あるぱか2世さんの映画レビュー・感想・評価

あるぱか2世

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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.9

舞台は米南部・ニューオリンズ。

本作公開の数年前、この街はハリケーン・カトリーナによって甚大な被害を受けた。
だからなのか、本作では嵐やハリケーンが重要な役目を果たす。

ブードゥー教の本場だけあっ
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.4

「Jaws」を直訳すると「顎」。
日本の配給担当者は当初、この謎タイトルに首をかしげ、オリジナルの邦題をつけようとしたとか。それでも「Jaws」の響きを重視し、原題どおりに決まったらしい。

これ以降
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.3

多くの日本人が帰省シーズンに抱えるモヤモヤを具現化したような作品。

「義理」の関係はいつまでも「義理」。この距離感はどうしたって埋まらない。
その一方で、血のつながりがあるからこその面倒くさいことも
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北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)

4.1

簡単にいえば「巻き込まれた男」のお話。

サスペンス、スパイ、クライム、ロマンス、コメディ…エンタメ映画の要素てんこ盛りの一作。
観る前こそヒッチコックにしては長めだな…とか思ってたけど全然心配いらな
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.7

タイトルに込められた幾重もの意味を考察したくなる。

主人公たち「家族」の周りの人びとの行動が、彼らをときに苦しめ、ときに救いになっている。
でもそれは彼らのことを「知らない」からこそ生じている。
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ボーイズ・ドント・クライ(1999年製作の映画)

3.5

舞台は1993年、アメリカ・ネブラスカ州。
身体的には女性、性自認は男性というトランスジェンダーの主人公・ブランドン(ヒラリー・スワンク)は、ひょんなことで知り合った人びとに連れられ、地元の街を飛びだ
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ステキな金縛り(2010年製作の映画)

3.4

次の三谷大河まであと半年を切ったものの、思わず待ちきれなくなって鑑賞。

おとぎ話のようなやさしい雰囲気で、老若男女誰でも楽しめる。これぞほんとの全年齢対象作品。

落ち武者にしては恰幅良すぎない?っ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

まさに「怒りは怒りを来す」を体現する映画。それもたったひとりの心のなかで増幅されていく怒り。

復讐劇にありがちな
「復讐に駆られてむなしくないのか!?」とか、
「それでもあの娘は返ってこないぞ!」
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トッツィー(1982年製作の映画)

3.9

軽妙オブ軽妙。思ったより楽しかった。
肩の力抜いて観れるけど、当時のウーマンリブやフェミニズムを反映した脚本がいまとなっては逆に新鮮。

後半の展開はかなりカオス。アンジャッシュのコントみたいな雰囲気
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ロード・トゥ・パーディション(2002年製作の映画)

3.3

色合いとかカメラワークはすごい好み。
すごい好みだし、さすがだわって思うんだけど、うーん…。

親子愛、ロードムービー、ギャングとサイコスリラーとか、いろいろ追い求めてすぎて、かえってどれも得られなか
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オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

3.6

キャストが多いわけでも、ドラマチックなわけでもない。
わりとほんとに、喋ってるだけ。

なのに映画として成り立つんだからスゴい。
ニューヨークのど真ん中に住めちゃうオシャレな人たちだって、わたしたちと
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.9

雪、吹雪、猛吹雪、ときどき晴れ。

アメリカの辺境の雪原で繰り広げられる憎悪を乗り越えようとする主人公の闘いと「狩り」を描いた物語。

思っていた何倍も重い。そして暗い。
軽い気持ちで観れるものじゃな
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アメリ(2001年製作の映画)

4.4

いろんな生き方を全肯定してくれるような人間讃歌らしさを感じた。素晴らしき哉!人生って思わず言いたくなった。

緑を基調としたトーンで描かれるパリの街が素敵。
「さぁ、これがあんたらの見たいパリだろ?」
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ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)

3.6

はじめに犯人がわかる倒叙ミステリーの傑作。ただし警部さんはコロンボというよりは古畑っぽい。

ダイヤルというより、カギを廻す映画。
最初の犯行計画がいちいち複雑で、字幕追ってたらわけわからなくなった。
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だれもが愛しいチャンピオン(2018年製作の映画)

4.1

ありがちな展開ではあるけど、全体から漂うエスパニョールな雰囲気が非日常感あって楽しい。

テンポが良すぎるくらい鮮やかな流れで、難しいあれこれを忘れさせてくれる。
きっと、日本語訳が絶妙だからこそおも
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.2

「ぼくのなつやすみ」inイタリア。
それもかなりレベル高め。

会話劇中心だと勝手に期待してたけど、全然そんなことなかった。
風景の美しさ、夏のまぶしさのおかげで前半はそこそこ没入できた。

だけど後
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.6

もっとコメディ色が強いかと思いきや、意外とハートフル。友人のデニスがとにかくいいやつ。

明るい歴史として扱われがちのベルリンの壁崩壊や東西ドイツ統一も、その内実は大量の失業者を生み、深刻な東西格差を
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独裁者(1940年製作の映画)

3.7

今までチャップリン作品をいくつか観てきたけど、本作は雰囲気が圧倒的に異なる。

コメディをメインとしつつも随所に当時リアルに進行していた「狂気」を描きだすことに全力が注がれている。
二人一役の演じわけ
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

