calicoさんの映画レビュー・感想・評価

calico

calico

映画大好きなゲイ。
作品への好奇心は古今東西、関係なく。
アートとエンタメのバランスが秀逸な作品が好きです。
http://eiga.no-mania.com/

映画(1593)
ドラマ(0)

10億ドルの頭脳(1967年製作の映画)

3.7

スパイものらしい流麗な音楽と、洒落たオープニングにワクワク。中盤からの畳みかけるような演出は、監督ならでは。エキストラの数はもう少し多かった方が良いようにも思うが、戦隊シーンの迫力はなかなかのものだ。>>続きを読む

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

3.5

演技しているわけでもない木村カエラが大写しになるオープニング、「アメリシンドローム」とでも呼べそうな加工編集とシュール演出が続く前半で、早速食傷気味に。
しかし観進める連れ、実は幸薄いミスフィッツの半
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ネットワーク(1976年製作の映画)

3.7

TV批判の映画と言えばフェリーニの『ジンジャーとフレッド』が思い浮かぶのだが、こちらの方が10年早くて、内容もずっと硬派。
脚本には文明への絶望が色濃いが、高度資本主義社会における人間性喪失や、米国と
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.5

イタリアの気怠くも瑞々しい真夏の日々に芽生えた恋心を、イタロディスコとピアノの調べに乗せて描く、ゲイ系青春映画の佳作。
脚本は御大ジェイムス・アイヴォリィ。やはりこの世代の人は、「成就しない恋愛」とい
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MIFUNE:THE LAST SAMURAI(2015年製作の映画)

2.7

「世界のミフネ」の役者人生を振り返るドキュメンタリーだが、やや食い足りなさが残る。自国の名優を扱うフィルムなのにも関わらず、資料の掘り下げ方が浅いせいだろうか。語られているのはすべて書籍などで確認でき>>続きを読む

女真珠王の復讐(1956年製作の映画)

3.5

設定が若干奇を衒っている程度で、適当にご都合主義な娯楽サスペンスなのだが、お色気サービスはかなり思い切っていて、1950年代の映画とは思えないほど。
前田通子の乳首は何度か見えているし、強風の中、下着
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悲愁物語(1977年製作の映画)

4.2

梶原一騎が原作で、設定は一応、スポ根と名声の物語だが、コメディ演出が効きすぎでシュールに観える。特に江波杏子の怪演ぶりは、素晴らしくエキセントリック!彼女ひとりが暴走しているうちは笑って観れるのだが、>>続きを読む

みつばちの大地(2012年製作の映画)

3.7

ドキュメンタリーなのだし、内容に関しては「興味があるなら見て」以外、何も言うことはない。
腹が立つのは日本公開(或いはソフト化)にあたり、監督のドイツ語ナレーションを日本語に置き換えているところ。感興
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フラッシュダンス(1983年製作の映画)

2.7

全体が編集で強くコントロールされた感のある、典型的アイドル映画。脚本は80年代版『キャバレー』といった趣だが、深みはなく人物描写も弱い。
しかし『ジーグフェルド・フォリーズ』からブレイクダンスまで続く
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ラテン・ボーイズ・ゴー・トゥー・ヘル(1997年製作の映画)

3.7

低予算なニュークイアフィルムのストリート臭を濃厚に漂わせながら、敢えて下世話な刃傷沙汰を脚本の中心に置くことで、キャンプ感覚を強烈に打ち出す。
ポップ、シニカル、スピーディと3拍子が揃う佳作で、飽きさ
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ダリダ~あまい囁き~(2016年製作の映画)

3.5

大スターであると同時に、稀代のドラマクイーンでもあるダリダの半生をまとめた伝記映画。
名声と引き換えに均衡を失う人生の典型を生きた彼女は、恐らく映画の内容よりも数段激しく不安定で、なおかつショウビズ生
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BPM ビート・パー・ミニット(2017年製作の映画)

