fukumochiさんの映画レビュー・感想・評価

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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.7

強いメッセージだが、露わになるアレコレが非現実的すぎて気持ちが遠のくところも。狭間にあるものが、強引に白黒つけられ取りこぼされる苦しさは、役者さん方の熱演で胸に迫ってきた。

少年の君(2019年製作の映画)

3.9

終始重たく暗いが良い。主演二人の熱演に目を奪われる。家庭や個人ごとに事情があるとはいえ、抱えた闇のスケールが大きすぎた。全体から突出しない程度にあれこれ整えられた、各所の重たさのバランスも心地よいよう>>続きを読む

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.8

海とピアノ、泥道とドレス、無言と結婚など、違和感のある組み合わせばかりで終始落ち着かず。そんな居心地の悪ささえ醍醐味だと最後は納得する、重量級な見ごたえだった。あれこれ考えさせられるテーマだけに、ボン>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

探される対象が、一作目から親子逆転。前作よりオンラインなツールが増してて、時代の進み具合を感じた。ミスリードを誘う展開は前作ママで緊迫感があり、この映画の特異さを超えて楽しませてくれた。

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.8

ギャッツビーライクな、なにかとハイエンドな世界は見とれつつ、塀を立てちゃうほどの苦悩に創作が支えられていたとすれば、複雑な気分にはなる。ともかくライ麦読みたくなったし、鑑賞済みのマイ・ニューヨーク・ダ>>続きを読む

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.8

台湾の、どこか分からないけど景観が、全てすばらしい。ノスタルジックで、現代らしさもあり、そして美しい。全体に漂うファンタジーっぷりはこういうものかと違和感はないが、痛みや嫌な表現がいちいち過激に感じた>>続きを読む

グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

3.9

景観よきで、それだけで満腹になれる。清々しい空気を吸い込むようで、ちょっとした旅行気分。

シャイン(1996年製作の映画)

3.8

映画ならではな脚色もあるんだろうが、何よりピアノがお耳に優しいし、ラフマニノフ3番聴いてみようとも思えたし、無邪気に音楽と戯れる様は胸を撃たれた。人を幸せにするものって、なんだろうね。

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.8

soranjiからきた。我らは尊い的なエンディング本当によかった。極限状況下での、日常的な、当然な感覚の勝利であると、勇気が湧いてくる。ドラマチックでひととおり泣ける映画といえばそのとおりだが、各役柄>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

3.9

配信で何度も観てたけど、映画館でもすてきで泣けた。この世界作り上げた人たち、すごすぎる。リスペクトもふくめて、ディズニー好きだなと、再確認した。

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.7

後日譚が気になる。行きつ戻りつな会話とはいえその世界は広がらず、見えないものも多い。彼女らの日々の範囲がこれであるかと、理解するようだった。闇の深さを知りこそすれ、爽快な気分にはならなかったかな。

ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.7

さもありなん、な話に狂気とホラー多めで気持ちの緩む暇がない。端正なだけでは足りない美しさのもう一方。キモカワとかバカウマ、みたいなハイブリッドな表現を探したくなる。公開当時に映画館で見たときは、冷房の>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.6

脚色はあれど東海道新幹線とその周辺の雰囲気がでていて、リスペクトを感じた。原作で、ストーリーを、復習しようかな。

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.6

解き放たれた心の豊かさを観るか、選択肢がなくなった痛ましい様とみるか。たぶん観るときの気分によって、どちらを強く感じるか変わりそう。答えがでないように、どちらにも寄せないように、自然に映画が入ってくる>>続きを読む

アートのお値段(2018年製作の映画)

3.6

邦題どおりの内容。優れた作品が然るべきところで多くの人の目に触れたり、コレクターの手で保護されるのって大事だなと思った派。にしても、美術品やアーティストが消費されてる感、金銭的価値のインフレ具合が、嫌>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

外交官かっこよすぎだし、見応え十分。いつもの韓国映画みたいに笑わせてくれるとみせかけての、気の抜けないシーンが多かった。カーチェイスはずるいぞ。新幹線半島の悪役の人でていて、惚れ直した。

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

3.9

念願叶って鑑賞、アマプラさんありがとう!!映画のフライヤーはずっと知っていたが、太った女性が写ってることにようやく気づいた。マッマを彷彿とさせる荒野や出だしの粗暴さは置いておいての、ほんわか系なことも>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9

ホアキンのたっぷりなお腹に目がいきつつも、心が研ぎ澄まされていくような説得力あり。噛み合わない者同士の間にも、ユニークな生きた言葉と欲求があるなあと、しみじみした。子ども達のインタビューがよき、白黒よ>>続きを読む

無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

3.8

喜怒哀楽のすべてで、子役たちの演技の熱量がすごい。親心も締め付けられて、痛ましさが増幅された。行き場のない心はたしかに「遊び」と理解したくもなるし、子供らの被害者意識がデフレしてる感が本当に辛い。月曜>>続きを読む

ミッドナイト・ランナー(2017年製作の映画)

3.7

終始熱血&シリアスなのに、ところどころコメディな塩梅よきでした。もうちょい笑いたかったが、ラストは胸打つものだとおもう。

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.1

小豆が開眼して花開き、当然のように影を落としながらも人々を魅了し、散っていく様。可憐で力強くて息を呑んだ。前評判から想像した以上だった。一方、全編で見どころが多い点は、予想を超えてきた。ヒットした当時>>続きを読む

マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.6

プラダを着た悪魔なんだけど、何かをすっかり入れ替えたようなかんじ。知的で、清廉。切り取って飾りたくなるおしゃれなシーンが多くて好き。

ベイビーティース(2019年製作の映画)

3.6

普通じゃない状態を、普通じゃない人たちが取り囲んでいて、プラマイゼロで普通に受け入れて観ることができた。温かく、きれいで、羨ましくもある。

エスター(2009年製作の映画)

3.6

2作目を先に観てしまい完全に失敗。オチを知ってるがゆえに不気味さが薄れてしまい、エスターの大掛かりな悪事のモチベーションがどこに由来するのかばかり気になった。とはいえ深みが随所にあるし、2作とも鑑賞後>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.6

冒頭からの不気味さが一気に晴れるような急旋回があって、そこからは何だか「らしさ」が抜けたように思えた。気味が悪い人たちばかりだな。ともあれ、うっかりこちらを先に見たのは、大きな間違い。

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.7

ご当地で4年間も生存している生身の人間のほうが怖いし、なんなら変異してる。前作のキャラの濃い感染者たちと清々しいラストを知る者としては、モブゾンビ集団と、プサンの末路に胸が痛んだ。マッマ好きとしては、>>続きを読む

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