Ryosukeさんの映画レビュー・感想・評価

Ryosuke

Ryosuke

映画(385)
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極北の怪異/極北のナヌーク(1922年製作の映画)

4.0

デジタル・リマスター版
豊かなサモアを舞台にしたモアナとは打って変わって、本作はカナダ北部の厳しい風土を舞台とする。
やはり被写体はこちらの方が強いかな。モアナと比べると人物の会話がかなり少ないので中
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モアナ~南海の歓喜~(1980年製作の映画)

3.8

2Kデジタルリストア版
サモアの動植物や海を自然主義的に捉えた映像が心地よい。
今の感覚で見ると命綱も付けずに...と驚いてしまうような、細く高い木を登っていく少年の描写が特に印象的。
生命力に溢れ
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正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)

3.5

ひたすら自己開示したり感情をぶつけたりというプライベートなコミュニケーションが長回しで捉えられ、ロメールの系譜を感じる。映像はロメールよりさらにナチュラルで(ズームは使うけど)、美しさとしては数段落ち>>続きを読む

プラトーン(1986年製作の映画)

3.6

正直映像にはこだわりが見えず面白みがないので、暴力や戦闘の無いシーンはつまらない。戦闘シーンもカットバックで緊張感を出そうとする演出が一辺倒でイマイチ迫力がない。繰り返される叙情的な劇伴も若干しつこさ>>続きを読む

暖流(1957年製作の映画)

3.7

増村作品らしく周囲に流されず自立した女性が描かれる。「青空娘」でも用いられていた青空をバックにして大地に立つ人物の仰角撮影は、彼の描く自立した人物像と対応している。
三面鏡で心理的な葛藤を表現する。
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巨人と玩具(1958年製作の映画)

4.0

画面にひしめく大勢の人間がペラペラと早口で喋る様と、サクサクした編集が異常なテンポ感を作り出している。ゴチャゴチャとした横移動撮影も何か気持ちいい。
ライターをカチカチする映像をオーバーラップしてさっ
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特攻大作戦(1967年製作の映画)

4.5

相変わらずオープニングのセンスは素敵。
ショットとショットの連鎖と音が合わさって快感を生み出している。暴力やら爆発やらのシーンの圧倒的な爽快感。遮蔽物越しの撮影も冴える(撮影監督というよりはアルドリッ
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攻撃(1956年製作の映画)

3.9

危機的な戦況の中で、遮蔽物越しの撮影が閉塞感を作り出す。砲撃によってカメラも揺れる。
戦車とコスタの切り返しの絶望感。
よくもここまでムカつく人物を作り出したなというエディ・アルバート演じるクーニー大
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

3.6

フレーミングや編集は若干馬鹿正直な感じはして、カット割りのテンポもサクサクしている。人物の顔に常にハエが止まっているような自然豊かな田舎が舞台なので、もうちょっと長回しにしても叙情的になったのではとは>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.3

シンプルに面白くない。面白くないがこういう魅力があるのは分かる、ということも無いので何故パルムドールなのかはさっぱり分からない。
映像も演出も大して個性を感じないし、ストーリーもつまらない。主人公が改
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.6

老人からするとSNS世代の子供ってこんな感じに見えてるんだろうか。
「I★JAPAN」Tシャツ。
静謐な長回しは好みで、嫌な緊張感の漂う会話劇も良いのだが、イマイチ映像の美しさにも話の面白さにも振り切
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枯葉(1956年製作の映画)

3.9

最初から最後まで魅力的な会話劇が繰り広げられる。会話主体なので映像にはイマイチ迫力がないが、これはこれで面白い。
アルドリッチは音による演出にも気合が入ってていいな。
壁に正面を向けてよりかかっている
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ふるえて眠れ(1964年製作の映画)

4.5

流麗な長回しのカメラワーク、印象的な構図、深く複雑な陰影、屋敷内の豪華な装飾等々によって、アルドリッチ作品の中で屈指の映像美が実現されている。物語自体も緻密でしっかりと面白い。
死人の影に取り憑かれた
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キッスで殺せ!(1955年製作の映画)

4.6

本当に良い娯楽映画は無駄なシーンが一つもないということが良くわかる傑作。
イカした台詞、シャープな映像、キレッキレの演出、緊張感を高める効果的な音の使用と総合的な完成度が高い流石のアルドリッチ作品。
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悪徳(1955年製作の映画)

3.8

役者の演技も脚本も魅力的なのだが、ずっと画変わりしない室内劇なので映像的には単調で、中盤までは若干退屈してしまう。ただ後半の展開はやはり衝撃的。終盤になって増えてくる人物の顔のクローズアップが効果的。>>続きを読む

ビッグ・リーガー Big Leaguer(1953年製作の映画)

3.4

正直アルドリッチにしては微妙。単純に話が面白くないし、映像も淡々としていていつものパワーを感じない。
前フリが効いてないのにバスから降りてくるシーンを感動的に演出されても... デッドボールすれすれの
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何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)

4.3

前の描写が必ず後に活きてくる緊密で無駄の無い構成と、主演女優二人、特にベティ・デイヴィスの強烈な演技が魅力的な良作。
ジョーン・クロフォードとベティ・デイヴィスはプライベートでも犬猿の仲だったというの
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県警対組織暴力(1975年製作の映画)

4.7

ほぼ完璧な娯楽映画ではないだろうか。後半わずかに失速した感じはするが、逆にいうとそれ以外ほぼ完璧。
小気味好い編集のテンポ感、気が利いており時にクスッと笑わせる台詞、無駄の無い構成でとにかく退屈させな
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2/デュオ(1997年製作の映画)

