cocacorgiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.0

物語の前半、ふとした瞬間に環境音やら風景が誇張されているような気がして、そこから世界の大きな力の流れを感じた。言い換えればそれは運命みたいなこと。
彼ら彼女らがバスジャック事件のあの場に居合わせたこと
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ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス(2020年製作の映画)

3.5

冒頭の戦争のシーンからほいほいと簡単に人が死ぬ、日常に戻ってもありふれる死、圧倒的に死が身近にある世界。ならば霊すらも溢れかえっていたとしてもおかしくはない。いるのが当たり前の感じで接するのすごい好き>>続きを読む

寄生体X(2012年製作の映画)

3.0

いったいどれほどの変貌までなら人間と呼べるのか。
手から触手が生えたらたぶんアウトで、足が蜘蛛でも即アウトで、それでも人の顔を持っていたとしたら、結構人間な気がしてしまうかも知れない。
主人公がXを倒
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グッバイ・クルエル・ワールド(2022年製作の映画)

3.5

利用する側とされる側、搾取する側とされる側、それは大人と若者、上司と部下、男と女、それが世界のルールと言わんばかりに強調され、反復される。そんな世界に居場所はあるのか。この登場人物たちにはない。
それ
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真・事故物件 本当に怖い住民たち(2021年製作の映画)

3.5

怪奇はビビる人がいて初めて怪奇たり得るのだな、と。
脅かす霊がいて、驚く人がいて、そのセットがあった前半は確かにホラーだった。
そこから一転のネタ明かし、ビビる人のいなくなった終盤の展開はただのコメデ
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ラン・スイートハート・ラン(2019年製作の映画)

3.0

白人男性とゆう圧倒的な力を持った存在が社会的な弱者をどう扱おうが誰も気にしない、彼らの一声でその存在すら消してしまえる。彼は何をしようとも許される。
彼がこの映画そのものでさえコントロール可能なのも、
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ホテルレイク(2020年製作の映画)

3.5

怖いし、怪奇の距離感がどんどん縮まってゆくのが、目に見えて分かるのがドキドキして面白い。
妹との距離感分からない、他人は距離感バグってて馴れ馴れしい、叔母さんは親しげだけど、ふとした瞬間にどこか距離を
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フッテージ デス・スパイラル(2015年製作の映画)

3.0

前作の副保安官さんが登場して、ちゃんと物語として繋がりがあるのも良きだし、副保安官さんと神父さんの会話だとか、息子ちゃんの側にサラッと現れる幽霊だとか、そうゆう怪奇がさも当たり前のようにある世界観とゆ>>続きを読む

オールドピープル(2022年製作の映画)

3.5

世界が社会が滞りなく回るためには、世代交代とゆうものが必要で、それはある種の循環。それを繰り返して世界は成立していて。
でもそれは、古きを隅に追いやることではなくて、労いと尊敬を持ってお疲れ様でしたの
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テルマ(2017年製作の映画)

3.0

このありのままの自分が抑圧されてる感じがすごい北欧っぽい。それは環境であったり両親であったり自分のせいだったりするワケだけど。そんな中で、ありのままの自分を見せられる相手の出現に気分は浮かれちゃうワケ>>続きを読む

マレフィク 呪われた監獄(2002年製作の映画)

3.0

なんて不思議な映画なんだろう。
監獄の一室で起きる怪奇。
狭い世界での人間関係もさることながら、唐突に出てくる黒魔術的な要素、なんだこれは。ちょっと面白いぞ。
黒魔術で脱獄なんて斬新すぎる。
同室の方
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牛首村(2022年製作の映画)

3.0

レンくんが良い、アホで軽いノリのレンくんが良い。いろいろと恐怖描写に不満はあるけど、レンくんの嫌な奴だけど良い奴の雰囲気で緩和された(?)。
でも、今作のキーとなる牛の被り物。牛の被り物であるがゆえに
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アンホーリー 忌まわしき聖地(2021年製作の映画)

