「向かい合う」のではなく、お互いに前を向く、ということ。
耳で聞く、いや、耳で見る、ということ。
「この経験をしても、海が好きって言える?」
撮影中の地震、その前後で話者のトーンがガラッと変わる。それが印象的だった
「物語」の後ろにある「物語」。
濱口竜介との違いも見る。
「姉さんたち、ここでどんな時間過ごしてたんだろうなって」
素晴らしすぎて、まだ言葉にできない。
すべての行動と言葉に理由がある。
それがわかっていながら何故こうも翻弄され続けるのか、、、
あり得ないことが起こる。
でも、確かに、これは、起こった。
それだ>>続きを読む
「カメラを止めるな!」の前日譚として読める。
映画に現実が組み込まれるメタ映画だが、全く破綻をきたしていない脚本構造の強さ。
泣いた。
ネズ公、かわいい。
この映画の「料理」は、「映画」にも、「芸術」にも、そして「愛」にも、置き換えることができる。
「私は死を想像できる
だが死は悲しむべきことではない
それは金色ですべてを照らす
太陽の光の中のようなところだろう」
cf.『ウェイキング・ライフ』
水俣病について簡潔にまとめている。
「近代日本」とは何だったのか?
「繁栄」のためには必要だったとでもいうのか?
原発事故との相似。
彼らはただ海が好きで、魚が好きだっただけなのに
↓
htt>>続きを読む
ぬるい、ぬるすぎる。
晩節を汚す老人を見るのはツライ。
カットも間も構図もセリフも立ち姿も、一切が、なっていない。
「これはエンタメだから」で済ませられる問題ではない。
復活祭
3という数字
贖罪
火事
コーエンを想起させる強いドラマツルギー。
「誰が味方か分からないわね」
何が正義かも分からない。
映画は写真の連なりである、という忘れがちなこのことを思い知らされる。
完璧な構図、絵画を超えようという強い「作家意識」まで、既にこの時点で感じる。
ドキュメンタリー、フィクション、演出、運動、サスペ>>続きを読む
待望のホンサンスの新作は、「私小説」ならぬ「私映画」(?)。
ブニュエルと思わせてラスト、ズッコケろ!
ダマされ続けろ!!!
「愛される資格のある人がいる?」
これはスゴい!面白い!
テマティスト・是枝の本領発揮、かつ黒沢清をかなり意識(出演者、撮り方でもわかる通り)した、意欲作。
法、家族、愛、罪、それぞれのリアルと欺瞞。
人間が人間を裁くことなんて、>>続きを読む
中上健次。
ジェフミルズの使い方に目からウロコが落ちた。
名作「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」や北野武も想起。
橋本マナミも良い。どんどん女優やるべき。
この「悪い場所」、「悪い島」から逃げる>>続きを読む
思えばこの数十年間、量産され続けてきた「近未来像」がいかに不毛で、軽薄で、バカバカしいものだったのか、この映画がその証明だろう。
そしてこの映画がそれにピリオドを打つ(ものであってほしい)。
そして>>続きを読む
ちょっと、自分、自分、自分語りしすぎじゃないか?
あるある言ってるだけじゃないか?
(=綿矢りさ)
とはいえ、松岡茉優が部屋に帰ってきて、一瞬後に泣き崩れるシーンは素晴らしかった。
あと、笑った顔も>>続きを読む
恐怖の映画監督。
世代間の断絶、子どもたちの逆襲、、、
男が女を殴るとき。
小津を観るとき、同時に小島信夫を想う。
侵入者によって家族は撹乱され、侵入者によってはじめて「家族」が形成される。
ラ>>続きを読む
「今までの私は終わったの
人生は一変する」
どこを「トリミング」するか
原題「Louder than Bombs」
トランプで驚いているようでは甘かった。
「アメリカ」はとっくに始まっていたのだ、いや、ずっと昔から「アメリカはアメリカ」だったのだ、ということ。
とにかくとにかく、ジョニグリのサントラ!
これを聴くために劇場に行ったと言っても過言ではありません。
「ジャッキー」以来のベスト映画音楽です。
あまりPTAらしさを感じなかったが(complex、c>>続きを読む
「カメラの前で演じること」
かつてこれほどの緊迫感ある38分があっただろうか。
すべての映画はこの映画に流れる時間の前にひれ伏すしかない。
映画/フィクション/演技、と現実の境界、映画の欺瞞を突き>>続きを読む