背骨さんの映画レビュー・感想・評価

背骨

背骨

基本、雑食ですが最近は邦画多め。評価点は作品のクオリティーというよりは作品への愛を無理矢理数値化したものですのでご参考までに。
Twitter @sebone1126

2017年映画ベストテン(暫定)
あゝ、荒野
美しい星
愚行録
南瓜とマヨネーズ
月と雷
獣道
予兆 散歩する侵略者
リミット・オブ・スリーピング・ビューティー
散歩する侵略者
HER MOTHER

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.5

その弱く儚い心を支えていくために、何かを信じぬには生きられない人間という不完全な生き物。

そのために創造された神・宗教・信仰。

それに救われ、時に都合よく解釈し、利用し、そして時には権力と密接に関
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

2.0

え?なに?…困った…全然わかんない。

彼はなにをやってるの?

いったいどうしたの?

カレンの行動もなにがなんだかさっぱりわからない。彼女はなにを考えてるんだろう。なにがしたいんだろう?

あの男
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予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

4.2

『散歩する侵略者』本編以上にやりたい放題の黒沢清ワールド全開SFホラームービー。やりたい放題なのに独自の色に染め上げてちゃんと映画として成立させちゃうってところが、黒沢清の黒沢清たる所以。

言われて
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

4.2

1989年12月 モントリオール理工科大学構内で実際に起きた14人の女子学生が射殺されるという銃乱射事件。

その事件をモチーフにドゥニ・ヴィルヌーブ監督が銃撃事件の顛末と事件に関わった犯人、そして事
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.5

魚喃キリコの最高傑作にして、恋愛漫画の金字塔とまで呼ばれている『南瓜とマヨネーズ』

この原作のファンでもある自分は、映画化にあたり正直期待と不安があって、観に行く時もかなりハードル上げていったけど、
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

サスペンス・ミステリーの要素をうまく取り入れたSF映画の体裁を取りつつ、実は「人が生きていく上での価値観を問う」映画だった。

ドゥニ・ヴィルヌーブ監督はこのSF映画を、限りなく詩的でエモーショナルに
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.2

一生消える事のない傷を負ったひとりの男の人生。

奇跡のような救いが起こるわけでもなく、われわれの世界と同じように彼は淡々と過ぎていく日常の中で、その記憶を抱いたまま生きていかなければならない。

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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.9

この映画の予告で共感度ゼロ、不快度100%をうたっているけど、ちょっとそれは言い過ぎな感じ。たしかに感じが良くない登場人物を揃えているけど、あの程度の人物像なら他の映画でもありえるレベルだし、なにより>>続きを読む

THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ(2017年製作の映画)

4.5

あらゆる面で監督の個性というものが前面に押し出されてくるので、賛否両論飛び交いやすい典型的なタイプの映画だと思うけど、自分にとっては“テーマ、世界観、編集、音楽”など極私的趣向のツボを刺激してくるよう>>続きを読む

先生! 、、、好きになってもいいですか?(2017年製作の映画)

4.0

広瀬すずに「好きになってもいい?」と聞かれたら、彼女が言い終わる前に「好きです!」とこちらから言ってしまって話が一気に次の段階に進んでしまうに違いないけど、キチンとした漫画の原作がある映画化なので、島>>続きを読む

ビジランテ(2017年製作の映画)

-

公開前なのでスコアは無しで。観終わった直後の率直な感想は「こ、これ…本気で劇場公開する気ですか⁈」監督自身言われてる通りかなり攻めている内容、作りで公開後は間違いなく賛否両論あるでしょう。
地方都市で
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あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

4.8

涙と鳥肌が止まらないくらい素晴らしかった前篇を、全く予想もしなかった方向性で凌駕してくれた後篇。後篇の方が人によって評価が分かれそうではあるけど、自分にとって『あゝ荒野』という映画は、前後編併せてまさ>>続きを読む

ミックス。(2017年製作の映画)

3.0

ガッキーのコメディエンヌとしての魅力が満載のラブコメディー♪
ストーリーは概ね予告編通り、みなさまが思った通りに進みます。ベタだとも言えるし、安心出来るとも言えるし、過度な期待は禁物とも言える。

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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.8

サイコーにスタイリッシュでエロいセロン姐さんが思いっきりブン殴って、蹴り飛ばして、ガンガン撃ちまくる!
様式美的な殺陣とは一線を画すバイオレンス性剥き出しのアクション!

音楽とビジュアルとストーリー
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

この映画のレビューをするのは難しい。
今までこの作品への正直な想いを公にしたことはない。それは満島ひかりファンとして本当に思っている事をコメントしづらいというのもあったんだけど…。

この作品自体熱狂
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3月のライオン 後編(2017年製作の映画)

3.8

前篇は桐山零を中心としたプロ棋士達の命を削るような対局シーンと将棋界への生き残りをかけ、修羅の道を歩んでいく姿が描かれていたが、後編は将棋をメインに置きながらも、登場人物たちが1人の人間としてどのよう>>続きを読む

幕が上がる(2015年製作の映画)

4.5

数ある作品の中から、なぜこの作品のDVDを選んだのか思い出せないけど、つまらない偏見でこれほどの傑作をDVD鑑賞での後追いだとしても見逃さなくて良かった!