3.0

また信仰が厄介なパターン。信じたいものしか信じないパターン。
何も神ではなくとも奇跡は起こせる、それをどう捉えるかの問題。
邪悪な者が起こした奇跡を、神の行為と錯覚した人々の盲目の信心。そこに悪意はつ
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カカリ-憑-(2022年製作の映画)

3.5

心臓飛び出るかと思った。和製ホラーの雰囲気はいつまで経っても慣れない。苦手なんだなと再確認させられた。
安易な気持ちで、そうゆうトコに行ってはいけない、ホントに憑いて来てしまうから。
ドラマパートがメ
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ヴェノム(2018年製作の映画)

3.0

ヴェノムさん地球を気に入ってくれてありがとう、人間を好きになってくれてありがとう。
めちゃくちゃ良いやつじゃないの。
1人じゃ空っぽのエディだけど、ヴェノムさんと一緒なら空っぽじゃないの、ヴェノムさん
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.5

名もなき男と、主人公になれない女、それぞれの孤独。この世界で何者にもなれない不安と恐怖と、それが永遠に続いてしまう絶望と。
強制的にだけど、同じ時計の中で生きた2人。孤独は2人で埋められる、お互いにと
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スペルズ/呪文(2019年製作の映画)

3.0

スペードの女王と言う名のウィッシュマスター。
お願い事叶えてあげる代わりに、命を貰うよのどこかで見たことあるお話。既存の作品を惜しげもなくパクるスタイルはThe ロシアホラーって感じで、もう見慣れたも
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マーターズ(2007年製作の映画)

3.5

まったく予想できない展開に、さらに上をゆく物語の変調に、現実じゃ絶対マネしちゃダメな内容に、容赦のない描写に、映画の醍醐味をめいっぱい感じる。
見てるこっちまで痛い。痛みの先の神秘。ある種のロマンの世
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ミッドナイト・アフター(2014年製作の映画)

4.0

これは好きな世界観。漂流教室とかランゴリアーズとか。その世界の非日常な雰囲気を大いに楽しむタイプ。
ボウイの歌詞だとか、死のウィルスだとか、ガスマスクの男たちとか、それらが意味するのは避けられない死だ
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貪る。(2012年製作の映画)

3.0

見えることに対して、なぜ?は無くて、見えるんだから仕方ない、ってスタンスなのが新鮮で良かった。あ、見えてても良いのね、ってなる。
そこにいるんだもん、ホント仕方ないことだけど。だったらもう、できること
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ザ・フレーム(2014年製作の映画)

4.0

誰の人生だってドラマになる物語になるってことだよねこれ、すごい素晴らしい。
あと目の前にいるのに、決して触れられない距離感だとか、生を肯定しようとする話の在り方とか、時折り見せるダークなファンタジー要
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ザ・スタンド 連続殺人犯の元カレと妄想症に悩む私(2018年製作の映画)

3.0

主人公の主観がまったく信用できなくて、現実と幻覚がグラグラと行ったり来たりするのをただ身を任せて楽しむしかない。
でも次第に過去のトラウマが実体を持って、リアルに干渉し始める。想定しうる悪い選択肢がど
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

2.5

正直、話のテンポが良すぎなのかまったく頭に入らなかった。ごめんなさい。
なんかそれでもぜんぜん問題ナシですって感じのアクションシーンの説得力。人が動く、それだけが映像の機能だったあの原初的な、面白さ。
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ザ・ボーイ ~残虐人形遊戯~(2019年製作の映画)

3.0

前作のあの展開があったからこそ、こっちでも同じことが起きるんじゃないかってゆう良い緊張感はずっとあった。
オープニングの侵入者のくだりで、背後に誰かいる…を頭に植え付けてくれるので、いつどのタイミング
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CUB/カブ 戦慄のサマーキャンプ(2014年製作の映画)

