さわだにわかさんの映画レビュー・感想・評価

さわだにわか

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おもに旧作の感想用。ブログ→https://www.niwaka-movie.com/

映画(114)
ドラマ(0)

レベル5(1996年製作の映画)

4.0

開始1分ぐらいで都市のヴィジョンをヒトの種が持つ内在的な傾向として捉えて「ウィリアム・ギブスンはそのヴィジョンに従い『ニューロマンサー』を書いた」などと言っているのだから政治映画である以前にこれはサイ>>続きを読む

いろはにほへと(1960年製作の映画)

4.5

「この映画に登場する人物・団体はすべて架空の…」的なお断りが映画とかドラマの頭に付くようになったのはいつ頃からなのか知りませんが1960年のこの映画にはもう付いてくる。その使い方がまったく気が利いてい>>続きを読む

アドルフ・ヒトラー100年 防空壕での総統の最後のひととき(1989年製作の映画)

3.5

ユルグ・ブットゲライトのチープな血まみれヒトラー短編「血のエクセシーズ」が好きで、これと同じぐらいの製作年かなぁと思ったら1982年だったのでもうちょっと前だった。そういえばラストに出てくる赤ん坊人形>>続きを読む

友よ! 友よ! 友よ!(1997年製作の映画)

5.0

ラスト数分眠ってしまったのでシュリンゲンジーフが新市長に要求していた弱者救済宣教所の広場への拡大設置が叶ったのかどうか知らない。たぶん叶わなかったんでしょう。でも叶わないからユートピアは夢想されなけれ>>続きを読む

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

俺も観た翌日くらいに佐々木浩久のツイートでようやく気付いたのであんま偉そうに言えないのですが、そこを単純に作り手の至らなかった点として評価されてしまうのはちょっとと思ったので書いておくと、愛の讃歌のオ>>続きを読む

チャパクア(1966年製作の映画)

4.0

ストーリーがまったくわからん上にイマジネーションに乏しい幻覚を延々反復するばかりで全然面白くないのだがジャンキーの生活は別に面白くないし肉体的にも精神的にも疲れるだけだとディックから学んだのでジャンキ>>続きを読む

ドラえもん のび太の創世日記(1995年製作の映画)

5.0

藤子F先生原作の映画ドラえもんは冒頭にテーマを持ってきて伏線的に活用することが多く、全編を観てから冒頭シーンを見直すと何についての物語かあまりに明確に語られていて驚かされたりする。
『創世日記』はその
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バースデー・ワンダーランド(2019年製作の映画)

4.5

あまりの低評価に納得がいかず支援目的で書いてるので、以下少しも中立的ではない批判に対する応答であることを前もって断っておく。

「バースデーワンダーランド」ですが、俺としては原恵一の映画で見たいものが
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青い山/本当らしくない本当の話(1984年製作の映画)

4.0

制作年も近いので不思議惑星キンザザがダブって見えてしまう箇所多々で、キンザザのゲオルギー・ダネリヤもジョージアの人だというからこういうのがジョージア感覚というか、知らないがジョージアニューウェーブ的な>>続きを読む

処刑の丘(1976年製作の映画)

4.5

唯物論的演出法により雪原を這いずり回らされたりするソ連の役者は命懸け。寒さと栄養失調で肺を病んだ兵士の咳が客席にまで伝染してしまっていたからすごいリアリズムだ。
だが仮死の経験で聖性を宿した兵士がナチ
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SOS北極… 赤いテント(1970年製作の映画)

4.0

テントが赤ければプリントも赤くてかつ豪雨。それがなんだか埋もれていたフィルムっぽさを醸し出して物語の悲劇性を高めているようでもあり、プリントの状態なんか良いに越したことはないのだが、これはこれでまぁ…>>続きを読む

怒りのキューバ(1964年製作の映画)

5.0

葬儀の場面、カメラが飛んだ!って思ってしまった。言葉が出ない。

サン・ソレイユ(1982年製作の映画)

