chabakiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

銀魂 THE FINAL(2021年製作の映画)

4.0

冒頭のパートは、銀魂こそ成せる技。

ファイナルともなれば、キャラ勢揃いみたいな展開は想像つくが、スターウォーズ感があって、どうしてもバトル感が拭いきれなかった。
しかし、その肥大化したストーリーの中
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架空OL日記(2020年製作の映画)

4.0

「微々たる攻防」というか、設定上話題はミ ニマムなものになっていくけど、それを介して生まれる機微に対して、芸人ならではの、かつ繊細なアプローチが心地良い。

シーンの小ささが、より伏線を際立たせている
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劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ(2013年製作の映画)

4.0

何が「完結」なのか、いつも信じ難いところが、銀魂たる所以。

笑いと涙、静と動をここまで体感できるアニメは自分史上では他に類を見ない。

THE FINALの前哨戦として、見直すとやはり最高だった。

天使の涙(1995年製作の映画)

4.0

ひとえに、音楽が良い。

可笑しさが、なんとも愛らしくて、ストーリーとして成立しないような出たとこ勝負的なムダすらも、結果としてクールで、スタイリッシュに仕上がっている点においては、『恋する惑星』と近
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恋する惑星(1994年製作の映画)

4.3

「瑞々しさの疾走」じゃないけど、全て現実ではあるが、どこまでが現実で、どこまでが夢なのか、挿入曲の「夢中人」の通り、わからないくらい走り抜けていた。

直接的な「好き」を用いない分、ムダが多く発生する
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.5

サム・メンデスの異様なまでの変態性が至高。

完璧に計算された「導線」は、そのワンカットを極限まで際立たせていた。

ゲームのようで、絵画のようで、自分ごとのような奇妙な感覚を覚えさせる、近年の戦争モ
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

現実と虚構の狭間を歌劇で演出してるが、その後もどこからが虚構で、どこまでが現実かの外堀が冷めない良作。

モノローグ調の作品自体が個人的に好きではあるが、名もなきモノローグが他者を巻き込んでいるかどう
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.5

どこかで聞いたような、見たことあるような等身大の話。

別にやり過ぎてるわけでもなく、どこかに転がっていそうで、すぐ近くの誰かがその渦中にいるようなそんな気分にさせる、その点が素晴らしいなと思う。
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

未だ嘗て見た映画の中で、最も難解な作品のひとつになった。

冒頭の、表題までの数分間は息を飲む迫力で、その後の物語への違和感やヒントが散りばめられてはいるものの、相反してそのド派手なアクションや演出が
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.0

「時代がようやく追いついた」とコピーが銘打たれているが、おそらく2020年の現代ですら、未だ追いつけていない気がする。

1988年に製作され、4Kリマスターで復刻したとはいえ、「真新しさ」の集合体だ
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ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

3.5

ギミック先行ではあるものの、それを差し置いても見応えのある画力だったように思う。

流れの中で、あえて早い段階でギミックを明かし、それを辿るように、見る側にもどかしさと満足感を摘み食いさせ、最後一気に
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ピースオブケイク(2015年製作の映画)

3.5

どこかに転がっていそうな、今こうしている時も起こっていそうな、限りなく等身大に近い話。

この映画で、自分と向き合ったり、誰かを想ったり、あいつだなと連想したり、そんなカタルシスの瞬間がある。

誰か
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3D彼女 リアルガール(2018年製作の映画)

3.5

設定や人物像が、かつての電車男にリンクする部分が多々あり、起承転結の展開自体も一定の納得感をもってみられる。

二次元ヲタクと三次元リアルが混在するモノローグ調は、適度なもどかしさを見る者に与えている
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.0

なぜかはわからないけど、ずっと気になっていた映画。

やりたいことを後回しにしたり、考えないようにしたりする今の自分に重なるものがある。
それでも、忘れられない何かが、未練ではなく、執着でありたい。
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バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年製作の映画)

4.5

圧倒的。

SF映画というジャンルを越えたエンタメだと言い切れる。

PART1と2では、タイムトラベルの負の側面を小出しにしながらも、今作PART3では、「愛」を交えて、見る者を確実に刺しにくる感覚
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バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2(1989年製作の映画)

4.0

今作は、PART1のアナザーストーリー的な立ち位置を取り、さらに30年先の2015年をも描写し、それ自体は今の我々から見ても過去という、興味深い状態を俯瞰して楽しめる。
この「メイキング」をひとつのP
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バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.0

話の筋を知った上で、再度見返したが、車や衣装はもちろん、街、そこに生きる人々までも、当時は二世代分を描写していて、今見ると三世代分の変遷が見てとれる。

「為せばなる」。
一見精神に帰着する言葉だが、
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ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

4.0

「旅人」というフィルターを通して見ると、今も共感できる部分が多々あるし、それがある種の「ゲーム」のような世界観である描写も、2000年という点において、痛烈に時代風刺の要素がみてとれる。

