イワシさんの映画レビュー・感想・評価

イワシ

イワシ

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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.3

途中で出現する斜面の存在に『ピアニストを撃て』のそれを連想するが、あの映画のような斜めの下降線を描く運動はなく、むしろ停止へ至る重い足取りをじっと見つめるジェレミー・レナーの様子が印象に残る。そこに留>>続きを読む

愛を綴る女(2016年製作の映画)

4.1

視線の演出がことごとく良く、特に扉の隙間から窃視する視点のショットが連続するマリオン・コティアールのピアノ演奏のところが素晴らしい。演奏者を見つめる、あるいは見つめないことが物語の主題に関わっているこ>>続きを読む

キートンの囚人13号/ゴルフ狂の夢(1917年製作の映画)

3.8

ゴルフボールが池ポチャして魚に取られるところがあるんだけど、なぜか魚を鰐と見間違えたので、なんとか編集技術を身につけ『キートンの悪魔の沼』か『キートンのレプティリア』を作りたい。

ピーター・フォークの ビッグ・トラブル(1986年製作の映画)

5.0

再見。絶対に銃弾が当たらない銃撃戦に巻き込まれるチャールズ・ダーニング、テロリストに絶対に銃弾を当てないピーター・フォーク、右往左往して狂気一歩手前になりならがも絶対に誰も殺さなかったアラン・アーキン>>続きを読む

湖のランスロ(1974年製作の映画)

5.0

再見。馬の眼のクローズアップが三度。頭に矢が刺さった死に際の馬の表情と兜を被ったまま地面に倒れる騎士達の対比。

誘拐犯(2000年製作の映画)

3.3

息絶えようとしているジェフリー・ルイスとジェームズ・カーンの語らいをじっくり捉えた場面が劇中で最も素晴らしい。泣いてしまった。

まえにも思ったけど、激しい決闘の結末が赤ん坊の泣き声でなのは、アルドリ
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ホームズマン/ミッション・ワイルド(2014年製作の映画)

3.4

精神を病んだ三人の女を親族のもとに送り届ける役目を引き受けたヒラリー・スワンクとトミー・リー・ジョーンズ。荒地に薄く積もる雪と寒さが印象的な静謐な『マッドマックス 怒りのデスロード』。すでに手遅れな状>>続きを読む

ランド・オブ・ザ・デッド(2005年製作の映画)

4.0

再見。ゾンビに知能と感情が生まれ道具を使うようになったことで、ゾンビによる活劇が描けるようになっていた。これまでにないゾンビ映画の可能性があったのかと観ていて思った。

ゾンビや銃に狙われてる仲間を助
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.6

過去シリーズとの関係が強いせいでストーリーにしがらみのようなものを感じたが、トム・クルーズの身体の動きがそれを帳消しにする。感動したのは貨物ロープからヘリの脚にトムが足を引っかけようとする不格好な動き>>続きを読む

殺人者にスポットライト(1961年製作の映画)

3.6

ゆっくりと歩き去ろうとする殺人者を城の窓から古びた決闘用の拳銃で狙撃するのだが、あっさりとワンショットで処理してるのがクール。

モーゼとアロン(1975年製作の映画)

5.0

蛇のショットは、フォードの馬、とりわけ『香も高きケンタッキー』での馬の撮り方のテクニックを参照しているとストローブ=ユイレはインタビューで語ってる。

都会育ちの西部者(1920年製作の映画)

3.3

不条理に転回する世界にその運動神経をもって目まぐるしい勢いで足場を確保するキートンに対し、ロイドは軽妙な動作で危機からすり抜ける。夥しい数の銃口を向けられても銃弾はついぞ発射されず、走り隠れ変装するこ>>続きを読む

東京暮色(1957年製作の映画)

4.0

赤ん坊が歩き出すシーン、赤ん坊の口と声がまったく合ってない、というか完全に口が閉じたままで、どう見ても死体が歩いているとしか見えなくて恐ろしかった。ロメロのゾンビじゃなくて、ターナーのゾンビ。あるいは>>続きを読む

早春(1956年製作の映画)

4.6

淡島千景が池部良の服を脱がせたり、畳の上の服を拾ってハンガーにかけたり、米を研いだり、食卓に皿を並べたりする家事労働の数々がアクション繋ぎで演出され、なんだがとても傑作なアメリカの活劇映画を観ているよ>>続きを読む

ゲバラ!(1969年製作の映画)

4.1

軍医時代のエピソードで敵に強襲されたとき医療箱ではなく爆薬の箱を持つ行為が強調され、やがて火炎瓶を持ち、それがいつ銃になるのかと期待していると、密告者の処刑という思わぬ場面でその手が画面に現れる。撃つ>>続きを読む

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

4.0

再見。『合衆国最後の日』にも通じるラストの絶望的な叫び。生け贄に捧げられるように担架で運ばれるチャールトン・ヘストンの赤く濡れた手が、赤いチューリップに繋げられる恐怖。

怪人マブゼ博士(1960年製作の映画)

4.2

ラングのマブゼではこれがもっとも好き。クライマックスの銃撃戦とカーチェイスの演出に倫理観が欠片も見られない。

未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

手の痣が『スポンティニアス・コンバッション』みたいだなと思いました。

インサイド(2016年製作の映画)

3.1

ことあるごとに「割れ目/裂け目」を意識させ、帝王切開への恐怖をあおる。もっと痛みを感じさせる展開だったらさらに効果的だったかも。『屋敷女』と異なるラストは好きです。

アーリーマン〜ダグと仲間のキックオフ!〜(2018年製作の映画)

3.0

セリフを繰り返すことでギャグを生み出しているが、ニック・パークにしてはどうにも弾けない。原始人たちがすばやくパスを繋げる様子を俯瞰でとらえたショットはよかったが、全体的な活劇感は期待したほどではない。

ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.7

煙と影による情感と恐怖の演出。とことんホラー映画してる。CGで作られた恐竜の実体が煙に覆われ、影だけがおおきくなって見えるとき、フィクションが終わってしまうという感情がのぼってきて泣きそうになった。>>続きを読む

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.5

『スパイクス・ギャング』と『ラスト・シューティスト』。ロン・ハワードの記憶が宿った西部劇的活劇シークエンスはひじょうにおもしろかったが(『バニシング IN TURBO』まんまな序盤もすき)、SWシリー>>続きを読む

それから(2017年製作の映画)

3.9

夜に降る雪をタクシーの窓から見上げるキム・ミニのショットが素晴らしすぎる。顔にかかる光の美しさ、雪の美しさ、女優の美しさ。

告白小説、その結末(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ほぼ、開く、閉じるという行為でサスペンスを成立させている。アサイヤスの脚色がサプライズを廃し、サスペンスを持続させる方向に演出を向かわせる。エヴァ・グリーンの横顔から高く伸びる鼻は鳥の嘴を連想させ、塩>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

5.0

ちょっと凄まじすぎる傑作。省略されているのに、省略されているからこそ、時間が壮大な厚みを持って現れてくる。

犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

クライマックスにもうひと活劇ほしいのは確かだが、小林アタリ君が俳句を読むシーンのビジョンを見て、ラング『スピオーネ』の切腹場面でのオリエンタリズムとイデオロギーが混在した不気味さを思い出したので好き。

ピザボーイ 史上最凶のご注文(2011年製作の映画)

4.0

馬鹿過ぎて邪悪さすら感じるのに馬鹿は馬鹿だからと掘り下げも深刻になりもせず、83分に活劇を詰め込んだ快作だった。エンドクレジットのサード・アイ・ブラインドのエモさよ。

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