3.7

「金くれ」のナチュラルさが凄い西島秀俊のクズっぷりと柳愛里の不安定にケタケタ笑う姿に惹きつけられる。
とにかく不愉快なコミュニケーションが続くのでちょっとげんなりしてしまう。ふと現れる破綻の予感、緊張
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クワイヤボーイズ(1977年製作の映画)

3.6

めちゃくちゃ下品だし、このシーンいるか?みたいな場面も結構あって別に完成度が高いわけでは無いと思うが、嫌いにはなれない魅力もある。
しょうもないとは思いつつもちょいちょい笑ってしまう。警官たちはみんな
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トップガン(1986年製作の映画)

3.8

正直ドラマパートはしょうもない。ホモソーシャル感丸出しの友情話と薄いメロドラマという感じ。
トップ以外意味ないよね的なことを言わせつつ、じゃあグースとも蹴落とし合うのかなと思ってたら、グースが俺は家族
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合衆国最後の日(1977年製作の映画)

4.3

二時間半あって最初から最後まで面白いのは凄い。カット割りのテンポのよさと役者の魅力によるところが大きそう。バート・ランカスターとチャールズ・ダーニング演じる大統領は特に魅力的。チャールズ・ダーニング、>>続きを読む

祈り(1967年製作の映画)

4.0

強烈なショットに溢れていて、それらは強い印象を残すのだが、どうも一本の映画全体に対して惹きつけられているという感じはしないのは何故だろう。3本見た限りでは、映像に魅力があるが観客の集中力を切らさないよ>>続きを読む

懺悔(1984年製作の映画)

3.7

前半は結構期待感があったが、中盤以降失速した感じは否めない。超現実的な描写や市長の恐怖政治の描写がもうちょっとあっても楽しかったかもしれない。
独裁者の市長は異常な魅力を放っていたので後半ももう少し出
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希望の樹(1976年製作の映画)

3.7

自然の中に暮らす人々を捉えた映像は美しいのだが、どうもエピソードの羅列感は拭えない。一応ラストシーンで皆登場するのだが、イマイチ収束した感じがしない。
全体を通じたテーマとして閉鎖的、保守的な村の中で
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パブリック・ハウジング(1997年製作の映画)

3.7

ワイズマン作品、人が座って長々喋ってるシーンは結構退屈に感じてしまう。
ちょっとこちらのコンディションが悪かったかも。
公営住宅を舞台にすると本当にほとんど有色人種しか出てこないのは凄いな。
やっぱり
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動物園(1993年製作の映画)

3.7

イメージフォーラムのワイズマン特集かなりトラブルが多いが16mmフィルムって切れやすかったりするのかな。
動物園なのでやはり被写体が強い。
太陽や月を挟んでさくさく日にちが切り替わる。
ヤギに突き飛ば
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世紀の光(2006年製作の映画)

4.5

前後半で同じ役者を使い、似通っているが違う生活を見せる。アピチャッポンお馴染みの今ここにいる自分以外にも自分が存在し得るというテーマ。
前半は緑豊かな風景、後半は真っ白な近代的な病院が舞台で対比が際立
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メイン州ベルファスト(1999年製作の映画)

3.8

やはり四時間集中が続くという訳にはいかなかったな。 冒頭の海のカット割りを見て最後まで集中切らさないでいけるかと思ったがまあやっぱりダレた。 人が喋っているシーンよりは、何か作業をしているシーンや機械>>続きを読む

州議会(2006年製作の映画)

3.3

ひっきりなしに会話が続くので結構退屈してぼーっとしてしまう部分も。 景色やアクションのあるシーンが清涼剤。 委員会の議論がぶつ切りでよくわからん。 ただ思ったより長さを感じないのはワイズマンの手練か。>>続きを読む

光りの墓(2015年製作の映画)

3.9

心地良い退屈感のある作品。
生活の断片がイメージの連関によって繋がれていく。
回転する扇風機とミニ水車。光の変化で色が移り変わる扇風機のショットは印象的。
ナルコレプシーの兵士たちと停止したショベルカ
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国歌(2006年製作の映画)

4.0

バトミントンって周囲をぐるっと回りながら撮るとこんなに面白いんだなと思った。
何故か造花作りをするテーブルを挟んで打ち合うプレイヤー。

悪魔の手(1943年製作の映画)

3.8

設定、脚本ともに面白い良作。 魂が救われたのに何故手を返そうと焦っているのかよく分からないが、細かいことは気にせず奇妙な雰囲気を楽しめば良いのだろう。 映像は若干単調な場面もあったが、忠告者や仮面の男>>続きを読む

顔のない眼(1959年製作の映画)

4.3

明暗のコントラストの強調された画が安定してスタイリッシュ。影の多用や明滅する光を顔に当てる描写などの表現主義的な演出も好み。木々を反射する車体や鏡等による多重的なイメージも登場人物の不安な心情を強調す>>続きを読む

右側に気をつけろ(1987年製作の映画)

3.5

正直ゴダールにしては映像がインパクト不足で面白くない。 80分とは思えない長さに感じた。 三つのストーリーが絡み合ったのかもよく分からん。 時折露骨に性的な撮り方があったのはどういう意図なのか。
まあ
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裁かるるジャンヌ(1928年製作の映画)

4.0

顔面のクローズアップの連続が異様な迫力を出している。 角度の変更やズーム、移動撮影、パンを駆使して変化を出しながら、滑らかかつ禍々しくショットが差し込まれるので単調にならない。
カメラはジャンヌの視点
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