miyoyoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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オールド(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

急速に老いていくという設定は面白かったが、ビーチから出られなくなった人達の行く末は読めてしまった。
でもオチまでは読めなかったな。
多くの苦しんでいる人を少しの犠牲で助けてるんだぞ、という建前の人体実
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.6

仕事も結婚も思うようにはいかず、自分の不甲斐なさにイラついてた30歳の私は「最悪」だった。
ユリヤの気持ちはよ〜くわかる。
でも「きみは最高だよ」と言ってくれるアクセルがいるだけでもう十分ユリヤは最高
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.6

たいして過激なことは起こらず話は淡々と進んでいくが、よくよく考えたら過激なことばかりだ。国の方針で自殺者を募ってるんだから。こんなプランが導入されたら、、
少子高齢化の現状を思うと近未来決して無いとは
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

赤ちゃんを捨てることも売買することも非難されるべきことだが、母親もブローカーも100%悪人ではないことがストーリーが進むにつれて分かってくる。
それぞれに事情を抱えた4人と赤ちゃんが共に行動するうちに
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

-

フィクションよりよっぽど凄いノンフィクション。べリングキャットが犯人をつきとめて、ナワリヌイ本人が電話する場面は、圧巻!これが現実とは!

2年前の衝撃的な毒殺未遂事件のニュースは記憶に新しい。
ドイ
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死の棘(1990年製作の映画)

3.3

ホラー時々コメディー
松坂慶子の女優魂、あっぱれ!

原作は未読だが島尾敏雄の妻ミホの評伝「狂うひと」(梯久美子著)
を読んだ。
加計呂麻島で特攻隊長の敏雄が神様のような存在であったこと、終戦により生
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.8

容赦のない殺戮は直視できないほどの地獄絵図だが、既視感がある。
アウシュビッツを描いた数ある映画や、
「アイダよ、何処へ」「ホテル・ムンバイ」は実際に起こったことだ。

ここでは富裕層が標的となって
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教育と愛国(2022年製作の映画)

-

始終腹が立ってしかたがなかった。
東大の某教授の言葉、「歴史から学ぶ必要はない」には開いた口がふさがらない。
「ちゃんとした日本人」、、なにそれ?
大学教授とは思えないほど薄っぺらな言葉、説得力の無さ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.8

阿部サダヲがサイコパスをどんなふうに演じるのか、、とても気になってた作品。

普段は人のいいパン屋さんがあの話術で人を取り込んで操ってゆく。そうやって信用させてから徐々にいたぶり気づいた時には抜けられ
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.2

体重を8kg落として臨んだ松坂桃李演じる文、深い闇を心の奥に秘めほとんど感情の起伏がない難しい役どころを見事に演じていた。感情が溢れ出すラストは迫り来るものがあった。

叔母の家で受けたDVによる自己
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.5

北アイルランド紛争のことは詳しく知らなかった。同じキリスト教なのに宗派で対立して暴動にまで発展するなんて、、
宗教はそもそも心の平安、魂の救済のためにあるはずなのに、世界中で宗教に端を発する戦争のなん
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.8

自分と相違のある人を受け入れる、精神疾患のある人を個性として尊重するということは、頭では重々理解できる。頭では。
でもやっぱりマーティンのようなハンドル邪魔してくるような人は決して受け入れられない。家
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チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー(2020年製作の映画)

4.0

「権力を持つとそれを悪用する人間が出てくる」そんな人間がトップにいる国、言わずもがな、2月24日から隣国に侵攻してる国。その国の大統領に絶対の忠誠心を誓うチェチェンの首長、カディロフ。
「民族浄化」な
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

人間は(特に政治家は)自分に都合の悪いことには蓋をして真実を見ようとしない。
アメリカ人は軽々と皮肉たっぷりに政治家やマスコミを描くのが上手いね〜
アメリカが世界の中心だと思ってるアメリカ自体をも皮肉
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たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)

4.0

「名づけようのない踊り」を観て田中泯が見たくなった。あのシーンだけなのに、あの存在感、鋭い眼光、息が止まりそうになった。

「ラスト・サムライ」でトム・クルーズが嫉妬したほどの真田広之の殺陣、
清兵衛
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

空を赤く染める夕日を、きらめく星空を、美しい月を、もう一度見たいと思わないか?
桜桃をもう一度味わいたいと思わないか?

