーワールド・ストーリー(1950年製作の映画)

3.8

すっぱ抜き記事を書いてしまったがために警察から疎まれ主流新聞から追放された記者の主人公は起死回生を狙って半ば強引に経営権を握った地方の弱小新聞社で殺人事件発生に大喜び、主流新聞が右にならえで下手人とし>>続きを読む

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ちょっとこの評価はあんまりだと思うので、この映画が近年濫造されている悪魔憑き映画の最高傑作と感じた俺がなぜそう感じたか少し書きたいのですが、これは人間が悪魔に負ける話で、それはオリジナルのエクソシスト>>続きを読む

ネイキッド・タンゴ(1990年製作の映画)

3.4

年寄りの束縛夫を困らせてやろうと若妻がたまたま遭遇した自殺女と身分を交換して家を出たらなんとユダヤ人富豪と結婚することに?!私ってばこんなラッキーに恵まれていいのかしらと思ったらこのユダヤ人富豪の正体>>続きを読む

悪の報酬(1956年製作の映画)

3.8

陽気なメロディのテーマ曲のドライな物語への対置法的適用、有楽町ロケの暗い夜の映像、なにより戦後の貧困の中で善と悪に引き裂かれていく伊藤雄之助の重層的な芝居などから『第三の男』を下敷きにしたと思しきノワ>>続きを読む

思えば遠くへ来たもんだ(1980年製作の映画)

3.5

武田鉄矢は実際に教師を目指していた時期があるらしく、そのエピソードについてはライブでのトークのことであるから話半分で受け取る必要があるが(鉄矢は調子に乗って話を盛るのが常なので)、なんでも生徒たちに答>>続きを読む

あめりかてらいんこぐにた(1988年製作の映画)

4.1

楽しい映像、楽しい音楽、それだけしかないので観るのが楽でいい。

スキャナーズ ニュー・エッジ/ザカリアス(1993年製作の映画)

3.6

このシリーズは5作目は観ていないし2と3もショット単位でわずかに覚えている程度なのだが、その甚だ信頼できない記憶に頼ると、このシリーズ4作目、クローネンバーグの1作目に次ぐ面白さだった。もちろんここに>>続きを読む

ギニーピッグ3 戦慄!死なない男(1986年製作の映画)

2.0

シリーズの売りのはずのゴア描写もちょっとしかないしなんで作ったのかわかんないレベルの映画だったが宮崎勤のせいでバッシング受けてわは、わはははは、なぁに別にアブナイ映画じゃございませんよ!ほら、楽しいで>>続きを読む

イーナちゃんとテディベア(1999年製作の映画)

3.7

決して子供に媚びた映画ではなくむしろわりあいやさぐれたところのあるアダルティなムードの映画なのだがそのくせ出てくるすべてがカワイイのでもう観てる間ずっとニコニコしてちょっと泣いてた。色んな人に北欧各地>>続きを読む

クリスマス黙示録(1996年製作の映画)

3.0

黙示録というから日米ヤクザの抗争でもやるのかと思ったら『セブン』と『羊たちの沈黙』をパクって犯人は爆弾魔なので気持ち『スピード』風味というサイコサスペンス、監督のキオニ・ワックスマンは後に後期セガール>>続きを読む

ダーク・エンジェル(1990年製作の映画)

3.7

楽しいガジェットと爆発満載。キャラはクセが強く歯切れよくユーモラスな編集もよし、もちろんカーチェイスとドルフの空手も完備。『ヒドゥン』と比肩する理想の80sB級映画の一本。

ランドスケープ・スーサイド(1986年製作の映画)

3.5

史上最もエド・ゲインに似てないエド・ゲインの出てくる映画だと思う

ザ・ギニーピッグ2 ノートルダムのアンドロイド(1988年製作の映画)

3.5

凄惨なゴア描写で鳴らしたシリーズの最終作にしてはいささか大人しすぎる気はするが少女ホラー漫画的な見世物メルヘンに意外と心を打たれてしまった。いいよね、情があるよこの頃の残酷映画には。死病に冒されたお姉>>続きを読む

新・D.N.A.(1988年製作の映画)

2.9

肉食系を通り越して野獣系の男女がトライアスロン大会みたいのに出て森の中で泥まみれになりながら走ってセックスして殴り合って走ってセックスして殴り合って走ってセックスして殴り合って仮面ライダーの怪人に襲わ>>続きを読む

フール・フォア・ラブ(1985年製作の映画)

3.9

カウボーイ、トレーラーハウス、モーテル、テキーラ、鉄火女と無骨な夫、出てくる全てがアメリカンでブルージーなアルトマンお得意の舞台劇映画で、お馴染みのパンとズームを巧みに使った人物さばきは見事の一言、不>>続きを読む

朱唇(べに)いまだ消えず(1949年製作の映画)

3.6

渋谷実の世界は乾いていて救いがなく、その湿り気を欠いた諦観には時代を超えて現代に訴えかけるものがある。ストーリーはこの時期によくある不倫メロドラマに過ぎないが、渋谷らしい特徴は男側の主人公・佐分利信の>>続きを読む

ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

暴力的で穢れた魂の浄化っていうの、そういえばこの頃の韓国映画によく出てきてたなとか思った。『オールドボーイ』とか『春夏秋冬、そして春』とか。こんなはずではなかったよ。花を愛でるやさしい人間だったはず。>>続きを読む

ブリード 血を吸う子供(2000年製作の映画)

2.8

『こっくりさん』『冷血の罠』が良かったので瀬々敬久90年代ホラーシリーズの一本としてこれもわりと期待して観てしまったが面白いとか面白くないとか以前に上の二本と比べて画が安すぎる。効果音や劇伴の入れ方も>>続きを読む

Coo 遠い海から来たクー(1993年製作の映画)

3.5

ミリタリー描写がすごいとは聞いていたが描写そのものよりも単なるそこらへんの民間人父子が諜報と戦闘のプロであるグリーンピースのメンバーの助力を得てフランス外人部隊、更にはフランスという国そのものと戦うと>>続きを読む

ルカじいさんと苗木(1973年製作の映画)

4.0

人生の酸いも甘いもという感じの易しいが甘くはない、人生まぁこんなもんじゃないか的なおおらかな楽しさに溢れた絵本みたいな人間讃歌で、そりゃ50年も前のジョージア田舎の物語と西側現代社会のそれを比較すると>>続きを読む

ORGAN/オルガン(1996年製作の映画)

2.8

ストーリーや演出は稚拙で破綻しているが腐った肉体や解剖生体の特殊メイクとスプラッター描写がまぁまぁあるのでまぁいいかという気になるタイトルもしくは惹句負け映画。ビデオジャケットの方が本編よりも怖そうで>>続きを読む

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