海外のアニメ作品をあまり見る機会がないこともあるのだが、そのクオリティの高さや、画期的な映像表現方法に驚かされた。またストーリーもかなり他のアニメとは一線を画している。
9世紀、アイルランド。ケルズ>>続きを読む
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今作の持つ多くの呪縛は観客だけでなく、庵野監督自身を苦悩し続け、1997年の旧劇場版からは24年、新劇場版公開から14年という年月をもってして遂に完結を迎えた。まずはその重みに、エヴァンゲリオンという>>続きを読む
これほど他の映画とは全く違うアプローチで、実験的に作られた映画を僕は知らない。以下、映画ドットコムから引用する。「キャストはセットとして当時のままに再建された秘密研究都市で約2年間にわたり実際に生活し>>続きを読む
日本の小説を原作にした韓国映画。サスペンスフルで、ミステリー要素もあり、そして観客の裏切りも多分に含まれている作品。映画としての面白さはシリアスなだけではなく、登場人物たちのユニークさ、コメディ要素に>>続きを読む
東京という街で生まれ育ったお嬢様、そして地方の普通の家庭で育った女性の二人の人生を描く。環境の違い、日本の格差を描きながらも、二人に共通する悩みと苦悩に焦点を当てる。そして、映画を見終わった後はどこか>>続きを読む
ゴジラシリーズ第11作。円谷英二死後に作られたゴジラ作品であり、他のシリーズ作品と明らかに雰囲気の違う、かなりドロドロとした、異質な作品になっている。グロテスクであり、サイケデリック、作品の持つ特殊性>>続きを読む
同性愛、それに伴う痛みや苦しみ、そして輝き。愛が故に苦しみ藻掻くという部分、そしてそれに振り回される妻や子供という描写が見事。そして男性性にとらわれた男たちの物語でもある。
ブロークバック・マウンテ>>続きを読む
ゴジラシリーズ第10作。ほとんどの怪獣のシーンは過去作から引用したものであり、当時の特撮映画、日本映画の縮小というものを感じさせる一作となっている。ただ人間ドラマ的な部分を加えることにより、映画として>>続きを読む
西川美和監督。直木賞作家、佐木隆三のノンフィクション小説「身分帳」を映画化した作品。西川監督の作品は「ゆれる」からとても好きで、毎回素晴らしさに唸らされるので、今作も期待して鑑賞した。他の作品と比べる>>続きを読む
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耳が聞こえないという状況を想像することは難しいが、今作の描き方、そして主演のリズ・アーメッドの演技から観客も感情を共有できる作品となっていた。ある日突然耳が聞こえなくなったとしたら。どこにもぶつけよう>>続きを読む
何かを好きでいることのなんで幸福なことか。それを共有できる人達のいることがなんて奇跡的なことか。今作はハロプロに魅せられた若者達の群像劇を描く。監督は「愛がなんだ」の小泉監督。過去作にもつながる、好き>>続きを読む
ゴジラシリーズ第9作。Wikipediaによると、当時怪獣ブームは過ぎ去り、子供達の興味は妖怪やスポ根に向いていたという。終了も考えていたが前作がヒットしたことから、今作を継続することとなった。今作は>>続きを読む
ゴジラシリーズ第8作。南海の国を舞台に、ゴジラの息子であるミニラが初登場する作品。かなりコメディ色が強く、特にミニラという存在が映画の雰囲気を柔らかいものにしている。
カマキラスやクモンガという怪獣>>続きを読む
強迫性障害を持った女性が、起床してからの1時間余りを描いた作品。彼女の行動は8回同じように繰り返される。トイレットペーパーは8つ折りにして使ったり、電話は8回タップしてから受話器を取ったり、特に強く印>>続きを読む
ゴジラシリーズ第7作。元々はキングコングとの再決闘を描くつもりの脚本をゴジラとエビラとの戦いに変更したという。かなりゴジラのキャラクターがコミカルに変わり、1作目とのギャップなどを考えると笑える。>>続きを読む
ゴジラシリーズ第6作。宇宙を舞台に、かなりSF色の高い作品になっており、X星人と地球の人々との戦いというところにドラマの重きが置かれているところも興味深い。ゴジラ、ラドン、キングギドラの怪獣の豪華さも>>続きを読む
いくつもの階層が重なる建物の中で、上の階層から「プラットフォーム」と呼ばれる台が降りてくる。そこには上の階で食べ残された食べ物が乗っており、それを食べることでしか命を繋ぎ止められない。ワンシュチュエー>>続きを読む
その後の80年代、バディアクション+コメディという図式を作り上げた作品と言われている。まさにエディ・マーフィという存在感が強烈で、彼が出てくるだけで映画の雰囲気すら変えてしまうのが凄い。
