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最近のタヴィアーニ兄弟の作品はさすがに緩さが目立っており、かつ枯れ過ぎてるんでさほど礼賛も出来ないんだが、まあしかし映画祭で観とかないと一般公開されない可能性が高いし、昔の作品は好きなんで>>続きを読む
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内容がどうこうの前になんでこんなに画面が暗いのか。録音のせいかセリフもこもり気味だし。監督が描きたい内容は概ね分かるが、どうにも不自然で思わせぶりが過ぎ、画も良くない。最後のセックスで黒川>>続きを読む
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クレール・ドゥニが良くも悪くもロメールみたいになっていた。なかなか素晴らしいけどそれでもロメールに分があるなあ。ドパルデュー登場はずるいが、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキもほんの一瞬登場し>>続きを読む
リヴェットとベッケルはサボったんでひさびさの新文芸坐シネマテーク。
どんなジャンルの作品でも当てはまると思うが、様々な要素があるべき箇所にピタリと的確にバランス良く収まっていると、あまりに自然に見え>>続きを読む
単なる半グレ集団のような、しかし一応は革命集団、そのリーダーと思しき「新宿マッド」。その一員ながら警察へ情報を流したスパイとして息子の十郎(唐十郎から取っている)を殺され(内ゲバって奴ね)九州から出て>>続きを読む
原作未読ゆえ、それ前提のレビュー。まずは本作を結構好きと言った上で…。
全てが美しく磨きに磨き上げられ、現実感の希薄な、まるで一篇の絵画を観ているかのような映画。例えば、松潤演じる葉山や有村架純演じ>>続きを読む
この『最終章』、前2作との比較において観る人がどこに力点を置くかで評価が別れるんじゃなかろうか。前2作では派手なドンパチ&残虐シーン(第1弾)、罵詈雑言の応酬(ビヨンド)がとにかく目立っていたのに対し>>続きを読む
題名からして『愛国女性』と来た(原題はDie Patriotin)。チラシを見ると歴史教師のガービはドイツ史の教材に疑問を抱き、今日もシャベルを手に「歴史」を掘り起こしに出掛ける、とあるがどんだけガチ>>続きを読む
ある意味でニュー・ジャーマン・シネマの理論的支柱と言うべき存在ながら日本では地味な扱いであるアレクサンダー・クルーゲ、俺も名前を知るのみで未見であったがこの度ようやく。
観てなるほど、ファスビン>>続きを読む
本作はいわゆる(何がいわゆるなのか不明-笑)疫病パニックモノではあるが、観れば分かる通りこの病原菌の科学的な特定やら追求、感染経路などの描写については極めて控えめにしか扱われず、つまりこれはあくまでマ>>続きを読む
ヒトラー及びナチスをどう表象するかという問題は、ドイツの戦中・戦後世代で多少なりとも先鋭的な問題意識のある表現者ならば必ずぶち当たる問題だと想像する。で、このジーバーベルクの怪作はその1つの極北たる作>>続きを読む
個人的な感触だと、是枝裕和は『そして父になる』辺りから活劇的な運動性よりは主題的=観念的な方向性に傾いてきている印象があるのだが、ここではそれまでの是枝的なテーマとは違うためもあるのか、それがさらに押>>続きを読む
過去上演は観ていないから、今度再演されるイキウメの演劇版より映画版を先に観る形に。原作は前田知大には違いないが概念を奪うのが侵略者って発想自体が実に黒沢清的だ。と言うか、恐らく人間にしか存在しない「概>>続きを読む
ノーランが意図したのは70ミリフィルム上映のIMAXなんすけど、日本には上映できる小屋がないので、そこを念頭に入れて観た方が良い気はする。そんな中でこれを観るベストの小屋はフィルム上映ではないが大阪エ>>続きを読む
「ジャン・ルーシュ生誕100年記念」と題してのアテネ・フランセ文化センター主催による特殊上映。本作の日本語字幕付上映はかなり貴重な機会だろう。少なくとも記憶にない。
ワイズマンや想田和弘のように作者>>続きを読む
