はとさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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the Future ザ・フューチャー(2011年製作の映画)

3.8

35才のカップルの決意と変化。日常の愛しさと人生の苦味。ミランダ・ジュライ、その人をまるごと作品にしたかのように、不思議で生生しく、苦しくて温かい。

彼女の著書の『いちばんここに似合う人』『あなたを
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.2

可愛すぎず、怖すぎず、ややアートな造形のゴースト。かすかに透ける首の角度、肩のライン、ふたつの穴が醸し出す表情…そこから伝わる彼の気持ちがとても哀しく切ない。

間がたっぷりあるので、どうしても自分だ
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ニーナ・シモン 魂の歌(2015年製作の映画)

3.9

私がニーナ・シモンを知ったのは『ビフォアサンセット』の印象的なラストシーン。 とても素敵だったので、その後しばらく彼女の曲を色々と探して聞いていました。

この壮絶な人生を知ると、また聴こえてくる音の
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幕あい(2019年製作の映画)

4.2

MyFFF 短編

映画って、うまくいかない人、世の中の流れからはぐれてしまう人に寄り添う力がある。時にはその人の人生を変えてしまうことも。

映画を愛するすべての人にオススメしたいショートフィルムで
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奥様は妊娠中(2019年製作の映画)

3.9

MyFFF2021 世界的ピアニストの妻と彼女を支えるマネージャーの夫。こどもは持たないと決めていた夫婦だけど…

この嘘は絶対ダメでしょ!ちゃんと話し合って説得しなきゃダメ!許されない! と思いつ
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夜の来訪者(2015年製作の映画)

3.8

BBCのミステリードラマ。イギリスの劇作家プリーストリー原作。

ひとつの家族の話のようで、現代に通ずる社会の構造の話。格差社会において搾取する側の無自覚が恐ろしい。

フィン・コール目当てでしたが、
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.1

良いと言われてる作品はやっぱり良いものですね。マイリストに入れたままだった。もっとはやく見れば良かった。

文学、哲学、名作映画…それらが脚本のあちこちにうまく溶け込んでいて、なかなかハイコンテクスト
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ホワイト・クロウ 伝説のダンサー(2018年製作の映画)

4.0

名優レイフ・ファインズの初監督作品。天才バレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフの半生。

バレエシーンで代役を使わず過度な演出を排しているところがとても良い。バレエという芸術と生身の身体表現を誠実に映像化
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.2

わー!めちゃくちゃ良かった!
パーフェクト青春コメディ!

冒頭からラストまでずっと最高。気持ち良くて楽しくて、これ以降、学園モノはこういう価値観のアップデートされたものしか見たくないと思わされる。人
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いつだってやめられる 闘う名誉教授たち(2017年製作の映画)

4.1

もうみんなのことが好きになっちゃってるから、何やっても面白いし、がんばれ!って思っちゃう。3作目もいっぱい笑った。

博士号所有者、研究職の不遇は日本も深刻な問題で、国立大学の独立行政法人化は大失策だ
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いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち(2017年製作の映画)

4.1

いやー、ますます面白い。年末年始は家族が遅くまで起きてこないので、早起きしてひとりで見てるんですが、ひとりでもふふって何回も何回も笑っちゃう。音楽の使い方もベタなんだけど最高〜♪

エドアルド・レオが
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いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

3.9

イタリア映画祭2020で観た「幸運の女神」で好きになったエドアルド・レオの主演作。フォローしている方々の見てる率が高くて以前から気にはなってたんです。

ネオンカラーっぽく色彩調整した映像がケミカルで
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無邪気な妖精たち(2001年製作の映画)

4.0

イタリア映画祭2020 最後のすべりこみ!
オズペテク監督の旧作。

愛する人を亡くした男女、同じ人を愛したふたり。風変わりな優しい仲間たちに囲まれて、次第に心を通わせていく。喪失と再生の物語。

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幸運の女神(2019年製作の映画)

4.2

イタリア映画祭2020
配信の人気1位。オズペテク監督作品。

うまくいかなくなったカップルの感情のもつれとか、相手を傷つける言葉や態度がすごくリアルで胸がズキズキした。長く一緒にいたから、欠点も
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荒野にて(2017年製作の映画)

4.2

荒野と馬と少年。チャーリーの心の動きがリアルで胸が痛む。競走馬に深く感情移入する彼の寂しさが映像に溢れていて、とても切なかった。こんなの泣いてしまう。とても好きな作品。

これからの人生(2020年製作の映画)

4.0

ソフィア・ローレン。不良少年モモが可愛くて切ない。丁寧に感情を追う演技をしていて、愛しくて、愛しくて、たまらなくなる。人と人との繋がりの輝きがすてきな良い作品でした。

007/リビング・デイライツ(1987年製作の映画)

3.4

ティモシーボンドはわりとシリアス路線。
若いマネーペニーも可愛いけど、続投のデスモンドQがますます可愛い。

007/消されたライセンス(1989年製作の映画)

