ellieさんの映画レビュー・感想・評価

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弁護人(2013年製作の映画)

3.9

1980年代、釜山の釜林事件を舞台に国家を相手に闘った弁護士。
鄭斗煥軍事政権下で弁護士だった盧武鉉大統領がモデルとされている。

「アカ狩り」で不当逮捕した無実の罪の学生を拷問しながら、当時は当然の
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星の子(2020年製作の映画)

3.7

監督と芦田愛菜ちゃんから、今村夏子さんの原作へのリスペクトをすごく感じた作品。

あの原作の難解さそのままに、ちひろの役を原作未読の人にも分かるように演じるのは本当に難しかったと思う。今村さんはちひろ
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.3

語れば語るほど心に染みてきて、黙っていれば情景が浮かんできて、観たあとも長い間、どうしようもないほど心を揺さぶられ続けてる。

後半からしゃくりあげるように泣いてる人があちこちにいて私はずっと我慢して
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浅田家!(2020年製作の映画)

3.8

二宮君はこういう、一見普通っぽい、でも人間性の高い人柄の役をさらりと演じるのが本当にうまいなあ、と思う。
たぶんこの映画の肝は、くすりと笑える暖かな家族写真を撮る写真家としてのリアル浅田さんの背景を知
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

恥ずかしながらこれほど話題なのに長い間未見だったが、米国で映画製作をしてた友人が「これ以上好きな作品はない、何度観たかわからない」と豪語してたのが気になって昨夜テレビで初めて観た。

ものすごかった。
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.8

背中と目力で悲哀たっぷりの歪んだ演技が出来る吉沢亮と天然カリスマオーラを放つ杉咲花の当たり役映画。個人的には『君の膵臓を食べたい』よりだいぶ暗めでマイナー感満載のこちらの方が好き。

それにしても住野
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.0

「タクシー運転手」から7年経った韓国。
トーマス・クレッチマン演じるピーターが死に物狂いで持ち帰った衝撃の映像が世界に報道されるも、韓国国内ではほぼ知られぬまま独裁体制が更に悪化しつつあった1987年
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.9

かのパラサイトのソン・ガンホ主演ということで、日本でも無料配信が増えて目にする人も多かっただろう本作品。この映画、『1987』と続けて観ると80年代韓国軍事政権時代の「光州事件」からの民主化運動がつぶ>>続きを読む

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

3.5

ミア・ワシコウスカのファム・ファタール的な吸引力。マシュー・グードの得体の知れなさ。ニコール・キッドマンの危うさ。インテリアの古きよき時代のお洒落感とモーテルや森のシーンの薄気味悪さに既存の幾つかの有>>続きを読む

コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.6

昔劇場で観たけど、ティルダ・スウィントンの美姿を拝みたくて改めてよく観たら、これがなかなか上手に作られてて面白かった。

神もサタンも紙一重、の解釈がいい。衣装も舞台美術もスタイリッシュで凝ってる。キ
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.6

シャーリーズ・セロンがかっこよすぎ、更に後半の展開が想像以上に胸熱すぎた。
「レッド・スパロー」がリアルにロシア色が強くて恐怖を感じたせいか、体制や国家に翻弄されつつもクセあり強面男子を次々にぶちのめ
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共犯者たち(2017年製作の映画)

4.0

「弁護人」のモデルにもなったリベラル派盧武鉉から保守派李明博政権となった韓国が行ったマスコミ弾圧。驚くべきその手口を、当時MBCのPDだったチェ・スンホ監督(現MBC社長)が暴露したドキュメンタリー。>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.0

プレビューを裏切らない面白さにはまりすぎて何度も観た。

さすがは韓国映画。エンターテインメント色満載のクールでド派手なアクション、血糊どばーのグロテスクさのなかに、リアルな人間感情を細かく織り込んで
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アデライン、100年目の恋(2015年製作の映画)

3.5

ある事故をきっかけに、決して歳を取らなくなった女性。彼女の体験する「最後の恋」とは?がテーマ。

歳を取らないことへの羨ましさより、その異常さを怪しまれて国家から自由を奪われることへの不安や、自分の娘
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ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)

3.5

日本版のタイトルの付け方が相変わらずセンスがない気がしつつ…

予知、透視という異能力を持つジョン・クランシー博士(アンソニー・ホプキンス)。親友とその相棒と完璧かつ不可解な連続殺人の犯人を追いながら
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人魚の眠る家(2018年製作の映画)

3.8

これは予告編の作り方の失敗かな、と思う。東野圭吾だし、おどろおどろしい雰囲気の予告だしで、何かの科学系サスペンスかなと誤解して当時は観る気が起きなかったのだけど、実はかなりリアルとも言えるヒューマンタ>>続きを読む

いぬやしき(2018年製作の映画)

3.3

佐藤監督の作品で唯一観てなかったやつ。
でも想像以上にまあまあ面白かった。というか、木梨憲武演じる「ダメ親父」がリアルすぎて前半泣けた…

この映画の最大の問題点は、佐藤健演じるヒロが、「何故その一線
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ラストレター(2020年製作の映画)