前半の70>>続きを読む
ゴジラシリーズ第5作。ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラという怪獣達が大集結する面白さ。このモンスター達が総結集するというだけでワクワクするのは間違いない部分。また、笑えるシーンが結構あり、エンタメ>>続きを読む
ザ・スクエアという、「思いやりと平等」をテーマにしたアート作品を発表した現代美術館のキュレーター。彼は軽はずみな行動により窮地へと陥っていく。まさに現代を風刺しているコメディ映画であり、その皮肉の効き>>続きを読む
ゴジラシリーズ第4作。まずはモスラとゴジラという組み合わせの面白さ。そして特撮技術の素晴らしさ。また、人間模様の面白さ、身勝手な人間達を描いている作品だった。
かなり娯楽色が強く、モスラは成虫、幼虫>>続きを読む
ゴールドラッシュの時代、西部劇。キャストの面々の渋さ、そして内容としても渋さのあふれた作品になっている。今作の肝は俳優たちの演技にあると思う。
監督自身も答えているように、アメリカの俳優を撮るという>>続きを読む
恋愛の始まりと終わりをリアルに、時に奇跡のように描いている作品だった。劇中に溢れるポップカルチャーに共感しながら、会話のリアルさ、面白さに溢れる作品だと思う。
冒頭、あるカフェのシーンで音楽はイヤホ>>続きを読む
人間の愚かさ、それは欲望や嫉妬、暴力。ヒューマンドラマとして格別な内容でありながら、サスペンス、ミステリーとしての牽引力もある作品。石川慶監督の作品は蜜蜂と遠雷も素晴らしかったが、前作である今作のハー>>続きを読む
ある日電気が使えなくなったらというシンプルな設定から、日常が失われていく様を描く。勿論コメディがベースにあり、笑えて楽しいのだが、次第に笑えないほどになっていくのも見事。ある日日常が失われ、かつての生>>続きを読む
「新聞記者」の藤井道人監督、綾野剛主演。1999年、2005年、2019年の三つの時代から、変わりゆく社会の中で排除されていくヤクザの姿が描かれる。終わりゆく、廃れていく存在としてのヤクザという存在っ>>続きを読む
犯罪組織のトップが事故死し、跡目2グループの争いが勃発。その抗争につけ込もうとする警察。インファイナルアフェア的なスパイ要素がありながら、それぞれの組織の騙し合い、裏切りが描かれる。
まさにパワーゲ>>続きを読む
白石和彌監督、香取慎吾主演。香取慎吾演じる木野本郁男が恋人と石巻で再出発しようとするも、ギャンブルをやめられず堕ちていく。人間の絶望の救済について描かれた作品だった。
変わろうと思っても変われない自>>続きを読む
奇妙な映画であることに間違いないのだが、その不思議さ、異質さというのに囚われてしまう。それこそが森田芳光監督の放つ魅力であると思う。違和感の積み重ねがテンポ良く進み、音と映像の展開の面白さがある。>>続きを読む
多くのゾンビ映画の教典ともいえる作品。しかしながら、いや、だからこそとも言えるかもしれないが、様々なバージョンが存在する。日本初公開時は独自の編集が加わっていたというから驚きだ。
今作の特徴は4つ、>>続きを読む
新しいスターウォーズシリーズの始まり。シークウェルと呼ばれるエピソード7.8.9の公開前の興奮と盛り上がりは忘れられない。プリクウェルが公開された時の子供ながらの興奮を思い出させた。
公開すぐに観に>>続きを読む
渋い男たちの映画だった。かつて友人、または信頼し合う上司部下の関係性が、次第に崩壊していく様が見事。主人公であるKCIA部長キム・ギュピョンは朴大統領との関係性、そして自分の中の正義との葛藤の末に朴大>>続きを読む
静寂と暴力と、救いと欺瞞。そんな対照的な静と動を描き、映像的な迫力に包まれ、そしてラストシーンにただただ驚愕する。そんな115分、目を離すことのできない強烈な作品であった。素晴らしかった。
服役中の>>続きを読む
「時々ビニールハウスを焼いているんです。」この言葉の持つ意味は何か、見ている側はそれを女性を殺害するとも想像する。しかし映画は常に手掛かりのようなものを見せながらも決定的な何かを写さない。それはあくま>>続きを読む
格差、分断、差別。怒りと悲しみの世の中はジョークをいわなければやってられない。本作のジョーカーは一人の人間であり、彼がジョーカーとなった出来事を連ねていく。ある個人が狂気に取りつかれるまで、彼が直面す>>続きを読む
ブルックリンを舞台に人種差別問題を真正面から描いた作品。キャラクターの立ち方もそうだが、ファッションや街の風景がとてもクールであり、アイコンにもなっている作品だと思う。スパイク・リーのフィルモグラフィ>>続きを読む