麻菜さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年(2016年製作の映画)

4.0

ハリーウィンストンの指輪よりマノロブラニク、ロイヤルブルーのハンギシを一足
跪まずいて履かせたら、どんな女もプロポーズを受けるだろう
一生幸せでいたいなら庭の手入れをしろ、と彼は言う
雑多なようで統制
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.9

今から10年か20年後、君は結婚している
結婚生活はかつての情熱を失った
そうして君は、昔出会った男たちのことを思う
その中の誰かを選んでいたら、と
これは、若い頃失ったかもしれない何かを探す旅
もし
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

4.4

4番ホームにて
ミラとホームズは出会った
洗剤は何使ってる?このシーツすごく良い匂いがする、と言ったあの男は人を殺したことがあるのだろうか
頭に輪っかがあったあの子は、誰かと同じドレスなんて着ないでほ
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マー ―サイコパスの狂気の地下室―(2019年製作の映画)

4.0

ブラムハウス製作の現代版ミザリー
いつもと全く毛色の違うタッチで、ブラムハウスのポテンシャルを見せつけられた
ストーリーのテンポも良く、終始不快感を感じられる良作
ひとつ惜しかったのは、ミュンヒハウゼ
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夫たち、妻たち(1992年製作の映画)

4.0

神は、宇宙を相手に隠れんぼはしても、サイコロ遊びはしない
映画や小説の影響で、ロマンスに固執した私たちとも
長続きするたったひとつの恋愛は片思い
結婚は、ひとりで死なないための手段だ
ウディアレンとミ
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アンフレンデッド:ダークウェブ(2018年製作の映画)

3.3

ダークウェブとは、匿名性の高い特別なネットワーク上に構築されたWebサイトのことである
ダークウェブは通常のWebとは異なり、基本的にはGoogleやYahooなどの検索エンジンにヒットせず、一般的な
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ウィンタースキン(2018年製作の映画)

4.6

低予算など問題ではない、限りなく100点に近いB級ホラー
安っぽくないサスペンス要素をベースに、ジャケで食らわすミスリード
クリーチャービジュアル、スプラッター描写もハイクオリティだった
ジャケによっ
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バーバリアン(2022年製作の映画)

4.7

これはもう、傑作以外の何でもない
ここまでカタルシスを得られるなんて、ひとつのセラピーだ
ひとりの女性がAirbnbを利用して、とある一軒の家に到着するとすでに宿泊客がいた、という場面から映画はスター
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アンチャーテッド(2022年製作の映画)

4.0

アクションアドベンチャーゲーム、アンチャーテッドシリーズの実写映画版
無難ながらも無駄がない、王道のアドベンチャーストーリー
観客がこの冒険を楽しめるかどうかを考えて、新たに挿入されたオリジンストーリ
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ハイテンション(2003年製作の映画)

4.8

マンネリ化しているスプラッターホラー界の、未来が動く瞬間を目撃した
至るところに大胆な伏線を張って観客に食らわすミスリード、そしてストーリーテリングの上手さ
これはホラーというよりも、優れたミステリー
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

4.8

海で過ごすうちに現実を忘れた男の戯言を
人生は不条理だが完璧だ
善く死ぬために、善く生きる
マリファナで人生はすこし楽になるだろう
惨めさを飲み込む、全ての大人たちのために
キーティング先生ともうひと
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ブラック・ウォーター(2007年製作の映画)

4.0

2003年、実際に起こった事件を基にしたアニマルパニックムービー
ソリッドシチュエーションスリラーのようだ、とも言われるようにこの作品の主軸は遭難要素
ワニが画面上に映る時間と回数はそう多くなく、もっ
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ファニー・ピープル/素敵な人生の終り方(2009年製作の映画)

3.4

ジャドアパトー監督、アダムサンドラー主演によるコメディ映画で、なぜか2時間半もの尺がある大作
前半は死の享受、後半はラブコメディという完全分離の二幕構成
ジャドの趣味趣向、彼の映画を観る度に思い出すな
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.3

本作は、両派閥の分裂をモチーフにしたもので片方に傾倒する意図はない
富裕層が娯楽として人間狩りを行う、ブラムハウス製作のサバイバルアクション
上流階級と庶民階級との格差対立やネット上での陰謀論、人種差
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ディセント(2005年製作の映画)

4.7

パニックスリラージャンルの中では頭一つ、いや二つも抜けた良作だった
B級ホラー界隈では評価が高く有名な作品だけれど、未鑑賞だったのでやっと
冒頭のインパクト、パニックものならではのショックシーン、そし
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ドライブイン蒲生(2014年製作の映画)

3.4

青春は痛いもので、何も起こらないのが人生か
東京のど真ん中、地べたに座って食べたカップラーメン
あの時笑っていたのか泣いていたのか、もうよく覚えていない
わざとまずいメシを食わせる、その場所に長く留ま
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シークレット・マツシタ/怨霊屋敷(2014年製作の映画)

2.0

南米で失神者続出!ラスト15分、あなたは映画史上最もおぞましい超常現象を目撃する!
と、あまりに自信満々のパッケージだったのでサブスクが上がるのを楽しみにしていましたが、つまらなすぎて失神するところで
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愛の部屋、裸の2日間/朝までの二夜(2015年製作の映画)