4.0

電車が中核的なモチーフになっているので『銀河鉄道999』の映像が二度出てくるが、その直後にマルケルカメラが捉えた電車の中で寝る日本人が松本零士っぽかったという映画の奇跡。旅には思いもよらぬ出会いがある>>続きを読む

君たちのことは忘れない(1978年製作の映画)

4.5

含蓄に富んだ邦題はオリジナル通りなのか違うのか分からないが素晴らしいもので、その語感から最初にイメージしたのは戦没者式典かなんかで政治家がもったいぶった偽善的な演説を垂れている光景だったが、映画を見る>>続きを読む

私はモスクワを歩く(1963年製作の映画)

4.0

キレているんだかからかっているんだかよくわからない絡み方をしてくるモスクワ住民たちに困惑しつつキンザザの原型を見る。人と人の距離がやたら近いが近いわりには塩めの対応。なんなんだ。これがモスクワの流儀な>>続きを読む

ささやかな墓地(1989年製作の映画)

4.5

大好き。墓地を舞台にした猥雑な民衆の世界。悲哀が濃すぎて笑えない群像喜劇。弟に斧で頭蓋をかち割られた墓守が病院を裸足で抜け出して雪に埋もれた墓地に戻ってくるオープニングでもう最高。墓場にしか居場所がな>>続きを読む

ミスター・デザイナー(1988年製作の映画)

4.5

唐突な編集といいニューウェーブ系のアグレッシブなサントラといい(すげぇDAFっぽい曲があるんだよ)変なスローモーションの多用といい、それからグロテスク趣味といいなんだかすごくイタリアン・ホラー的なセン>>続きを読む

ピルクスの審問(1979年製作の映画)

3.5

諸般の事情により後半部分しかまともに見ていないのでなんとも言えないが「2001年宇宙の旅」のエピゴーネンと思わせておいて「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」感。ロボットの手が千切れる怖いシーンはなんと>>続きを読む

大学-At Berkeley(2013年製作の映画)

4.0

組織運営を撮る都合だいたいいつも金の話は出てくるワイズマン映画の中でもとりわけこれは金絡みのエピソードに比重が置かれている印象があり、同じように学生デモが出てくる公立校ドキュメントと言っても「高校2」>>続きを読む

ブラック・エース(1971年製作の映画)

4.5

カンザスの農民ギャングがビッグコンバインで襲ってきたりオーバーオールに散弾銃のアンチ洗練スタイルで警備に当たっていたり最終決戦はのどかに牛舎とヒマワリ畑。売るもんがなけりゃヤク漬けにした孤児院の少女の>>続きを読む

キックボクサー(1989年製作の映画)

4.0

兄貴の対戦相手が素足で木柱キックしてるのを目撃してアイツやべぇよ狂ってる!ってテンパるヴァンダム、なんて常識的なことを言うんだろうと思ってなんかグッときてしまった。
トレーニングの合間にフッと差し挟ま
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硫黄島(1959年製作の映画)

4.5

横柄な新聞記者が飲み屋で絡んできた硫黄島帰りの復員兵の足跡を追う犯人のいないミステリーといった体で、今で言ったらこの復員兵はPTSD、玉砕戦後も生き残り僅かな仲間と共にトーチカからトーチカへと逃げ隠れ>>続きを読む

ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer(2000年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ぼくケイゾク好きだったんで公開時に観に行ってるんですが平成もいよいよ終わろうという頃になって再見、ここに辿り着くとスペックとの繋がりが云々という感想が結構あって、当たり前なんですが当時そんな風に観てな>>続きを読む

虹のアルバム(1994年製作の映画)

4.5

タヒミックが息子を連れてカメラ片手に世界の映画祭を回るところから始まるのでホームビデオかと思いきやすぐさま逸脱、コッポラが出てきたり小川紳介(ボイス)が出てきたり自力で橋を建設しようとする部族のオッサ>>続きを読む