3.0

いじわるな兄ちゃんたち、なんだかんだ子どもたちの面倒見るわ、ゴーカートで遊んでるわ、でホントにイヤな人って感じじゃないのね、子どもたちだってわんぱくなだけで腹立つ子とかいなくて、だからこうゆう系の映画>>続きを読む

アノニマス・アニマルズ 動物の惑星(2020年製作の映画)

3.5

人間が人間とゆう立場にふんぞり返っていることに、感謝すべきか、疑問を感じるべきか。今いる環境は決して当たり前に在るべき場所ではなかったかも知れない。
生物の長い進化の過程の中で、この人間と他の動物の立
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呪いの怨恨 エコーズ・オブ・フィアー(2018年製作の映画)

3.5

ふとした瞬間に後ろに映ってるとか、に気付くとおお、ステキって思うタイプなのでそうゆうの良かった。
とゆうか、全体的に霊(?)の出方がちょうど良い。主張が強すぎるでもなく、ふらっと出てきてドキッと脅かし
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ファイナル・デッド・ツアー(2020年製作の映画)

3.0

これがさとり世代のホラーかー。
人を食べちゃう人でも、その人の全てが必ずしも悪ではない。そうゆうことを直感的に分かって、一緒にいられるって、けっこう良い話なような。
バンドメンバーたちの、大人になりき
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恐怖の足跡(1962年製作の映画)

3.0

臨死体験からの生還。何かを連れて帰ってくるには十分すぎる経験。
何かが誰かが止めどなくくっきりとハッキリと映り込む。そこに怖さはない。ただそこにいてこっちを見ている。それだけじゃまったく怖くない。
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ブレインスキャン(1994年製作の映画)

3.0

主人公が虚構に逃避するキャラだとゆう設定は分かるんだけど、いかんせんエドワードくんのお顔立ちが美しすぎて彼が隠キャだと把握するのに苦戦する脳の不思議。
現実が虚構に、虚構が現実に、現実の境が曖昧になっ
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スポンティニアス・コンバッション/人体自然発火(1989年製作の映画)

3.0

想定したより3倍増しくらいでファイアするから、ところどころで不覚にも笑ってしまった。この火力だけでも見た甲斐があったよ。
実験に弄ばれた両親に、望まない力に、管理された人生に、主人公の置かれた立場の悲
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ホラーマニアvs5人のシリアルキラー(2020年製作の映画)

3.0

全ホラーオタクが一度は考えたことがあるだろう、私が登場人物ならそんな馬鹿な行動はしない!ってゆうあのツッコミを茶化したい?
実際、ホラーなシチュでただのオタクができることなんて限られてる。とゆーか何も
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ザ・カナル 悪魔の棲む場所/運河の底(2014年製作の映画)

3.5

妻の行動にせよ、潜在意識下の本能にせよ、謎の怪異にせよ、自分じゃコントロールできないものに対する恐怖と苛立ちを感じる。
妻を止めたいのに何もできない、自分を抑えたいのにそれができない、怪異の証拠を掴み
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ハロウィンズ 死霊復活祭(1985年製作の映画)

3.5

すごく良いタイプの青春。
やんちゃしたり、パーティしたり、恋したり、フツーに楽しそうで、しかもそのメンバーには主人公もちゃんと組み込まれてる。この世界にカーストはない、みんな仲良しなのがホントに平和だ
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マイドク/いかにしてマイケルはドクター・ハウエルと改造人間軍団に頭蓋骨病院で戦いを挑んだか(1983年製作の映画)

2.0

友だちに囲まれてバカンス気分で、復讐をやめる機会はいくらでもあったはずで、しなきゃいけない必要だってなかったはずで、でもマイケルは復讐を選んでしまった。彼の中でやらないとゆう選択肢は最初から無かった。>>続きを読む

ザ・チャイルド(1976年製作の映画)

3.5

子どもだって我慢の限界。
でもこれってちょっと論点がズレてるとゆうか、大人を一概に大人で括るのはおかしいんじゃないかと。そんな簡単なロジックで善人すら犠牲になるのは何か間違ってそうじゃないかと。
とは
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