matsukawaさんの映画レビュー・感想・評価

matsukawa

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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

5.0

トム・フォードの映画が生理的に好きすぎることを差し引いても、とんでもなく傑作。
小説の主人公がエドワード(ギレンホール)なのも、「REVENGE」に意味を見出すのも、全てスーザンの解釈であり、完全な一
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モリのいる場所(2018年製作の映画)

3.5

全編スベり倒してるのですが、宇宙を俯瞰するような素晴らしいラストで全部帳消しになってお釣りがきますね。初老に近づきつつある者には特に滲みる絵です。
終わり良ければ全て良し。

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

5.0

名前の付けられない感情、言葉では説明しきれない感情を、映像と音で見事に表現しています。台詞よりも映像と音の方が遥かに雄弁という、映画のお手本のような理想的な映画だと思います。

とにかく一つ一つのカッ
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

5.0

この顛末、当たり前の感覚からしたら完全にアウト。
レイプシーンがとにかく徹底的に胸糞悪くて、観ている誰もが拓馬に殺意を抱くはずなのに、(ひどい目に遭うとは言え)最終的に笑える結末に回収されてしまうのだ
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エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

5.0

待ちに待たれたブレイキング・バッド後日譚でこんなに地味な話を2時間かけてやってしまうところが、このシリーズの贅沢なところで、ファンが待ち望んだのはまさにこういうものだと思います。
意外な展開も劇的なエ
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

5.0

人が出会って交わって、反応し、影響を与え、お互いが自分でも気付かぬうちに、出会う前とは少し違う人間になっている。
突き詰めれば、全ての(まともな)映画はそれを描いてきたし、今まで何億回繰り返されたか分
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

2.5

撮影がとにかくスタイリッシュで、ちょっとキメすぎじゃないかと思うくらいに美しい。
リアリティ重視の演技と美しい画面のミックスが心地よく、中盤まで楽しく観ていたのですが、段々とリアリティ追求の演出が鬱陶
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

5.0

凝りまくった映像は全て意識の流れにきっちりシンクロしていて凄い。
ホアキンの演技に見えないハイパー名演と相まって、自分の事のようにするすると身体に入って来てしまう。
そして最後の救済でこちらも救われた
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先に愛した人(2018年製作の映画)

3.5

画面内の色という色が全部美しくて、眼福。

不機嫌そうな息子がとても良い。

アメリカのインディーズ映画によくありそうな構成に、東アジアの曖昧さがブレンドされて、いい湯加減です。

デトロイト(2017年製作の映画)

3.0

この全然盛り上がらない感じ、ビグローの作家性なのかもしれない。
嫌いじゃない。
最後、ラリーの人生に集約させたのはとても良かった。

6年愛(2015年製作の映画)

3.5

なんか凄い。
ラスト10秒で心臓が凍りつく。

惡の華(2019年製作の映画)

4.5

メインキャスト4人の顔がものすごくいい。この4人のこんな眼とこんな表情を引き出せただけで、もう大成功。
思春期映画って、本当に何よりもキャストの魅力が一番大切で、俳優の持っているもののさらに向こう側か
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

1.0

月面カーチェイスや猿バトルなどの盛り上げシーンがどれもストーリーに関係ない事にまず驚く。
意味ありげなシーンのほとんどには特に意味もなく、重要そうな脇役は小出しのネタバレだけしてすぐ消える。
ちぐはぐ
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アス(2019年製作の映画)

4.5

プロットは完全にコメディで、演出がホラー8割/コメディ2割のさじ加減で、その妙なバランスによる独特のフワフワ感が、観る者を不安にさせる。
ホラーに振り切ってもコメディに振り切っても、観客にとっては見慣
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

5.0

声に出して「ああ…よかった」と言いそうになるラストシーン。慈愛に満ち満ちた結末に、嬉し涙が止まりません。
なんて優しい映画なのだろう。
タランティーノにありがとうって直接伝えたい。

中学生の時にこの
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希望のかなた(2017年製作の映画)

5.0

相変わらず、どの一瞬を切り取っても見間違えようのないカウリスマキ。安定の面白さ。

乏しい表情、言葉足らずな台詞、単刀直入な行動。カウリスマキ作品のこれらの特徴は「人の本質は、言葉や表情ではなく行動に
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否定と肯定(2016年製作の映画)

4.0

歴史修正主義との戦い方をわかりやすく例示してくれます。

ユダヤ人歴史学者がホロコースト否定論者から名誉毀損で訴えられる。しかも被告側に立証責任がある英国で。

弁護チームの戦略は明快で、相手の信頼性
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

5.0

想像してたのとは全然違う、思索と探究の物語でびっくり。
狭い世界で生きているからこそ深くなる子供の探究心が活き活きと描かれています。

収まりの良さに飛びつかず、子供が抱えるモヤモヤに最後まで付き合い
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

