ゆっきーさんの映画レビュー・感想・評価 - 156ページ目

アブラクサスの祭(2010年製作の映画)

2.5

闇を抱えた坊主がノイズギターバンドやって独りセラピー&自己完結する話で馬鹿らしいなと思った記憶がある。
波打ち際で海に向かってギターかき鳴らすショットを格好いいと思ってやってるのだろうが、ダサい。(中
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民衆の敵(1931年製作の映画)

4.5

暗黒街の顔役の小気味いいテンポを期待しないほうが良いが、傑作であることにはかわりない。
暴力描写がえげつない。
キャグニーが自分の女の顔にパイかなんかを塗りたくるシーンや、ラストは衝撃的。

イニスフリー(1990年製作の映画)

4.5

大傑作だが、『静かなる男』『若き日のリンカーン』を見てから見ないと辛い。
この映画も死者を甦らせようとしてる。車の後部座席から離れていくイニスフリーを撮ったラストショットがエモい。

メカス×ゲリン 往復書簡(2011年製作の映画)

3.5

その名の通り、メカスとゲリンのビデオレターが交互に流れる。俺はゲリン派ですわ。
小津の墓を蟻が登る長いショットが忘れられない。

影の列車(1997年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

大傑作。映画初期に一般人が撮ったレトロなホームムービーを解析しながら今はなき彼らに思いを馳せ、ついには生き返らせてしまう。
ワンカットの長さが統一されてることからくる詩情。

ラスト・オブ・モヒカン(1992年製作の映画)

4.5

男の映画!と言われがちなマイケル・マンの映画だが、メロドラマ要素も兼ね備えてる。ロケ地が素晴らしい。
絶壁みたいなとこで引いたショットでの格闘中シーンが滅茶苦茶かっこ良かった。
滝の裏のシーンも好き。

世紀の光(2006年製作の映画)

4.0

前半と後半が反復しつつも裏返しの展開で、ロケ地も植物園→近代的な建築へと真逆となっており、会話の構図まで、構図→逆構図で撮られている。だから何だと言われたらそこまでだが、良かった。
夜の公園のブランコ
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(1964年製作の映画)

4.0

三隅にしちゃー(?)文芸的。
(彼の文芸的な側面にはあまり触れてなかったので意外だった。)
死体のショットが美しい。
変形型童貞映画。

修羅雪姫(1973年製作の映画)

2.0

白い着物を着た梶芽衣子が真っ赤な帰り血を浴びている。っていう絵面から逆算でこの映画は作られたのではないか…?
想像だがそんな気がする。
しかし、その一枚絵的な魅力で終わっちまってる。
「映画は活劇なん
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モテキ(2011年製作の映画)

1.5

大根のパクり根性が炸裂したこの世で最もゲヒンな映画。
大根ってちょい悪ブームにすげー乗って痛い格好してそー

EDEN/エデン(2014年製作の映画)

2.5

テクノが好きなんで所々グッとくるシーンや画面の細部があるものの、それがなかったら只の下手くそな映画。
冒頭で流れるデリック・メイがリミックスしたスエノ・ラティノは自分のオールタイムベストソングだ。
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マイ・ファニー・レディ(2014年製作の映画)

3.0

まあ、ルビッチみたいのをやりたいんだと思う。
こーゆースタイルの映画の場合、「はい、娼婦です、下品です~」って感じの猫背演技なんかよりはオードリー的な感じで攻めたほうがいい気がするな。だってオードリー
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ザ・ロック(1996年製作の映画)

3.0

まあまあ面白いけど、エドハリスも良い奴ですってのは欲張りだと思う。

哀しき獣(2010年製作の映画)

1.0

画面の手ぶれが異常。わざと揺らすのは悪質。

バラバ(1962年製作の映画)

4.5

ニコラス・レイが『北京の55日』で失敗した通り、プログラムピクチャーのなかでその作家性を尊ばれてきた作家が大作をとると失敗するってパターンは常だが、リチャード・フライシャーは別だった。。。
それどころ
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ベン・ハー(1959年製作の映画)

3.0

子供の頃見た。すげー長いけど、戦車バトルのシーンは跳んでもなく面白かったなぁ。
さすがにイエスの顔はおそれ多くて映せないよなあ。
正解!

黒衣の刺客(2015年製作の映画)

2.5

確かにリー・ピンビンの撮影は素晴らしいが
物語を見せる気いっさいないし、「え?これがホウシャオシェンなの?」って感じで違和感満載だった。
風の揺らめきがクドくて嫌らしい。
ホウシャオシェンではなくリー
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風の物語(1988年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリーとファンタジー、一見相反するジャンルを自由に行き来する大傑作。
ドキュメンタリー作家であるイヴェンスの遺作がそれそのものは不可視である風をテーマにしていることにグッとくる。人生ベスト。

マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014年製作の映画)

3.0

近年の頭でっかちクローネンバーグ作品。これまた運動神経ゼロ。
ハリウッドに巣食うゲスな人間達にホントにゲスいセリフをそのまま言わせる安易さ。
子役のガキのぎこちないテクノダンスを踊る場面は、運動神経の
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コズモポリス(2012年製作の映画)

3.0

近年の頭でっかちなクローネンバーグ作品。リムジンに籠っての会話に終始する運動神経ゼロ映画。実際にクローネンバーグは運動神経がゼロであると確信してます。
窓の外の光景が、まるでスクリーンプロセスのような
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危険なメソッド(2011年製作の映画)

1.0

近年のクローネンバーグは頭でっかちになってしまった…
「どう?狂ってるでしょ?」と顎をつき出されても、どう見ても必死な凡人にしか見えない。

わたしの願い/わが望みのすべて(1953年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

女優になるために家族を捨てたことを後悔する女=バーバラ・スタンウィックがひょんなことから家族の下に戻るが、当然歓迎されるはずもなく… って話。
愛する人をプライドを捨ててでも食い止められるか?
ラスト
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極北の怪異/極北のナヌーク(1922年製作の映画)

4.0

エスキモーの生活を撮ったドキュメンタリー映画。。。のはずだが実際はヤラセ三昧らしい。
しかし、そんなことは作品の出来関係ないというか、例えば『ザ・コーヴ』なんかは作者の主張の都合の良いところしか撮って
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インターンシップ(2013年製作の映画)

3.5

おっさん二人が、天才だらけの大学生にまじってGoogleのインターンに選ばれ、Googleからのミッションをこなしながら正社員登用を目指す話。
「若いインテリな奴らより、経験のある俺ら(おっさん)のが
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ファイヤー・ストーム(2013年製作の映画)

3.5

強盗団VS香港警察。『ヒート』の影響でも受けてるのかな?と思わせる重厚な銃撃戦が楽しいが、強盗団の装備がロケットランチャーに手榴弾にとへヴィー過ぎるお陰で、最早、市街地を舞台にした戦争映画の勢い。
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熱砂の秘密(1943年製作の映画)

4.0

今まで見たワイルダーでベスト。
シュトロハイムの登場シーンの溜めっぷりが最高。でたーーって感じ。サスペンスの作り方も上手い。机の一緒に隠れながら移動するとことか!