SatoshiFujiwaraさんの映画レビュー・感想・評価

SatoshiFujiwara

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2014年〜。それ以前は下記を参照下さい。一応のスタンスは「ジャンル/国籍問わず何でも観る」。点は割に甘いです。また、ネタバレはあまり考慮しませんので悪しからず…。例外はありますが、「ネタ」がバレても映画は面白いからです。タフなんですよ、映画は。

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映画(501)
ドラマ(0)

レヴェル5(1996年製作の映画)

3.8

ざっくり言って『攻殻機動隊』(似すぎ笑)+『ヒロシマ、モナムール』(事実「オキナワ、モナムール」なる言葉も登場する)。当時70代半ばの映画作家がこんな作品を撮ったこと自体にまず感銘を受けるが、日本敗戦>>続きを読む

怪猫トルコ風呂(1975年製作の映画)

3.3

現代ではタイトルからしてアウトだが、赤線が舞台だからと言って溝口の『赤線地帯』やら前田陽一の『にっぽん・ぱらだいす』のような悲喜こもごもの人間ドラマを想像するととんでもない、ぶっちゃけ無茶苦茶である(>>続きを読む

女獄門帖 引き裂かれた尼僧(1977年製作の映画)

4.1

牧口雄二の俗悪エログロ節が炸裂している傑作でござんした。牧口作品は『毒婦お伝と首斬り浅』や『らしゃめん』など数本観たけれどみんな素晴らしいね。牧口の凄さは、俗悪描写と言いつつもそれが単に下世話なものに>>続きを読む

予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

4.0

よくもまあ黒沢清はこんな妙なロケーションを見付ける(もしくは作り出す)ものだ。マンションの階段からいきなり映し出される川を見れば誰でも黒沢自身の『神田川淫乱戦争』を思い出すだろうが、そのマンションの部>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.6

いわゆる「無償の愛」ってやつをファンタスティックなフェアリーテイルとして上手く描いた良作。何が上手いって、現実と現実離れした要素の扱い方のバランスだろう(この辺りはさりげないようである意味あざとい)。>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.3

ハネケは昔『ピアニスト』を観て失笑し(しかしイェリネクの原作を読んだ今にしてみれば、あの露悪的な悪趣味ぶりは本質的なものでもあると思うが)その後観る気がまるで失せたのでこの『ハッピーエンド』は2作目。>>続きを読む

あなたはわたしじゃない(2018年製作の映画)

3.5

点は付けちゃうけど半分寝たためかよく分からない(苦笑)。寝なくても分からなかった気もするが(再び苦笑)、これを観に来た最大の理由は青柳いづみのあの声を聴くためだったんでウトウトしていても(ウトウトして>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.6

タイトルを見て察しが付くが、さらにこの話の展開を見ればギリシャ悲劇の『アウリスのイピゲネイア』を翻案したんだなと分かる。劇中で主人公のスティーヴン(コリン・ファレル)演じる外科医の娘キムが『アウリス〜>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.9

何とも不可思議な作品と言う他ない。つまらなくはないが、では面白いのかと問われるとなんだかそれも違うというかなんすかねこのモヤモヤは(でも好きとは言える)。題名からは件のアムステルダム〜パリ間の列車内に>>続きを読む

彷徨える河(2015年製作の映画)

3.9

観ようと思ってすっかり忘れた頃にイメフォでアンコール上映、いそいそと出掛ける。予告編のイメージから想像するに観念的で重い肌触りの作品かと思っていたら良い意味で想像が外れ、これには独特の軽みがある。それ>>続きを読む

パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

3.8

去年のTIFFでスケジュールが合わずに観逃し、ようやく一般公開と思ったらイオンシネマのみの上映ってことで調布にて。イオンシネマって調布に限らず普段全く行かないんすよね、生活圏内にないから。ドコモの火曜>>続きを読む

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.6

映画『ヘルタースケルター』は、嫌いじゃないんだけども岡崎京子的な表現内容と表現手段/蜷川実花の指向性がズレていてあまり岡崎京子的ではないと思うが、この『リバーズ・エッジ』は原作に相当忠実で、その作品世>>続きを読む

Out 1, noli me tangere(原題)(1971年製作の映画)

-

いやこれ、点は付けられないっすね(前回のには付いてますが、そんままにしときます-笑)。10年前にアンスティチュ・フランセ東京(当時は日仏学院って名前だった)において日本語字幕なしで観て以来の再見。正直>>続きを読む

シングル・ガール(1995年製作の映画)

4.3

新文芸坐シネマテーク

もう少女ではないが、まだ成人と言うには何かが足りない。この「もう」と「まだ」に挟まれた時間を生きるヴァレリー(ヴィルジニー・ルドワイヤン)は、映画のほとんどの時間、ホテル内やパ
>>続きを読む

霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)

3.5

実は高橋洋監督作初見。

キン肉マンならずとも「言葉の意味はよく分からんがとにかくすごい自信だ!」と思わず叫ばずにはいられないこの『霊的ボリシェヴィキ』なる題名のインパクトがどえらいが(数ヶ月前に目に
>>続きを読む

