川本凌さんの映画レビュー・感想・評価

川本凌

川本凌

ファーザー(2020年製作の映画)

3.8

老いや認知症という社会的な題材をジャンル映画的なニューロティック・スリラーの手法を使って描き、それをアンソニー・ホプキンスという超名優主演で実現するという座組がまず凄い。

オープニングがめちゃくちゃ
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クネクネ(2010年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

クネクネが全くクネクネしてないのは残念だが、眼球潰した村人とかクネクネ死とか、見所がないわけではない。

雨降りエンドは衝撃的。
さらなる惨劇を予感させるホラーお得意のやつだけど、あまりにショボい。

クレールの膝(1970年製作の映画)

3.8

パッケージにもなっている、膝を見つけてしまうシーンが素晴らしい。

実験と称して少女たちとベタベタしようとする気味の悪い男だが、ロメールの語り口によって軽い印象に。

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.5

魅惑的な女に翻弄される新人外交官。

「ラ・パロマ」みたいな異様な迫力は感じられず。
青紫の色彩が美しいシーンがあった。

旧支配者のキャロル(2011年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

監督の追い詰められ要素がフィルム切れってのがちょっとね...
もちろんフィルムがないと撮れないし、当然大事ではあるんだけど、ラスト潰れて死ぬほどのことか?って思っちゃう。
極限状態の撮影ってことなら、
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

3.3

乃木坂メンバーは頑張ってるんだと思うが、そもそも試合中面を着けて顔が見えにくい剣道と、アイドル映画との組み合わせが悪すぎる。

むしろ中村倫也とか、試合前のババア同士のいがみ合いとか、周辺の奴らの方が
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銀座カンカン娘(1949年製作の映画)

3.4

居酒屋半兵衛など、昭和テイストの場所のBGMとして定番のテーマ曲だが、劇中あまりにも流れすぎて洗脳されそう。

まさかのおじいちゃんの落語オチに困惑。(すごい人だってのは調べて分かりましたが、落語全く
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空飛ぶゆうれい船(1969年製作の映画)

3.7

オカルトホラーかと思いきや社会派SFで驚き。
そして幽霊屋敷は子供の頃観たら確実にトラウマになる。

60分という尺で膨大な展開を描くために、主人公の状況察知能力がとんでもないことになってる。

攻撃
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長編怪獣映画 ウルトラマン(1967年製作の映画)

3.3

ただいろんなエピソード集めて繋げました!という構成の粗さが目立つ。

ゴモラが撃たれて暴れるシーンの尺が長すぎて笑った。

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

お洒落な画作りに「幸福」というタイトルでこの内容、皮肉が効いてていいなぁ。

妻の死という不幸の末に得た幸福を謳歌できる2人。
嫌悪感を抱く人は多いんだろうが、子供だってその生活を受け入れているわけで
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道化死てるぜ!(2012年製作の映画)

3.6

殺しのバリエーションが豊かで素晴らしい。
傘のシーンはホラー映画史に残る名シーンではないか?

超擬態人間(2018年製作の映画)

3.3

オールナイト4本立てのラストで観たので、ここまでの勢い任せでこられると頭がおかしくなりそうだった。

強制セックスマシーンはすごいインパクト。
ラストの顔アップからのめちゃくちゃ達筆で超擬態人間のタイ
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VIDEOPHOBIA(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

煙草がめっちゃ画になるモノクロの質感。

サヘル・ローズの激キモカウンセリングが本当に強烈なインパクト。

ネット上のポルノ鑑賞は500万時間、その膨大な情報の中の一部に過ぎないという考え方は、まぁ多
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恋するけだもの(2020年製作の映画)

4.0

ケダモノちゃんキュンキュンしちゃう。

上のしおりが良い。耳元で「あなたでオナニーしたことあるよ」って囁かれたい。

江野は完全な狂人だと思ってたのに、映画終わる頃にはめっちゃ好きになってる。江野のス
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Super Tandem(2014年製作の映画)

3.4

後の作品でも印象的な、妙なアイドルソングとクラシックはこの頃から。

公道の暴走、病院や墓石付近の撮影とか、いろいろ大丈夫なのか?ってなる。

冒頭の引用文とか見ると、不良文化って意外とインテリなんだ
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温泉しかばね芸者(2017年製作の映画)

3.6

「しかばね芸者じゃないのよ〜」デーン!