文句なく素晴らしい、と言うか素晴らし過ぎる。今さらジャームッシュでもあるまいなどといくらかでも考えた己の不明を恥じる以外にない。
観ながらモートン・フェルドマンの音楽を思い出していたが、一見同じこと>>続きを読む
結構楽しんだのは間違いないけれども、何が問題だと言って物語が当然そうなるであろう形(戦時下のスパイ&敵国の女レジスタンスの恋仲への発展)で進展することに対する説明と言うか内的な必然性を表す描写が薄弱な>>続きを読む
胸がいっぱいになる。これ以上あーだこーだ言うまいが、ドゥミの映画を愛する人はすべからく観て欲しいね。んでもって多分あまり他の方が書かないことだけ書くならば、度々登場する最晩年のドゥミへの超接写(何が映>>続きを読む
『幸福』の前に上映されるのをまるで知らずにイメフォ地下のシアター2に入ったらやり始めてしまった違うかこりゃ地下じゃなくて1階の方かよチケットもぎり係ちゃんと見て教えろよなどと焦ったが合ってて良かったっ>>続きを読む
ルノワールの『草の上の昼食』や『ピクニック』なんかを最初は想起したんだがどうにも違うわなこれは。一見似てないこともないんだけど。
最初のひまわりのカットの神経症的な繋ぎの最中に手を繋いだ家族4人が遠>>続きを読む
屋上から下校する委員長=葵を視界に認めたはづきが思わず動き出し、次のシーンでは本作に繰り返し登場する重要なトポスである階段で背後から葵に寄り添って行く。ここではづきは何も言わず、葵も一瞥すらせずにごく>>続きを読む
疑いなき傑作。 しかしあの小人の工場長…。ヘルツォークかよ。
すっかりチェックを忘れていた。何だこの畸形かつ正統的な傑作は。これ以上はまともに撮れないというくらいまともに撮るかと思えば妙な歪みを画面にもたらしもしたりして、この辺りの振れ幅がにわかには掌握しがたい>>続きを読む
予備知識なしで『友だちのパパが好き』を見て狂喜し(大げさ)、しかる後に『友だち〜』の監督ゆえこりゃあ面白くないわけがなかろうと『At the terrace テラスにて』を観て予想以上に笑い転げ、そこ>>続きを読む
昨年公開され、菊地成孔が絶賛したためもあってかミニシアター公開作品の中ではそれなりに話題となったチャン・ゴンジェの『ひと夏のファンタジア』。これがかなり気に入ったんで未ソフト化で観るのにちょっと難儀す>>続きを読む
初ファルハディ。これは犯人は誰か、というミステリー的な主題がメインの話ではない。その筋で言うならば大した意外性はない。では何が主題か。
エマッドとラナ夫妻が引っ越した先のアパートにはその前に「いかが>>続きを読む
語り方がこちらの神経過敏になる「イヤな1点」に被って来る感じだ。雅哉(永瀬正敏)の主観ショットと終始用いられる超クローズアップの押し付けがましさやら、例えば雅哉が盗まれたカメラを取り返した後に美佐子と>>続きを読む
さほど期待していなかっただけに嬉しい誤算。これ相当好きですね。
ノスタルジックと言われればその通りなんだが、アメリカ現代史&文化史&風俗史についてのリファレンスを適宜挟みこみながら、それらの中に否応>>続きを読む
人生訓やら哲学的な話は別の方に任せておいて(と言うか、この点に関して大して惹かれなかったんだなこれが。少し『インターステラー』的だね)、個人的にはだだっ広いモンタナ州の平原に忽然と現れてドカンと鎮座す>>続きを読む
大まかにスラップスティックとまとめておくが、古典的な3大喜劇王(と呼ばれてんだか知らないが)チャップリン、バスター・キートン、マルクス兄弟の中ではナンセンス(マルクス兄弟)、アナーキー(キートン)な後>>続きを読む
いささかギミックとも言えるような水中からのカメラかと思われる夜景の非日常的な変容。
都心の空に唐突に現れ、しかし誰も存在に気付いていない飛行船。
出勤もしくは通学中のサラリーマンや学生の皆が皆スマ>>続きを読む
新文芸坐シネマテーク
エロである。あっけらかんと乳房を露出するマリシュカのシーンよりもむしろ「プレゼントがある。探して」と言って互いに体を触らせるところが非常に淫靡にエロい。次はどこを触るのかという>>続きを読む
微妙との声も聞くアサイヤスの今作だが相当な傑作と思う。面白がれるかの個人差はでかい、観る人を選ぶ。単なるハッタリと思う人は思うだろうが、俺はそうは思わない。以下、まとめるのが難儀ゆえランダムにキーター>>続きを読む