ノクタンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ノクタン

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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.4

少しずつ希望に向かっていくようで、なんともいえない不気味さがずーっと漂う映画だった。音もなく何かが崩れ去っていくような居心地の悪さというか。
もっと好きになるかと思ったけどそんなでもなかった。正直なん
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ミュンヘン(2005年製作の映画)

4.2

スピルバーグ作品の中で正直そこまで語られてる印象が無かったのでどうなんだろうと思って見始めたけどめちゃめちゃ良かった。
背景が複雑で難しいお話ではあるものの、どんどん危うい立場に追い込まれて主人公自身
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(2023年製作の映画)

4.4

こんだけお金かけて2時間色々やってラストがアレってすごすぎる。巨匠にしか許されない大胆さというか身勝手さ。大好き。

ゴージャスで派手な映像の中で、とにかく権力に目がない武将たち、というか男たちの騙し
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ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

3.6

クィアな学園青春コメディってこと以外知らずに見たので、なんちゅう物騒な話なんだと思ってたまげた。
ぶっ飛んでるけど、笑えて楽しくて気持ちのいい映画ではある。

クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

2.6

期待値に対するガッカリ度合いで言ったら間違いなく今年イチ。
とにかく何もかもが薄っぺらい。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

デヴィッド・フィンチャーの映画でしか摂取できない栄養がある。
完璧にこなそうとしてもどっかで上手くいかないことを、笑いにするわけではなく淡々と、ある意味当たり前のこととして描いてるのがリアルだけど新鮮
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長ぐつをはいたネコ(2011年製作の映画)

3.5

クールさだけじゃなく猫としての問答無用の可愛さも持ったプスに対して、頭身のバランス無茶苦茶で不気味なルックスのハンプティ。見た目が全てじゃないって頭では分かってても、こんだけ境遇に差が出るとそりゃ性格>>続きを読む

愛なのに(2021年製作の映画)

3.3

最初の15分と最後の15分が良かった。というか河合優実が良かった。

バビロン(2021年製作の映画)

4.4

こんな無茶苦茶な映画なのになんでこんなに好きなんだろう。理屈じゃない所にとにかくぶっ刺さってきた。
糞とかゲロにもある種の美しさを見出してるのがヤバいけど、なんというか「ゲージュツ」的な、お高く止まっ
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チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

1.9

なんでこういう映画が2022年にもなって生まれてしまうのか。

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.6

思ってたよりは楽しめたけど、諸々の表現が陳腐なのがつらい。メッセージが上手く絡まずに作品から浮き出てしまってる感じ。
「インセルの逆襲」的な設定とかは興味深いんだけど。

グッバイ、ドン・グリーズ!(2022年製作の映画)

3.1

ご丁寧に気持ちを説明してくれるナレーションと、くどい音楽が映像の持つ詩情をちょいちょい邪魔してくるありがちなパターン。
電話のシーンの壮大さと力強さは良かった。大きな存在を意識させるちょっと大げさなぐ
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情事(1960年製作の映画)

3.5

ちょうど「甘い生活」を見たばっかだったから、この頃のイタリアの社会での人と人との深刻な断絶がちょっとうんざりするぐらいに伝わった。

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

4.3

絶妙に力の抜けたようなユルさと、「こうだったら気持ちいいのに」ってところを全部外してくる感じが妙にクセになる映画だった。
マーロウはやる気があるんだかないんだか分かんないような態度だし、色んな種類の変
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甘い生活(1959年製作の映画)

3.4

3時間の長尺の中で大勢の人間が登場するのに、グラデーションはあるものの誰とも親密で心を開けるような関係にはならないっていうのが、痛烈というかなんともいえない気持ちにさせられる。ただそれが面白さに繋がっ>>続きを読む

ボルベール <帰郷>(2006年製作の映画)

4.9

インパクトでは「トーク・トゥ・ハー」に軍配が上がると思うけど、テーマの強さとそれを支える語りの巧さではこれがトップだと思う。
それぞれがまっすぐに人生を生きる女性たちの姿を、落ち着いた独特の語り口で見
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

オセージ郡にやってきたディカプリオがデニーロ叔父さんからの圧と自分の欲望との間でひたすらアワアワする様を3時間半見る映画。

重厚感はありすぎるぐらいにあるのだけど、やっぱさすがの編集センス、ストーリ
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黄龍の村(2021年製作の映画)

3.3

阪元映画で初めてあんまりハマらなかったな…なんか変にあざといのが気になっちゃって。1時間ちょいでやや強引にでもまとめたのは👍

キスキス,バンバン(2005年製作の映画)

3.0

語り口が軽やかなので割と勢いで見れちゃうけど、結局どういう話なのかはよく分からない。というか今レビュー書いてる2日前に見たばっかなのに全然覚えてない。

めし(1951年製作の映画)