前半まではキャラが主張強すぎてしんどかったが、蘇り始めてからは展開のめちゃくちゃ加減ともマッチして面白い(それでもしんどいギャグはあったが)

チェーンソーシ
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ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

同じソッリマ×シェリダンの「ソルジャーズ・デイ」と同じく、大義の駒として動く戦士たちの世知辛い闘い。

“アメリカの分断”という現代社会の救済としての戦争、という観点はなるほどなと思った。

ただ、全
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.7

チンピラ集団のヒップホップMVマジで好き。
ジャージがあんなにサマになるとは。

全体的にオシャレで巧みだけど、最後は人情でカタが付くのが好き。

マジック・ランタン・サイクル(1980年製作の映画)

3.8

「人造の水」がめちゃくちゃ綺麗で好き。

「ルシファー・ライジング」は昔観たことあったと思ってたけど、何一つ覚えてなかった。

あれから(2012年製作の映画)

3.5

震災の時のこと思い出したな。
あの時は確か中2の社会の授業中だった。

桜の風景がとても美しい映画。

エレファント(2003年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

コロンバイン高校銃乱射事件を基にした1日を、ドキュメンタリータッチのドライな質感で描いた群像劇。

中盤までは、何の変哲もない学校生活の一日をじっくりと描き、後半で暴力が一気に爆発する構造が、唐突に奪
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セノーテ(2019年製作の映画)

3.5

昔、すごく綺麗な夢を見たことがある。
青白い照明に照らされて、水の音が微かに聞こえる巨大な水族館の中に、自分一人がぽつんと立っていて、水槽の遥か先にクジラが泳いでるのが見える夢。
美しく、そして同時に
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ピクニック(1936年製作の映画)

3.5

短い尺ながら味わい深い作品。

ブランコを楽しみ、ウグイスで涙を流す無垢な彼女は、あの日を境に決定的に変わってしまった。

うららかな陽の光が牙をむき、嵐と濁流の風景に変わっていくのが、彼女の心の移ろ
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グリーン・レクイエム(1988年製作の映画)

3.4

今となってはすっかりお茶の間の嫌われ者、坂上忍の主演作。
植物を操るヒロインの鳥居かほりが可愛い。

全体的にはよくあるセカイ系ファンタジーだが、木に襲われるシーンでアニメを使った表現になるのは見所。
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団鬼六 少女木馬責め(1982年製作の映画)

3.8

全体的に、拘束具を使ったプレイが多めで良い。
特に、ディルド木馬に跨らせて鉄球足枷付けるシーンは、「木馬責め」をタイトルに冠するだけあって非常にエロい。

あと、ケツ穴に青の液体注入して緑の液体が噴射
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Share the Pain(2019年製作の映画)

3.7

自分の特異な人生経験から思考実験を企てた、作家性迸るアイデア大勝利な映画。
制度によって矯正しようとしても、暴力性の本質的な解決にはならないのだという問題提起を、思春期のセンチメンタルな衝動で描く。
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それいけ!アンパンマン 勇気の花がひらくとき(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

アンパンマン映画の最高傑作議論でよくこの作品が挙げられていることもあり、期待度が高かったが、想像以上の傑作ヒーロー映画だった。

「あいと ゆうきだけが ともだちさ」という、おなじみアンパンマンのマー
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.8

「若い女の子とヤリたい」と考える男たちは消えない。
「誰かと繋がりたい」と考える少女たちも消えない。
いくら法律によって規制し、いくら倫理的に問題があると叫ぼうが、その両者の欲求がこの世から消えること
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るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「伝説の最期編」のあまりに空虚な敬礼をもって、剣心と日本の物語は終わりを告げた。となれば、自然な流れとして「最終章」は剣心個人の物語の終わりを描くこととなる。

冒頭、江口洋介vs真剣佑戦で一気に引き
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るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

3.7

前半の福山パートの鈍重な展開は流石にどうかと思うが、対伊勢谷友介戦からギアが上がる。
二刀を乱暴に使うパワー系戦闘スタイルの伊勢谷と、その隙を突く剣心の攻防がアツい。

乗船後の神木隆之介との再戦も面
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るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)

3.5

シリーズでこれが一番評価高いような印象があるけど、個人的には正直そこまでって感じ。

次作までの繋ぎだから仕方ないとはいえ、1本の映画として観た時にあまりにもクライマックスがショボい。
京都大火がもっ
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るろうに剣心(2012年製作の映画)

3.8

シリーズの中ではこれが一番好き。
1作目から、剣劇・肉弾戦・銃撃戦・さらにはガトリングまで登場するサービス精神。
特に、佐藤健と綾野剛の高速近接戦闘は、金短髪黒装甲という綾野剛のスタイリッシュなビジュ
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コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「ゲド戦記」を観て、「GOROよ、大丈夫か?」と心配になったが、これは面白い。

実は血が繋がってました、という展開を“安っぽいメロドラマ”として自嘲し、そこから舵を切って「文化の保全」という方向に進
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

作家性を排し、「雑誌編集者」という職業をフラットに描いた、作風・題材二重の意味での”職人”映画。

予告で全面に押し出しされていた騙し合い要素はそこまで多くなく、あくまで仕事人たちの物語から逸脱してい
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

4.0

負け続けながらも、ボクシングへの愛に囚われ続ける者。
自らの命を削りながら、頂点に立とうとする者。
誰かを見返したいという思いから、次第に本気になっていく者。

戦う理由がどうあれ、リングの上では皆が
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クリシャ(2015年製作の映画)

3.6

「イット・カムズ・アット・ナイト」が全く救いのない正真正銘の鬱映画で見応えがあった、トレイ・エドワード・シュルツ監督のデビュー作。

監督自らの体験をベースにした地獄のファミリードラマというと、真っ先
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