蝉丸さんの映画レビュー・感想・評価

蝉丸

蝉丸

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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.9

破壊と再生の物語なんて今日日掃いて捨てるほどあるが、その量の割に粒揃いなのでついつい見てしまう。
この映画は冒頭で妻が死ぬところから始まる。ただそれ自体が"破壊"なのではなく、そこからさまざまなものを
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さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

4.2

自分でも気づかなかったが、マークウェブ監督作品を全部観てた。その中でも本作はかなり良い。まずポスターが良く、セリフが良く、まとめ方も良い。良い意味でオシャレ映画。サイモン&ガーファンクルも好きなので良>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.9

期待通りおもしろかった。マッコール強すぎ。
作中で『世界と僕のあいだに』が象徴的に使われてたのが印象的だった。読まなければ。

オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

あの短編をどう2時間にするのだろうと思って観始めたが、思ったより良かった。さとしのあの振り切った感じは原作を読んだ上で観ると賛否両論あると思う。おそらく象徴としての"フェンス"がかなり前面に押し出され>>続きを読む

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.9

哀れな話だが、ラストのセリフが好き。原作ではあのセリフは無いそうですが

羅生門(1950年製作の映画)

4.0

国語の教科書で習う羅生門ではなく、物語は「藪の中」を下敷きにしている。でも羅生門の造形が良い。美しい。

こういう物語とか時系列の組み方をどうするかというのはいまでこそやり尽くされた感はあるが、やはり
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.0

原作既読。ポスターを見てなんとなく染谷将太が僕で柄本佑が静雄だと勝手に思い込んでいたので冒頭で配役がその逆だと分かったとき少し驚いた。

設定やストーリー(特にラスト)は原作に忠実とは言い難いし、かな
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トンネル 闇に鎖(とざ)された男(2016年製作の映画)

4.3

これもシチュエーションスリラーの一種だが、外部との往復が結構激しい部類のものだ。閉ざされたトンネル内部での一刻を争うミクロな状況に対し、外で繰り広げられる救助活動をめぐるマクロな展開は、かなり政治やマ>>続きを読む

グリーンルーム(2015年製作の映画)

3.2

ソリッドシチュエーションスリラーの作品は好きだが、これはあまりに素朴すぎる。ライブハウスという設定をもう少しうまく活かせる気がする。「無人島に…」というくだりは好き。

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.7

アクション映画としては十二分に楽しめたが、1作目と全く同じ味がしたのが少し残念。アントマンというヒーロー(あるいはMCUそのもの)の性質上仕方ないのかもしれないが。あと量子の世界なのにクマムシが出てき>>続きを読む

悲しみよりもっと悲しい物語(2009年製作の映画)

3.4

タイトルに惹かれて手にとって借りてしまった。向井理にフルーツポンチ村上を加えたような顔の主人公がなんだかいけ好かない。いや、気持ちは理解できるがそんな優しさを見せる余裕あるんか?と思ってしまった。終わ>>続きを読む

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.7

園子温監督作品はたまに笑かそうとしてるのかどうか分からんがおもしろくて笑ってしまうシーンがある。親戚に調子良いときの村田みたいなおじさん(雰囲気が似てるだけで劇中の村田のようなことはしていない、念のた>>続きを読む

最後まで行く(2014年製作の映画)

3.7

日本に輸入されてる韓国映画はやはり全体的にレベルが高いと感じる。そんなに期待して観始めた訳ではなかったが普通におもしろかった。警部補の質感が気持ち悪い。

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.5

忘れられない記憶には、幸せな記憶、辛い記憶、あとどうでもいい些末なことなのになぜかずっと覚えていることの3つがある。辛い記憶や嫌だったことを事あるごとに思い出してはそれを修正したり、捨て去りたくなるが>>続きを読む

運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)

4.3

心温まる映画だった。兄が妹の靴を失くす、という物語の"起"からその後の展開全ては、言ってはなんだが、なんてことないものだ。でもそんななんてことないことが本当に決定的で、死活問題になりうる子どもの視点が>>続きを読む

ザ・ギフト(2015年製作の映画)

3.9

午前1時くらいから観始めた当初、途中で止めて寝て明日また続き観るか、くらいに考えていたが思いのほかおもしろくて最後まで一気に観てしまった。直接的な描写は無くともジワジワと不安にさせてくる系の映画はいい>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

5.0

当方ジュブナイル映画が好きなのですが、「正解」が出てしまいました。この作品はあまりに性春パンクであり、あまりにスタンドバイミー だ。あまり使いたくない言葉だが、エモすぎる。全てが刺さった。ラストも分か>>続きを読む

スクリーム(1996年製作の映画)

3.6

90年代感が出ていて良かった。昔のを観れば観るほど今のサスペンスの複雑さが分かる。こういうの今出したら駄作扱いされるんだろうな。僕は好きですが。

世界の果てまでヒャッハー!(2015年製作の映画)

