hitomaさんの映画レビュー・感想・評価

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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

4.0

平野啓一郎原作小説の映画化作品。天才クラシックギタリストの主人公とジャーナリストのヒロインのすれ違う恋を描く。

原作小説を読み、平野啓一郎の秀麗な文体と物語に魅せられていた事もあって期待していた作品
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君への誓い(2012年製作の映画)

4.2

実話を元にした悲劇から始まる恋愛映画。レイチェル・マクアダムスは恋愛映画で他にも数作知っているが“相手に好意を寄せる演技”をさせたら彼女の右に出る者はいないんじゃないかとさえ思える。上目遣いで瞳をキラ>>続きを読む

ジャスト・フォー・ザ・サマー 夏の間だけ(2020年製作の映画)

4.0

最近の映画は本当にどれも映像が美しく、色鮮やかな夏の湖畔の瀟洒な住宅地の映像を見ているだけでも癒やされるだろう。美しく爽やかな景色の中で美しく爽やかな男女が美しく爽やかな恋愛をする。

そんな物語を求
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002年製作の映画)

4.0

言わずとしれた『クレしん』の名作映画。丁度自分が小学生で、時期的にもよく見ていたと言うこともあって、この作品まではよくクレしん映画を観ていた。特に『ブタのヒヅメ』からこの作品までの5作品は、今は懐かし>>続きを読む

雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

4.4

『ほしのこえ』で鮮烈なデビューを飾った新海誠の初の長編映画。彩度の高いトレースで描かれた美しい背景。思春期の男女の心の機微や距離感に焦点をあてながら、それを直接世界的なスケールで語るセカイ系の物語構造>>続きを読む

ほしのこえ(2002年製作の映画)

4.0

新海誠が音楽以外の殆ど全てを一人で制作した商業デビュー作。たった一人で25分間のフルカラーアニメーションを作る。それを聞いただけでも星5つを上げてしまいたくなる。たった一人で作り上げたにも関わらず、街>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

4.2

新海誠監督の叙情性や作家性は短編『言の葉の庭』でピークを迎えて『君の名は。』以降は一気に大衆的になる。『君の名は。』は明るく分かりやすく共感を得やすいハッピーエンド。それでいてどんでん返し的要素もあり>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.6

2016年の邦画話題作。巨大不明生物ゴジラに対する日本の縦割り行政や、会議のための会議を痛烈に批判・風刺しながらも、その中でもがき、解決策を見出そうとする登場人物たちの熱い群像劇。演出面は音楽や台詞回>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

4.0

原作小説を無理矢理映画化したメインシリーズとは違って、最初から原作者が映画向けに書き下ろした脚本というのが良く作用している。多数の魔法生物がメインストーリーに絡んでいくのもCG表現が出来る映画という媒>>続きを読む

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.8

4作目以降は原作が長くなって割愛が多くなる上に、鬱展開が多くなって心理描写の無い映画では物足りなくなる事を考えると、最後の気楽に無理なく観られる映画化作品。逆転時計を使った巧みなストーリーは上手くでき>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

3.4

これでもかというほどに呆気なく登場人物たちが死んでいく。原作ですら一部批判があったくらいだが、映像だと本当に呆気ないので、更に軽く感じてしまう。このあたりは文章で伝える小説の利点だと思う。どうしても原>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

3.2

言わずと知れた大ヒットシリーズの最終作前編。前後編に分けた事で、今まで原作を端折るのが常だった映画シリーズにおいて、最も原作に忠実な脚本となっている。売れる事が確定的なドル箱映画シリーズなのだから振り>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.4

制作費300万、公開わずか2館からスタートし、最終的に公開350館、210万人動員、興行収入31.2億円を記録したヒット作。劇中劇を上手く利用して伏線を張り巡らせ、それをコミカルに回収していく脚本は確>>続きを読む

ラスト サムライ(2003年製作の映画)

3.2

すごい好きな映画という訳でも無いのに、時々見たくなる、ラストサムライはそんな映画だ。時代考証は滅茶苦茶で史実と大きく異なるストーリー。それでも初めてまともに日本の歴史を偏見無く描こうとしたハリウッド映>>続きを読む

名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

2.0

年々質が低下しているのに何故か毎年思い出したように映画館に足を運んでしまう国民的アニメ。ツッコミどころが満載だけど、それが良い、と微笑ましく受け止められているけれど、今考えれば非常に完成度の高かった初>>続きを読む

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

4.2

ノリに乗った広瀬すずの魅力を最大限に引き出した青春映画三部作の最終作。純粋にかるたの魅力に没頭するちはや(広瀬すず)とその仲間たちの物語を描く。映像技術の進歩を大いに感じる作品で、被写界深度が浅く立体>>続きを読む

名探偵コナン 世紀末の魔術師(1999年製作の映画)

3.6

懐古主義と言われればそれまでだが、最近のコナン映画と比較すると遥かに質が良いと思ってしまうのは自分だけでは無いはず。歴史の裏に隠された謎を解き明かしていくストーリーは、劇場版コナンシリーズの中では、ベ>>続きを読む

ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.6

王道のハリウッドアクション映画。キャメロン・ディアス演じるジューンがもう少し賢くて冷静な女性でも良かったかもしれないが、これはこれでトム・クルーズ演じるロイの白馬の騎士感が増していて良いのかもしれない>>続きを読む