導入部の引き込み方がすごい。
猟奇的なシーンこそないものの、人がいとも簡単にバタバタと殺されていくので、精神的に迫るものがある。

実質的なヒロインで、VIP客のザーラ(ナザニン・ボニアディ)はペルシ
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.2

いまに続くスリラー、ミステリー作品の基点となった記念碑的一作。

地下の隔離病棟、ドアを中心に据えるカメラワーク、暗視ゴーグルによる襲撃、予測不能なエレベーターなどなど、至る所に「不気味」が詰まってい
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.6

賛否両論が激しく分かれる一作。
いまなら感情移入もできて楽しく観れるかも、と期待したものの…。

わかr…いや、わかんないわ。全然わからん。甘酸っぱいのかこれ。

サマーからしたらトムじゃなきゃいけな
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.7

オープニングがカッコよすぎて罪深い。映画はじまったああああ!って気分にさせてくれる。

ハンバーガー業界の陰謀かと思うほど、潜在的な飯テロがすごい。満腹のときに観たからなんとか事なきを得た。

ニコ・
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フィラデルフィア(1993年製作の映画)

4.1

昨晩、エイズに倒れたロックスターの映画がテレビ放送されていたので、代わりにでもと思って鑑賞。

アメリカ国内においてエイズへの危機感が、昨今のウイルスと比べものにならないくらい強かった時代に作られた一
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バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

4.0

愛娘が姿を消したと訴える未婚の女性。女性の保護者のように振る舞う兄、会話の通じない家主、どこか影のある保育園スタッフたち…。

果たして娘は実在しているのか。
そもそもこの女性の正体は何者なのか。
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.6

故・伊福部昭氏の誕生日ということで鑑賞。

やっぱり何度観ても新たな発見がある。

鎌倉上陸時に「許可のない外出は法律で禁じられています」ってアナウンスが流れていたとは。いまの時代じゃなきゃ絶対意識し
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パリ、夜は眠らない。(1990年製作の映画)

-

NYのゲイ・コミュニティにおける「ボールカルチャー」を舞台にしたドキュメンタリー。
「女性になりたい」、「アメリカ人になりたい」、「認められたい」、「金持ちになりたい」…といったさまざまな夢の束が、ア
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知りすぎていた男(1956年製作の映画)

3.6

物語は仏領モロッコのリゾート地・マラケシュへの道中からはじまる。主人公一家はひょんなことから口が達者な謎の男に出会う。男の怪しさに戸惑う主人公たちであったが、ある「秘密」を託されることに。
こうして「
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.5

確実に好みだとわかっていたからこそ、逆に観るのをためらってきた一作。

色水のように混じりあう感情と揺らぐ「愛」と「自己」をセンセーショナルに描きだす。

アイナー、ゲルダ、ハンスの3人それぞれの経験
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.7

小学生のときにみた夢が映画化されたような気分になった。なんかこう、良い意味でぞわっとさせられた。

純粋な気持ちを思い起こさせてくれると同時に、物語の行間に潜む大人の「闇」が単なるファンタジーでは終わ
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ファーザー(2020年製作の映画)

-

中途半端なホラーやミステリーよりもはるかに恐ろしい映像体験。

アンソニー・ホプキンスの名演が「もはや神の領域」と謳われていたけど、決して名ばかりではない。

まるで本当の認知症患者を追ったドキュメン
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スティング(1973年製作の映画)

3.5

「ベストムービー」の話をしたときに、必ずと言っていいほど話題にのぼる一作。

映画としての楽しさ、見せ方のコツが詰まった、教科書のような作品だった。

印象的な劇伴の数々は、この映画が初出と思っていた
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ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

3.6

マシュー・マコノヒーの変幻自在ぶりがとにかくすさまじい。役作りすごすぎてほんとに体調悪そう。

致死率100%にもかかわらず、ワクチンもなければクスリもない。そんな絶望的な状況にさらされた当時のアメリ
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.9

高熱出したときに見る夢みたいな映画。

ダリとか岡本太郎に通じる色づかいや世界観で、とにかくクセがすさまじい。

出てくるモノすべてが圧倒的に気持ち悪い。どうしてこうも狙いすましたかのように気持ち悪く
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泣き虫しょったんの奇跡(2018年製作の映画)

3.3

『大豆田とわ子と三人の元夫』が好きすぎるからキャストつながりで観てみた。

タイトルにあるほど「泣き虫」感はない。
自伝をもとにしているからか、ものすごく淡々と物語が進んでいく。それが妙にリアルでもあ
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

4.0

「社会の歯車になる」の語源とも言われる一作。

今作の喜劇王は、文字どおり「歯車」になって働く。そしてやたら捕まる。
近代化や機械化に対するシニカルさを込めた笑いは、85年経ったいまでも通じるものとな
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グラディエーター(2000年製作の映画)

4.3

これぞ「超大作」。

視覚効果とアクションでたたみかけてくるのかと思いきや、設定や美術の作り込み、息の詰まる展開に圧倒された。

主人公・マキシマスは基本的にずっと絶体絶命なんだけど、チート級の強さで
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