notitleさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)

4.3

視力のない人達で運営されるマッサージ院内外での愛やら恋やら。本当の愛なんて何か知らんけど、美しさの定義もよく知らんけど、恋の仕方も知らんけど…多分それは恋。あの子可愛い、よりよっぽど。全身を使った。詰>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

4.2

女優の孤独とプライドの話。思い通りにいかず、酒に溺れ精神を崩していく。ほんと凄いんやけど、辛くてみてられない。日々、時間を追うごとに自分のイメージからかけ離れていく現実。己の理想が全て故、適応できず逃>>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.5

お金に困っている秀才と、テストをパスしたいお金持ちのちょっと凝ったカンニングの話。スタイリッシュな編集。予想外の出来事の連続で終始緊張感が続く。一歩踏み入れた後、抜け出せない負のスパイラル。この堕ちて>>続きを読む

迫り来る嵐(2017年製作の映画)

3.5

経済発展前の中国。国営工場の周りで起きる女性連続殺人に、踏み込みすぎた警備員の話。周りを巻き込みながらも、犯人に近づいていると信じてやまない男。時代が負に追い込んでいく。先に何があったのか…この類を描>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.7

ムンバイで起きた同時多発テロの話。一流ホテル従業員の覚悟と決断、終始続く緊張感、犯人側の心理と残る人間味。人の数だけ考え方はあろうとも、最終その選択肢に行き着くのが悲しい。ホテル側がそうであるように様>>続きを読む

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.2

リポーターとして初めて訪れた国で、ヌメっと押し寄せる、様々なマイナス感情。環境の違いもあり押し寄せる物理的、心理的不安と狭まる思考力。その感じに、少しのワクワクが生じてしまうことで、観る側としては少し>>続きを読む

新・座頭市物語(1963年製作の映画)

3.6

シリーズ三作目。今作よりカラー。嗅覚感、奥行き感をより感じられる。夜場面が多いが次作のカラー感よりこれ位が良い。過去の仇取りや、市の師匠やら割ともりもり。今後への市のスタンス変化が描かれていて、なるほ>>続きを読む

眼下の敵(1957年製作の映画)

4.1

米国の戦艦とドイツ潜水艦の心理戦。頭の回転早いし、人間くさくて両船長とも素敵。個々の憎しみなどの感情はあまり描かれてなく、頭脳ゲームみたいにまとまってたけど、そういうものと割り切れば、とても面白い。制>>続きを読む

若い狼(1961年製作の映画)

3.6

少年院あがりの男が、仕事と彼女を追って上京し、カタギとして生きていこうとする話。易くない現実。変わり始めた社会と動き始めた人々、そして馴染みきれず溢れる青年。とはいえ、安易な行動、決断に乗り切れなかっ>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

4.3

聴覚障害のある子ども達の通う施設で起きた、教員達の性的暴行に伴う社会との闘い。唯々、不条理な世界。結局、社会は不平等で弱き者は蔑ろにされる。ポツンと残る虚無感と、社会への強い拒絶感。この作品で社会が変>>続きを読む

ガチ星(2018年製作の映画)

3.8

元プロ野球選手が全てを失い、底から奮起する話。人間強くないし、瞬間、瞬間で決起しても折れる。それの繰り返し。期待を裏切り、さらに落ちていく。きっかけはなんにせよ、立ち上がることを止めた時、堕ちきる。過>>続きを読む

座頭市兇状旅(1963年製作の映画)

3.4

シリーズ四作目。ある村の新旧のいざこざと、そこに絡む恋物語。カラーや体型でやや貧相にみえる。他作と比べて、感情の起伏が大きく、手数が多く今までと少し違った印象。比較的関係性が交差してたり、前作の流れの>>続きを読む

現代性犯罪絶叫篇 理由なき暴行(1969年製作の映画)

3.8

田舎から出てた若者3人組のルサンチマン。金なく、時間はあるけど、思い描いた生活には程遠く、鬱屈と、吐き出し口のない日々。疲弊し、選択肢を狭め、自滅していく。器用に生きられない人間の行き場ならば悲しい。>>続きを読む

シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.1

シチリアで起きた事件を元に描かれた、ラブストーリー。シチリアの自然、光、音、散りばめられた隠喩、悪しき習慣など興味深い。ただ、個人的にはファンタジー要素故、あまり入り込めなかった。どちらかに振り切って>>続きを読む

世界でいちばん悲しいオーディション(2018年製作の映画)

3.6

2018年のwackオーディションのドキュメント。ニコ生のライブの方が面白かった。ここまで参加者が増えると、全体を俯瞰しまとめるの厳しい。多難で理不尽なこともある世界での覚悟を問う。(デスソース除き)>>続きを読む

蜂の旅人(1986年製作の映画)

4.5

娘を送り出し虚無感の中、養蜂以外の全てを手放し、旅に出る初老の男とたまたま出会った自由奔放な女の話。ふと振り返るとそこにあった虚しさ。それを平気な顔で上塗りし、侵食していく。生き方に対する羨望ような何>>続きを読む

WHO KiLLED IDOL? SiS消滅の詩(2017年製作の映画)

3.8

SiS消滅の経緯についてのドキュメント。合宿、Live、消滅のメールをみてたので、こんな経緯だったのかと改めて知る。夢やら挫折、覚悟、責任、現実やらが詰まってる。途中苦しくて何度も止めた。色々な形はあ>>続きを読む

アマンダと僕(2018年製作の映画)