5.0

最初のシーンだけでフランクとメアリーとフレッドが大好きになっちゃって、出会って5分で映画に恋したみたいな気分に。
好きすぎて何から褒めたらいいのか分からなくなる。

スチルを見ただけで泣きそうになるシ
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クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.5

アメリカンコメディのフレームワークに完全準拠していながら、楽しさが足りない。
コメディ要素をペク・リン一家に丸投げしてシリアスやるのはズルいよ。
オークワィナは最高でしたけど。

欧米個人主義と非欧米
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

5.0

こういう映画に点数つけても意味ないとはいえ、敬愛する人物に先立たれた側が作る映画としては満点のやり方ではないでしょうか。
若松孝二という天然モンスターを主役にするのではなく、吉積めぐみという「普通の人
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.0

勘の良さ、反射神経、リズム感、ある種の身体能力の高さ(身体の使い方がめっぽう上手い)等々、大泉洋が持っている才能を小松菜奈も丸々全部標準装備しており、このよく似たタイプの天才二人を眺めているのが無類に>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

4.0

シリーズ化されただけで尊い。
デンゼルの身体が動くうちにじゃんじゃん作っちゃってほしい。
多少のクオリティーのアップダウンは大丈夫です。

万引き家族(2018年製作の映画)

4.5

余白少なめで情緒が詰め込まれて、ややお腹いっぱいになりつつ、時折ぱっと手を離されて宙に浮くように軽くなる。その快感にヤラレてしまう。

相変わらず子供演出は驚異的で、特に凛ちゃんの実在感が凄い。
兄妹
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未来のミライ(2018年製作の映画)

1.0

そこが主題ではないと言われても、やっぱり血縁大好きにしか見えないし、まあそれは自由だけど、気持ち悪い。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

エンドゲームを引き継ぐマルチバース設定がこんなに貧相な安普請なのか?と思いつつ、好意的に見る努力を続けていると、「全部嘘でした」という小学生レベルのどんでん返しを得意げにかまされる。
いや、最初から嘘
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心と体と(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ビジュアル的に印象的なシーンが多く、それら全てが、シーンの要請に的確に奉仕していて、隅々まで巧み。
どうやって撮ったのか不思議な(しかしCGには見えない)鹿のシーン。
「上から見下ろす」ロングショット
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50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

5.0

主役二人の男の子が最高に面白い。
特にチック役の逸材ぶりが凄い。演技経験なさそうな雰囲気なので、たぶん素であんな感じの子なんだろう。すっとぼけた顔とすっとぼけた体の動きが終始面白いし味わい深い。
対す
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2016年製作の映画)

5.0

理不尽な暴力の中の人情と信頼。「高地戦」と同じ筆致で光州事件を描く。

何も知らないノンポリのタクシー運転手が見たものを順番に見せられることで、観客にも徐々に事態の深刻さ恐ろしさが体感されてくる。
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

5.0

広角レンズ。大胆なズームアウト。饒舌な構図。無表情。ハイテンポな会話(棒読み)。音楽。
全てが有機的に結び合い、見る快楽と見られる恐怖みたいなものに包まれて、目が離せなくなる。
カメラワークはキューブ
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クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん(2014年製作の映画)

5.0

クライマックスの戦闘シーンがドラッギーでクレイジーで独創的で度肝を抜かれたら湯浅政明でした。
このシーンだけ質の高い音楽みたいで、繰り返し観たくなる。それでいて徹底的にくだらなくて最高。

全体的な完
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

4.0

怪獣の美しさが尋常じゃない。
ビジュアルだけで感動しちゃうレベル。

説得力ゼロのストーリーと魅力の薄い人間たちが相当な尺を占めているけど、その退屈さを余裕で吹き飛ばす怪獣シーンのカッコよさ。
最高の
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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

スティーブ・ロジャースの人生とトニー・スタークの人生、どちらもこれ以上ないくらい愛に溢れた結末を見せてもらって感謝。
おまけに、スティーブからサムへ、トニーからピーターへと、次世代へ価値あるものが引き
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード(2003年製作の映画)

4.0

とにかく何よりエンドロールが最高に良い。
熱海から春日部へ、野原家が電車を乗り継いで帰って行く道程がじっくり描かれる。
非日常が終わってしまう寂しさよりも、日常へ帰る幸せの方が少しだけ大きい。旅先から
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.5

シリアスにもオフビートにも振り切らない様が中途半端なようでもあり、今っぽさのようでもあり。
ギョッとする題材の割に話は比較的穏便で、本当にキツい部分は周到に避けている印象。
客観的には充分不幸なんだけ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

5.0

世界一見たくない映画「國民の創生」を延々と見させられる(しかもKKKの応援上映付き)という、考えうる最悪の拷問のようなシーンはもはやホラー。
「國民の創生」からシャーロッツビルまで一直線に繋がってるん
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