IkTongRyoさんの映画レビュー・感想・評価

IkTongRyo

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.6

シン・ゴジラ×ドラえもん×GANTZ×デスノート×タコピーの原罪×エヴァンゲリオン。ぐちゃぐちゃに掻き混ぜた、珍妙なディストピアSF!

原作未読、前知識なしだけど、面白そうな予告編と崇拝する吉田玲子
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.9

信仰心がもたらすのは救済なのか、それとも支配なのか?

フルサイズIMAX GTレーザーをふんだんに使った3年ぶりの続編は、圧倒的な映像美とハンス・ジマーの重厚感溢れるサウンドで観客を痺れさせる。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

悍しく、グロテスクで強烈なセクシャル描写をはらんだ映画であると同時に途方もない美しさを併せ持つシュールな作品。

ぱっと見は女版『フランケンシュタイン』だが、令和にふさわしくフェミニズムをテーマを携え
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

4.0

シン・アスカの好感度、爆上げ。
これだ、これこそみんなが観たかったSEEDなんや。
20年に及ぶ憑き物がこれで取れた😭

絶対に作れないと言われていた続編を、こうして観ることができて初めて現実だと気が
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

5.0

100年の偉大な歴史を9分に詰め込んだ、映画史上最も贅沢な短編映画。
実写映画を含む、全62作品のディズニー映画と短編からキャラクターたちが一同に会するオールスター。当時の声優たちも集結。作品とファン
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FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN COMPLETE 4K REMASTER版(年製作の映画)

4.2

思い出の中でじっとしていてくれない。
FFVIIの10周年企画として作られた作品を、大スクリーンで20年ぶりに鑑賞できるとは!

2005年、当時13歳の自分には衝撃的すぎる作品だった。
DVDも買い
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.9

圧倒的な完成度を誇る原作をベースに、作者がしっかりと脚本を監修し、クオリティコントロールをした結果、最高の漫画原作の実写化になった。原作へのリスペクトがあれば実写化は成功する!

ゴールデンカムイ原作
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

ウルグアイ空軍機571便遭難事故を題材にした、まるでドキュメンタリーのような決死の生還劇。

高校の時に”道徳の授業”でイーサン・ホーク主演の『Alive(生きてこそ)』を観たことがあるので内容は知っ
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

3.6

「モノクロの良さは色がないところ。」
庵野秀明さんが『シン・ゴジラ:オルソ』の上映時に山崎監督へかけた言葉。

まさにそのとおりで、『ゴジラ-1.0/C』は白黒になったことで観客の想像力による補完が強
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市子(2023年製作の映画)

3.3

法律とシステムによって「アイデンティティ」を強要される現代社会。
果たして”市子”という存在は一体何を表しているのか?

僕のなかで童謡「にじ」はトラウマソングと化しました。

ここ2~3年の邦画は失
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

まさに女子会ドラゴンボール(いい意味で)。

2019年の『キャプテン・マーベル』以来の続編。
Disney+で配信されている『ミズ・マーベル』は観ていないが、新キャラであるカマラのキャラクターや能力
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

4.0

「本当に自分はやりたい仕事に就けているのか?」
「自分の行きつく先の職業はなんなのか?」

ただのハウツー映画ではなく、ウイスキー造りを通じて若者の成長を描き、キャリアとの向き合い方を考えさせられる、
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.4

最初はマクロスかと思ったら、途中からまどか☆マギカとインセプションを足して2で割ったような内容で面白かった。

トットムジカの世界観は劇団イヌカレーっぽいデザインで素敵。

連載25周年記念作品にして
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

銀座はよかったよ。
『モスラ対ゴジラ』の音楽が流れたりして。

あと終盤の『キングコング対ゴジラ』の音楽も。

選定基準は意味不明だったけど。



ゴジラと特撮に人生を捧げてきた身として、
いろいろ
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ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(2023年製作の映画)

4.5

文句なしに近代の戦争映画の筆頭が『ガールズ&パンツァー』だと思う。

『ダンケルク』や『1917』が霞む。なぜIMAXで上映しないのだ?

熱くて泣けるスポ根シナリオはそのままに、アトラクションのよう
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女王陛下の007 4Kレストア(1969年製作の映画)

3.9

ひとりの女性を真摯に愛した人間”ジェームズ“を描く異色中の異色の007。

アクションと物語のスケール、ロマンティシズムと悲劇と感情のバランスがものすごく絶妙で、どれもが高いレベルで結実した傑作!
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

在日朝鮮人3.5世として、2023年にこの映画が日本で公開されたことに感動を覚える。

これは日本人だけに限らない、差別意識や階級社会、思い込みやリテラシーの低さが生んだ“集団”による暴走。

史実を
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.4

ポエミィな言葉のマシンガンがまるでゲリラ豪雨のように降り注ぐ、世界観が美しい複雑なしゃべくり映画。

ウェス・アンダーソン監督の最新作は、彼が得意とする劇中の劇中の劇だが、ホテルを題材にした小説や、オ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.8

たのしい。1時間半ずっと楽しい映画。
楽しさと懐かしさで終始、涙ぐんで鑑賞。

映画的な面白さとか、テーマの深さとか、ではない。
まるでテーマパークのような、とにかく楽しさをたっぷりと詰め込んだ作品。
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大脱走(1963年製作の映画)

4.0

何があってもへこたれない不屈の漢、漢、漢たちのドラマ!