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年製作の映画)

3.8

ジェフ・ブリッジズの孤独でハードボイルドな演技と、それをはからずもこじ開けてしまうミシェル・ファイファーの妖艶な演技が魅力のラブロマンス映画。ミシェル・ファイファー演じるスージー・ダイアモンドは蓮っ葉>>続きを読む

ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

4.2

原作が流行った頃に、原作を読んで映画も見ていた様な気がするけれど、今回見てみて映像は全く記憶に無かったので見ていなかったかもしれない。原作の内容を思い出しながら鑑賞した。ノーカット放送ではなくCMの入>>続きを読む

HERO(2007年製作の映画)

3.6

視聴率男キムタクの主演ドラマの中でも特に有名なシリーズの映画化作品。ドラマ版同様、現実の検事としては有り得ないほどに現場に赴き、証拠を集めて、巨大な陰謀が潜む事件を解決していく。良くも悪くも大衆娯楽的>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.8

序まではオリジナル版を踏襲するストーリーだったけれど、今作は開始早々新キャラクターが登場する。展開も速くなり、説明も少なくなり、登場人物たちの内面の振れ幅も大きくなっていく。今作で見え始めた作家性は、>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.2

「ヤマト」「ガンダム」に続く、第三次アニメ革命を引き起こしたエヴァンゲリオンのリビルド(再構築)作品。それまでのSFロボットアニメーションとは一線を画す、現代社会の延長とも言える世界観に、宗教色や神話>>続きを読む

紅の豚(1992年製作の映画)

4.8

宮崎駿がその趣味を余すところなく注ぎ込んだ道楽アニメーション。その名に恥じぬカッコよさ。少々やり過ぎなのではないかと思えるほどにキザだけれど、これはアニメーションだから上手くはまっていて許される。実写>>続きを読む

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

4.2

岡田准一は軍師官兵衛のときに初めてまともに観てジャニーズの中でも特に良い演技をするんだなと思っていた。歴史好きな事もあるのだろうけど、時代背景や作品背景の事をしっかり調べて、丁寧に演じているのがとても>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.5

ロバート・デ・ニーロと言えばあんまり知らない自分でも、ゴッドファーザーはじめ犯罪映画のイメージがあるが、こんな温かい役柄·演技も十二分に演じられてしまう所に才能を感じずにはいられない。アン・ハサウェイ>>続きを読む

ホリデイ(2006年製作の映画)

3.9

キャメロン・ディアスの魅力が最も輝いている時期のラブロマンス映画。LA在住の金髪碧眼、長身の美人CMプロデューサーともなれば、派手で粗雑なイメージがあるが、キャメロンはその辺りをバランス良く演じる事に>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

4.0

言わずとしれたディズニー映画。劇中で使用される4つの挿入歌はキャラクターの心情をよく表し、ストーリーの起伏に応じて心躍らせ震わせるものばかりだ、このあたりはやはりディズニーミュージカル映画の真骨頂だと>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

2016年の第89回アカデミー賞で史上最多タイの11部門にノミネートされ、6個のアカデミー賞を受賞した有名作品だけれど、期待した程では無かった。登場人物の心情に合わせて大きく変化するカラフルでコントラ>>続きを読む

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.8

画面の構図や色作りなどは美しく、独特の空気感を作り出す事に成功している。要所で使われる音楽も良い。ストーリーの変更も映画の尺を考えれば良い。キャスティングも全体的にマッチしているのだが、菊地凛子は原作>>続きを読む

アマルフィ 女神の報酬(2009年製作の映画)

4.0

SUITSの織田裕二を観て、黒田康作を思い出し何度目かの再視聴。この織田裕二は何度見ても抜群に格好良い。お金をかけた割にはあまり売れなかったシリーズではあるけれど、個人的には続編含めて時々この織田裕二>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

4.2

プリンセス物では無いからか、日本での知名度や評価は同時期のアナ雪と比較すると圧倒的に低いが、丁寧かつメッセージ性の高い脚本と、動物の特徴を巧みに表現した映像が素晴らしい。ディズニーの動物表現は昔から非>>続きを読む

THE LAST MESSAGE 海猿(2010年製作の映画)

3.8

邦画でここまでCGやセットに違和感が無いのも珍しいと感じた。しっかりとお金をかけて、きちんと盛り上がる熱い映画。ストーリーもキャラクターも破綻なく描かれている。この手の映画は主人公が完璧超人スーパーヒ>>続きを読む

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

4.4

今更ながら初視聴。ストーリーが分かりにくいとか言われているが個人的には分かりやすかった。各キャラクターもよく立っていて、どのキャラクターにも魅力を感じる事が出来る事が素晴らしい。宮崎駿の描くファンタジ>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

4.2

古き良き特撮映像でありながら、最新シリーズにまで通じるデザインや設定の数々は素直に作り込まれていたんだなと感じる。主人公以上に目立ってしまう脇役や、自主自立を全面に押し出したヒロインなど、個性豊かなキ>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

4.2

爽快バイオレンス。唐突に突き抜ける暴力。脚本も映像もキャストも素晴らしい。ラストはタランティーノの意向とは異なってしまったそうだけど、これはこれで。

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