80年代後半のオカルトスリラー。
出ずっぱりのミッキー・ロークほか、セクシーで慇懃なデ・ニーロにシャーロット・ランプリングまで客演しているキャストが豪華。
キリスト教の反対側に位置する悪魔崇拝だけでな>>続きを読む
焦らしを適度に挿入したスピーディ編集やコメディ演出、そしてリアルな居室美術が良い。
ゾンビのようなキャラクターを演じた役者の顔に広がる血飛沫は不気味、アクションさながらのハラハラ場面もあり、主人公を演>>続きを読む
シリーズ化した『呪怨』の劇場公開2作目で、知名度の高い酒井法子が参加。
彼女が演じるキャラクターの住む、アンティークな一軒家が舞台となる場面が多いほか(調理が捗りそうな台所の豊かな設備に目を奪われた)>>続きを読む
OV2編を1年ぐらい前に鑑賞。
細かな内容は忘れかけていたのだが、恐怖の巣窟でいてどの街にも建っていそうな練馬の一軒家は、間取りまで記憶していた。
メインキャラがバトンタッチしていく構成で、オムニバス>>続きを読む
ニコラス・ツェーとスティーブン・フォンがW主演する娯楽アイドル映画で、脚本はだいぶいい加減。
また個人的にタイプでないニコラスが見せる「日本のタレント俳優みたいな格好の付け方」に困惑……、さむっ!
ス>>続きを読む
ベストセラー小説の映画化らしいが、過剰なドラマ演出に晒された役者陣のワーギャー演技に、うんざり。
常にノイローゼ状態という役柄のリュ・スンリョンが最も損をしており、熱演より不快な印象が勝った。
前半は>>続きを読む
ブルジョアの鼻持ちならぬ選民主義や搾取、そして下層に生きる若者の無教養を並列に晒し、身ぐるみを剥ぐ高度資本主義社会の無常を描いているが、基本的にはメロドラマ。
先が読める、すでにどこかで観た類の物語で>>続きを読む
『ファウスト』タッチの現代劇で、後年ドラマ化もされている様子。
しかしいかんせん設定が幼稚で単純。
香港や大陸の映画に比べ作風はソフト、灰汁が弱い。
終始主人公に寄り添う演出だが、小市民なキャラ/演じ>>続きを読む
香港のピーター・チャン監督が撮り上げた、美事なネオ時代劇。
シンプルに『武侠』と題したところからも、堂々たる自信が伺える。
中国・雲南省で行われたというロケ撮影は、清朝時代の同地を幻視させる美しさ。>>続きを読む
ハリウッドでキャリアを築いた監督が、スウェーデンに戻って撮ったサスペンス。
のっけからスピーディな編集の殺戮場面が、スリリング。
罪の意識や疑念に囚われた登場人物ばかりが、登場。
独り身の主人公でさえ>>続きを読む
約10年前に上海へ旅行した際、ちょうどこの映画が封切られていた。
チアン・ウェン監督作ということで日本公開を待っていたが、実現せず作品自体を忘れていたのだけれど、2016年ごろにひっそりDVD化されて>>続きを読む
360度荒野ですと告げる冒頭から、寂寞たる雰囲気。
予備知識なく観ていたので展開を予想できなかったのだが、主人公は「閉塞をやり過ごすに長け、共喰いや共倒れの一線だけは死守するホスピタリティ豊かな人々」>>続きを読む
監督のメジャーデビュー作。
レズビアン要素はないものの、暴力的で無責任な男に虐げられた女性2人が引き寄せられ共闘する展開は、2000年代前半の韓国映画のなかでひと際異彩を放っていたはず。
アクション場>>続きを読む
ブラック・ダリア事件をモチーフにしており、遺体や発見現場の再現度も高いのだが、それ以上に刑事と司祭という異なる職業に就いた兄弟および、その周辺人物が繰り広げる人間ドラマに重点が置かれていた(惨殺される>>続きを読む
香港主導で韓国、タイが参加したオムニバス・エイジアン・ホラー。
韓国はのちに『箪笥』や『悪魔を見た』を撮るキム・ジウンが監督。
脚本に引っ張られるとやり過ぎが目立つ人だが、本作は物語が単純な分、撮影>>続きを読む
ファン・ジョンミン主演でリメイクされた韓国映画の元ネタ。
香港ではなく大陸制作で「誘拐される人気俳優」役は中華圏の大スター、アンディ・ラウが担当。
作品内でも「香港から打ち合わせにやって来た態」、流暢>>続きを読む
ロンドンの女子高が舞台となったジャッロで、生徒に不貞を働く役どころのファビオ・テスティが主演。
緑豊かな公園の池でボート遊びに興じる冒頭は撮影がきれい、エッダのスキャットが乗ったモリコーネの劇伴も冴え>>続きを読む
香港大ヒット作のリメイク。
オリジナルのモチーフは数多く取り入れられているが、主要登場人物4人のうち3人は脱北者という設定。
終盤で彼らのたどる足取りも、オリジナルとは異なる。
監督は『パイラン』のソ>>続きを読む