4.8

2人がそこから去ってしまえば、痕跡などなにも残らない
運命の人という概念は、自分を安心させるための道具に過ぎないと、いつから気付いていただろう
英語を話せるのに翻訳機能を使って話しかけてくる男も、ホテ
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ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

4.8

97年の1月、世界の果てに着いた
南米で一番南の灯台だ
この先はもう南極、故郷が恋しい
ファイの悲しみをここに
97年の2月、地球のこちら側に戻った
帰り際にチャンの写真を一枚盗んだ
確信した、会いた
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ロープ(1948年製作の映画)

4.7

フロイトによれば、人間全ての行動に理由がある
ヒッチコックが、アメリカで実際に起きたレオポルドローブ事件を、全編ワンシーンワンカットという実験的な手法で描いた作品
当時のフィルムは最長で10分ほどしか
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ニューヨーク セレナーデ(2001年製作の映画)

4.0

フレンズのスピンオフじゃん、というレビューを見かけたけれどまさにそれ
90年代に流行したような、スタイリッシュでクレイジーなシットコム
キースがセックスアンドザシティのサラジェシカパーカーのファンだと
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ハプニング(2008年製作の映画)

4.0

シャマランの作品を観るとき、最高にギャンブルという感じがしてゾクゾクする
今作、評価は低いけれどわたしは結構好きだったな
シーンごとのメッセージが意外としっかりしていて、印象に残るカットもあり、何より
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.8

ドランが8歳のとき、タイタニックに出演していたディカプリオにファンレターを書いたという、自身の経験から着想を得た作品
わたしも6歳のときディカプリオに恋をしてドランと同じように手紙を書いたけれど、好き
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

4.8

最高のジュブナイルホラー、忘れられない夏になった
来年から夏の金曜ロードショーは、スタンドバイミーとブラックフォンで決まり
エンドロールが流れ始める頃、自分がとてつもないカタルシスを感じていることにみ
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タグ(2018年製作の映画)

4.5

老いて遊びをやめるに非ず、やめるから老いるのだ
ワシントン州スポケーンに暮らす男性たちが、毎年5月を丸々鬼ごっこに費やす生活を28年にもわたり続けた、という実話をウォールストリートジャーナルが掲載した
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フッテージ(2012年製作の映画)

4.0

家族連続殺人事件の真相を探るため、殺人現場の家に引っ越して来た犯罪小説家が、家に残された手がかりを見つけ、事件の顛末を明らかにするサスペンスホラー
監督脚本はスコットデリクソン、主演はイーサンホーク
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

4.2

巨匠ジョージロメロが1973年に手掛けた幻の未発表映画で、2017年に発見され4Kレストアが行われた
元々は、年齢差別や高齢者虐待について世間の認識を高めるために、ルーテル教会がロメロに依頼した企画
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ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)

4.5

数字の1のように堂々としていて、カラスウリの花のように気紛れなあなたに
人間の精神は決して、無限を理解することはできない
万物には論理があり、愛についてなど本当は分からないのだ
恐らく、わたしたちが生
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アンビュランス(2022年製作の映画)

4.4

LA史上最高額の銀行強盗を企てた血の繋がらない兄弟が、逃走のために乗り込んだ救急車を舞台にしたノンストップアクション
ジェイクが出演していなければ観ていなかっただろうこの映画に、殴られたような感じがし
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ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

4.8

エドガーライト監督とサイモンペッグ、ニックフロストの主演コンビで制作された、スリーフレーバーコルネット3部作の2作目
この主演コンビニにハズレなし、ということを知っているのは人生の強みとさえ思う
前半
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.4

この映画は、バラ色のレンズで過去を振り返ることへの反論である
古き良き時代など、本当は存在しない
ノスタルジックとは現代への対処
エドガーライトが強い執着と憧憬を抱く60年代のソーホーを、ダイアナに捧
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パーフェクト・トラップ(2012年製作の映画)

4.7

ソウシリーズの監督、マーカスダンスタン
と脚本家、パトリックメルトンによるスプラッターホラー、ワナオトコの続編
序盤にニュースの一部が流され、前作で起きた事件の概要やアーキンの正体が説明されているので
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

4.8

劇場公開を予定していたのに、新型コロナウイルスの影響でアマゾンの配信公開に変更されたらしいけれど、これは映画館で観たかったなーーー
アマゾンで最高記録の再生数、続編企画も立ち上がったのは納得
めちゃく
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カリフォルニア(1993年製作の映画)

4.5

1990年代に多く製作されたバイオレンスムービーのひとつで、連統殺人を研究しているカップルがカリフォルニアに向かう途中、本物の殺人犯を便乗させてしまうロードムービー
実生活でも恋人同士だったブラッドピ
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テリファー(2016年製作の映画)

4.7

これぞまさに気狂いピエロ、道化死ていた
低予算スプラッターのジャンルとしては、ほとんど満点に近いんじゃないかな
クラファンで集めた製作費の30倍以上の興行収入というサプライズヒットも納得
古き良きスプ
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.7

19歳の頃に好きだった女の子がこの映画を好きだと言ったから僕も観たのですが、彼女を好きと思う気持ちがあまりにも鮮やか過ぎて、この映画の空の青さがよく分からなかった
ある方のこんなレビューを読んで、なぜ
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