obatさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ざわめき(2019年製作の映画)

3.6

かつて米軍ハウスを見に行った辺りかな…。風の強い街だったな。
お店のシーンでは出てくるメニューがいちいち好きなものばかりでおかしかった。
ラストの浜辺のパラソルの電飾の画面の強さが、残像のように焼き付
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(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.0

生まれ変わりがきっとメイなのだと、勝手に嬉しくなる。同じ場所で歴史が繰り返されているのだ。
この街にも、ここを離れないという主人公にもしびれた。

萩原朔美の脆さと変な髪型も良かった。

ヴィニルと烏(2017年製作の映画)

3.8

短くても60分以上は必要なテーマだと思えた。
上映後の挨拶で監督が話していた「もっと早く言えよ」と、知人からかけられたという言葉が何だかとっても好きで、そんなシーンがあったら良かったのにな。

主人公
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.9

デフォーは怖いくらいゴッホだった。

黄色や光にこだわる理由が(勝手に)理解できて苦しかった。それが叶えられるのがアルルだったと。
この先、調子が悪くて光を求めているときは自分の中にフィンセントが宿っ
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典座 -TENZO-(2019年製作の映画)

-

少しだけ富田監督の声が聞こえて嬉しくなった。

サッドティー(2013年製作の映画)

4.1

ラストシーンがすごく良かった。青いシェードのフロントガラス越しに眺める修羅場はやわらかい春の光のような明るさで、なぜか切なく見えるのがおかしかった。監督はこの瞬間をみせたくての映画を撮ったのではないか>>続きを読む

普通は走り出す(2018年製作の映画)

3.8

アホみたいに毎日プールに通った6年生の夏休みの帰り道と自分が映っているみたいに思えた。
トリプルファイヤーが気になる。

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.3

共感も感動もできなかったのに、なぜか私自身が気付いたらすっかり道を踏み外していたような、いつの間にこんなことになっていたのかと怯える瞬間があった。実在したと言うこの少年がそのような気持ちになることはき>>続きを読む

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.0

5年ぶりぐらいに観た。
カラックスは好きなのに、タイミングが合わずこれ以外に2作品ぐらいしか観ていない。なので他の作品のオマージュが随所に込められていたようだが、今回も少ししか分からなかった。
でもそ
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聖なる泉の少女(2017年製作の映画)

3.7

全体を通してのストーリーは少し弱かった。台詞もかなり少なくて静かな作品だったが… とにかく終始画面が美しいのに圧倒されて、眠くなるどころかどんどん目が冴えてくるほどだった!ひとつひとつのシーンで絵画の>>続きを読む

初恋のきた道(1999年製作の映画)

3.7

ぎこちない走り方のデイの後ろ姿とかお茶碗でふたとか、かっこわるいかわいさがたまらなくて、こめかみのあたりがむずむずしてくるような感じ。
土地柄、こっそり姿を見ようとしても隠れるところがなかったり、学校
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鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.5

昔の宝島っぽいノリがいい。かつてジャンクアートとか流行っていたけれど、どれも中途半端だったからこのぐらいまで突き抜けていたらカッコよかったのかな。
石橋蓮司や六平直政の声も金属チックで良かった。

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田園の守り人たち(2017年製作の映画)

3.5

作品には何も問題点がないのにそれほど心に響かない。
どうも最近の私は、土地の高低差や湿度が感じられないとだめらしい。

暁闇(2018年製作の映画)

4.0

中途半端にストーリーがあるのがちょっとひっかかった。短い作品なので断片的な描写に絞って、ストーリー性は持たせない方がいいような気がした。
なのにそれを差し引いても、音楽が流れ続ける前半の心地よさが凄か
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(1997年製作の映画)

4.5

初めて観たのは20年以上前、深夜のTVで気付いたら始まっていた。観るつもりなんてなかったのにあっという間に引き込まれて最後まで観てしまい、次の朝目覚めてからもずっと頭から離れなかった。悲しい長い夢を見>>続きを読む

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

-

チャイハネであとから親切にされても、もう心を閉ざしてしまう不器用さが良かった。道じゃないところばかり踏み込んでしまうところも。
全体では短いエピソードが何個も続いてしまうのがしっくりこない。2つぐらい
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メモリーズ・オブ・サマー(2016年製作の映画)

3.5

ガールフレンドと遊ぶのも母親と遊ぶのも、なぞるように同じ過ごし方をする。そういえば自分が小さい頃の夏休みも同じ時間に同じことをするのが好きだった。
回転ブランコのシーンは夢のように美しくて悲しかった。

ラスト・ワルツ(1978年製作の映画)

3.7

バウスシアターの1ヶ月を思い出す。

胃腸炎、シガー・ロス、横尾のつまみのカバーとメールと隣人、ジャグリングで横に移動して踊りまくる二人、マスキングプラント
夏の光のバルチュス、遠いつばめ、ミッシェル
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.3

