gcpさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ハートストーン(2016年製作の映画)

3.5

アイスランドの美しい自然も海と崖に囲まれた要塞みたいだと徐々に気付く。そんな閉鎖された小さな社会での息がつまる日々。遺棄された生き物が強烈に感じたりお姉ちゃんが詠む詩に過敏に反応してしまうくらい、出て>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.0

人生は冒険!戦時中にしては挑発的で余裕のある言動もムーミンの作者らしいなあと思った矢先、そこから自分の意志に反してどんどん感情に溺れていく恋煩いのトーベ。相手のヴィヴィカさまがとんでもなく魅力的なので>>続きを読む

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

3.0

あらすじ読んだだけで好き!ってなったのに想像以上に序盤の事件扱いが深刻に描かれていて最後まで監禁と洗脳の興味深さについて真剣に考えてしまった。被害者と加害者という関係が成り立っていない監禁。本当の被害>>続きを読む

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

4.0

不純な動機からうまれるエネルギーほど爆発力があるもんはないッ!年齢や立場を飛び越えた友情間の、最っ高に馬鹿馬鹿しい全力投球の戦い。全員好きになっちゃうくらいいちいち魅せ方がうますぎる!ハーマンは飛び込>>続きを読む

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.0

ドラマ版ハイ・フィデリティでカセットテープが「奇妙で温かい」と表現された時なんだかとてつもなくズキュンときてしまって、それからわたしの中で最大級の褒め言葉となっている。本作を観たあとだとウェス・アンダ>>続きを読む

タンポポ(1985年製作の映画)

4.0

真心を捨てた国、ニッポンへ。美味し〜いもの貪り喰って生きよう!!

マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.5

クソみたいな毎日でも、関係なく他人から投げかけられる「Have a nice day」ということば。タイトルのアンサーのように感じて上手く説明できないのにぐっとくる。群れていても人それぞれに「My」「>>続きを読む

かもめ(2018年製作の映画)

3.0

劇場公開されなかったのを残念がっていたら、いつのまにかU-NEXTにはいっていた!チェーホフのかもめ。コンパクトにまとまっている一方、ひとりひとりの背景がわかりづらく4画?関係という構図だけが目立って>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

原題でてきた時に「??」となって、意味が分かった時ボロッボロになって、でも最後まで観ると邦題も悪くないと思える。ドキュメンタリーのようなリアリティに10代の「こんなの慣れっこだよ(ああ、強い大人になり>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.5

特にこの時代の女たちの自由とは。監視されず1人で行動できることが自由ではない、せめて多少の無礼も笑い飛ばせるような平等な関係の暮らしが自由に近いだろう。女3人の生活が活き活きとしていて良かった。煙草や>>続きを読む

ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート(2022年製作の映画)

5.0

大画面のIMAX、あれっThe Beatlesっていまも4人で存在するんだ...て思っちゃうほどのド迫力。最初のGet Backで、あまりの格好良さに嬉しくてやられたな〜てにやつきながらも一筋の涙が流>>続きを読む

海炭市叙景(2010年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

雪がきれいか汚いかはわからない
血がきれいか汚いかもわからない
海はきれいだけれど、潮のにおいに吐き気をもよおす時がある
星は美しいけれど、本当のうつくしさを感じられるのは、ほんの一瞬だ
確かなのは、
>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.5

初めて劇場で観た、ウェス・アンダーソン作品。引っ越したので立川シネマシティ徒歩圏ユーザーから大手シネコン会員に変わったけれど上映されていてよかった(でもまん防もあって?お客さん4人)そして一瞬たりとも>>続きを読む

転々(2007年製作の映画)

5.0

おいおいおい!なんじゃこりゃ。10代の時「図鑑に載ってない虫」と「亀は意外と早く泳ぐ」がオールタイムベストで三木聡作品がどうしようもなく好きだった。なんでこれだけ観てなかったんだろう。大好きだ。映画館>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0

想像以上に良かった!!わたしはドンピシャ華子でもミキティでもないのに、ほとんどのシーンで感情移入してしまうほど経験したことがある人生の地獄に思えてずっと胃が痛かった。現代の東京なのにこんなに地獄を感じ>>続きを読む

ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリーで触れられていたダイアン・ウィーストの低音ボイス、笑っちゃうくらい大袈裟のDon't speakふくめて大女優感はなっててよかった。アーティストと内面の人間性どっちなんよ?ていうテーマ>>続きを読む

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

4.5

人の数ほど日常はある。ん?当たり前ですけど。あまりにもそういう場面でそういうことを言われるとスルーしてしまう普遍的な言葉に、あ...ごめんなさい。ごめんなさい!!と縋って謝りたくなった。今泉監督の中で>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

いまわたしが触れたあなたの優しさはあなたが誰かをとことん愛したから身についたものかもしれない。あるいは、苦しみから逃れるために自分を護ったことがあるから解る優しさなのかもしれない。そう思うと私たちは恐>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.5

