特殊部隊に蜂の巣にされ爆殺されたジェイソンの首が真上に高く舞い上がるのが素晴らしい。実質『ヒドゥン』なジェイソン憑依、去られた身体の人体溶解や殴打の顔面陥没なども楽しい。照明が消えたダイナーに差し込む>>続きを読む
ヘロインが詰まった赤いダッフルバッグの取り違えをきっかけに兄夫婦殺害の容疑者となるアンソニー・マイケル・ホール主演の巻き込まれ型サスペンス。連続するアクション演出も良かったが、物語とは無関係な80年代>>続きを読む
確かに『フランケンフッカー』と重なる点はあるが、「改良」されたクリストファー・アボットの姿がすげーつまんない。開頭も性器切断も無し。手術省略にしても『悪魔のはらわた』ぐらいのことはやってよ。ていうかあ>>続きを読む
柳島克己の撮影はスナック内部を映したときが猛烈に良い。座るやくざたちと立ったままの齋藤潤が合唱部以上に調和している画面。「紅」の絶唱も古厩『さよならみどりちゃん』みたくワンカットで見たかったくらい。綾>>続きを読む
チャップリン(犬)同伴の『モダン・タイムス』的エンディングなのに男女が並んで歩いてないのが最高。忘れ難いのは電話番号の書かれた紙を失くしたユッシ・ヴァタネンが再会を期待して映画館の前で待ちぼうけている>>続きを読む
脚本J・J・エイブラムス。ハイウェイ沿いのモーテルのネオンや寂れた修理屋の風景がよかったけど、リーリー・ソビエスキーとの合流のために『激突!』的なサスペンスが中断されてしまうのが難点。トランクの中には>>続きを読む
不本意な場所(状況)に留まり続ける人間がついにそこから抜け出す話を一貫して描くジョン・ダール。始まりと終わりの同じ場所、マット・デイモンとジョン・マルコヴィッチの同じような切り返し、そのなかで起きる表>>続きを読む
死者の記憶を転移させる薬物を使い妻の死の真相を探るレイ・リオッタが次々と倫理を踏み越えていく様子を逐一行動で見せていくのが超面白い。注射、ピッキング、脳髄液の採取と突き刺すことにまつわるサスペンスを積>>続きを読む
リンダ・フィオレンティーノではなくピーター・バーグの視点から描いたらもっとタイトなノワールになっただろうな。フィオレンティーノのさまざまな工作と機転と小技のきかせ方はジョン・ダールの映画だなーという感>>続きを読む
殺し屋と勘違いされ不用意に仕事を受けたニコラス・ケイジ。殺しの標的に警告したら、逆に依頼されまんまと前金をせしめ町から出るも人を轢いてしまい町に戻ると、事故の聴取に来た保安官は依頼人のJ・T・ウォルシ>>続きを読む
ジョン・ダール長編デビュー作。私立探偵のヴァル・キルマーに自身の偽装殺人を依頼をするジョアンヌ・ウォーリー。反復的なシチュエーションのなかで見られる差異(血液と牛乳など)を終盤で意図的に利用するキルマ>>続きを読む
思ったよりアシッド映画。リック・ハーストがレストランから逃げた直後の長回しの横移動が良い。エルマーと呼ばれる寄生生物が分泌する麻薬物質の禁断症状にハーストが苦しむ場面は、エルマーのパペット感のせいかメ>>続きを読む
冒頭の蚤の市で『タイタニック』2本組が最もよく売られてる発言にブックオフに通ってた頃の記憶をありありと蘇させられた。ビデオの山の中心に見えるラリー・コーエン『IT'S ALIVE』の文字に不意を打たれ>>続きを読む
投げ放たれた銃のアクションつなぎの見事さとルー・カステルが受け取った銃から放たれた銃弾をものともせず高笑いしつづける女の幽霊(幻影?)。正しいつなぎとつなぎ間違いが平然と並べれ混乱するが、それはこの映>>続きを読む
冒頭の手術で剥き出しの脳が映り吃驚。生首映画だけどむしろ手の印象が強い。刺激に反応して患者の手が動き、事故の場面では痙攣する手が力尽きフレームアウト。醜い手のレスリー・ダニエルズも神業的な手術が可能な>>続きを読む
稲光を浴びて蘇生したパティ・マレンが直立したままガレージに降りてくるの超カッケー!街娼として立つこととフランケンシュタインの怪物として歩く(彷徨う)ことが混淆しているのに悲壮感ゼロなのも素晴らしい。知>>続きを読む
中島ゆたかと谷隼人の逢瀬と別れの舞台となる野球スタジアムの場面に感動。フェンスのすぐ前に立つ中島とフェンスに腰掛け高い位置にいる谷を真横から捉えたロングショットが意表をつく素晴らしさで、振り向くアクシ>>続きを読む
ドイツ表現主義的な平面性も敗北し抑留された帰還兵ムラタン・ムスルらの主観的な視界であるということで正当化する。ラストの実景のなかを足を引き摺りながら歩くムスルの姿が妙に感動的なのは、心理的な歪みをよう>>続きを読む