一人ひとりにバカ!と思うのに、いちいち私が恥ずかしくなっていたのは何かを思い出していたのかな?
てるちゃんには共感できないやと思っていたのに、「スミレを嫌いになれなかった」で泣きそうになった。そうだよ
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嵐電(2019年製作の映画)

5.0

1回目 テアトル新宿 初日
2回目 6月14日 テアトル新宿 最終日
3回目 7月10日 アップリンク吉祥寺
4回目 12月1日 TAMAシネマフォーラム パルテノン小ホール
5回目 12月28日 ア
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.5

高低差のある土地に広がる村はなぜか懐かしく思えて、その場所を昔から知っているような気がした。
ラザロだから、少し待てば意識も戻って起きてくれると信じたい。信じたくて帰り道に、無意識のうちに小さな声でラ
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沈没家族 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

ハウスでの生活はカオスなところも含めてとても居心地がよさそうで、だから八丈島に移る直前の妙に明るくはしゃぐ土に泣いてしまう。私も子供のころは何かが終わる時に自分の気持ちのやり場に困ったことを思い出す。>>続きを読む

空の瞳とカタツムリ(2018年製作の映画)

3.0

ピンク映画館が不思議なくらい静かで美しい空間にみえた。
斎藤監督は作品ごとに全く違う世界を作るなと思いながら観ていたけれど、後になって気付いた。アマチュアの頃(?)の短い作品で、冒頭主人公の女性がベラ
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地蔵とリビドー(2018年製作の映画)

3.1

私には見えないものが見えているのだろうと、心からそう思う。

愛情萬歳(1994年製作の映画)

3.5

一方、こちらは「郊遊」に繋がってしまう。
あの風景画の描かれた場所はこのマンションの朽ち果てた姿に思えたし、シャオカンはこの頃から住人のいない部屋に侵入していたのか…と勝手な想像をする。
3人以外の人
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青春神話(1992年製作の映画)

3.5

家族3人が同キャストなこともあって、「河」がこの続きに思えてしまう。首の病気も、このときに天井に頭を打ち付けてケイツイを痛めたからだ…などと勝手に想像する。
しかし暗くて多湿のこの画面になぜこんなにも
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天然☆生活(2018年製作の映画)

3.3

個人的には古民家カフェだのロハスだの、それらに傾倒する感覚が苦手なのでわりと気持ちよく観ていて、そんな自分に気付いて自虐的に可笑しかった。うん、やっぱりいやだね。

岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.0

鑑賞前は早く観たくて何かに急かされているみたいだった。
そして兄の気持ちに入り込み過ぎたのか、鑑賞後は妹が気になって今もこれを書いている間に、妹がどこかに脱走してしまうのではないかと抜け出せずにいる。
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ぼくの好きな先生(2018年製作の映画)

-

海の絵が完成するまでの過程がとっても良かった。
ロビーに作品が何点も展示されていて、厚く盛られたタッチを間近でみていたら、あの静物画を思い出した、

たまの映画(2010年製作の映画)

4.3

3人の現状が次々と紹介され、最後のパートで柳原も出演するのかなと待つ。でも終盤にさしかかるあたりで柳原の出演はかなわなかったことが文字で静かに映し出された。とっても残念だった。
でもそのせいで、直後の
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新宿タイガー(2019年製作の映画)

3.6

ちょっとうるさい。
なのに、この人とごくたまにすれ違う自分の生活が、少しだけ特別なものに思えるようになる。
自分が今いるこの映画館がスクリーンにも映し出されて、いれこみたいで境界がわからなくなって、そ
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ひかりの歌(2017年製作の映画)

4.0

夏の日のガソリンスタンドの閉店。
泣くことをこらえられない、この瞬間の気持ちがとっても理解できて困る。

11月30日
2回目
TAMA シネマフォーラム ひかりと旅

月夜釜合戦(2018年製作の映画)

4.7

上映前ロビーにあふれる観客に、映画に出てきそうな雰囲気の人が何人もいるのが不思議で、既に映画の中に私もいるような気持ちになっていた。(どうやら、実際に出演されていた方らしい…)

作品はとっても良かっ
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風たちの午後(1980年製作の映画)

3.9

二人の声がどちらもすごく好き。なのにとても小さくてかぼそくて時々聞き取れないのだけど、二人の暮らしの脆さと似ているように思えてむしろ良かった。
伝えたいことはちょっとつかみきれなかったけれど、上村一夫
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王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

3.4

しばらくは何を観ているのかわからなかった。
少しずつわかってきたころ、自分とこの作品の関係が昔の記憶の何かと似ているように思えてきた。道に迷って不安なのに、知っている場所に行き着いて安心するのと同時に
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