Ryosukeさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.0

長回しアクションも健在。
前作で触れられた、タイラーの罪悪感について少し深掘りされている。
子供は親の背中をよく見ている。

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.0

施設から逃げ出し記憶喪失になった少女は、農業を営む一家に匿われる。
ク・ジャユンと名前を変えた彼女は、低迷する家計を救おうとTVのタレントショーに出演し賞金ゲットを目論むが、ある組織の目に留まってしま
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.8

連続殺人鬼を演じた阿部サダオさんの底を読めない感じがおっかないですね。
暴力描写もかなり痛々しかった。

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE(2023年製作の映画)

4.5

綿密、精巧に練られたストーリー。
アニメ3期最大の伏線回収。

精神構造が数値化された「シビュラシステム」に統治された社会下での人間のあり方。
熱血刑事のドラマであり、人間の意志を巡る攻防である。
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PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR(2020年製作の映画)

4.0

ハイテクな監視社会で描かれる熱血刑事ドラマ。
アニメ3期が布石を打つためのシーズンであれば、今作でアクション盛り盛り、今までのモヤモヤをある程度回収する3期の最終話となる。
「人が法を守る」というシリ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ビデオカメラの撮影記録からソフィは父カラムとの一夏のトルコ休暇を回想する。 

そこはかとない空虚感を感じた。ソフィア・コッポラの「somewhere」で感じた空虚感よりもっと破局的なニュアンスを含ん
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロボコップ頭が旧約聖書のソドムとゴモラを再現せしめ、ガーディアンズがノアの方舟を演じ、新たな世界へと旅立つ。

その世界は、言語も個性も種族もバックボーンも多種存在し、彼からすれば「不完全」な世界であ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

輝かしいキャリアを持ち、確固たる地位を持つ天才指揮者の苦悩。
音楽に関して「ロボット」と判断を下した人間には冷徹な振る舞いも辞さず、能力主義者でありながら、神経質で繊細。
そんな彼女のある過去の過ちが
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ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)

4.0

かつての恋人と偶然スーパーで再会し、恋人時代の思い出話に浸るジムとアマンダ。

甘い過去へのノスタルジー。
膨れ上がる理想。
過去を辿った先には、今現在の2人を作り上げたある分岐点。

自然体そしてオ
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.8

希望を胸にパウロは仲間と戦場へ向かう。
待ち受けるのは連なる地獄。
終わりの見えない戦場で戦う兵士に対し、休戦協定への運びの中の将軍から上官へのトップからボトムへの意思が乖離していて、さらに絶望を感じ
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インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

4.5

色褪せない面白さ。
最後の晩餐、磔刑時のキリストの血を受けたという聖杯を巡る攻防。
ドリフのようなコミカルさが大人になっても楽しい。
ショーン・コネリーの父性溢れる演技が大好きです。
失われたアーク、
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十戒(1956年製作の映画)

-

旧約聖書の勉強。
有名な海を割るシーンを観れて眼福。
モーゼの出自、出エジプト、ヤハウェとの契約。
契約の石板が納められた箱がエルサレムに。そして失われたアーク(聖櫃)へ。
アメリカ的なヒロイズムが濃
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

運命に導かれし殺し屋たちが、新幹線で繰り広げる因果応報合戦。
コミック的なポップさとともに殺し屋達が新幹線内を暴れに暴れ回り、もはや安堵の領域に達しながら脳みそ空っぽにして真田広之カッケェ思いながらプ
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.0

本当の蜘蛛とは何を象徴するのか?
正義の在処は。
イランで実際に起きた売春婦連続殺人事件
を題材に、娼婦を狙う犯人を、女性ジャーナリストのラヒミが追う。
イランでは90%の国民がイスラム教を信仰し、娼
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.7

「家族になろうよ。」
お花がたくさん、燦々と太陽が照りつける青空の下で羊さん達が伸び伸びしている穏やかなホルガ村。 

蓋を開けたら、三浦健太郎のベルセルクの蝕みたいな禍々しさと狂気に満ち満ちていまし
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

黒澤明の「生きる」をカズオ・イシグロ脚本でリメイク。
志村喬の鬼気たるエネルギーが、見どころの一つであったが、ビル・ナイの紳士的で格調高いおごそかな雰囲気もまた良き。

