パピヨンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.3

健康はもちろん日常生活にも危険レベルの超肥満のチャーリー(ブレンダン・フレイザー)は、ボーイフレンドのアランを亡くしてから世捨人の様です。そして死期の迫り来る彼は8年ぶりに娘のエリーと再会しますが、当>>続きを読む

インスペクション ここで生きる(2022年製作の映画)

4.0

たかだか設立11年目の映画製作·配給会社「A24」快進撃は目覚ましく、本国アメリカはもちろん世界的にもその名を轟かせていますね。「CLOSE/クロース」「Pearl パール」「aftersun /アフ>>続きを読む

銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

4.0

成島出監督は「八日目の蝉」「ソロモンの偽証」「ちょっと今から仕事やめてくる」かな。
役所広司は「すばらしき世界」「どら平太」「CURE」かな。
菅田将暉は「あゝ、荒野」「セトウツミ」「共喰い」かな。
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.3

5月に公開されたジェームズ·グレイ監督の、「アルマゲドン·タイム ある日々の肖像」と同様、“子供であるが故に”超えられない“限界”や“閉塞感”が、既にその道を辿った私達の心に突き刺さりますね。
13歳
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仕掛人・藤枝梅安2(2023年製作の映画)

4.2

これ二部作の後編となりますが、前編で自分は記してます「いーやー!面白いの何のって!!」「時代劇の可能性を感じられます」って。2023年·池波正太郎生誕100年企画の本作、二部作合わせて4時間とちょっと>>続きを読む

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

4.0

本国アメリカで批評家達が絶賛していたし、スタートが小規模公開の様でしたが興行的にも大健闘で、個人的に心待ちにしていた作品です。
1980年のニューヨーク、白人の中流家庭で生まれ育った11才のポールは、
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仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

4.2

いーやー!面白いの何のって!!近年希に観る傑作時代劇ですねー。
池波正太郎の「鬼平犯科帳」「剣客商売」「真田太平記」らと並ぶ代表作の立派な映画化作品でした。
名だたる名優が演じてきた“藤枝梅安”を本作
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

経済的に崖っぷち立たされてるタクシー運転手のシャルル。妻や娘の為にも何とか乗り切りたけど、ついイライラ、ムカムカが顔にも口にも出てしまう。そんな端から観たら、ただ無愛想でイラッチなタクシーのある日の客>>続きを読む

トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.0

それぞれがアフリカからベルギーにやって来た少年トリと少女ロキタ。表向き姉弟として常に一緒に生きることで、姉役のロキタは周囲からトリを守りしっかり者のトリは不安定なロキタを支えています。ビザの申請が通ら>>続きを読む

ロストケア(2023年製作の映画)

4.3

前田哲監督は「そして、バトンは渡された」「こんな夜更けにバナナかよ」、そしてかなり古くて「ドルフィンブルーフジ、もういちど宙へ」「陽気なギャングが地球を回す」あたりが記憶に残ってます。
主演の松山ケン
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オットーという男(2022年製作の映画)

4.2

『トム·ハンクス』Best10!
① めぐり逢えたら
② フォレスト・ガンプ
③ スプラッシュ
④ グリーンマイル
⑤ アポロ13
⑥ ビッグ
⑦ ハドソン川の奇跡
⑧ プライベート·ライアン
⑨ フ
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ノートルダム 炎の大聖堂(2022年製作の映画)

4.1

ジャン=ジャック·アノー監督作品では昔々「子熊物語」で、えぇ~どこまでがドキュメンタリーでどこからが演出?って体験をしました。そして今回も、えぇ~どこまでか実際の映像でどこからがVFX?って。まあ、間>>続きを読む

チョコレートな人々(2022年製作の映画)

4.2

夏目浩次さんは心や体に障害を抱えていたり、セクシャルマイノリティ等で人生の様々な障壁に苦慮しているスタッフたちと共に理想を追求しています。ことの始まりは、26歳の夏目さんが3人のスタッフと小さなパン屋>>続きを読む

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

「与えることで満たされてゆく、この愛は身勝手ですか?」
おぉ~わかる、もうわかる過ぎるくらいです。これ性別違えど、どちらの立場でも有り得るし勿論同性でも同じ。年齢も上でも下でも有り得るし物質的だろうが
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

3.8

あのフランスの名監督パトリス·ルコントが、人気ミステリー小説を映像化したということで観てみました。
1953年のパリで若い女性の刺殺体が発見されます。メグレ警視(ジェラール・ドパルデュー)はその身元不
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

3.8

TBSテレビが形作った? ドロドロ ネチネチ その後の大逆転でスッカー!の池井戸潤ワールドが 人間ドラマの松竹色で中和されたような作品でした。
東京第一銀行の支店で 百万円紛失事件が発生するのですが
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.2

監督·脚本のサム·メンデスと言えば「アメリカン·ビューティー」「007 スカイフォール」「007 スペクター」「1917 命をかけた伝令」が好きです。そんな監督の映画·映画館·人間への愛が満載な作品で>>続きを読む

ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.9

2001年9月11日アメリカで起こった同時多発テロの惨劇、この被害者と遺族の救済プログラムが政府によってスタートしたのです。弁護士のケン·ファインバーグ(マイケル·キートン)は、彼なりの計算式により対>>続きを読む