愛奴(1969年製作の映画)

3.8

裸はそれなりに出てくるがこの世ならざる光をその肌は柔らかく吸収してエロティックという感じにはならない。セックスも複数の肉体の絡み合いというよりは融合という感じ。
無上の愛と思われたものも長く付き合って
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クリスマス・イヴ(2000年製作の映画)

3.0

意味わかんないなぁと思いながら観ていたら最後まで意味わかんなくてその一貫性は評価できるがただ意味がわからない。

製作は黒澤満で冒頭にTOEI+GAGAシネマプロジェクトのロゴが出る。これどんなもんな
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トゥルンバ祭り(1983年製作の映画)

3.8

基本寝ていたので筋なんかわかっていないが伝統が資本主義に呑まれていく様を子供の視点から捉えていてやわらかノスタルジー。ドイツに民芸品かなんか売りに行く親父の誇らしげな顔と一抹の寂しさ。ドキュメンタリー>>続きを読む

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

4.0

『狼の時刻』のDVDに入ってるドキュメンタリーで評論家かなんかが「『狼の時刻』はベルイマン唯一のホラー映画で…」とか言っていたので完全に油断していたが嘘つけこれもホラーじゃないか!主に第四部と五部です>>続きを読む

キリング・サラザール 沈黙のミッション(2016年製作の映画)

3.8

セガールが動かないしそもそもあんまり出てこないというのは近年のセガール映画の大前提ではあるが、それにしてもこの映画のセガールの動かなさ、カメラに映らなさは特筆に値する。

基本的にいつもと同じファッシ
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2300年未来への旅(1976年製作の映画)

4.0

飽食の時代に育った現代っ子なのでこのビジュアルは誠に衝撃的で、考えられないダサさと統一感のなさ、氷の洞窟で腕が蛇腹の殺人ロボットが出てきた時には美術スタッフを含めて現場スタッフが全員死んだのかと思った>>続きを読む

高校2(1994年製作の映画)

4.8

このセントラルパーク東高校という学校は対話と論理を超重視したウルトラ民主主義的カリキュラムを組んでるのでミニチュア裁判みたいな形式で下級生の喧嘩の仲裁なんかを教師ではなく上級生が担当する仕組みまである>>続きを読む

影の爪(1972年製作の映画)

4.5

脚本は白坂依志夫・大野靖子・桂千穂の三人連名だがこのニューロティックな展開は桂千穂の色が特に良く出たものではないかと思う。

酔った男を轢き殺したプチセレブの家に遺族(岩下志麻と鈴木光枝)が転がり込ん
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エデン、その後(1970年製作の映画)

4.0

これでようやくロブグリ特集上映を制覇。体調的には一番悪かったがたぶん全作中いちばん睡眠時間が少なかった。他のロブグリと比べて映像にメリハリがあるからだろうと思われる。ちゃんと見分けが付く顔顔顔が同一画>>続きを読む

白い粉の恐怖(1960年製作の映画)

4.0

粉末ヘロインを溶かすのにひっくり返した茶碗の高台を使うとか国外産のドラッグ映画で絶対に学べない豆知識なので少しも役に立たないがなんとなく得をした気分になる。

内容は刑事ドラマ仕立ての薬物啓発映画とい
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怪談(1965年製作の映画)

4.5

静止画の志向、不合理な掟と意図せざる掟の侵犯、その厳罰、なすすべもなく魔に取り込まれていく人間、線状的時間の否定、とかそのあたりの要素にルチオ・フルチの映画がダブってしまったので末期。
ぼくはフルチの
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超能力者 未知への旅人(1994年製作の映画)

4.0

中国の気功研究所でワルツでも踊るように気を発する白衣のリアル気功師(気功がリアルとは言ってない)たちの勇姿!…とかいうオープニングが既にすごいのに、三浦友和が実在の超能力者(超能力の実在とは言ってない>>続きを読む

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