【ドキュメンタリーをこえて】
素晴らしい傑作でした。
ほとんどドキュメンタリーのようなテイストとテーマの本作は、しかし同時に徹底的に劇映画としてのスタイルを守り、その演出でのみ可能となるような普遍性や>>続きを読む
どうやって、こんな凄い映像を撮影したのだろうか。
この作品はとにもかくにもこの一言に尽きますねぇ。
もちろん主人公たちの偉業自体が異次元なのだけど、あまりに貴重で人類史的な価値を持ちつつ現代的な映像>>続きを読む
まず、モンスターの描写がとてもセンセーショナルでありながら、実在の生物をモデルとしているからこそのリアルさもあり、それだけで見るに値した。
僕が子供の頃、「フューチャー・イズ・ワイルド」というイギリ>>続きを読む
最後の最後、文字通り最後のメッセージをカップルが残すシーンで、「あぁ見たことある!」って気がつきました笑。それくらい印象の薄い映画でした。
いい点はいくつかあって、POVの手法に忠実で、とりわけ意味>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
えー!結局最後は暴力なんかい!笑
もし万が一、自分の非力を正すのではなく、他人の力で解決することを促し、さらには世界唯一の名画を焼いてしまう探偵がいるのだとしたら、それは紛れもなく史上最低の頭脳だと>>続きを読む
年始はだいたいいつも「今年は毎日映画を観る」などの目標を立てるのだけれど、達成された試しなし...。今年はいつまで続くだろうか。
2023年一本目は、今年アニメ映画と関わることが多くなりそうな予感も>>続きを読む
味わいがすごい。
正直、映画としての出来は全くわからないのだけれど、この作品に封じ込められた“時代”への哀愁というか、ここに記録された過去と目前にある現在との距離というか、その断絶が示唆する“夢”ある>>続きを読む
超個人的な感想ですが。
仕事で自分の手がけていた作品が、外野のツッコミにより目指すべき姿を見失っていく時に再見しました。
「これこそがクリエイティブだ」と痛感しました。
最高でした。
なにが、とか>>続きを読む
なるほど!
とにかく痛烈なのでした笑
新型コロナという怪異、
あるいは新型コロナへの社会的反射という不気味な妖への、
簡素な無関心に基づく他者的な批判。
そんなシナプスの働き方が、セックスやポルノと>>続きを読む
めちゃめちゃ傑作じゃないですか...?
いとも簡単に作品の思惑にハマり、号泣してしまいました。。。
シンプルすぎる紋切り型のストーリー、
しつこいまでにお涙頂戴の演出と台詞、
でも、なぜだろう。
作>>続きを読む
Au revoir, Jean-Luc Godard
ゴダールが亡くなった。
僕はあまりゴダールの作品が好きではないのだけれど、その作品を体験するたびに、我が身を擦過していく“摩擦係数”のようなゴダ>>続きを読む
文句なし!大傑作!何度も手を叩くほどの大興奮!これぞ未来へ紡ぐドキュメンタリーだ!
細かい部分はよく知らないし、正直それでいい気がしてしまう。僕はこの作品にとても背中を押されたし、明日も頑張って「な>>続きを読む
いやぁ、面白い!圧倒的にエンターテイメントで、全く飽きることのない、畳み掛け続ける恐怖と興奮と好奇心が、とても高揚感を与えてくれる、そんな映画だった。絶対に劇場で見た方がいいとオススメできる、超弩級の>>続きを読む
この映画に描かれている「望郷」あるいは「故郷への想い」を、少なくとも僕は共有できず、それがただひたすらに悲しいという感想が先行してしまう。僕には、彼らが想うほどの執着を、故郷に、あるいは日本という国に>>続きを読む
やぁ、すごい。これはなかなか、大事件な映画ですよ。演出が物語を作り、世界観を構築し、そこで先走る脚本が、あるいはキャラクターが、今度は演出へと帰着する。そんな印象を受ける映画だった。
まずもって冒頭>>続きを読む
僕は、現役の映画監督で「次作を心待ちにする監督」として、PTAはベスト10に入ると確信している。彼はその想像力を、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のように原初的な信条から、「ザ・マスター」のような社会>>続きを読む
迫力はすごいんですけどね!「緊張感」ということの演出に特化している点はかなり評価できるんじゃないでしょうか。沼に沈み込むクレア、変な研究施設に登るためのケージ付きの梯子、そして最後の三つ巴の画面的な強>>続きを読む
アルツハイマーを患った老夫婦の話。多感だった青年期の記憶を、高齢となった現在と対比的に描くことで、二人の人生の多重性を感じさせようとするととともに、原作の筆者である夫の感情(あるいは心の奥底)をわかり>>続きを読む
