歩さんの映画レビュー・感想・評価

歩

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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

自分が生きてくだけで精一杯の世界では、神様なんかより自転車が大事 徹底的な不条理と悲惨美の中のリアリズム 良さは分かった上で、あまり好きじゃない

恐怖と戦慄の美女(1975年製作の映画)

3.2

脚本がリチャードマシスンとのことで結構期待して観たけどまぁまぁだった 全3話のオムニバスで、サイコホラーの#1と#2はどちらもオチに捻りがあるが驚くまではのめり込めず やはりこの映画がカルト的人気を誇>>続きを読む

ウィッカーマン(1973年製作の映画)

4.0

大変おもしろかった 島でその宗教が信仰されるようになった背景がやけにリアルだったり、ドキュメンタリー風の映像など「ありそう」な描写が多く、民俗学的おもしろさがある また主人公が敬虔なキリスト教徒という>>続きを読む

怪人スワンプ・シング/影のヒーロー(1982年製作の映画)

3.5

原作コミックが大好きでずっと見たかった映画版 チンチクリンなゴム着ぐるみが唸りを上げて正義のために戦う! 安っぽいアクション、適度なゴア、やたらサービスするヒロインなどなどB級王道ど真ん中な内容 秀で>>続きを読む

病院坂の首縊りの家(1979年製作の映画)

3.9

市川×石坂コンビの金田一シリーズはこれにて一旦終了 複雑な話ゆえ今までで一番巻き戻した回数が多かった またまた家父長制の闇がテーマではあるんだけど、他の作品に比べより生々しく気持ち悪い  

女王蜂(1978年製作の映画)

3.9

今までのシリーズで一番話が分かりやすいというか、もはや推理モノというよりはメロドラマ風な話 草笛光子のキャラクターが今までで一番平和で好き 仲代達矢の学ラン姿にはゾッとした笑 ラスト、等々力警部が金田>>続きを読む

悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

3.8

観る前は閉鎖的な村の恐ろしい風習が…!みたいな内容だと思ってたんだけど全然違った 坂口良子は不在で加藤武の出番も少ないのでコメディ要素が少なく、犬神家や獄門島よりもダークで悲しい ラストの美しさも目を>>続きを読む

獄門島(1977年製作の映画)

3.9

このシリーズどうやらめちゃくちゃタイプみたい… 舞台が夏なのもあってかコミカルな描写が多めで怖さは少ないけど、よくできた仕掛けに思わずは〜っとため息が出る 哀れな人間、憐れな死

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.0

工場音に似たリズムのビートに合わせて田口トモロヲが感電ダンスを披露するオープニングはめちゃくちゃカッコいいんだけど、後半になるにつれてホラー要素が薄れてチープなバトルものになってしまったので残念 MV>>続きを読む

犬神家の一族(1976年製作の映画)

4.0

そっと襖を開けて、見てはいけないものを覗き込んでいるような気分になる映画 血筋に宿る怨念、家という呪縛、戦争の暗い影 仮面の下には、憎しみと愛が半々
「この時計は…戦争中に狂ってしまいましたの」

浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

浮き世でプカプカ浮きながら、ささやかな幸せを祈りつつ生きる どん底にいるときも、雲を見上げていよう

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

無意味に人を試したり、勝手に言葉を噛み砕いてる間にますます人相が悪くなる 努力なんかしなくても、見えないとこで勝手に助かっててくれればいいのにね 人間とか

チャイニーズ・ゴースト・ストーリー(1987年製作の映画)

2.8

青が基調のファンタジックな画作りは好きだし、ゾンビ等の特殊効果は「死霊のはらわた」を思わせるチープな造形で面白かったのだけど、ストーリーがあまりに平均的で驚きが少なく、眠気の漂う午後に見たのが運の尽き>>続きを読む

悪魔の毒々モンスター東京へ行く(1988年製作の映画)

3.8

前作のヒロインが好きだったのに女優が変わってしまっていて残念だけど、東京パートのヒロインを演じる桂木麻也子が可愛いので許す 全体的に悪趣味というより悪ふざけな内容になり、前作の生々しさやケミカルな雰囲>>続きを読む

悪魔の毒々モンスター(1984年製作の映画)

4.0

遂にトロマ沼へ… 倫理観崩壊の悪趣味カルト映画 腕がちぎれて犬は撃たれて婆ちゃんボコられ子供の頭は砕け散る こんなので笑ってしまう人間に育ってごめんなさい 罪深い快楽

マイ・ブルー・ヘブン(1990年製作の映画)

4.3

陽気なトーンとはじけるリズムが心地よくてただただ楽しい キュートで憎めないキャラクターとちょっと風変わりだけどスムーズに進むストーリーをお洒落に落とし込んだ上品なコメディ 80s後半〜90s前半の爽や>>続きを読む

呪怨2(2000年製作の映画)

3.3

伽椰子が前作よりも派手にパワーアップしてる訳だけども、Jホラーのジメジメ系幽霊がもりもりにパワーアップしたらギャグっぽくなるのは仕方ないよね 天井にでっかい顔を張り付けたり椅子の下から素早く飛び出して>>続きを読む

呪怨(1999年製作の映画)

3.7

設定は普通だけど殺され方やショックシーンの見せ方が尋常じゃなく、特に家庭教師の話や職員室の話でのキャラクターが孤立する状況の作り出し方が凄かった あとどうでもいいけど佐伯家のイカレ親父がかもめんたるう>>続きを読む

オープン・ユア・アイズ(1997年製作の映画)