新たに配属初日の新人のピーター
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.5

もういい。もういいんだ。。
ジャンクフードで埋め合わせることも辛辣な言葉ももうやめとくれ。

ブレンダンフレイザー/チャーリーの語る言葉が凄く響いた。

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

4.0

窮地のHotel Californiaが一番謎笑笑
映像は綺麗で、アクションも見応えあり。
舞踊のようなカンフーがキレイ。
シャン・チーの部屋には「カンフーハッスル」のポスターが。
リングを腕に纏う達
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.7

ジョンウィックとイコライザーを掛け合わせたようなアクション。
ハッチが普通に扮すればするほどより何者なのか知りたくなる。

パッション(2004年製作の映画)

3.7

磔刑に処せられるキリストにフォーカス。
凄惨な拷問に弱った足取りで十字架を担ぐ姿は、全人類の罪を背負うという言葉に相応しい。

キリストの勉強のために利用させてもらったところ、痛々しさが勝るぐらい受難
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.5

若者が高齢者を襲う事件が発生、少子高齢化問題が世論にて社会不安にまで発展、深刻化している日本。
「プラン75」により75歳以上の後期高齢者は死を選択することが可能である。
あくまで「サービス」であるよ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.0

計り知れない怪力を行使し暴力に苛まれる仮面ライダーの悲哀。
己のクローズドな世界に他者を強引にねじ伏せ服従させるオーグ(怪人)達の理想郷を作らせまいと立ち向かう。
端的な説明と人物相関は好みが分かれそ
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.2

ワ、ワンダ!?
もはやあなた貞子とかそういう類よ!?
サム・ライミのホラー演出が色濃いこれまでのMCU作品とは明らかに異なるテイスト。
マルチバースに存在する家族のため、マルチバースそもそもの存続のた
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.3

幻想か真実か。
キリストの花嫁と主張する聖なる一面と修道女あるまじき二面性に踊らされた。すごく面白かった。

顕現する「奇跡」は様々な疑心を孕みながらも周囲を巻き込み、思わぬ事態へ膨れ上がる。
視点に
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この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)

4.0

この茫漠たる荒野に2人の平安はあるのか。。

新聞の語り手として街を転々とする退役軍人のキッド大尉が、英語の通じない先住民の少女ジョハンナと出会う。
彼女の親族の元に送るべく、荒涼とした荒野への旅に出
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.7

エンパイア劇場で働くヒラリー。
程なくして青年のスティーブンが映画館で働き始め2人の交流を描く。
1980年、国民の生活は困窮し生活不安が高まる時代。
1秒24コマで投影される光が時に道なき道の指針を
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.2

元風俗嬢であることをあっけらかんとした様子で話すちひろさん。
自然体な彼女に様々な人が集う。
孤独に溺れる人にそっと手を差し伸べて夜は敵ではないよと告げてくれるとても優しさに溢れた映画。

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.0

考古学のロマンに想いを馳せ、ペトログリフを拝みに寝台列車で相席した相手は粗野な男性だった。

デリカシーのなさ、散らかったつまみ、旅先で出会ったら真っ先に回避したい相手。
ビフォア・サンライズのような
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.0

スパイファミリー
映画館で観たかった。
フローレンスピューの妹感がすごい。
スカヨハかっけぇわ

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.3

許されざる性質を産まれながらに持つことは、絶対的な孤独を宿命付けられることだ。
個人ではなく孤人。
一切の集団に帰属することのみならず、家族すら形成することも不可能に等しい「人を食らう」という欲求を持
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レギオン(2010年製作の映画)

3.5

天使版ターミネーター。
黙示録が始まり荒野のダイナー「ロストパラダイス」にて籠城戦。
多分マグダラのマリアをモチーフにしているだろう女性が人類の未来を背負う逞しい戦士へ。
銃火器より強力な羽をもいだの
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対峙(2021年製作の映画)

4.5

聖公会(プロテスタントとカトリックにおけるキリスト教の中庸組織であり、教派を超えた結束に積極的な会 Wikipedia)にて高校の銃乱射事件の加害者家族と被害者家族の対話が行われる。

理由と原因の追
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.7

1923年、アイルランド内戦が勃発している最中のすれ違う友情を巡る不条理な物語は、ミクロな個人の問題を映し出す。

孤島に住む人達の募る刺激への飢餓感。ミドル世代の危機感、不寛容で排他的な地域性。
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