3.2

実話ベースのため、堅実で破綻のない展開。またメインキャラクターの闘病場面に充分すぎるほどの時間を割いている。その描写は当然重苦しく、全体的な印象も「過去に製作されたエイズ映画」と大差なし。ある意味で保>>続きを読む

卍/ベルリン・アフェア(1985年製作の映画)

3.7

谷崎原作。舞台を第二次大戦前のドイツに置き換え、さらに退廃的に展開している。
倒錯した性愛ものの映像化に長けている欧州の作品だけに、一定の品位は堅実にキープ。特に舞台美術や衣装、そして俳優たちの美しさ
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

3.5

開放政策の波に乗った新興成金が、経済的な豊かさと引き換えに心の豊かさを失い、その子供はナショナル・アイデンティティを失う…、なおかつ波に乗れなかった者はどこまでも貧乏臭い…、そんなペシミスティック視点>>続きを読む

人間蒸発(1967年製作の映画)

3.2

いかにもATGという感じのひねくれた内容。
色恋沙汰における「何が真実で、何が嘘か…」というテーマの映画としては、世界的な評価を受けた『羅生門』が既出なので、本作の目新しさとかアイデンティティは「フィ
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スパイシー・ラブスープ(1998年製作の映画)

3.7

開放政策がだいぶ進んだ時代の大陸作品で、女優たちの洗練された美しさや、よく整備された商業施設、そして都会のライフスタイルなどを垣間見れるのが面白い。個人的にはシャオ・ピンの鍛え抜かれたマッチョ体型に「>>続きを読む

四十挺の拳銃(1957年製作の映画)

4.0

80分の尺によくこれだけの見どころを詰め込んだものだと感心させられる作品で、しかもさほど無理を感じさせない。特にクライマックスが二度三度訪れるラスト20分には、監督の鬼才ぶりが遺憾なく発揮されている。>>続きを読む

ざくろの色(1971年製作の映画)

3.7

アートフィルムで、作品に込められた真意の100分の1も汲み取れないと感じてしまうものの、美しく色鮮やかでエキゾティックなイメージの氾濫には、目が眩む。
音の響きにイスラム的な荘厳さを感じ取るものの、そ
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夜の豹(1957年製作の映画)

2.7

シナトラ42歳、リタ・ヘイワース39歳当時の作品で、盛りを過ぎたふたりの姿はいまひとつ魅力に欠ける(特にリタにとっては、コロンビア最後の作品)。脚本はシナトラメインで進むが、役柄の尊大かつ自己中心的な>>続きを読む

骨までしゃぶる(1966年製作の映画)

3.7

明治時代の遊郭もの(洲崎)で、製作は60年代後半。ゆえにカラリとした作風だが、編集/演出は悪ノリ一歩手前に踏みとどまり、品格を残す(エログロ濃度も極めて低め)。
主演の桜町弘子は冒頭の色気ない田舎娘か
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フェリシティーの告白(1978年製作の映画)

3.5

『ロッキー・ホラーショウ』の監督作品で『魂のジュリエッタ』のトラッシュ版といった趣。
主演女優の醜さ、そして母親のプチブル的体裁主義を皮肉ったブラックコメディぶりには、ジョン・ウォーターズとの類似性も
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最後の貴族(1989年製作の映画)

3.5

「文革前後に国を追われた富裕層」を描くという主題が、興味をそそる作品。
しかし彼らの華麗な生活は冒頭で描かれるのみ。共産党の動きは伝聞程度に抑えられ、主に新天地(米国)に生きる姿を追う。
仕上がりはそ
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渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

3.5

『心ありき』で恋を語りたがる少女と、『セックスありき』で恋を語りたがる少年の差異を描く。ゲイ映画というよりジェンダー映画、でも青春映画。
『純粋な愛のかたち』とかなんとか、ともすると美化されがちなゲイ
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さざなみ(2015年製作の映画)

3.5

加齢に連れ夢想的になり、頑迷さを増していくパートナーに手を焼きながらも、何とか関係と社会的体面を保とうとしていた者が、公の場で完璧な外面を披露する一枚上手なパートナーに、二重の意味で裏切られるという苦>>続きを読む

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