自問が暗示
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ケープタウン(2013年製作の映画)

3.5

序盤のテンポ感は見ていて飽きないし、緊迫感も増していくが、後半にかけて設定や演出の部分に過不足が出てくる感覚。

オーランド・ブルーム目当てで見たが、フォレスト・ウィテカーのポーカーフェイスな様、不器
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.5

今だからフィクションではなく、リアルな部分があると認知できるし、愛する人々を失った残された人々の奮闘や苦悩は、どこかに必ず該当する事例であり、事実なんだという当事者意識を再確認できたように思う。

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マクマホン・ファイル(2020年製作の映画)

3.0

アン・ハサウェイ、ベン・アフレック目当てに観賞したものの、サスペンスやミステリーというには仰々しいものだったように思う。

実在するであろうテロリズムの蔓延に、ギミックを求めるのは不適切ではあるが、終
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

それぞれの視点・角度からストーリーを進行させる上で、確実に核心に迫っていく感覚を味わえる作品のように思う。
パート毎の厚みが桁違いで、引き込まれてしまう感覚。

「結婚」というものに対する受難的要素を
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セブン(1995年製作の映画)

4.0

感情を強く掻き乱す一方で、恐ろしいほど冷徹に現実を俯瞰しているラストだったように思う。

標的がマクロな視点からミクロな視点に変わり、かつターゲットが明白な存在に変化していく過程が秀逸な演出なのは言う
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.5

「変わらないもの」とは何かを強く考えさせられる。

色褪せない、後世に語り継がれる作品こそ、そういったシンプルな答えをいつも提示している。
また、時代の移り変わりをある種のアンチテーゼとして示している
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.5

企画・演出がピカイチだったように思う。

ひとつの超大作を、考えられうる限界までスケールアップしたものを、観ている人々を観る「我々」というメタ視点の面白さは、当時の時代性において秀逸。

誰しもが感情
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セルジオ: 世界を救うために戦った男(2019年製作の映画)

3.5

アナ・デ・アルマスの最新作という動機が入り口であったが、撮影の規模感、カメラワークや映像美に惹かれる点を除いて、肝心の本が二転三転してしまっていたように思う。

ひとりの人物をドキュメントタッチで描く
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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.5

力まないカッコいい大人像として「奥田民生」という絶妙なチョイスが、作品への感情移入を加速させる。

話の展開という意味では、テラスハウス感覚で再生ボタンを止め、ツッコミを入れながら、適度なコミカルとエ
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僕らのごはんは明日で待ってる(2017年製作の映画)

3.5

新木優子さん見たさで観賞。
主人公に自分を投影しながら見ると、当然心動かされるが、楽しみ方がそれ以上広がらなかったように思う。

大事な場所やもの、同じシーンの対比やお互いの共通項など、お約束を全部回
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.8

設定が「モーテル」という安宿、かつそこで集合的に暮らす貧困層という点が、新鮮で、特に題材的に社会的メッセージをもたらしていたように思う。

その貧しさの中にも、喜怒哀楽がちゃんとあるというメッセージを
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.8

JOKERに引き続き、DCシリーズの個人にフォーカスした作品としては、また毛色の違う印象を受けた。

考えさせられる何かというよりかは、女性の「強さ」みたいなものや、内に秘められた「狂気さ」のようなも
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6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

3.8

冒頭のカーチェイスは、なにが6で、彼らが何者なのかを整理するのに、時間を要するくらいにド派手なアクションだった。

幽霊であること、しかしこの世に存在することを「アンダーグラウンド」とするならば、所詮
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アースクエイクバード(2019年製作の映画)

3.5

脚本がイマイチに思えるのは、演者の行動パターンに一貫性がないからなのか。

少なくとも、サスペンスなのかどうかを決定付けられない理由のひとつに、英語と日本語がその都度切り替わることにあるように思う。こ
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シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

3.5

工場から貨物列車までの逃走シーンは、圧巻だった。

前作から含めて本作も、演出としての「スローモーション」が秀逸。
それ自体をもシャドウ・ゲームと表現している点も面白い。

アクションの要素で、ミステ
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シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

3.5

ミステリーにおけるコメディが、「ユーモア」であることが分かる良い作品。

目についたもの、触れたもの、それらを小出しにして謎解きするのではなく、あくまでラストに一気出しする手法は、賛否両論分かれるとこ
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

3.5

すごくシンプルなところに、分かりやすく立ち返ることができるように思う。

確かなものはいつも自分の中にしかない。誇りとはそういうものだ。

気負いも迷いも全てコートの外に置いていけ。楽しめばいいんだよ
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

脚本が秀逸の一言。

ミステリーにおいて、登場人物の整理が難航するのは仕方ないにしても、その分脚本の中身や映像のテンポ感で飽きさせない演出がなされていたように思う。シャーロック・ホームズシリーズとはま
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