それこそが生きる原動力

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.3

街と街の遠い道のりを必死で走ってノートを返そうとする純真さ。
理不尽な大人の言いつけを守ろうとする素直さ。
歩くのが遅くしゃべりすぎの見知らぬおじいさんに対する優しさ。
そして隣席の友達をみごとに救う
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.6

車のサイドミラーから見える情景、男の子2人が乗り込むシーンがとても好き。

セリフを何度も繰り返す場面は少々睡魔に襲われたが、全体的にのどかな人々に心がホッとする。
ラスト丘の上から緑の中に白い米粒が
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.0

普通で考えたら、敵の戦闘機も戦艦も全く来ないしそれが何ヶ月か続けば「どうもおかしいぞ」と疑うはず。
しかしあらゆる疑問も独自の解釈で潜伏生活を続ける。
日本の軍事教育の洗脳は相当強力だったのか、小野田
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名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

4.0

田中泯の踊りがわかるか?
わかるわけがない。
そんなの言葉で説明できるものでもないし、「わかる」なんておこがましい。
ピカソの絵がわかるか?
と同じく、それくらい超越した芸術。
わからんのにこんなにも
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人間の証明(1977年製作の映画)

3.2

右肩上がりの経済成長期、しかし戦後の混乱の影響がまだ色濃く残る時代を背景に起こった殺人事件、ストーリーは奥深いのに、ツッコミどころ満載やった。
ストーハが麦わら帽子とわかるの、早っ!
ファッションショ
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.5

みなさん高評価なんですが、、
私には響かなかった。

池松壮亮と伊藤沙莉の自然な感じは良い。
葉にはウィノナ・ライダーばりのかっこいいタクシードライバーでいてほしかった。
ラストでがっかり、、

空白(2021年製作の映画)

3.8

鑑賞したのは昨年10月ですがレビューし忘れてました。
「さがす」で強烈な存在感を示した伊東蒼。この作品でもクセの強い父親の娘だったな。

復活の日(1980年製作の映画)

3.5

まさに今の世界の状況、感染症や地震、放射能、実際起こってるんだ。
天災は防ぎようがないとしても、細菌兵器とか核兵器とか絶対やめてほしい。
軍事が世界を滅ぼす、という戒めを50年以上前に小説にした小松左
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さがす(2022年製作の映画)

4.2

座間9人殺害事件がベースとなっている。
「冷たい熱帯魚」以来のおぞましさだったけど、「悪なき殺人」のように、同じ場面を違う視点から見る面白さや、俳優さん達の濃厚な演技でなかなか見応えのある映画だった。
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.5

尋常じゃない緊迫感、実際現場にいた人達の恐怖は察するに余りある。
まだ幼さの残る実行犯の行為は決して許されるべきではないが、なんか彼らが哀れに思える。
貧しく、教育もろくに受けられず、その原因は白人に
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.8

押しは強いが初々しい出会いの頃から、結婚してどんどんGUCCI家の中で幅をきかせてのし上がろうとする強欲パトリツィア。旦那に冷たくされだんだんやさぐれていき、最後裁判所でプライドだけは高いままの完全に>>続きを読む

ジギー・スターダスト 2002年サウンドリミックス・デジタルレストア版(1973年製作の映画)

4.5

ボウイに酔いしれる90分、もっと見ていたい!
50年前の貴重なライブを映画館の大画面で見られて改めてボウイの偉大さを思い知った。

ライブビデオがいくらでも簡単に見られる現在と違い、動き歌うアーティス
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

車に乗ってることを忘れるほどスムーズなみさきの運転のように、179分という長さを忘れるほど見入ってしまった。

真実を知ることは実はそんなに恐いことではない。知らないことのほうが恐い

真実を見たのに
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夜空に星のあるように(1967年製作の映画)

3.8

ケン・ローチの長編デビュー作、当時から近年の作品までその視点はぶれることがない。
誰が稼いでると思ってるんだ!
なんでオレが子守しなきゃならないんだ!
(殴ったあとに)悪気はなかったんだ!

50年前
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.6

多感な時期に護るべき大人がいないままステージババのミーハーでオーディションに出され、大人達の好き勝手にその美を搾取されていく。
日本も酷かった。日本語で歌まで歌わされてたとは、、
当時も現在もビョルン
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偶然と想像(2021年製作の映画)

3.8

棒読みとも感じる会話劇、「ハッピーアワー」でも感じたけどそれを退屈と思うなら5時間も観てられない。
言葉に力があって時に胸に刺さったりするから、観た後ただ「あー面白かった」ではなく、じわじわとしみてく
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.0

脚本が秀逸。最後まで引き込まれた。
気持ちいいほど伏線がどんどん回収されて真相が明らかになっていく面白さ。
同じ場面もそれぞれの人物の視点で見るとそのときの心情がわかる面白さ。
ただ、、ちょっと偶然が
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ユダヤ人の私(2020年製作の映画)

3.5

100歳超えても決して消えることのないホロコーストの記憶、怒りが生きるエネルギーとなっているのだ。
内容は壮絶なのに訥々とした語りと時々挟まれる無声記録動画に、あぁー睡魔が。
同じく語りが中心の「ゲッ
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アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

4.0

どうして、、
どうしてこんなおぞましいジェノサイドが繰り返されるのか。
歴史から学ぶ、なんていう言葉が空虚でしかない。

2人の息子の「どちらか1人だけでも」
には凍りついた。
選ばれなかった方の1人
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リスペクト(2021年製作の映画)

3.7

ジェニファー・ハドソンの歌唱力は文句なし、ただ何か足りない。厳しい事を言わせてもらうと、その足りない何かは「迫力」かな。
ラストの「ナチュラル・ウーマン」や
ドキュメンタリー「アメイジング・グレイス」
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