イワシさんの映画レビュー・感想・評価

イワシ

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八つ墓村(2026年製作の映画)

3.0

尾上克也が笹野鈴々音を尾行して辿り着いた一軒家の外観が素晴らしかった。惨劇の日から生活が停止し、ゆっくりと狂気が溜まり培養されていったであろうことが一目でわかるあの家。

ディスクロージャー・デイ(2026年製作の映画)

4.0

西田博至が指摘したスピルバーグ的「柵」は中盤の長回し(および直前)にまさに柵そのものとして現れているが、思い起こせば、リングロープをカメラがくぐり抜けて観客席のジョシュ・オコナーへと接近する冒頭からす>>続きを読む

ファーストボイス(2026年製作の映画)

3.5

ファーストサマーウイカのバッティングセンターでの転倒が綾瀬はるかの写真が掲載された新聞記事の発見に繋がり、彼女を弁護士事務所へ赴かせるきっかけになるが、足へのアップは最終弁論時の法廷への入廷や判決直後>>続きを読む

歌うつぐみがおりました(1970年製作の映画)

4.0

測量器、映画のカメラ、顕微鏡、レントゲン、望遠鏡など光学器を覗き込む場面多し。移動しまくるのに『裏窓』みたいな身振りをしてる。ラストも時計職人のルーペ視点。酒の席で歌うのはいつものイオセリアーニ。飲み>>続きを読む

オデュッセイア(2026年製作の映画)

3.5

物乞の装いをしたマット・デイモンが回想するトロイア陥落の場面、人物を画面中心に置いて焦点を当てつつカメラをトラッキングして周囲で巻き起こる惨劇を通過していく撮影方法は『サウルの息子』を連想。スペクタク>>続きを読む

ムーンフリート(1955年製作の映画)

3.6

スチュワート・グレンジャーの背に刻印された傷痕はそれ自体が『激怒』のニュースフィルムに匹敵するメディアであり、それを見たジョン・ホワイトリーにとってはその暴力の記録がみずからの血の問題として立ち上がっ>>続きを読む

ルックバック(2026年製作の映画)

2.9

原作漫画では上映作品が不明だった映画館の場面で『吸血鬼ドラキュラ』と『吸血鬼ノスフェラトゥ』の2本立て上映で後者がスクリーンに映るが、なるほど吸血鬼はまさに引きこもりであり、部屋から出る=日の光を浴び>>続きを読む

バックルームズ(2026年製作の映画)

3.0

リミナルスペース探検場面より時折挿入される風景ショットに魅力を感じた。ダン・グレアム《Homes for America》を彷彿とさせるショットが良し。レナーテ・レインズヴェが家具店に追い詰められ振り>>続きを読む

ラスト・サバイバー(2026年製作の映画)

3.5

セスナのプロペラによる首チョンパ、『悪魔のいけにえ/レジェンド・オブ・レザーフェイス』で超良い。離陸場面のアクションはモロに『駅馬車』だけど、滑走路作りのための木の伐採や石礫の排除などの地道な作業のデ>>続きを読む

熱き夜の疼き/クラッシュ・バイ・ナイト(1952年製作の映画)

4.1

濱口竜介が言うところの「運命機械」があまりにも露骨な自己言及性と共に視覚化される映写室で痴情のもつれる場面のおそろしさ。結果的に殺人に至らなかっただけで、「運命」はすでに撮り終えられていることを震撼し>>続きを読む

恐怖分子 デジタルリマスター(1986年製作の映画)

4.3

朝まだき都市をけたたましくサイレンを鳴らして駆け抜けるパトカー、日常的風景に響き渡る銃声、路上に倒れる男、吠える犬、窓から伸びる手の中の拳銃。簡潔なショットの連鎖で形作られるすべての犯罪映画が見倣うべ>>続きを読む

グレイ・ミッション(2026年製作の映画)

3.5

逃走路の入念なリハーサルは高速でクロスカッティングされるものの、下準備の場面にここまで時間をかけたアクション映画はあまり思い当たらず。コジョ・アターに脱出を命じるジェイク・ギレンホールのオフの声は騒々>>続きを読む

シェルター(2026年製作の映画)

3.6

クラブの場面が良い。パーテーションで区切られた通路を捉えた縦構図ショットに追手から逃れたジェイソン・ステイサムらが身を隠し拳銃を構え待伏せ、画面内に追手が現れるも射撃直前にオフの空間からフレームインし>>続きを読む

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉(2026年製作の映画)

3.1

トカゲさん電話という予め切断されることが内包された装置を用いるほむらが敵対勢力の妨害によって呼びかけの相手を不特定の匿名から特定個人へと変化させ、やがて呼びかけられる立場へ反転しながらも、追いかけ/呼>>続きを読む

しいのみ学園(1955年製作の映画)

3.9

蛇行する足跡を捉えたティルトアップの悲しさ。

奈良には古き仏たち(1953年製作の映画)

3.6

『大佛さまと子供たち』にもあった良弁杉のティルトアップ。

母情(1950年製作の映画)

3.9

寝小便から立ちションへの変化に感動する。山田五十鈴の後ろ手で戸をそっと閉める身振りのエロティックさよ。

小原庄助さん(1949年製作の映画)

5.0

傑作。泥棒を投げ飛ばした大河内傳次郎が投げ技の拍子に倒れた一升瓶を元に戻す身振りが最高。大黒柱のティルトアップは清水宏的な樹木の主題の変奏か?

団栗と椎の実(1941年製作の映画)

4.0

木登りシーンのカメラワーク!『田吾作ロイド一番槍』と見比べたい。

家庭日記(1938年製作の映画)

3.8

崖下の川を臨むトラッキングから、ハンカチで涙を拭う桑野通子を捉えたトラックバックへのつなぎ。直前に目隠鬼をする息子の場面もあり、顔を伏せハンカチが視覚を覆っていることが桑野がいつ崖に気づくかというサス>>続きを読む