3.4

フィリックス・ライターの復讐のため、殺しのライセンスを返上するボンド。

Qが活躍する作品は好き。今回も可愛い。掌紋認証の銃ってこの時に既に登場してたんだ。そして、ベニチオ・デルトロ〜!!若〜い!美青
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イタリアの父(2017年製作の映画)

4.0

イタリア映画祭2020オンライン配信。
ルカ・マリネッリ主演作。

カトリックの国イタリアは家族の結びつきが強い国民性。西欧の中では比較的、家父長制度も根強く、LGBTQには厳しめの国という印象がある
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.4

ある日突然、聴力を失ったドラマー。聴こえない恐怖、不安、混乱、そして大切な人との関係は。ひとりの男の自己受容の物語。

ラッパーとしても活動しているリズ・アーメッドが、ドラマー役を見事に演じている。切
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フランクおじさん(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

1970年代サウスカロライナ州。田舎で暮らす聡明な少女ベスはNYで大学教授をする知的でスマートな伯父、フランクが大好き。でも、彼は親戚のなかで何故か孤立していて…

信仰に否定され、家族に傷つけられる
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来る日も来る日も(2012年製作の映画)

4.4

イタリア映画祭2020オンライン配信作品
ルカ・マリネッリ主演。不妊治療をめぐる恋人たちのハートフルで優しいロマンチックコメディ。

古典文学を愛するちょっとナードで優しい青年、グイドはホテルのフロン
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.2

夫がレベッカ・ファーガソンにはまりこの作品を見始めたので、横から一緒に。私は2回目。楽曲の強さとキャストのパフォーマンスが素晴らしいミュージカル映画。


1回目に観たとき、上手く言葉にできない違和感
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説きふせられて(2007年製作の映画)

3.5

原作はジェーン・オースティン最後の作品『説得』。主人公のアンは物静かで従順、優しくて知的な女性だけど、自分の意思を主張できず、周囲に振り回されてばかり。

ジェーン・オースティンらしく恋と階級とお金の
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.6

女として生きる怒りと痛み、それがこのシリーズの個性だと思っていたので、私にはちょっと物足りなく感じる。でも、その分、万人向けのエンタメ作品に変化してて、アトミック・ブロンドくらい気軽に見られるアクショ>>続きを読む

レッスン!(2006年製作の映画)

4.0

踊るアントニオ・バンデラス〜!素敵すぎる〜!細かい仕草もいちいちセクシーで、座り姿さえ絵になるのがすごい。

底辺校の落ちこぼれたちに社交ダンスを教えることになるピエール・デュエイン。脚色されてるけど
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グレート・ビューティー/追憶のローマ(2013年製作の映画)

3.5

鬼才ソレンティーノ監督。映像が本当に美しい、素晴らしい。トニ・セルヴィッロの哀愁とチャームも素敵。けど、私はいまひとつ乗り切れなかった。『グランド・フィナーレ』は大好きなのになぁ。

ルカ・マリネッリ
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涙するまで、生きる(2014年製作の映画)

4.3

カミュの短編「客」が原作。フランスからの独立運動が激しさを増す1954年アルジェリア。先住民のための小さな学校で教師をするフランス人、ダリュは憲兵の命令で殺人の罪を犯したアラブの男を街まで連れていくこ>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0

うまく感想が言葉にならないけど、とても良かった。本当は何があったのか、が少しずつ明らかになっていく展開、脚本がよくできてるなーという印象。適度なエンタメ感と強いメッセージが上手く共存している。

紆余
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ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「プレゼント・ラフター」(2019年製作の映画)

4.5

NTLive ノエル・カワードの傑作戯曲。ミドルクライシスに陥った俳優ギャリーの名声と孤独。彼を取り巻く人々がたくさんの扉から出たり入ったり。典型的なワンシチュエーションのドタバタコメディ。

アンド
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夜が明けるまで(2017年製作の映画)

3.9

伴侶に先立たれた老年の男女。少しずつ親しくなっていくふたりのぎこちなさと微笑ましさ。心の内側を語り合う、大人の優しい関係。

もう良い年なのに、母の愛を求めちゃう息子の姿がちょっとしんどい。流石にもう
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ボーイズ・イン・ザ・バンド(2020年製作の映画)

4.1

1968年に発表された名作戯曲を2018年のブロードウェイリバイバル公演のキャストそのままで映像化。真夜中のパーティ。

ほぼワンシチュエーションの会話劇で、舞台を見ている感覚で楽しめる。早口の応酬、
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

4.0

ジョー・ライト監督の高慢と偏見はとても上品。原作が有名なので、説明的なところは少なく、印象的で綺麗な場面にたっぷり時間が使われている。非常に美しい映像。

キーラ・ナイトレイはこの上なく可愛く美しい。
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.1

Filmarksに記録するようになって、恋の映画が好き、ということに気づいた。どうしようもなく恋に落ちて、嬉しくて甘くて苦しくて切ない、そういうのがたまらなく好き。

ということで、この作品。幼馴染み
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