4.0

突如、悲劇で姉をを失った男が、彼女の娘と共に歩む、再生への物語。直接的ではない喪失感が並び、ひたすらに心痛む。やり場のない感情、突如振り返る責任感が辛さを増す。それでも彼に、一番手を添えたのはきっと姪>>続きを読む

無鉄砲大将(1961年製作の映画)

3.8

町のやくざから、姉さんと慕う好きな女を守る、高校生大将の話。様々なしがらみがありつつも、自分の道もまっすぐ進む。どたばたコメディ要素もありつつ、最後はぐっと清順色が高まる。とはいえ、なかなか強引な感じ>>続きを読む

ざくろの色(1971年製作の映画)

4.0

アルメニアの詩人、サヤトノヴァの人生を元に作られた作品。美しく、叙情的で舞台劇の様。アルメニア文化を画像で少し調べたら、似た色彩、デザイン、生活風景が沢山出てき、作品を通し、民族、宗教感を体感できる。>>続きを読む

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.4

欲望のままに、手段を選ばぬ美しき少年の犯行を元にした話。何が彼をこうさせたのかに興味があるけど、目的があるわけでもなく、暇を持て余した美しき悪魔の単なる暇つぶしの様。あれもこれも、タバコを蒸し、好きな>>続きを読む

ドッグマン(2018年製作の映画)

3.4

娘と犬を愛す穏やかな中年男の悲劇。小さな町で、悪友の脅しに耐えられず押し切られ悪事に手を染める日々。気付くべきは作品よりもっと前のタイミングであろうけど、当時から小さな町ゆえ、平穏に生きる為の選択だっ>>続きを読む

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.1

インドという文化の中で若くして未亡人となった使用人の女性と、相手の浮気で結婚が破談になった使用人が仕える男性の恋心の話。気持ちだけでは越えられない現実。彼女を追う後ろからのシーンが現実へ引き戻す。それ>>続きを読む

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.2

恋人を失った男と、姉を失った女の三年間の夏の話。抑えきれない喪失感と流れ続ける時間。互いにぽっかりと空いた空間と埋め切れない故の虚無感がリアルで、苦しい。二人の三年が、今も彼女の姿を成している。それを>>続きを読む

アップグレード(2018年製作の映画)

3.8

近未来、デジタル化が進んだ社会で、AIを体内に埋め妻を殺した、憎き犯人を追う話。でしょうね、という展開ながらも楽しめた。人間の限界と、AIの限界。最適化を皆が望むならば、それはそれで良いのでは。別に自>>続きを読む

座頭市物語(1962年製作の映画)

3.9

座頭市シリーズ一作目。観てる順番バラバラだったので、後作で出てくる発言などが繋がってスッキリ。相変わらず、芯が通ったかっこいい男。殺陣はみる順番を誤った故の、やや物足りなさはある。スピード感、手数等。>>続きを読む

太陽の塔(2018年製作の映画)

4.0

太陽の塔とは、引いては岡本太郎とは。民族学、哲学、宗教学、建築学など様々な専門家の言葉で形成された岡本太郎。膨大な発言からのいい塩梅のつなぎ合わせ感は否めないが、それを差し引いても興味深い。アピチャッ>>続きを読む

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

3.3

多くの人が、昔一度は口にした、『神様なんでもするから、一生に一度のお願い』を少し踏み込んだ話。新たな環境に身をおいた少年が戸惑いながらも、馴染んでいこうとする。子供目線で描かれ、境界線を右往左往する。>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.2

かつてのスターと彼のスタントマンであり、身の回りの世話をする男の話。人気商売故の、栄枯盛衰。アメリカンで、それ自体はそんなに好きではないが、色々かっこいい。ん?てなりながら観てたし、ほぇー、ってなった>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

3.7

実話を元に、自分らしく、楽しく我儘に生きる、を貫く話。加齢を言い訳に守りに入りたくはない。現に魅力的な姿が描かれていた。でも、様々な経験をした上で、彼の行き着いた生き甲斐が結局それであれば、現実を突き>>続きを読む

ガリーボーイ(2018年製作の映画)

3.9

インドの貧困街から成り上がる、ラップ好きな青年の話。文化も相まって、単純ではない選択が並び考えさせられる。良きも悪きも、選択肢を作るのは己。環境に恵まれたのか引き寄せたのか。動かないと始まりもしない。>>続きを読む

ゴンドラ(1987年製作の映画)

4.1

浮かれた時代の大都会にて生きる、孤独な少女の話。家にも学校にも、社会にも居場所を見つけられず、心閉ざす少女。ガラス窓を隔てて出会った青年が彼女に光を灯す。村社会と現代の間で、上手く適応できなかった人達>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.4

社会格差の中で生きる、金持ちミーツ貧乏。劇中にもあったけど、結局それが精神格差にも繋がったりする。拭きれない、あっち側とこっち側。日差しさえも分け与えられぬ未来、ディストピア地球がみえた。ちゃんとヌメ>>続きを読む

按摩と女(1938年製作の映画)

4.0

小さな山の温泉街で働く按摩と、東京から来たなんやら訳ありの女の話。良きロケーション。単純に、日本家屋を使った長回しやっぱり好きやてなる。ワクワクする。ワンショットがとても素敵。無駄なくコンパクト。恋は>>続きを読む

本日休診(1952年製作の映画)

4.3

ある診療所、医師の日常。時代が、この世界を変えたのならば、こんな悲しいことはない。整えて崩れゆくものもある。助け合いの優しい世界。街並みも、出てくる人もみんな素敵。こういう時代に生きたかったし、こうい>>続きを読む