見ている間何度も目頭が熱くなったし、最後の
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あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

4.5

ちゃんとしたレビューは前後篇見終わってからしようと思っているので、まずは前編鑑賞直後の素直な感想です。

多少の予備知識だけあって、なんで今、寺山修司なんだろ?とか、2021年近未来の新宿を舞台にした
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アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.5

冒頭のシーン。軽トラの荷台に乗った大友を見たとき。これはもしかしたら映画を作り始めた頃に戻ったような作品を作ってくれたのかな?と期待した。
…それは自分の勝手な期待に過ぎなかった訳だけど。

公開直後
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月と雷(2017年製作の映画)

4.2

愛おしくなる映画に出会ってしまったなぁ。この映画は今の日本に必要とされ、作られた作品じゃないかと思えた。

それまでのなにか虚無感を感じながら過ごしていた一人きりの時間。そのなにかを埋めようと実の母親
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ナラタージュ(2017年製作の映画)

3.2

泉の愛、損得とか立場とかは関係なく、自分でもその理由なんてわからない「とにかくこの人が好きだ」という想い。そこにもっと没入したかった。…なのにしたくても出来なかった…というのがこの映画への率直な感想。>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.8

タイトルコールが終わるまでの数分間で完全にハートを持ってかれた!
アクションと音楽、カメラワークが一体となって最高のコンビネーションを魅せる!
あらゆる要素が関わり合って化学変化を起こしてるようなまさ
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亜人(2017年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

原作未読なのでレビューはあくまでも亜人という映画単体のみについてになります。
また賞賛だけのレビューになっていませんので、それも先にお伝えしておきます。

まずアクションとCGは良かった!たしかにカッ
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ユリゴコロ(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

レビューは賞賛ばかりではないので先にお伝えしておきますね。

人を殺す事でしか心の拠り所を感じられないある悲しき殺人鬼の生涯。

物語は松坂桃李メインの現代パートと吉高由里子&松山ケンイチの過去パート
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HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話(2016年製作の映画)

4.5

娘を殺された母親はその絶望と向きあう中で、なんとかして真実に少しでも近づこうと思い始める。

相手を赦すと言いながら、罰は受けるべきだと言う父親。決して許す事は出来ないが、死刑には反対する母親。
早く
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3月のライオン 前編(2017年製作の映画)

4.0

原作未読のため原作との比較は出来ないけど、家族を失った子供が1人この世界を生きていかなければならない。という話に輪をかけて、プロ棋士として相手を倒しながら生き残り、そこからさらにのし上がっていくという>>続きを読む

グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.8

死が間際に迫ってきているある男のプライド・後悔・生き様・死生観。

人が終わりを間近に迎えたとき、なにを考え、どのように行動するのか?

自分が今までの人生でなにをしてきたのか?最後に出来ることは何か
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ダークナイト(2008年製作の映画)

4.7

ゴッサムシティはわれわれが生きているこの世界そのもので、ジョーカーはわれわれそのもの。

人がこの世界で生きていく上での葛藤。秩序・法・正義。に対する感情・欲・暴力性。その両方を危うい天秤にかけながら
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.8

ホラー映画の分類に入るのかな?

でも自分はこの映画をホラー映画だとは思ってない。もちろん原作はそうだし、狂気・恐怖などは描かれてはいるけど…。
キューブリックが見せてくれるものは、強いていうなら、あ
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ファーゴ(1996年製作の映画)

4.9

ある誘拐事件を巡る物語。

しかしミステリー要素は一切なく、事の次第を時系列に沿って全て見せていく。

ここで描かれるのは誘拐事件の謎解きではなく、そこに関わる登場人物たちの愚かさ・滑稽さ・悲しさ。
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

5.0

人はみんな言葉を使って考えている。逆に言うと考えるためには必ず言語化が必要だ。

しかし、考えるまでは至らない、自分でも言葉にならない、心の中に鬱屈したなにか。そんなモヤモヤしたものが積もりに積もって
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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

5.0

大好きなデヴィッド・リンチ作品の中でも最高峰。

リンチは現実を模倣するような映画は撮らない。現実に起こるかどうかなど関係なく、彼の頭にあるさまざまな幻想をもとに物理的とは違う思想的リアリティーを映し
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

映画の面白さを教えてくれた作品。
どんな物語だって見る視点によって、なにを話させるのかによって、細部のこだわりによって、そして組み立て次第で無限の可能性にまで膨らます事が出来るんだって事。

いやらし
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風に濡れた女(2016年製作の映画)

2.5

『月光の囁き』の塩田明彦監督作品ということで、ちょっとダークでエロティックな映像美を期待したけど、実際はスノッブな感じがありつつ、シュールな雰囲気漂うコメディタッチのロマンポルノだった。

かつて劇作
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サバイバルファミリー(2017年製作の映画)

4.0

原因不明の電気消失で全ての機能が停止した世界。
電気ガス水道通信すべて使えず、人心も荒廃し、デマも飛び交うような…3.11を経験した日本人なら誰でもが考えることすら恐ろしいそんな状況。
きっとハリウッ
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.5

育児放棄されてしまったトモと叔父のマキオ、そしてその恋人のリンコの共同生活。
いわゆる世間から見た普通とはかけ離れた3人は周囲から普通じゃないが故に偏見に晒されながらも寄り添いながら生きていく中で、そ
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