3.7

自分の顔というアイデンティティを失ったことで現実が壊れていく 結構怖い 夢か現実か分からない系は好物なのでこれも結構好きだった けどそのジャンルにしては映像が地味で視覚的な面白さが無かったのは少し残念

ブルース・ウィリス/イン・カントリー(1989年製作の映画)

3.9

ベトナム帰還兵のPTSDに焦点を当てた控えめなヒューマンドラマ この時代の作品にありがちな感傷過多な場面は少なく、静かに物語が過ぎていく それでいて主人公は帰還兵ではなくその姪なので、重くなりすぎず見>>続きを読む

ジャスティス・リーグ:ダーク(2017年製作の映画)

4.1

New52のJLDを絶賛読んでる途中なので映画版もあると知り鑑賞 推しのデッドマン&エトリガン&スワンプシングもいて、めちゃくちゃ面白かった 
デッドマンやエトリガン等のマイナーキャラには申し訳程度に
>>続きを読む

ヨーヨー(1965年製作の映画)

3.9

ジャック・タチのとぼけ方+フェリーニの哀愁という雰囲気(というかこの二人のちょうど中間な感じがあった) 世界恐慌や第二次世界大戦をさらっとギャグにしてしまう力に加えて、切ないエモーショナルな場面もさら>>続きを読む

ブルービートル(2023年製作の映画)

3.3

ど真ん中の平均的ヒーロー映画 個性的なアメコミ映画が溢れる昨今では埋もれてしまうのも仕方ない ストーリーは王道すぎて全てが予想できてしまい興味が続かないのに加え、せっかくアクションは格好いいのにブルー>>続きを読む

狭霧の國(2020年製作の映画)

3.5

評価が難しい…
怪獣が出てくるシーンは全部ありえないほど好みで、霧の峠から出てくる冒頭や、レンガ造りの橋の向こうに、電線越しに、花火を背景に、といった具合に、出てくるショットがほぼ確実にツボを抑えてき
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じゃじゃ馬馴らし(1929年製作の映画)

3.7

大学の授業で鑑賞 エリザベス・テイラー版しか観たことなかったけど、こっちの方が好みだった 椅子は吹き飛ぶわムチは荒れるわ階段から転げ落ちるわ、スクリューボールなお笑い要素が楽しい そして何と言ってもメ>>続きを読む

ロジャー・ラビット(1988年製作の映画)

4.1

今まで観てこなかったことを後悔した、!
ディズニーからはミッキーやドナルドその他大勢、ワーナーからはルーニー・テューンズやロードランナー、MGMからはドルーピー、フライシャーからはベティちゃんやココ、
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

評価がすごく難しい作品…

とりあえずゴジラの登場シーンは全部最高だった。冒頭の駐屯地を襲うリアルな大きさのゴジラも素晴らしかった。グググ…と身をかがめてこちらを覗き込んでくるシーンなんかチビリそうに
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サイン(2002年製作の映画)

4.2

大好き 普通のSFだと思ってたら、信仰についてのメッセージがふんだんに盛り込まれた宗教的な映画でびっくりした メリルの野球を挫折した経験も、モーガンの喘息も、ボーの水へのこだわりも、妻の最期の言葉も、>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.7

ホラーを期待するとガッカリするかもレベルで怖くはない 悪魔憑きの描写に目新しさは無く、関節がグキグキ鳴ったり卑猥な言葉を吐いたりと通常運転 むしろ少年から主人公に悪魔が乗り移ってからのが、魔法陣が出て>>続きを読む

ガバリン2 タイムトラぶラー(1987年製作の映画)

3.3

ホラーだと思って観ちゃったから、SF強めなストーリーに若干肩透かし じいちゃんと孫のハートフルな関係はとても良かったし、謎の電気技師のおっちゃんも良い味出してた だけど、妻に話を信じてもらえなくて出て>>続きを読む

サンダーロード(2018年製作の映画)

3.6

とにかく主人公の内面に対する解像度が高くて、これがキャラクターだってことを忘れるくらいリアルな人間として描かれてた 誰に責任があるのかとか、そんなこと考えてる間にやれることがあるはずだ 

ガバリン(1986年製作の映画)

3.5

不思議な映画だった 途中まで本当に悪霊がいるのか主人公の妄想なのか分からなくなってて、妻を撃ち殺した辺りから「え、もしかしてシリアスなのか」と思ってこっちも一個気合い入れて背筋正して見出したら全然悪霊>>続きを読む

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

4.0

きれいな海と素敵な街並みと人殺し アラン・ドロンの怪演がすごくて、鏡に写った自分とキスするシーンは圧巻の気味悪さ ラストはリアルに声が出ちゃった 地獄まで一緒 

モスラ(1961年製作の映画)

3.6

フランキー堺が演じる気の良い記者のおかげでコメディ要素がふんだんにあったのでとても見やすかった 特撮は言わずもがな、モスラが卵からかえる場面や東京タワーにかかる繭など印象的な画もあって良かった

スティール(1997年製作の映画)

3.6

非常に良かったです 全体的にノリが軽くて気楽に見れる 車イスから落ちた彼女が自力で立ち上がるシーンとか、スティールが助けた人たちが留置所で助けてくれるシーンなど、温かい場面をサラっと描くあざとくなさも>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.7

悪くない てか面白い! 評判がボロボロだったから良い意味でハードル下がってた 量子世界の住人たちのビジュアルも色んなのがいて気に入った 最終決戦もアツい展開が沢山あって盛り上がった 普通に良かったです

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