一番好きな登場人物は刑務所の周りでジョギングしていたカップルだった。
郊外の豪邸に住む富豪の一家、その使用人や友人、街の店員や住人、そして浮浪者等々。それぞれの日常の一コマが画面の上では隣り合ってい>>続きを読む
ジャズピアニストをやめて「呼び屋」になった北見は、旧友の日ソ芸術協会の理事からソ連に日本のジャズを紹介する仕事を頼まれ、打ち合わせのためモスクワに飛ぶ。
街で出会った不良少年ミーシャがジャズ好きと知っ>>続きを読む
風紀委員のまじめ男子が不良少女に惚れてしまったような、あるいは貧乏長屋の青年がセレブ女子に惚れてしまったような。そんなボーイミーツガールを軸に、1950年代のモスクワでカラフルなファッションに身を包み>>続きを読む
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ヒトラーの大本営に近い村で若い女たちが毒見役として集められる。
地元民もいれば都会から疎開してきた者もいる、ヒトラーを崇拝してる者もいれば心の中で唾棄する者もいる、出征した夫を待つ者もいれば戦争未亡人>>続きを読む
ジャズが何なのかも知られていなかった1920年代のソ連の田舎でジャズバンドを結成した4人組が、都会で一旗揚げるため奮闘する青春ミュージカルコメディ。
音楽学校の学生コースチャは休憩時間にジャズを演奏>>続きを読む
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嘘つきと法螺吹きの境目は何だろうと思った。
エレノアは口の軽い、法螺吹き婆さんといったところだろう。その場のノリで口から出たそれっぽい話がよりによってホロコースト生存者の体験談で、その場で終わるはずが>>続きを読む
主役の二人の恋愛は経緯がなく始まってるのと、男のすがりつきがみっともなくて(行きずりの恋だとわかってるならもっとスマートに終わらせろや、とか思ってしまった)女がどうしてこの男に惹かれたのかわからず感情>>続きを読む
白馬ならぬ真紅の帆の船に乗った王子様が迎えに来てくれる、王道のおとぎ話。
貧しい船乗りの父娘は村八分にされて暮らしている。ある時、娘アッソーリは不思議な老人から お前が大きくなったら真紅の帆を張った>>続きを読む
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少女が相棒の鶏を抱えているビジュアルから名作の匂いがした。
冒頭の、黄昏の沼地を小舟のシルエットが行き来する場面がとても美しい。船を操る祖母は孫娘に「水を見れば愛する者の顔が映る」とギルガメシュ叙事>>続きを読む
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少年と大人のあわいの一瞬に見せるエニョの眼差しがたまらなく魅力的だった。どこか虚無感がありヒリヒリする痛みと、母への思慕と疑惑と幻滅と、そして大人になろうとする強さを感じた。撮影地でスカウトした素人だ>>続きを読む
墓場から突然の成り行きで始まるロードムービー。
女子大生と偏屈老人の噛み合わない旅は、静かな湖でしめやかに散骨してたらヌーディスト集団が泳ぎに来たり、検問で祖父と孫のふりをして小芝居で切り抜けたりと笑>>続きを読む
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大粛清の1930年代ソ連。バルト三国侵攻前夜の重たいドラマだった。
プロパガンダ劇に利用され、「人民の敵」として処刑される。ラトビア人女優のマリアにとってソ連は足を踏み入れた時点でバッドエンドが決まっ>>続きを読む
今更だけど大葉健二追悼。出番は少しだけど。
彼の出演部分は神妙なシーンなのに笑ってしまっていいのか、それとも神妙なフリして笑わせようとしてるシーンだから遠慮せず笑っていいのか、未だによく分からない。>>続きを読む
今更だけど大葉健二追悼。
戦隊ヒーローで変身前の姿もファンになって記憶に残っているのはデンジブルーだけだ。格好良いだけでなく剽軽でアンパン好きという笑わせてくれるキャラに幼心を掴まれたのだと思う。デン>>続きを読む
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高校生の夏休み。海を目指して旅に出る男子グループ10人と女子グループ11人がヒッチハイクの車を奪い合う。色気という武器があるので女子のほうが有利だ。男子がエンジンを直して乗ろうとしたクルマも、お先に~>>続きを読む
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「知られざる東ドイツ映画名作選 DEFA80周年特集」で94分の東ドイツ版を鑑賞。
砂漠で発見された謎の物体は金星人が地球を調査した時の記録装置だった。金星に高度な文明があると知った地球人は電波を飛ば>>続きを読む
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強引に道連れになった面倒くさい奴との旅は絶対好きなパターン。
少しづつ変わっていく風景や人々の顔つき、通じなくなる言葉、見慣れない食べ物などにエキゾチックな旅の気分が味わえた。正教の十字架をぶら下げた>>続きを読む
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ポアロかよ、いやマープルかな、と思ったら ひつじ だった。
