BSのメイキングにそそられて映画館に足を運んでしまいました。しかもドルビー。褒め言葉として、「お金のある学生映画」とあえて言いたい。暗くチープでマーベルの真逆の「芸術」になっていました。良かったのは生>>続きを読む
かつて観たときよりもずっとアキカウリスマキの唯一無二感が際立って見えた。最小限の動きと表情とセリフ。黒味で挟んだとても短いシーンが紙芝居のようめくられていく。時系列で。そんな超ミニマルな手法から、冴え>>続きを読む
性善説で非暴力の極み、ガンジーのようなキャラをウシジマくんに対峙させたアイデアはいかにもファイナルにふさわしい。しかし映像のチープさはもう少しなんとかならないでしょうか。
浜野謙太さん、最近お見かけしませんけど、オンリーワンの魅力ありますよね。全体的にはなんのこっちゃでした。
原作も知らずに恐縮ですがキャストに惹かれて視聴したら山田くんはほぼダルビッシュでした。菅田くんの瀕死エピソードを全員で大笑いのシーンが最高でした。ただ駄菓子屋の前でシャボン玉を吹くコワモテの二人という>>続きを読む
生産性がないのみならず税金を食いつぶすだけの老人の死を国がお手伝いしますけどなにか。という映画。例えばひとりっ子政策などは強権的な政治体制でしかあり得ないと思ってましたが、このような政策、格差拡大の果>>続きを読む
ノルウェーって美しいんですね。その山並みの映像クォリティとトロールの造形センスによってこのファンタジーに説得力がありました。しかしナスカの地上絵のようなほのぼのした足跡の造形はあれでよかったんでしょう>>続きを読む
なんならちょっといじられ風味のエルビスのギンギライメージも、エンタメショウビジネスな時代の悲しさであって、例えば、エルビスとビートルズの間には一見大きな川が流れているけど、エルビス、あらためて天才パフ>>続きを読む
左翼的(再配分と平等)思考、嗜好は、ドラッグカルチャーと親和性が高いんですね、やっぱり。僕がそうであるように笑。
「2001年」の公開が1968年。そして本作「2010年」の公開は1984年。宇宙開発における現実のスピードはいずれも映画ほどではなかったわけですが、それは問題ではありません。本作のメッセージは、直球>>続きを読む
自らが原告であり被告でもある。そして赦し。これは宗教に依らない究極の倫理的態度ではないかと感じ入りました。良い映画でした。
何が真実なのかが皆目不明なトランプ登場以後の現在から見ると、もはやじれったい。人々はチップを埋め込まれるまでもなく、議事堂を集団で襲撃しているという現在の事象。この映画がつくられた頃は、まだ分かりやす>>続きを読む
あなたがいてうれしいと伝えることは、世界をやさしくする。よね?
なんでしょう、端的過ぎ?いや駆け足過ぎ?上手に書けたあらすじを観せられた感じでした。事実ということなのかも知れませんが、民間人の彼はCIAの依頼にもっともっと抵抗や逡巡感がないと、あるいはロシアの彼と>>続きを読む
岡田くんと坂口くんの存在感、それから最後に持ってきたタイトルのシーンのカッコ良さにオマケの3。全体にはなんのこっちゃでした。
往々にしてこの手のひとの物語として僧侶や牧師のような宗教的な上がり方をみせる方がいらっしゃいますが、KEI氏は自然で普通なのがよいですね。やりたいことをやっているだけ。いろんな出会いによって変わったわ>>続きを読む
最近クセっぽい作品ばかり観ていたせいか、かわいい映画でホッとしました。
動いてるマルセルデュシャン、はじめて見れたので評価5デス。かっこいい芸術をつくる芸術家って世界で一番かっこいい気がします。ポロックとかブランクーシとかリキテンシュテインとかとかの人間的なエピソードがい>>続きを読む
達者な映画。いろんな人間が複雑に絡むもののその微妙な関係を一切の説明なしで最後まで駆け抜ける。尻軽をなじられ必死の「ヤってない」も聞き入れられず、タクシーで去ってしまうハワード、がっかりのジュリアのク>>続きを読む
お土産用のゴッホを量産する職人さんの話。似て非なるキッチュでチープな味が面白いあの手のお土産。しかし彼らは本気だった。少しでもオリジナルに近づくことを目指し職人の徒弟的修行のごとく描きまくる。絵葉書を>>続きを読む
皆さんのレビューに散見される「ポロリ」を広辞苑で引きましたら、「女性の乳房がうっかりこぼれ落ちるさま」とありましたが、さすが広辞苑、この“うっかり”こそがポロリの本質であることを教えています。さて、こ>>続きを読む
陽気で自分勝手でちゃんとずるくて歌ったり踊ったり奏でたり、外からやってくる者の幻想をバカだなあと笑う。そういう映画。たぶん違います。
その寓話の教訓めいたものはよくわからないまま、こんな女性がいたんだよと、お婆さんにお話を聞かされたような鑑賞後感でした。確かな射撃スキル、そしてひたすら寡黙、仕えている白人ファミリーには従順だが、彼ら>>続きを読む
親よりひとまわり若く、歳の離れた従兄弟や、親戚中からやや浮いたり疎まれている若い叔父や叔母とか。地元の人とはまるで違う空気をまとった移住者とか。十代の頃のそうした人の存在や出会いはとても大きい。リスペ>>続きを読む
モダンダンスの歴史と言えばまず名前が上がるのはイサドラダンカンという認識で、本作のフラーについてはまったく存じ上げませんでしたが、なるほど彼女の成したことは近代と現代の隙間にふいに生まれたどこかサーカ>>続きを読む
現時点、ざっくり言って「リベラル」であることが世界が目指すべき正解と信じていますが、この超シンプルでベタなメッセージを一気に駆け抜けるような全く新しい文法で伝えた映画。ベタとはいえ、メルケル退場の現在>>続きを読む
宇宙の遥か彼方へ向かいながら、自分の内面の深奥へ向かっていく、それは古典的SF映画の重要な系譜のひとつと思いますが、その地球から遥か遠い地点で気づかされたのは、まずは目の前のひとを。ということでしょう>>続きを読む
イタリアはやっぱり“家族”でしょうか。それを喪失した者には誰もが格別な共感を寄せますよね。木々の緑が延々と流れる車窓にファビエットくんのおだやかな顔が映り込んでいる。その映像が素敵でした。
現代に再現させたギリシャ神話。オイディプス王なら真実を知って自分の両目を潰してしまうんですが。このとんでもない物語を、謎解きを軸にまるでレポーターが訪ねていくようなライトなドキュメンタリートーンと、ヒ>>続きを読む
映像や演出もフラットでストーリー以上の魅力に欠けました。例えばこの物語を文字で読んだ方が面白いと感じるんじゃないかとか。それもひどいか。でもせっかくのEAPを絡めたアイデアも、どうなんでしょう。ただハ>>続きを読む
教養としてとても観る価値ありです。ただ映画映像としてはだいぶ物足りない。
嫌味な悪態をついてるスコットを見ながら「俺は嫌いじゃないね」というスティーブ・ブシェミがとっても好き。殉職し伝説化した父ちゃんの別の一面を知ってスコットの心が柔らかくなっていく。良かったね。
一番怖いのは、彼を告発できない社会的なというより世間的事情でしょうか。退職していただいてほっとしてるだけみたいな。いかにも日本にもありそうな事情ですが、かくしてサイコパスは野に放たれたまま。そうしたえ>>続きを読む