さらば夏の光(1968年製作の映画)

3.7

『トーキョーノーザンライツフェスティバル』にて久々の再見(満席、立見も出た盛況ぶりでした)。何で吉田喜重で北欧なのかと言えば本作の舞台としてスウェーデンとデンマークが登場するから&制作から今年で50年>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.1

これ、やたらと褒められてるのもダテじゃなくて非常に面白いのだが、ややこしいというか屈折した面白さと言うべきだろうか。極めて現代的だ。こんな一筋縄では行かない作品が高評価だってのはアメリカも捨てたもんじ>>続きを読む

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

4.3

かつての張りのある声はくぐもり、目は落ち窪み、腹は膨らもうがレオーはレオーであって、致し方ない事情によって映画撮影が中断せざるを得なくなった合間にどこ知れず目的もなくさまようレオー演じる映画俳優ジャン>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.7

これほど緊張を強いられる作品もそうあるもんじゃない。1967年7月に起きたいわゆる「デトロイト暴動」(中でもアルジェ・モーテル事件)を、映画的な脚色や演出を極力廃してドキュメンタリータッチで容赦なく描>>続きを読む

ナタリー・グランジェ(女の館)(1972年製作の映画)

4.4

恐らくプリントの状態はあまり芳しくなかろうと想像していてまさにその通りだったので苦笑するしかなかったが(字幕も半ば薄く飛んでいていてえらく読みにくい…)、にも関わらずデュラスは何と魔術的な時空間を現出>>続きを読む

水槽と国民(2015年製作の映画)

4.1

まずは固定ショット&これでもかの長回しで金魚の泳ぐ水槽を間近から延々と映す。この間無音、水槽にカメラが写り込んだり水槽の後ろには人が通ったりする。5〜6分くらい経過しただろうか、いきなりハイドンの『十>>続きを読む

(2015年製作の映画)

3.4

超短編。屋久島を舞台にしての追う男に追われる女。予想外のサイレント部分でのミディアム〜ロングショットから後半唐突に音が入る箇所への移行の鮮やかさ。抽象が具象に変わる。たったこれだけで世界が変わった。

ひとつのバガテル(2015年製作の映画)

4.0

『わたしたちの家』より2年前の清原惟作品だが、これまた実に惹かれる、と言うか好きですこれ。学生映画的な雰囲気が濃厚だし(実際そうなんですが)、役者はヘタ(主演の女の子なんかうっかりカメラを見ちゃってる>>続きを読む

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

3.4

度々登場するビノシュが泳ぐプールのシーン(『存在の耐えられない軽さ』を観てよっしゃ俺もビノシュを泳がせたろかとキェシロフスキが考えたのかどうか)を観ればたちどころに分かるように、その繊細な画面作り(微>>続きを読む

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

3.6

『トリコロール』3部作中では最もハマった。イレーヌ・ジャコブのバカでかい広告での美しい横顔が最後のシーンでテレビ画面越しに映されるジャコブのそれと重なった時にはちょっと震撼しました。まあしかし、キェシ>>続きを読む

トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

3.0

薄々感じていたことだが、今回『トリコロール』3部作を観てかなり明確になったのは、キェシロフスキがポーランドを出て以降の作品は俺にはやはりよく分からないということであります。キェシロフスキ独自の詩的感性>>続きを読む

セルジュ・ダネーとジャン=リュック・ゴダールの対話(1988年製作の映画)

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採点するようなもんじゃないので未スコア。

「ゴダール全評論・全発言」にゴダールとダネーの対話が収録されており、その映像は『ゴダールの映画史』に少しばかり登場していた。しかしそれが2時間分も存在すると
>>続きを読む

不安が不安(1975年製作の映画)

3.9

テレビ映画作品にて劇場公開作に比べるとどぎつい表現はほとんど出て来ないけれども、しかしファスビンダー的ニューロティックさが溢れ出る。大体、この人の撮る映画に出て来る人々は、極めて普通に振る舞っていても>>続きを読む

わたしたちの家(2017年製作の映画)

4.0

噂には聞いていた本作、なるほど図抜けている。冒頭、次の誕生日で14歳になるセリとその仲間が4人で和室と思しき場所で何だかチープな音楽と共に輪になって踊る。画面の色調も妙に赤みがかっているのだが、そのう>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

2.9

物語の中盤までは説明の省略がなかなか良い感じに機能していたんだが、終盤に至ってあそこまであからさまに役者のセリフで顛末と言うか因果関係を説明させちゃいかんのではないか。もっと画に語らせなきゃ駄目なんで>>続きを読む

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

3.6

大昔に観たが超久々の再見。余り覚えてなくてえらくアヴァンギャルドで硬派なイメージを引きずっていたんだが改めて観たらほとんどスラップスティックなコントの連続じゃないか。同時代のルネ・クレール&サティの『>>続きを読む

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