4.4

前作に負けず劣らずおもしろかったが、単純に前作の方がぼくの好みにかなっている。
登場人物が全員おもしろいって珍しいですね。特にエルネストが好き。年に1作ペースで作って欲しい。

真夜中のパリでヒャッハー!(2014年製作の映画)

4.6

「ハングオーバー!」が好きな人は楽しめると思う。ぼくはめちゃくちゃ楽しめました。声出して笑える映画はいいですね。

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.2

深夜にabemaTVでやってたのでなんとなく観ていたが、震えるくらい良い映画だった。
雰囲気の作り方に隙がない。無駄の少ない映画というのはときにスッキリしすぎているが、これは重厚すぎるくらい重厚だった
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ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

3.8

地元の映画館でリバイバル上映をやっており、500円で観られるとのことで観に行った。思ってた数倍おもしろかった。そんなにジュラシックシリーズに思い入れはない、というか一作目しか観ていないのにあの音楽を聴>>続きを読む

僕たちの戦争(2006年製作の映画)

3.6

何の気なしにHuluで観たら意外と良かった。撮り方がテレビドラマっぽいなと思ったらこれそもそもテレビ映画だったんですね。

『野火』とか観ると戦争映画はエグいなと感じるけど、これはかなりライトな部類だ
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.3

この映画は2種類の夢、つまり夢想することと実現させたい目標をもつことの2つを肯定してくれる。
ときに人は「現実を見ろ」と他人に言うが、夢と現実が地続きだった頃というのは誰しもあったはずで、だからむしろ
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.2

緊迫感と鬱々とした雰囲気が終始スクリーン、いや劇場全体に漂っていた。劇場で観て良かった。
狙っているような撮り方が多かったが、狙ってる感は好きなので良かったです。特に邸宅のシーンは整然とした場所にジョ
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シンプル・シモン(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シモンは自らが軌道を周回していると言い、実際それはある意味そうなのだが、実はシモンの周りの軌道をサム達が周っている、という感じ。しかし他人に変わってもらおうとしたり、イレギュラーを嫌ったりするはずのシ>>続きを読む

あと1センチの恋(2014年製作の映画)

4.5

僕は鑑賞者であるところの特権としての神の視点を持っているので、終始もどかしく思い、薄気味悪くニヤニヤしながら、「バカかお前は」などと登場人物をなじりながら観ていました。笑える要素がふんだんにあるのも手>>続きを読む

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.2

「wonder」と同じ監督だとエンドロールで気づいた。これもシンクロニシティの一種と言えるかもしれない。
手負いの10代の危うさがうまく出ていた。他人の幸せを願うのは確かに優しさではあるけど、自分には
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.2

良い群像劇だった。分かりやすい人生あるあるが散りばめられていて涙を誘った。オギーがオギーだったからこそここまでうまく、うますぎるくらいにまとまったわけだが、映画の中くらいではこういうのがあっても良い。>>続きを読む

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.6

やはり原作が良いからか、良かった。ところどころでキャッチーな音楽を使ったMVみたいな演出とかクサい演出があって、あんまりそういうのは好きじゃないけど逆にそれによって変に感情的にならずにスッキリした気分>>続きを読む

生きる(1952年製作の映画)

5.0

x軸のプラス方向に生きる、マイナス方向に死ぬがあるのではなく生も死もプラス方向にしかない。「日々を過ごす」というのが「日々をやり過ごす」というのに変わりだしたらだんだん苦しくなっていくはずなのだが、そ>>続きを読む

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.2

愉快な映画ではない。ぼくはここ数年家族との会話が少しずつ億劫になってきたと思っているので(さすがにこの家族ほどではないけど)心に突き刺さりました。気まずいあるあるが上手いですね。

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.7

素敵。観たあとで色々なシーンを何度も反芻してしまう、というのは僕の中で名作かどうかという判断基準のひとつなのですが、これは名作です。夏がより好きになれる。良い景色に良い音楽、シンプルなストーリーが良い>>続きを読む

港町(2018年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ好き。牛窓の町をただ映すだけで、台本も一貫したストーリーもない。しかしそこでは、そこに生きる人々や猫々のそれぞれの物語が紡がれていた。
特に音が印象的だった。小型漁船のモーター音、さざ波、
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.8

映像、音楽、ストーリーの全てが美しかった。美しすぎたくらい。人は2度死ぬというのはよく知られた言葉だ。1度目が肉体が死んだとき、2度目は誰にも思い出されなくなったとき。長い目で見ると永遠に語り継がれる>>続きを読む

ノーカントリー(2007年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

おもしろい。小悪党のモス、不条理の権化みたいなシガー、前時代の正義の象徴としての保安官ベルがうまい具合に絡み合っている。"No country for old men"がより明らかに示すように、世界は>>続きを読む

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