Ryosukeさんの映画レビュー・感想・評価

Ryosuke

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さらば箱舟(1982年製作の映画)

4.6

「書を捨てよ」と比べるとかなり画が洗練され、カメラワークも滑らかになった印象。異様な演出、鮮やかな色彩、生者と死者の交わりあう様子など、鈴木清順の大正三部作を思わせるような趣がある。
「書を捨てよ」で
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書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)

3.8

フィルターによる着色、強烈な明暗の変更、動き回るカメラによる良い意味でアマチュア感のある実験的な映像が連続する。
思春期の性欲、やり場のない怒り、家族関係での葛藤が描かれる。
まあ実験映像の羅列という
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.3

個人的にはホドロフスキーベストかもしれない。
ちゃんと無修正で国内公開してくれたのはありがたい。この前「愛のコリーダ」を見た時残念に思ったのでこのような措置は嬉しく思う。映倫とアップリンク代表の浅井さ
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

3.6

いつも通りどぎつい画で隣人愛の精神が描かれている。
ホドロフスキーらしく前半は強烈なイメージと世界観で畳みかける。ただ、緩急の無さからちょっとイメージの羅列っぽい単調さは感じてしまい、途中から若干飽き
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オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)

4.3

珍しく救いのないミュージカル映画。死を悟った映画監督がこのような作品を撮るのは悲しいが、結果名作となっている。
曲はもちろん印象に残る素晴らしいものが多い。
オープニングタイトルからシャレている。
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愛のコリーダ(1976年製作の映画)

4.5

@新文芸坐
ボカシががっつりかかっていたのは残念。ほぼほぼ濡れ場だし、画面のかなりの範囲を覆うこともあるので目立つ。無修正版も見直さなければならないだろう。
全体的に西洋人のオリエンタリズムをくすぐり
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ウェディング・バンケット(1993年製作の映画)

3.6

いかに相手のことを思っていようが、結局一方通行の暴力にしかなり得ないようなコミュニケーションを執拗に描いておりいたたまれなくなる。相手のことを思うことと、自分の幸福のために相手を利用することは区別でき>>続きを読む

紙の花(1959年製作の映画)

4.9

@アテネフランセ
この題材でこの結末の作品が遺作になってしまうグル・ダットにはもはや神秘性を感じる。しかも本作が興行的に失敗しているという...
あと「55年夫妻」でも思ったが上流階級に何か恨みでもあ
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55年夫妻(1955年製作の映画)

3.6

@アテネフランセ
ハリウッド黄金期のラブコメにミュージカル要素を足したような感じ。
設定は割と独特で面白い。表情がコロコロ変わるヒロインが魅力的。
遮蔽物によって作られた枠の中に人物を収める構図が多用
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狂乱の大地(1967年製作の映画)

4.1

ちょっと前評判から期待し過ぎていたので若干拍子抜けしたが充分良作であった。
象徴的な表現と力強いリアリズムが入り混じる。
縦横無尽に動く手持ちカメラによる撮影が、テンポよく繋ぎ合わされることで、ダイナ
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私の死の物語(2013年製作の映画)

4.2

「騎士の名誉」や「鳥の歌」に比べると会話のテンポも良く、映像も分かりやすく美しく、音楽も適宜用いられるので結構見やすかった。
セラ作品はコンディションや劇場の環境によって結構印象変わりそうなのであれだ
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ハムレット(1964年製作の映画)

4.6

@アテネフランセ
ドン・キホーテとハムレットは何やらツルゲーネフが示した二つの人物類型の典型であるらしい。コージンツェフはどちらもやりたかったのだろうか。
流麗なカメラワークの長回しで捉えられる、光と
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ドン・キホーテ(1957年製作の映画)

3.9

@アテネフランセ
ワンショットワンショットが安定して美しい長回し。
主人公二人が挫折を味わうまでは淡々とした会話劇が中心で、演出もこれといって特色が無いので若干単調に感じた(目立つのは地下の幻想シーン
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十月(1928年製作の映画)

4.8

@アテネフランセ サウンド版。最初にリマスター時の説明と軽いプロパガンダ?あり。
ワイダの初期とかもそんな感じだが、象徴的な表現の妖しさと社会主義リアリズムのエネルギーが融合した強烈な作品。
冒頭のニ
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(1926年製作の映画)

3.8

@アテネフランセ サウンド版。最初に軽くリマスター時に入れた説明あり。
やはり母親にフォーカスされるとちょっとくるものはあるな。哀しげな顔が印象的。
前半は若干の退屈感は否めない。
人物の顔を中心とし
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ファーゴ(1996年製作の映画)

4.0

被写体が極小になる程引いたロングショットで捉えられる、雪に覆われ、靄がかかった真っ白な景色が印象的。駐車場のショットがお気に入り。
ばっさり省略して、暗転も多用される編集の作り出すテンポ感も良い。
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.6

本当に「良くできている」という言葉が似合う作品。
全編緊張感を緩めることなくテンポよく進んでいく。内容はかなり心苦しいものだが。
娯楽映画として高い完成度でありながら、赤と青が印象的に用いられた画も美
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キューバ・リブレ(2013年製作の映画)

3.6

気持ちよさそうに歌っている歌手が印象的。
彼の感情がピークに達する時に、カメラも最大限に寄り、ピントも合わなくなっていく、というのは良い表現。

鳥の歌(2008年製作の映画)