空に火星人の顔が浮かび、その下の都市は火に包まれるなか、ひとり立ち向かうジェームズ・ドナルド。このクライマックスも良かったがモニターに映る火星のカタストロフの様子が最も恐ろしかった。断片的であるが故に>>続きを読む
サックス『溶解人間』の元ネタだろうと思うがリック・ベイカーによる壮絶な身体変容は当然ながらまだ実現せず、その代わりリチャード・ワーズワースの懐に忍ばせた右手がいつ抜き放たれるかというサスペンスを期待し>>続きを読む
ワイアット・アープをモデルにした保安官をウォルター・ヒューストンが演じる。治安維持のためトゥームストーンからの拳銃一掃を図るが、悪党のみらなず一般住民からも反発され、友人のハリー・ケリーが射殺されるに>>続きを読む
再見。リチャード・メイサー殺害シーンの異様な充実。強風に翻る殺し屋のコート、飛んでいく帽子、怯えるメイサーとコートの月賦について意味深な言葉を口にする男、丘陵から現れる馬の隊列、血肉が弾ける銃撃、死体>>続きを読む
ヒッチコック『レベッカ』を彷彿とさせる濃霧と自動車の冒頭(あちらは雨だが)が結末の炎を期待させるが、スペクタクルを放棄した簡潔なアクション、編集、ショットによる火と女の消滅に脱帽!その予感をサスペンス>>続きを読む
圧縮セリフの切れ目ない奔流。思い出と呼ぶにはあまりにも早すぎる説話だが、とくに思い出話をする直前のベットのムーミントロール、安楽椅子のムーミンパパ、ふたりの間のムーミンママの三者をカットバックする編集>>続きを読む
面白かったが、高校で殺人鬼がスマホのメッセージでアディソン・レイを誘い出す場面は通路の奥から入口近くの階段に座るレイを映すんじゃなくて、彼女の視点ショットで縦構図を見せる方が良いと思った。その方がゴミ>>続きを読む
眼球にナイフブッ刺し自殺のスピード感良かったね。ラストは手を握った瞬間に終われば良かったのに。刺された人は意外と無事。
役所広司と三浦友和が影踏みをする場面が好き。その直前に三浦が発した「影は重なると濃くなるのか」というそれ自体は無意味な問いを役所が実践して「濃くなってますよ、変わらなきゃおかしいですよ」という答えに背>>続きを読む
卓上の彫刻とテーブル底部と脚で縁取られたフレーム内の鳩。同一画面に映りながら、テーブルの上/下、ガレージの内/外で区切られたこれらが同じ空間、同じ高さ、同じ平面を共有する。ミシェル・ウィリアムズが彫刻>>続きを読む
ファースト・ショット、マジでピーター・ハットン『STUDY OF A RIVER』。YouTubeで見れる。
ミルク泥棒が発覚する場面のサスペンスの素晴らしさ。木の上から見張るオリオン・リーの後頭部>>続きを読む
再見。浅野忠信が高良健吾から鉄パイプを奪い取り、その頭部を殴りつける瞬間のミディアムショットからロングへのアクションつなぎは、蓮實重彦『映画時評2012-2014』の書評にて青山真治自身が言うように「>>続きを読む
車に激突され横転するトレーラーハウス内部の様子を捉えた映像が面白かった。途中ロードムービー化するが、風景の撮り方は微妙にアメリカ映画ぽくない。死体を盾にしながら自動車のドア越しにやたらめったら撃ちまく>>続きを読む
字幕無しで観たからよく分からない。警官の顔がストッキングで覆われているのはアメリカの犯罪映画の皮肉な引用か。ラスト2分ほど無声のまま警官二人でサッカーをする場面があるが、3D演出ならどうなるだろうかと>>続きを読む
紛失した短編『SCHAUPLÄTZE』から引用された2つのショットの後、肩から上がフレーミングで切断された銃を持った男の蹌踉めきと駆け出す移動撮影が異なる彩色で5回反復される。倒れることなき『無防備都>>続きを読む
アンドリュー・デイヴィス長編2作目。典型的な『13日の金曜日』フォロワーかと思いきや、陰鬱さと巨大さが等号で結ばれたような森の描写に惹かれる。『オレゴン大森林/わが緑の大地』もかくやな木登りやブービー>>続きを読む
スティーヴン・セガールの全身黒一色の衣装は、海軍の白い制服の群れのなかで一際異彩を放っているが、一度はコック服の白さに身を包んだセガールが再び白い服を手にするときの思わぬ繊細な演出に驚いた。この白い追>>続きを読む
門の主題。参拝者/観光客の為に東大寺は常に門が開かれており、そのためガイド役の戦災孤児達は移動の度にロングか画面内フレームに収まる存在として表象される。自由に行き来できる故に留まれない子供に如何にして>>続きを読む