QRRmoristudioさんの映画レビュー・感想・評価

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ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「若き牧師がアイスランドへの旅路で狂気の淵へ…」

なんか一報目から滅茶苦茶惹かれる題材、絵で、多分難しい話なんだろうなと思いつつも劇場で観ることは確定していた。今日観れた!嬉しい!

眠かったんだけ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

大前提としてよくできた佳作だとは思うし、観て良かったと断言出来る作品なんだけれど、考えれば考えるほど文句が出てくる。おもろ。
自分がこういう史実物の楽しみ方がよく分かっていない。ペンタゴンペーパーズを
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.7

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信仰とバトル、相性良い〜
悪魔の脅威も、その克服の仕方も、システマチックで良い。
異端審問も悪魔のせいなら納得感ある。

トマースに懺悔するシーン良いね。それやりたくてバディものになったんだろね。
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

もっとドゥニ感欲しかったんだけれど話なぞるのに追われていた感否めない。その分次じっくり落としてくれ。
それはそうと全映像楽しかったので、映画体験としてはハッピーでした。
前作ほとんど覚えていなくても、
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

めっちゃ良い構造の映画! すごく現代的な12人の怒れる男みたいな。

「心に決めるのよ。」というセリフ以降の気持ちよさったらない。

徐々に明らかになる絶妙な夫婦の関係性とか、夫婦喧嘩の生々しさとか、
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霧の中の風景(1988年製作の映画)

3.6

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ずっと曇天、ずっとぬかるみ。
世の汚さを知って、とことんダルくなる。
結婚式の裏で馬は死ぬし、
劇団は衣装を売るし、
性欲怖いし、
デカい手がヘリで飛んで行くし!

ギリシャの街が良い。
ひとけがずっ
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The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

3.6

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自分のアリアスターの解釈は、先ずウケるための映画で、それっぽいテーマ性とかもウケのスパイスなんだと思っていて。(迫真ほど滑稽なので、きちんと作るし撮るが)
威厳の象徴たるお父さんを陵辱する、みたいなこ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.5

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パンチドランクラブとロブスターとミッドサマーとゲットアウトを足して割って過保護スパイスを瓶ごとぶちまけたような。
親死ぬまでの序盤のノビノビとした発達障害コメディが好き過ぎる。
ボウ(松浦美奈信者なの
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.7

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英雄ガウェインが本当はへっぴりポンコツしょーもな君だったものの、最後の最後で走馬灯で未来視、腰布のチートアイテムを自ら外し真の勇気に気付く。

暗い絵作りがしんどく、中間でダルいシーンもあったが、ドス
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.6

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意匠で纏める構造が好きなので。
実写キャシャーンを彷彿とさせる絶妙な質感の3d。ちょっとだけ、スチームパンクファンタジー。重要なのは「現実では無い」の側面。
人体への飽くなき探究心と、倫理観を超越した
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最後ハワード帰ってきたときに、もし証拠隠滅していようものなら、パールはずっと心に居座ってしまうところでした。
ずっと前から我々の頭の中にはパールが居て、平穏をたぶらかす奴らの心臓目掛けて鋤ぶち込むのは
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

嘘つきから卒業できていないのあるあると、失踪のリフレインと、アンダーカレント。組み合わせが美しい。

ロケーション最高。
銭湯から眺める住宅街。
千葉県にあったかオフィーリア。

どじょう嫌いなんだよ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.5

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よ過ぎ。

最初の車のシーン。
スナックみっつ、ジュースひとくち、ハグ。
最後まで効いている最高のシーン。

君たちはどう生きるか
なんだけれど、
存命の人同士でやるのがこの監督らしくって、読後感に前
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

暗くて長くて穏やかで、寝かしつけられているのかと。
最初の骨につながるラストが綺麗。
自分がアメリカの開拓の時代に浅くって、話の筋を理解するのに時間かかってしまった。

観ているときは、いや一個一個丁
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

トラヴィス逃げんなやあ〜
ハンターに任せ過ぎやろ。
でも自己自認の話でもあるから、「俺にはどうしても乗り越えられない」という諦めが新鮮さも感じられて良かった。

お爺ちゃんもトラヴィスもジェーンも、み
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

意外と聖痴愚もので、
オワっていた家族経営のカフェに来た異邦人があれやこれやと問題を納め、愛をもたらし解決する。

アメリカバグダッド、砂漠の中にポツンと聳えるカフェモーテルというロケーションが秀逸。
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

メッセージ性は好きじゃ無いんだけれど、伝え方は最高。個人的な評価が難しい。
意地悪さとユーモアでもうめちゃくちゃ笑える。

冒頭のマッチョの煌びやかさ。
ほんとうに具合悪くなりそうになる迫真のヨット。
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

