1000さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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忘れられた人々(1950年製作の映画)

3.7

地元の先輩がいちばんクソという話。ウシジマくんみがある。
ガキ大将の極悪が過ぎていて痛快さすらある。ワルもここまでくればひとつの様式美よ。雰囲気、ツイン・ピークスのボビーっぽい。
所長があらゆる良心を
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レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

3.7

長々と恋愛観語るメンズがいないというだけで、ロメール映画のなかでは抜群に感じのいい一作だ。
青の時間だかなんだかで、メルヘン田舎娘が不機嫌になって泣き出すあたりサイコホラーっぽくて警戒したが、もっと和
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.3

京王線ではジョーカーがテロを起こすし、与党は政権継続だし、私はこれを見ている間にしゃっくりが止まらなくなるし、世界はほんとうにクソなのだが、誰もが行き着く先は老いぼれて何がなんだかわからなくなる境地な>>続きを読む

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

2.5

アメリカ人が好きそ〜〜〜な話。利かせるだけの機転と人当たりがあれば世界はほんとうに優しいし易しいらしい。振り返って、なんか実質的なトラブルのひとつでもあったけなと思ったが、まじでひとつもなかった。
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.5

②2021/10/11
面白いどんでん返しが1個ある映画だが、なかなかそれ以上好きになることがない映画だ。

資本主義消費社会に対する透明な他者というか、サブリミナル下でうごめく暴力というか、その類の
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ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.0

基本的には『恋はデジャ・ヴ』でいい。グラウンドホッグが出てこないのが厳しい。

ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

3.0

みじめな理想主義者の栄華と没落。なんてディカプリオ向きな役柄なんだろう、と思ってたら、つねに眉間にシワ寄せてる感じがだんだんとディカプリオに見えてきた。
従姉妹のエリーザベト、あれだけワンチャンちらつ
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ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間(1992年製作の映画)

2.5

テレビ版『ツイン・ピークス』は初速がすごかったのに、ウィンダム・アール編になってから8割方どうでもいい話になってしまった。
人間怖い系のホラーから、超常現象怖い系のホラーへとだんだんシフトしていったわ
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.7

ふつうに見やすいドラマだが、ドランのアクを全部すくった感じで、力不足な感が否めない。あれだけ毒親を執拗に表象してきたドランが、中盤、コテコテのお涙頂戴な和解(「ステン〜〜バイミ〜〜〜」)を描いていると>>続きを読む

アルジェの戦い(1966年製作の映画)

3.3

透明な映像だ。良くも悪くも映画を見た気がしない。

アクションとカットの掛け声がまったく聞こえてこない。どこまでドキュメンタリー的な非ドキュメンタリーを作れるか、という縛りゲームとしてはとんでもない達
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ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

2.5

べっぴんさんが右行ったり左行ったりする。寝て起きたら綺麗サッパリ忘れそう。

ウンベルトD(1952年製作の映画)

4.3

ニタァと笑いながらロザリオをちらつかせるシスターがめちゃめちゃ悪そうな顔してて悪魔かと思った。

かなり良かった。余計なことせず、美しい場面がたくさん散りばめられている。家賃も払えず、犬のエサ代も賄え
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(1954年製作の映画)

3.0

DV男にはした金で売られて、大道芸まわりに借り出されちゃう娘の話。一筋縄じゃいかない情緒に寄り添う感じがなるほどクラシックだが、その大部分はシンプルな搾取なので、シンパシーよりも歯がゆさが勝つ。

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トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

3.5

モデルやってるJDが盗聴やってるオヤジと知り合う話。
掴みどころがなさすぎてぜんぜん頭が回らなかった。深夜に見るもんじゃない。大筋に絡まないトラブルや会話が大量に散りばめられていて、もはや大筋がないの
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

3.9

ビノシュよりデルピー派なのでウキウキしながら見たが、9割がEDおっさんの珍道中で、デルピーは最初最後しかデナイピーだった……。けど面白かったのでよし。

ドS通り越してがっつりハラスメントしてくるデル
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

3.9

すげぇ女優だ、ジュリエット・ビノシュ。この人の演技は生々しい通り越してちょっと怖いんだよな。あと、声もいい。打ちのめされているのに、「ノン」だけは即答するタイプで痛快だった。

セレブ妻、はじめての一
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暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

4.7

👍🐰<キェーーッ!
🍏🦁<モゴモゴ......