タフガイたちによるサスペンスあふれる群像劇。最初から最後までドキドキな3時間。マッチョイズムとダンディズムで溢れており、とにかくみんなカッコい
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.4

『ミツバチのささやき』は純粋無垢な少女アナ(5才)とその家族を描いた日常物語と思いきや…
実は暗号めいた暗喩・比喩表現を巧妙にちりばめた独裁政治への批判を描く映画。

ビクトル・エリセ監督のデビュー作
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バービー(2023年製作の映画)

4.1

西のバービー、東のリカちゃん。
泣いた!ただの人形玩具をモチーフに、ここまで普遍的かつ「家母長制」と「家父長制」の各々がもつ社会課題に向き合った構成に昇華させるとはお見事!

いつからだろう?アメリ
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アルゴ探検隊の大冒険(1963年製作の映画)

3.2

西のレイ・ハリーハウゼン、東の円谷英二。

午前十時の映画祭13にて映画史に残る特撮の名作中の名作『アルゴ探検隊の大冒険』を鑑賞。

特撮を崇拝する者として、この映画の公開から60周年に劇場で観られる
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地球防衛軍(1957年製作の映画)

3.3

「彼らは永遠に宇宙の放浪者です。 我々は決して彼らの轍を踏んではならない。」

2022年の午前十時の映画祭12で公開された『空の大怪獣ラドン 4Kデジタルリマスター版』に続く、東宝特撮映画枠。その
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.6

ボタンの掛け違いが一つでも起きていたら、今の日本は存在しなかったのかもしれない。

8月15日は終戦の日なので、初めての新文芸坐で、初めて『日本のいちばん長い日』を鑑賞。東宝創立35周年記念作品として
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.6

「みんなが私たちのことを忘れないでくれたら、またきっと会える!」

『ビーストウォーズメタルス』の26話(最終回)でコンボイ(CV子安武人)が言っていた言葉はウソじゃなかった!

待ちにまったトランス
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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

3.9

自らスタントをこなす不屈の男・スティーブ・マックイーンの頼もしさと、ポール・ニューマンのカッコ良さに痺れる、とっても怖い近代パニック・アクション映画の先駆け。

超高層ビルの大火災という、乱立したタワ
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バックドラフト(1991年製作の映画)

3.4

災害級の暑さで苦しむ2023年の真夏の日々に、灼熱の環境に身を置く熱い漢たちの物語『バックドラフト』を鑑賞。
消防士たちの奮闘を描いた金字塔、ザ・ハリウッドアクション映画。漢!

カート・ラッセルのア
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.6

カヘッカヘッカヘッ
理性ではなく感性で楽しむとても不思議なアート。

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.5

「人間同士の触れ合いは、いつも部分的にすぎない」

冒頭に出てくるマリリン・モンローの名言をテーマに、列車旅での一期一会の出会いを描くロードムービー。

人が人を理解するには表面的な部分だけではなく、
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老人Z(1991年製作の映画)

4.2

超高齢化社会に生きる令和の我々が観るべき、大友克洋×江口寿史×今敏の豪華クリエイターの名前が連なる名作。

作画監督は『オネアミスの翼』の飯田史雄、美術監督は『ふしぎの海のナディア』の佐々木洋。天才ば
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.3

モデルの恋愛映画だと思ったらゲロ映画で最終的にはサバイバル映画。
画面越しから臭さが伝わる地獄絵図。
とにかくカオスで観ているだけで吐きそうになった。

資本主義社会における格差や性の不平等などに逆転
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.5

現在と過去、西洋と東洋、絵画と漫画・・・それらを結びつけるものは「美術」。

主人公はルーヴル美術館。
しかし主題は江戸時代の日本画。
ミステリーを解き明かすのは漫画家。

ジョジョならではの奇妙なス
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.7

才子才に倒れるーーそんなことわざがピッタリと当てはまる、虚無感に苛まれる映画。

権力を生み出すのは誰なのか?本人なのか?それとも周りなのか?

プライドも職も立場も家族も何もかもを失う、Tarという
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

日本社会が持つ病気を題材に、
様々な登場人物の視点で描く、
日本特有の村社会ならではの群像劇。

その人の人間性や背景をしっかりと見ずに属性、レッテル、記号、偏見で判断する・・・

本当の怪物は人間が
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ガタカ(1997年製作の映画)

3.8

生まれた時点で人生が決まる。そんなことが果たしてあっていいのか?

親ガチャ、時代ガチャ、環境ガチャなどが叫ばれるガチャ(運)を呪う現代の資本主義社会。本作はそのガチャが管理された近未来を描くSF映画
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