3.7

成瀬映画初体験ですが、なんだこの冷徹さは…こええよ。
外から見たら文句なさそうな男のイヤ〜な部分があぶり出されている。腹が立つとか嫌いとか以上に「なんかイヤ」がしっくり来るというか。
ただ、「平凡な」
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オー・ブラザー!(2000年製作の映画)

4.7

正直なぜかはハッキリと分かってないのだが、コーエン兄弟で1番好きだった。
終盤で彼が救いを求めるあのシーンみたいな分かりやすいカタルシスに結局弱いのが私なのかもしれません。
ジョージ・クルーニーの二枚
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ゲームの規則(1939年製作の映画)

4.4

とにかく画面の躍動感がすげぇ。
オープニングの空港とか狩りとか屋敷の廊下とかパーティーの余興とか。ド派手なセットや仕掛けを使わなくてもこんなに迫力と緊張感のある表現ができるのかと単純に感心するわ。
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チャンス(1979年製作の映画)

4.5

生まれてこのかた豪邸から出たことない、まともな学もない、読み書きもできない、ただのテレビばっかり見てる庭師でしかないはずの男の話。

分かりやすい盛り上がりがない割に、全体として強いイメージが多くて強
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マンハッタン(1979年製作の映画)

3.6

なんというかすごくダサい恋愛をやってる人たちの話をなんでこんなに魅力的にできるのか。
プラネタリウムのシーンは至高。

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.8

どうしようもない連中の話っていうのはなんとなく知ってたけど、思ってた以上のどうしようもなさ。どいつもこいつも好き勝手やりたい放題で、結局のところどんな話なのかはさっぱり分からないという。
なんだけど、
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

4.0

赤の他人からするとバカバカしく思えそうな色恋のお話を、いつもながらの軽妙な会話劇で魅せつつ、そこにアレン独特のユーモアで哲学性まで持たせちゃっててなかなかにすごい。

バッド・エデュケーション(2004年製作の映画)

3.7

いつもながら構成がキレッキレでめちゃめちゃエキサイティング。
特にエンリケの結末に「ん?」とはなったけど、「トーク・トゥ・ハー」の次作ってことを考えるとまあしっくり来るっちゃ来る。「正しくない」人たち
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タンジェリン(2015年製作の映画)

3.9

とりあえずめっちゃエネルギッシュ。勢いのままに突っ走っていく感じが気持ちいい。
遠いところにいるように勝手に思える人たちも、自分と同じように必死をこいて生きてるって事実を、そのまんまありのまま切り取っ
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ドアをノックするのは誰?(1968年製作の映画)

3.6

学生映画の気分がまだ残ってるというか、辛辣な言い方をしてしまうと自分に酔ったような編集と脚本で小っ恥ずかしいやら微笑ましいやら。でもこれはこれで味わい深いし、後の作品にはない不思議な輝きも実は持ってる>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.8

バレエとコンテンポラリーの対比をもっと鮮やかに見せてるのかと思いきやそこまででもなかった。
ある日突然、革命が起きたように何かが変わるというよりは、人生の中のある事件をきっかけに人がすこ~しずつ変わっ
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平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)

4.6

とんでもない怪作で傑作だった...
ラストで自分でも謎の涙が出てきた。
直接的には環境破壊への問題提起なのだけど、そこに留まらず人間に対して実はしっかり寄り添ってるっていう。謎と思ったけどそりゃ泣ける
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

4.0

後の作品の濃厚さとこれより前のドタバタコメディみたいなテンポの良さをどっちも備えた映画だった。
毎度のことながら、なんとも言えない味わったことない感情にさせますねこの監督は。4人のパーティーのシーンと
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

4.0

演技を信頼しきった脚本と演出、それに対してしっかり応える主演2人。
特に浜辺美波はどう考えてもこれがベストアクトでは?このポスターの表情とか映画見終わって改めて見るとドキッとしちゃう。「清純派女優」の
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

4.2

大胆な構成からして楽しいけど、赤ん坊を取り違えた2人の母親っていう正直目新しさはないお話に、スペインの負の歴史を重要なテーマとして織り込むその手腕に脱帽です。

間違いなく悲劇だし今後あってはならない
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Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

3.4

若さって良いもんですね、とたまたま誕生日にこれを見て思いましたよ
もう少しウィットに富んだ笑いの方が好みではありますが

グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)

2.9

母性神話キツすぎ~今カノと元妻に任せっきりで父親なんもしなさすぎ~
ということでまあなんてことないメロドラマなのだが、ホーム・アローンとかハリー・ポッターで幼い頃から慣れ親しんできたからなのか、クリス
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