4.1

荒涼とした景色をモノクロームで映し出すロングショットが美しく、まるで異界のよう。風景がただの模様に見えてくるような不思議な感じもある。
特に前半はかなり好みの映像だったのだが、ミニマル過ぎてちょっと集
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騎士の名誉(2006年製作の映画)

3.5

カメラのブレ等、ドキュメンタリータッチの撮影に、抑制的な演出、ぶつ切りの編集で画質も荒い。(特に画面の黒色の部分で目立つ)
明確なストーリーが無い割に映像の強度もあまり無い感じがして結構ぼーっとしなが
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.7

この時代のハリウッド映画で野外シーンがセット感丸出し(特にカラーだと顕著)なのが安っぽく感じてあまり好きではないのだが、ファンタジーだと気にならないどころかむしろ温かみが出て良い。
ミニチュアも可愛ら
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御冗談でショ(1932年製作の映画)

3.8

ハーポが出てくるアクション中心のシーンがやはり面白い。本作はグルーチョも結構動く。
アメフトのアイデアが素敵。マルクス兄弟の映画は舞台をただ正面から映してる感じになりがちだが、これは映画的だった。
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郊遊 ピクニック(2013年製作の映画)

4.8

抑制の効いた長回しロングショットによる冷たい質感の画が美しい。
汚い街、野外での小便が映画の力で神秘的になる。
同日に見た「河」がリアリズム重視だったのに比べると、撮り方も凝っている感じ。カメラを真横
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(1997年製作の映画)

3.7

長回しが好きなので映像はまあ好み。ただ思ってたよりは写実的で冷徹な映し方で美しい!って感じでもなかったが。
首の容態も雨漏りもどんどん酷くなり、夫婦は一切会話を交わさない。
双方浮気相手には拒絶される
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シェーン(1953年製作の映画)

4.3

緑と水の豊かな広大な土地のロングショットが美しい。
酒場での殴り合いのシーンは、テンポの良い編集が作り出すリズム感が楽しい。シェーンの最初のパンチで敵がぶっ飛んでいったのはちょっと笑ってしまった。
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我が家の楽園(1938年製作の映画)

3.8

目線、表情、挙動で表現する演出が洗練されている良作。一家そろってドタバタしているシーンのアクションに満ちた画も楽しい。花火が爆発するシーンは素敵。人物の顔のフラッシュバックが効果的。
今見ても普通に笑
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いちごブロンド(1941年製作の映画)

3.5

スパゲッティが珍しかったり、床屋でのヒル治療の描写があったり、女性解放運動の話題(ネタとしてだが)が出てきたりと当時の世相が良く分かる。
古き良きハリウッドの佳作コメディ。
役者とストーリーに焦点が当
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海の沈黙(1947年製作の映画)

3.9

半分以上一つの室内で進んでいくのだが、構図やライティングの妙でしっかり惹きつける。
抑制の効いた作品では些細な事が印象深くなる。姪が初めてドイツ兵の方を見る際のアップの鮮烈さ。家人のノックかと思いきや
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ある道化師の24時間(1946年製作の映画)

3.5

ナレーションで進む短編。時折後のノワール的な画作りが見られる。

賭博師ボブ(1955年製作の映画)

3.7

ストーリーは凡庸でテンポもあまり良くないのだが(オリジナル脚本だからかな)、画はやっぱりスタイリッシュ。ただ他作品に比べると、若干インパクト不足に感じた。引っ張った割にラストの見せ場も地味。
編集の繋
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影の軍隊(1969年製作の映画)

4.2

内容も画面の色調もひたすら暗いヘビーな作品。YouTubeでトレイラーとか見ている限り、バージョンによってかなり明るさが違うのだろうか。今回見たのはかなり暗かった。
テンポもゆったりなので正直かなり疲
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アルファヴィル(1965年製作の映画)

4.9

ワンショットワンショットが異様にスタイリッシュ。四コマ漫画的な省略の多い編集もバッチリ決まっている。
SFでありながら、パリ市内をそのままロケ撮影した感じで、撮影、演出、唐突な無音、ポジネガ反転とヌー
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.7

とにかくオタクがナンバーワンのスピルバーグの理想世界。いやとにかく楽しい。設定やらストーリーやらの細かい部分は気にせず、アトラクション的に楽しむには最高だった。
ヒロインが美人に一応アザをひっ付けたと
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

4.5

白を基調にした画に、血、鶏のトサカ、火、ワインの赤が映える絵画的な映像。花に血が垂れる描写、火あぶりなどが特に美しい。
幻想的かつ超現実的であり、一応筋のようなものはあるが、イメージの断片の連続という
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つながれたヒバリ(1969年製作の映画)

3.7

騒音と粉塵に塗れた鉄屑の処理場を舞台に、淡々と労働者、女囚の日々を捉えていく。十字架等、共産主義体制にそぐわないものはゴミとして捨てられている。
体制への批判は、他のチェコ・ヌーヴェルヴァーグ作品とは
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祭りと招待客/パーティーと招待客(1966年製作の映画)

3.8

全体主義への皮肉に溢れた怪作。全体を通して不気味で暗示的。映像自体のインパクトは期待ほどではなく、題材やモチーフの奇妙さが目立つ。
頭の悪い養子に理不尽に縛り付けられる様、全体主義的な催しを「冗談」だ
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