個性豊かなひつじたちの世界はほのぼのとして、少し哲学的で、言葉は通じないのに羊飼いジョージと確かな愛情で結ばれていて、彼らの日常だけでもずっ>>続きを読む
戦争が終わって収容所から解放されたヒロインがアパートに帰ると、見知らぬ飲んだくれ男が住み着いていた。そこから始まるのかよと突っ込みたくなるダメ男と救いの女神によるボーイミーツガールは『バッファロー'6>>続きを読む
普段の生活では絶対近寄りたくもない路上生活者の二人なのに、やってることはクズで全然共感できないはずの人種なのに、なぜだか愛おしくてたまらなくなった。
廃人のような日々の中で二人は瞬間的に花火のように輝>>続きを読む
父親と同じく潜水艦乗りになったヴォロニン兄弟。弟ヴィクトル(ヴィーチャ)は優秀な兄アレクサンドル(サーシャ)と比較され続けて鬱積した感情を抱え、仲違いしたままだった。
ある日ヴィクトルは休暇中なのに呼>>続きを読む
まずペンギンがかわいい。ぺたぺたぺたと、歩くのをただ見てるだけでもかわいい。
我関せずでマイペースなペンギンに、なぜか人間たちは彼なら聞いてくれると本音を話しかける。場違いでシュールなはずなのに、みん>>続きを読む
子供の頃に祖父の部屋で嗅いだ 本と煙草と革とインクの混ざったような匂い を思い出させる映画だった。
一両編成のローカル線が森を抜けて走る。それだけでもう、旅の始まりだとワクワクしてしまう。
主人公の>>続きを読む
書籍化記念アンコール上映で鑑賞。書籍とパンフも買って読んだ。
医療関係者でもなく身近にこういう人がいるわけでもないのにこんな映画を見るのはただの覗き趣味ではないのかと軽く自己嫌悪が湧いてきたが、いや映>>続きを読む
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暗い部屋でテレビを見つめる少年少女が真正面から映される。その目は見開かれて画面を凝視し、口は半開きで、まさにテレビの中に入り込んだように物語に没頭して我を忘れている。
早く寝ろと親に怒られながら深夜番>>続きを読む
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自分のルーツに迫りたい娘と、悲惨な過去を封印してきた父が、噛み合わない旅をする。
エデクは飛行機に乗り遅れるわ、勝手にタクシーをチャーターして列車の切符が無駄になるわ、ルーシーの行きたい所を無視して好>>続きを読む
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風情ある雪景色の中で真っ赤な着物と血潮が妖しい美しさを放つ冒頭の仇討ちは、ドラマチックな構図に外連味たっぷりの立ち回りで、一気に物語に引き込まれた。
見事な仇討ちは見物する多くのやじ馬がいて、瓦版にも>>続きを読む
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はるか遠くの嶺南から長安まで新鮮なライチを運ぶ、失敗したら死罪、という無理難題に悲壮な覚悟で臨む李善徳は名前からして真面目だけが取り柄の小役人だった。ローンを組んで家を買った途端に無茶な辞令を押し付け>>続きを読む
貧乏な善人マッツ vs 腹黒い金持ち の単純な話ではなかった。
誰もが醜さも尊さも併せ持っている。相手を大切に思うあまり秘密にすることでかえって傷つけてしまうのは愛なのかエゴなのか。葛藤の中で何をすべ>>続きを読む
冒頭のビルが密集する都会はテトリスみたいだった。そんなギチギチに詰まった場所から心が解放されるようで、海辺も雪景色も美しかった。囲炉裏のある宿は実際泊まったらあまり快適ではないだろうけど、しんしんと降>>続きを読む
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前半は頼れる上司のヴァイナー国際報道部長が格好良い。
事実でないニュースを放送したら若者はラジオを聞かなくなってしまうと危機感を持ち、当局の書いた原稿をそのまま読むのではなく裏を取ることを鉄則とする。>>続きを読む
末子はたぶん、とりあえずバイトを始めてそのまま辞める理由もなく働き続けて気づけば30代半ばになっていたのだろう。働きぶりは真面目で、むしろあの店では有能なほうだ。
先のない個人商店なんかではなく安定し>>続きを読む
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まぶしい日差しに包まれた幸福から地獄に叩き落される絶望への落差で一気にスクリーンに引き込まれる。
ダンテスは司祭との抱擁で涙を流し、地獄の中で希望を見出した瞬間には神への感謝があったのだと思う。しかし>>続きを読む
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収容所モノなので命の重さを突き付けられる痛みがあり、収容所モノなのにクライムコメディのような不謹慎な笑いがあり、その振れ幅の大きさで心を揺さぶられ、オチも素晴らしくて面白かった。
ジルがわずかな望み>>続きを読む
地味だけどじわじわと良い映画だった。
感動的に盛り上げるような場面はほとんどなく、むしろ人生にたまに訪れる面白くないエピソードばかりが描かれるのに、主人公が過ごしている時間を丁寧に映すことで気持ちに寄>>続きを読む
評判通り映像美が素晴らしかった。白黒パートで川から引き上げられる馬の映像から強烈なインパクトで、こういうイメージ映像を重ねていく詩的な映画なのかと思ったら、意外とわかりやすい起承転結のある話だった。>>続きを読む