小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.8

これ本当に好きだわー。
リー·ルイジン監督は 脚本も編集も美術もこなしているようです。本作品は本国中国で若い方から火が着いて大ヒットしたらしく その事が嬉しいのです。次世代を担う中国の方に共鳴出来て嬉
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.1

2020年 91歳で天に召されたイタリアの作曲家 エンニオ·モリコーネのドキュメンタリーで この類い希な天才がいかに映画音楽と向き合っていたか その輝かしい実績に腹一杯にさせてもらいました。
自分の印
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ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

4.0

「あのこと」「秘密の森の、その向こう」「パリタクシー」「それでも私は生きていく」「ジュリア(s)」「テノール!人生はハーモニー」····、相変わらずフランス映画は輝いています。また他国との合作も盛んで>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.2

世界が認める巨匠 スティーヴン·スピルバーグ監督の作品では「未知との遭遇」「カラー·パープル」「プライベート·ライアン」「A.I.」「ミュンヘン」「戦火の馬」辺りが好きです。そのスピルバーグ監督の自伝>>続きを読む

帰れない山(2022年製作の映画)

4.2

2時間27分の長尺ですが “いい意味で”もっと長く感じました。山で生きる少年ブルーノと都会で生きる少年ピエトロの一大叙事詩で 時の流れを“確りと”感じさせてくれました。
少年ブルーノは都会に出るチャン
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.3

聴覚障害のある元プロボクサーの小笠原惠子さんの自伝が“元ネタ”だそうです。下町の古びたボクシングジムを舞台に 耳の聞こえないプロボクサーのケイコ(岸井ゆきの)や ジムの会長(三浦友和)や トレーナーの>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.2

自分の人生で 今の今まで一切触れることの無かった「SLAM DUNK」と初遭遇なんです。そんな観客もいるんです。
本作品のクオリティーの高いことは 鑑賞すれば誰にでも分かります。その上でど素人の 余り
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.8

監督:藤井道人+製作:河村光庸+音楽:岩代太郎(「新聞記者」「ヤクザと家族」)のトリオは それぞれが映画界のトップグループに属し 興味深い作品を贈り続けてましたね。昨年河村プロデューサーが逝かれてしま>>続きを読む

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.9

いきなり余談ですが 「釣りバカ日誌」の鈴木一之助役の(三國連太郎)は遺作「わが母の記」で 死に逝く老人を演じました。そして鈴木久江役の(奈良岡明子)は遺作となった本作品で 死に逝く老婆を演じてました。>>続きを読む

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.0

先ず 外国作品の日本語タイトルの成功例は数々あると思いますが 個人的には「恋人たちの予感」「あと1センチの恋」「500ページの夢の束」「最高の人生の見つけ方」「不機嫌な赤いバラ」なんて直ぐに思い浮かび>>続きを読む

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(2013年製作の映画)

3.8

「ハムナプトラ シリーズ」のスティーヴン·ソマーズ監督のサスペンスホラーでした。
オッド·トーマス(アントン·イェルチン)は 死者(幽霊)が見え意思を汲み取ることが出来る青年です。その能力のため未解決
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.8

監督のウィル·シャープは 日系イギリス人の映画監督であり 脚本家であり俳優の 37才だそうですが 初遭遇でした。
ベネディクト・カンバーバッチは相変わらずの活躍ぶりで 自分が遭遇した近年のものだけでも
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.2

監督のマリア·シュラーダーは ドイツの脚本家であり映画監督であり ベルリン国際映画祭で女優賞もゲットした女優さんでもあるんですね。新たな才能との出会いでした。
「パルプ·フィクション」「グッド·ウ
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浮草(1959年製作の映画)

4.2

こにらは自分の “小津安二郎監督ベスト5” に入るもので 監督のセルフリメイク作品なんだそうですね。訳あって松竹ではなく大映作品らしいです。
旅芝居一座の座長·駒十郎(中村鴈治郎)は 12年ぶりに
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.2

自分はこちら 「東京物語」「 晩 春 」「 浮 草 」「お早よう」と並んで5本の指に上げたい小津安二郎監督作品であり 遺作ですね。
平山周平(笠智衆)は娘の路子(岩下志麻)の結婚のことで
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秋日和(1960年製作の映画)

4.0

こにらも小津監督作品ではかなり上位に入るものです。小津ワールドの義父と嫁 父親と娘 そして今回は母親と娘ときましましたね。
亡き友の七回忌に集合した三人のオヤジたちは その未亡人の秋子(原節子)とその
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彼岸花(1958年製作の映画)

4.2

こちらの作品も自分の好きな“小津安二郎”監督作品の上位に入ります。
そして 主演の“佐分利信”は出演した 映画でもテレビでも キャストアンサンブルの要となり その作品自体をアップグレードさせてますね。
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お早よう(1959年製作の映画)

4.2

本作品は 自分の【小津安二郎監督作品BEST5】に入ります(「東京物語」「晩春」「浮草」「秋刀魚の味」)。
佐田啓二はこの小津監督作品(「彼岸花」「秋日和」等々)や 木下恵介監督作品(「お嬢さん乾
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