この作品にはアンビバレンスな感情を抱く。一つには、構図への絶対的な信。「秋津荘」という空間を見事なまでにいかした吉田喜重の美的センスには脱帽するほかないし、そこで貫かれている禁欲的なまでに閑雅な画面構>>続きを読む
すごい、三時間があっという間。圧倒的なキャラクター造形、オムニバス的で緩急のある物語、「ここぞ」という時の長回し、テンポを作る俊敏なカメラワーク、そしてもちろん役者たちの骨髄まで染み付いている演技の魂>>続きを読む
さすがコッポラだなぁ。こんなに普通の物語を、確かな存在感を醸す純子たる傑作へと昇華させる。そこには演出的なトリックが隠されているわけでもなく、ただシンプルに「描く」という行為への実直で飽くなき好奇心が>>続きを読む
なんだろう、きっといい作品なんだけど、結局よくわからなかった。その原因を頑張って考えてみると、きっと「なぜ好きなのか」「どうして愛しているのか」が誰一人として描かれないからではないか。
とてもとても>>続きを読む
この作品に点数をつけることが、僕にはできない。映画作品としての評価と、ここに描かれた東日本大震災を生き残った方々への応援歌としての評価が、あまりにアンビバレンスな感情として胸に迫り来てしまうから。>>続きを読む
泡沫である。ここに描かれた、少年少女のジュブナイル的な陰陽も、二人を取り巻く大人たちの喜憂に富んだ生活も、どれもが「恋」のような泡沫であって、それこそ有為の奥山なのではないか。そう感じてしまうような、>>続きを読む
たった一人のアニメーターが3年半をかけて制作したという意欲作。台詞は一切なく、美しい映像と、迫力のある音楽が幻想的な世界観を綾なしている。多くを語るべき作品でもないけれど、多くのレビューが指摘するよう>>続きを読む
『夜と霧』『二十四時間の情事』など見ていないので、まだ断定はできないが、僕はアラン・レネが絶対的に苦手だと思う。ネームバリュー先行の貧弱な映画作家としての姿が垣間見えてしまう気がした。彼はなにをもって>>続きを読む
まず第一に、きっとこれは東日本大震災の犠牲者に対する弔いの「うた」であり、残された方々に捧げる「うた」であることはまず間違いないのでしょう。海で命を落とすということが、神話的に昇華され、その向こう側に>>続きを読む
少し前の国内で話題になった作品を、ようやく観るに至った。僕はいつからか、邦画を見ることが苦手になった。それはなぜだろうと常々考えているのだが、いつも後回しになって、時には毛嫌いし、ようやく鑑賞した後に>>続きを読む
侯孝賢が世界的なスターダムにのし上がる嚆矢となった作品。後続の「童年往時」や「冬冬の夏休み」などに比べると、とても荒削りな作風で、テーマも“ありのまま”という感覚を抱く。まさしく自伝的作品という言葉が>>続きを読む
「難解だ」ということは理解できた。しかし、その先に、何を伝えたかったのだろうか。この難解さをもって、表現できたこと、あるいは表現したかったことはなんなのか。それが僕には、94分という作品尺において、つ>>続きを読む
うーん。。。あまりにも退屈すぎないか?“よくある”物語とテーマ。あぁそうだ、これが一時期のハリウッド映画の「高踏的な姿勢」ではなかったか。表面上は「親アフリカ」「女性の力強さ」というものを描いているよ>>続きを読む
もうね、That’s ハリウッド!アメリカンドリームな物語を下地に持ちながら、ラブストーリーやファミリーものとしての馥郁たる香りも纏う往年の傑作だ。基本的には、あまりにも「よくある」ので、特筆すること>>続きを読む
さすが台湾ニューシネマ、人間を描きながら、彼ら彼女たちが生きる空間や時代を雰囲気として描きとる力量たるや、圧巻である。この作品に描かれた、1947年から10年ほどの時間、台南の空気感というものは、もは>>続きを読む
アフガニスタンから北欧に逃れた難民の人生の物語。プライバシーへの配慮から、ドキュメンタリーでありながらアニメーションという表現が選択されている。「過去を描く」という観点で言えば、その演出がいかんな>>続きを読む
「世界」と「日本」
河瀬直美のイデオロギー
東京オリンピック。それは、そのもの自体が評価・批判することの難しい賛否両論の存在であるように思われるけれど、同大会を記録したというこの作品もまた、観客>>続きを読む
あまりに傑作ではないか!
素晴らしすぎる。個人的無声映画ダントツ1位。
この作品こそ「祈り」の映画であるに違いない。
否、この作品は「祈り」そのものであるに違いない。
大島渚はこう語ったと読んだ。>>続きを読む