3.8

こじらせ系文学少年がそのままこじらせ中年小説家になって、封じても封じきれない大事な思い出を辿る。岩井監督流直球青春映画。

少女の一瞬をこんなに圧倒的に魅せる映像、流石は岩井さん。広瀬すずと森七菜が傘
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溺れるナイフ(2016年製作の映画)

3.3

ジョージ朝倉の原作は読んでないし原作ファンには少々叩かれてるみたいだけど私的にはヒット。

「おれたちはよう、どうも幻想をみあっとったんじゃのう」

小松菜奈も菅田将暉もPVみたいに最高に神々しい。神
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.9

リップヴァンウィンクルってなに?と調べたら、アメリカの短編小説の主人公の名前だそうで、時代遅れの人、眠ってばかりいる人、という意味なんだそう。
さすがは監督…と思いかけたら実は監督がそれを知ったのは撮
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.9

想像以上にはまった。こういう、いかにも小説ならではの脳内妄想文体の原作の魅力を損なわず、こんな味付けで出してくるかというのがまず感動。そして原作ではいまいちはっきりしない主人公ヨシカが「何故イチに固執>>続きを読む

ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

3.1

よくも悪くも、監督蜷川実花が例の極彩色アプローチで独自に解釈した岡崎京子の原作を、沢尻エリカというストーリーを持つ女性に「芸能人(大衆に消費される運命としての虚像)とは」という強固なアイコンを意図せず>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

映画館もテレビも見逃して今頃アマゾンプライムで観た。

こんなに沢山の人が観て社会現象にすらなったのに、ブレアウィッチプロジェクトみたいに映像の手振れで気持ちが悪くなった…という知識しかなかったので(
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

美しく、上質な大人の恋愛映画。
但し平野さんの原作で脳内補完がされ過ぎてたせいもあってか、「思った通りのイメージ」を越えたものがなかったのが残念だった。

西谷監督はさすが福山雅治の映しかたを完璧に心
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

数多の手練れの方々の優れた感想を読みまくったあとに観て、ハードルが上がりすぎていたのにそれを軽く越えてきた凄い映画。

かなり以前に「彼は本当なら、ヒーローにだってなれたのに」というどなたかの呟きをT
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.7

ずいぶん昔に観たのだが、何故かとても印象深くて内容を鮮やかに覚えている作品。

ダニエル・クロウズのコミックが原作で、監督はジョン・マルコヴィッチ。
「アメリカン・ビューティー」のソーラ・バーチとまだ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.7

基本的にリンチとかドンパチとかやたら血だらけの男の闘いみたいなのは本当に苦手なのだけど、今夏報知新聞賞の記念試写が当たった友人の付き合いで大スクリーンで観るはめになったが、そんな私でも見終わってみれば>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.8

音楽の天才の天才性をどう描くか、無論小説と映画では表現のしかたが変わるわけで、そもそもどんなものでも原作を先に読んだ人が多ければ多いほど、映像化することのハードルは間違いなく上がるだろうし、人々が各々>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

4.1

吉田修一氏の原作を震えながら読んだあと、あの「悪人」の李監督だから容赦はしないだろうと映画を観るのも凄く怖かったのだが、この俳優陣では観ない訳にはいかない。実際、生身の役者の熱量はとても高く想像通りの>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

4.1

見終わってすぐ席から立てず、暫くじっとしていた。
この重さは、一体何の重さなのだろうか。正直、今でもよくわからない。

「この作品は政治批判ではなく、常に自分の目で物事を見て、それが真実かどうか見極め
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

4.0

ファムファタル的な映画を手当たり次第漁っていた当時、一番衝撃を受けた映画。後にああこれこそあのソフィア・コッポラのデビュー作かと、奇妙に納得。

原作はジェフリー・ユージェニデスの『ヘビトンボの季節に
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blue(2001年製作の映画)

3.9

魚喃キリコのモノクロでシンプルな視線が凄く好きなのだけど、映画がそこに刷毛でぱっと青色を落としていって、消えずに残った、そんな感じ。

観た当初は小西真奈美に目がいったけど、今なら市川実日子の稀有な才
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.3

原作未読。

安定のアクションシーン、大阪的笑い、岡田くんの肉体美と顔芸、妖艶な木村文乃と可憐な山本美月、安顕の男気、柳楽くんのリアルチンピラ感と、あまりに見所満載過ぎる詰め込み感に、極道の極彩色がま
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四月物語(1998年製作の映画)

3.4

桜の季節になるとつい観たくなる。
松たか子の初々しさが素敵。
家族やふるさとから遠くはなれて、箱みたいな小さな部屋に越してきて、おままごとみたいな生活をして、誰にも言えずにいた可愛らしい秘密を抱えて、
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猫は抱くもの(2017年製作の映画)

3.5

犬童監督と言えばジョゼ虎とメゾンドヒミコがベストと思っていたし、冒頭で沢山の猫が擬人化して出てきて不安しかなかったけど、終わってみればこの映画に関しては舞台とミュージカルとアニメミックスが割と嫌いじゃ>>続きを読む

夜のピクニック(2006年製作の映画)

3.6

多部未華子の初々しさと石田卓也の朴訥さがとてもいい。
恩田陸氏の原作と共に、自分の学生の頃の心証風景を思い出して何だか切なくなる作品。

夜じゅうクラスの友達とただ歩くだけ。それがこんなにも特別なのは
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