血。喉。

格差の話?かと思いきやそうではない。
むしろ貧民でさえない「ただの持たざる人」が、「象徴としての金持ち」に同一化しようとするお話。
精液。経血。
執拗にそのDNAを取り入れようとする描写が
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ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

聖痴愚だ。
金ローだからかやや端折りは気になったものの、概ね良かった。
エスメラルダがしっかり魔性の女で、それに煽られて本性がブーストされた各人がグチャグチャになる構図。
皆がなんというか「俺のモノに
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劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス(2014年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ムーミンを知らな過ぎたせいか、魅力的な世界観に圧倒され、それだけで大満足。
価値観バグり切ったムーミン一行がリゾート地で起こすドタバタ劇。
ときどき人間味を感じるデフォルメ具合が絶妙。

それ気にする
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

どう考えてもお父さん自殺しとるやんか。
死んだと言わないことがより死を浮き彫りにする。

こんな終わり方見たことない。
こんな切り口見たことない。
映像の撮り方、超独特だ。ゆっくりじっくりカメラが動く
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ラース・フォン・トリアーの5つの挑戦(2003年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

天才の戯れ。
ラース・フォン・トリアーは敬愛するヨルゲン・レスの完全性を前に、その人間臭さを炙り出そうとして難題をぶつけるが、レスはことごとく「完全」な形で、完成させて返す。
最初は萎えきって愚痴を吐
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イディオッツ(1998年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

トリアーが好きと言いつつ、観たことが無く、まあずっと観たいと思っていて。
とはいえ、期待していなかったのだ。賛否両論なのはトリアーであることからして当たり前なんだけれど、それにしたって話題に聞かないの
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

楽しすぎ。
感心が先行し過ぎて、ジャルジャル見たあとの志らくみたいな気分。

ケヴィンがプロポーズでもうハッピーエンドかと思った。
数分おきに余裕で上回ってくるの、何?

デバイスのモニタ上で展開する
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

崇めるべき映画に出会ってしまった…

萩原聖人ってこんな上手いのか。カリスマ過ぎる。
不快さと心地良さが混濁した演技。見事過ぎ。
全催眠シーン面白いけれど、役所のヒス聞いたあとの「すごいねえ!」とか、
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

デンマークの片田舎にて。
閉塞感、絶望感、ゆるやかな死。愛が浮き彫りになる。
食を主軸とした関係性の描写が卓越している。

「隠居」を拒否するくだりで、いよいよ主人公クリスの依存であることが明らかにな
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めまい(1958年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最期、幽霊に誤認されたシスターさんが「神の御慈悲を」言うて爆速で鐘鳴らすの超笑った。

なるほどサスペンス。
虚実の入り乱れっぷりと、「眩暈」を増長するカメラアングル。
観終わった後の倦怠感が実に独特
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

創作が手を離れに離れる。
讃歌も讃歌。誰のことも憎めない。

最後のほう、
お母さん…いや、エイプリルが、ナントカの定理を解いたんだ。答えは6だったのさ!
っていうくだりで、
ジェームズがあまりにも冷
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

無力感に満ちていて、それでいて美しい。
ジェンダーという目線で世の中を切り取った時の、まさにコレという感じ。男も女も、実に言い当てられた感覚がある。
女は身を削りながら生きるか、形状を保っているうちに
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

東映みたいな岩が。

チャーリー可愛い過ぎる。大鶴肥満みたいだった。

バートン・フィンク・タッチなんて誰でも書けるんだよ! が凄く良かった。
彼の自負とか、傲慢や、心棒する美学には滅茶苦茶共感で、そ
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ずっと面白いんだから。

今までカーチェイス好きと思ったことは無かったんだけれど、あの、街を、東京を撮るようなカーチェイス。ゼロが定型的な死に方するのも、菅原文太がメチャクチャタフなのも、最早美学。
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名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーよくできている!
ツインタワーだからこそ出来る外連味あるアクション。
お猪口で富士山が割れた様子を表現する、とか。無茶苦茶な動機。
歩美ちゃんも灰原も光彦も可愛い。
コナンの映画の良いところ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ずっと変やなと思いつつ気持ちの良い読後感。
全編通してカワイイ印象が残る。
なるほど、アメリカの1970年に明るく無いのが勿体無い。

質問という圧の使い方が上手い。

ショーンペン、ブラッドリークー
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氷の微笑(1992年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

中年男が性的な価値を有しているという前提がそもそも。
村上春樹とかに通じる気持ち悪さ。多分似た理由で異世界転生物がキショい。ジジイが若い女に迷惑かけようと思うな。思うならもっと極端にやってくれ。セコい
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地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

最悪ジャングルクルーズ!?

フランスパートは夢だったのか。

カーツ、お月様みたい。

前半ずっと楽しかった。カーツは何故狂った?という誘導から、ずっと好奇心持って見れたし、出る人皆イカれていて楽し
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