いまのところ5作制作されている監督の「風暴シリーズ」、個人的には2作目の鑑賞。
廉政公署が舞台で、ルイス・クー主演であるところが共通項の様子。
とにかく編集がスピーディ、しかし対話場面ではさまざまな角>>続きを読む
冒頭の低所得層による略奪は、メキシコの経済格差をみるだにリアルなのだが、いつのまにか軍事クーデターの様相を呈していく。
ランニングタイムは短くスピーディな展開、「何事も暴力で制圧」、「使えるものは使い>>続きを読む
ディック・パウエル主演のノワール、個人的にはたぶん5作目の鑑賞。
ヤング&ヘルシーなミュージカル・スターだった彼が時に無精髭を生やし、暗い情熱に突き動かされる姿は何度観ても新鮮。
しかし本作のキャラク>>続きを読む
ソン・ホジュンが出演している、数少ない映画なので観てみた。
登場人物たちがたびたび昏睡する作品なのだが、そこに至るまでの描写が抜け落ちていることが多く、何度も唐突な印象を受ける。
しかし個人的には監督>>続きを読む
臓器売買の闇に言及した、70年代の米国産医療サスペンス。
危険な場所へ単身乗り込んでいくヒロインの活躍は工作員並みでややリアリティに欠けるが、フェミニズムは本作の重要な一要素となっている。
余談だが>>続きを読む
2014年の反政府デモから5年後、再び火が付いた香港民主化運動のさなかに企画をスタートさせたという、本作。
『天安門、恋人たち』で、共産党に決定的に目を付けられたロウ・イエのようにならないためには「ス>>続きを読む
個人的に5作目の警視庁物語。
新興宗教が絡むサスペンス、というあらすじに興味を惹かれたものの、脚本に占める割合は思ったより少なめ。
前向きに、客観的に捜査する刑事たちの様子をつぶさに伝える。
60年代>>続きを読む
『悪魔のいけにえ』を気に入ったスティーヴン・スピルバーグが、プロデューサーの立場で監督を抜擢、という経緯があるのだとか。
デイヴィッド・リンチも80年代に『エレファントマン』とか『デューン』を撮って>>続きを読む
変容する香港を舞台に、返還前後の古き良き香港を知る7人の監督が集結。
フィルム撮影という条件のもと、短編を上梓したオムニバス作品。
1950~2000年代という時代背景が次々現れるが「誰がどの時代を撮>>続きを読む
どんな組織にも見られる覇権争いを、サスペンスやコメディ、そしてアクション要素のごった煮で戯画化した作品。
お世辞にも洗練された作風とは言い難く、70年代トラッシュ・ムービーの雰囲気が横溢…、ジョン・ウ>>続きを読む
ジェット・リーが一時低迷していた頃の作品で、3年間もお蔵入りになっていたのだとか。
アメリカをロケ地としたアクション・コメディとなっており、英語は全く話せないものの、白人の不条理な暴力に毅然と立ち向か>>続きを読む
ガマガエルみたいな顔で本編中、二度も出てきやがる松本清張原作だが、珍しく誰も殺されない大団円のメロドラマ。
人物相関図は複雑なものの、すべてがメインキャラクター内で収束するご都合主義…、とは言え鑑賞中>>続きを読む
不穏な家庭内サスペンス。
ロケオンリーで政治に直接言及せず、イランの空気を伝える監督の作風はジャファル・バナヒよりしたたかだが、同様に貴重。
行動の基盤となる個人の意志が、周囲の状況に巻き込まれ軌道修>>続きを読む
他の役者が演じるキャラクターであれば解決できない局面を、鉄拳で打破していくマ・ドンソク。
とは言え監督は彼に頼り切りの状況を避けたかったのか、二転三転の脚本で起伏を設ける。
プロデューサーや観客が許す>>続きを読む
虚々実々な脚本に見応えが集約されている、ニューロティックな大陸作品。
迷信の流布に神経を尖らせる共産党の検閲を意識しつつ、霊視など、ホラー映画のスリリングな演出を巧みに取り込んでいる。
小道具に至るま>>続きを読む
近年の邦画には興味がないので、全然観ていない。
そもそも興収ベストに「子供向けアニメ作品」が並ぶ国の国民に向け作られた映画なんて、面白いわけがない。
また大企業や警察権力、そして司法を糾弾する映画が極>>続きを読む
主人公が売れっ子芸能人ということで、タワマンやリゾート地の別荘といった背景ばかりが登場する無国籍風なタイホラー。
デジタルで手持ちカメラも多い撮影はチープなものの、絵心や工夫はそれなりに備わっている。>>続きを読む
オートバイとか改造車はうるさいから大っ嫌い、後年のハリウッド制作版(監督は続投)含め、作風に興味はなかったが、オーストラリア発だとは知らなかったので観てみた。
冒頭のナンセンスなカーチェイスだけで、好>>続きを読む