バチバチに格好良くてウキウキした。久々にだいぶと画面のキマった映画を見たので気分がいい。新感覚な右ストレートにもグッと引き込まれたぜ。

父暗殺の
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サムライ(1967年製作の映画)

4.2

寒色で統一された色味がだいぶ好みだった。SF映画かと思わせるほど無機質で生活感のない空間ばかり。フランスのノワールはじめて見たけど、思ってたよりいいすね。

ポーカーフェイスのアラン・ドロンは優秀な仕
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復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

3.9

奔放を象徴する子と、抑圧を象徴する父のコントラストが、シンプルだが力強かった。慎みをよしとするサークルのなかから、不可避的に怪物が生まれる話としては、説得力がある。
街の開放的な感じがとてもいい。旅館
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.5

尾行シーンがいきなり繁華街のコマ落としで、ウォン・カーウァイっぽくて笑った。

見れる作品だが、面白さの8割は元の脚本由来なのだろう。
落ちてくるもんは唐突に落としてもらわないとあかんので、こんなスロ
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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.3

さすがにかなりよかった。有名などんでん返しをあらかじめ知っていたのはかなり残念。名作はネタバレを食らう前に見なきゃな、と反省した。

ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.5

だいぶと気合の入ったサスペンス・スリラー。ドア下の隙間ごしに待ち伏せするシーンがかなりよかった。中盤までキリキリだったテンションが、ほんの一瞬ゆるんだところであっけなく幕切れるのも、あんまりない口当た>>続きを読む

楢山節考(1958年製作の映画)

3.2

奇人・奇習・奇行……。全編セット撮影もクセがすごいし、田中絹代がまじで歯を抜いて演じているらしくて引いた。
ヴィジュアルが印象的な一方で話がうすいので、10時間もすれば綺麗サッパリ忘れそう。

鬼畜(1978年製作の映画)

4.4

恐怖する側から恐怖させる側へのシフトがお見事。子どもが虐げられる話ではあるが、子どもが虐げる話でもある。モラル的にもう撮れんだろうシーンも含めて、グサグサくる。

歪んだ鏡像を見てキャッキャと笑い合う
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ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

4.4

はじめから終わりまでめちゃめちゃ映画映画しててニコニコだった。「映画っぽい映画ランキング」のかなり上位に食い込んでくる一本だ。三時間の長丁場に見合うだけのもうひとフック欲しかった気持ちはあるし、話をた>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.2

主題がストレートなだけにパワフルな映画だった。流行り?の反出生主義に絡んだものだとばかり思っていたが、一部のアカデミックなパズルとはわけが違う、血の通った受難の物語だ。

縛られた足首を見かねてほどき
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ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

3.8

ちょうどよくゴキゲンなバディもの。
どうも不器用なジャックもよいし、もう開き直って図々しくなってるジョンもよい。ダイナーでちょっと考えてから紅茶にしたあとの、「チェリソーエッグス食べたいなぁ……」の間
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

愛なのか憎なのか、とにかく強度のすごいエモが濃縮された話だった。

ボウイが花差し出すところがめちゃめちゃ良かった。絵に描いたような、悪魔的誘惑のしぐさ。
たけし演じるコノヤロウ軍曹も人物造形がよい。
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日本の悲劇(1953年製作の映画)

3.5

戦後日本と親不孝。貧困のなかでの親子関係は、親にとっても子にとっても呪いにしかならない、という話として説得的である。
姉ちゃんがすごく性悪なモダンガールでよかった(白のタートルネックもギャップがあって
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サンライズ(1927年製作の映画)

3.4

田舎の夫婦が上京ハネムーンで愛を再確認する話。イッヌとブッタが名演。
おばぁの顔アップがいきなりエイゼンシュテインっぽくてギクッとした。

字幕が少なくてよいな、と思っていたが、美容室を出るときのやり
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ドッグヴィル(2003年製作の映画)

4.5

親切が義務になり、義務が罰になる。
ブルシットジョブの生まれるプロセスがあまりにもリアルで、見ていて胃もたれがすごかった。雇用のリスクが増した分だけ、労働負荷を上げ、賃金を切り下げる。一見すると筋が通
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

2.0

ありかなしかで言えばなしだった。どうして一部のフランス連中は、ギャーギャー叫べば狂気が表象できると思いこんでいるのか。

ダンスチームの打ち上げでLSDが振る舞われて、もうめっちゃめちゃ。ぐっちゃぐっ
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死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

3.5

ブレヒトと組んで、いよいよ安いプロパガンダに落ち込んだな、と思っていたが、政治的立場とは無関係に群衆と私刑のホラーが立ち上がる場面はさすがラングだ。密告に向かおうとしてプラハ市民に包囲されるシーンはか>>続きを読む

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.0

お互いに惹かれるポイントが薄すぎて、あまり推せるアベックではなかった。

こう、社会的ポジションが非対称なボーイミーツガールは、下側によほどの人間的魅力がないと話として持たない。やっぱタイタニックさま
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.3

早朝のゴミ出し、殺し屋稼業よりも難易度高いということで。

おっさんがめっちゃ暴力ふるう。根本的なイノベーションが考えにくいジャンルなので、予定調和と言えば予定調和で、そんなに見どころはない。この類の
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