ヌッとでてくるような役をやらせたらピカイチ、一人二役を演じ切った東でっくんより唐田えりかに魅せられる映画だった、すごくいい女優どうしよう好きになっちゃった。そして朝子にものすごく見覚えがあった。側から>>続きを読む

セレステ∞ジェシー(2012年製作の映画)

3.0

自分にとって都合のいい関係って最悪だとおもう。しかしいくら最悪って解っていても日々生きていたらうっかり傲慢な発言や行動をとってしまうもの。どんどん肩身が狭い思いがしてくる映画だった。
言い訳すると正し
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

最近映画そっちのけでひたすら朝ドラ「エール」を観ていた。朝ドラ自体が初めてなのでゆっくりじっくり丁寧に描かれるのが新鮮だったけれど、何より超普遍的な人間の弱さと強さだとか繋がりといった一昔前なら反吐が>>続きを読む

コズモポリス(2012年製作の映画)

3.5

マトモに本を読むことができなくなってしまって、かれこれ5年くらい経ってしまっただろうか。読書したいという気持ちは抑えきれなくて未だに定期的にまとめて本を買ってしまうのに主な理由だとおもっていた仕事を辞>>続きを読む

気のいい女たち(1960年製作の映画)

3.5

若い女の子に嬉々としてネットリ説教する社長も、戦略的に声かけるくせすぐ度をこえたはしゃぎ方するナンパ師2人組も、とっても気持ちわるい!し、全然まだこの世にはびこる奴らで既視感すごかった。
パリを生きる
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まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

4.0

狂っているのはどちらでしょう?20歳くらいまでの話だけれど池袋駅で待ち合わせしているとオジサンに声をかけられることが何故か一時期よくあった(渋谷原宿新宿ではないのに)声を発するのもその場から去るのも癪>>続きを読む

ブラックブック(2006年製作の映画)

3.5

3年ほど前、初対面の女性と話す機会があった時に薦められたのがこの作品。人間性に惹かれていたのと自分の話に自信がないのとでドッキドキだったけれど、わたしの話を聞いた上ですすめてめてくれたのがすごく嬉しか>>続きを読む

バッド・チューニング(1993年製作の映画)

3.0

体育会系も文化系もヤク中系もこぞってパーティピーポー。はやくこの町から抜け出したい...と誰目線なのって感情で鑑賞。ロリー・コクレイン、エンパイアレコードに続き初めて認知したがお顔どタイプでずっと追っ>>続きを読む

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.0

初めて文通をしたのは転校を経験した小学3年生の時で、数名と何通かやりとりした。親友とは1年続いたけれど、どうやって終わったのか、その子がどんな顔をしていたのかすら思い出せない。
中学3年になって、この
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エンパイア レコード(1995年製作の映画)

3.5

なんでか全員見たことある顔だなっと思ったけれど見事に全員しらなかった。舞台がレコード屋なだけで曲者揃いのブレックファストクラブ的な青春モノか〜って思ったけれど後半から結構すき。デブラも良いがジーナが1>>続きを読む

ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

3.5

久しぶりにハッピーな映画を観た。映画館いけず、厚木の爆音も行けずだったけど厚木いくべきだったな。あんたはキラキラしてっから光ふりまけよ!輝けよ〜ってそんな最大級の言葉ある?死を宣告されたわけでもないの>>続きを読む

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.0

イメージフォーラム、21時からなら残業でも間に合うっ!と駆けつけたのに疲れすぎていて着席と共に眠り目が覚めたらエンドロールだった『ウェンディ&ルーシー』普段こんなことしません。なので久々にシネマリンま>>続きを読む

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

3.0

アバウトタイム観た後の感情にちかい。いまいち好きになれないのはみんなの行動がすべてかわゆいオリーブの存在で成り立っているところ。トンデモナイ家族にみえてオリーブのためならみんな優等生な態度とるのが解せ>>続きを読む

テイク・ディス・ワルツ(2011年製作の映画)

4.0

たぶん映画館で観ていたら家に帰れなかったとおもう。そんな終わり方でしばらくぐずぐずしてしまった。同時に退職をきめてあと1ヶ月半で自由の身になるはずなのに生きるのがこわくなってしまった。未だに「どうした>>続きを読む

オアシス:ネブワース1996(2021年製作の映画)

5.0

よかった〜〜!俺たちのoasisという目線ですすんでいくのでどうしても懐古趣味のようになってしまうがコロナ禍そしてこれからどう生きるか?まで考えが及ぶ。音楽が人生のど真ん中にある人ならあの時代はよかっ>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

あの頃。てどの頃?って言いたくなるほどタイトルにするくらいの強烈な思い出に感じられなかった。自分があやや全盛期を過ごした年齢と初期ミドリを追っかけていた年齢とこの映画の時代設定に???とプチパニックを>>続きを読む

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

4.5

なんでか解らないけれど、若い頃から「途方に暮れる」だとか「果てしない」という言葉に愛着を持っていた。それはハイこれで終わり、というゴールが見えない1秒先の未来がおそろしくて電車やバスの終点まで、そこか>>続きを読む