shimaluckyさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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戦火のランナー(2020年製作の映画)

4.2

南スーダン、いまだ政情に翻弄される国民。多くの兄弟が殺された主人公は運良くアメリカに逃れることが出来た。
ハイスクールで頭角をあらわし、自分の足で運命を切り開いていくドキュメンタリー。
母国スーダンに
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明日に向かって笑え!(2019年製作の映画)

3.3

アルゼンチン発の「はちゃめちゃクライム・コメディ」。
廃れた田舎町の仲間達、騙され盗まれたお金を取り戻そうとアレやコレや!

キャラ設定も話もよくあるB級、リズム感が悪い編集で何度も眠りを誘う。
とは
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真実(2019年製作の映画)

2.4

名女優が出した自伝を通して、家族とりわけ親娘の葛藤を描く

カトリーヌ・ドヌーブ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホークというビックネームを使いながら、こうも凡庸にできるものだと感心さえした。アメリ
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シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

4.0

ゲイをテーマにしたハートフル・コメディは、もう安定の1ジャンル。フォーマット通りでありながら満足度高いのは、役者が定石の演技「+α」、このαが重要なんだと思う。
フランスからクロアチアへオープンバスで
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

2.4

1秒早く動く彼女と1秒遅い彼。コレを上手く使ったラブコメか?と期待してただけに残念。
二人の動きのギャップを上手く利用したラブコメもシンプルで良かったろうに。
キャラ設定も無理がある。ただ落ち着かず恋
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47歳 人生のステータス(2017年製作の映画)

3.5

47歳のブラッド、息子の大学受験面接に付き添った三日間を通して、ミッドクライシス描いたコメディ。

ブラッド・ピットしているプロジェクトB製作、マイク・ホワイト監督、主演はベン・スティラー、脇も豪華な
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逃げた女(2019年製作の映画)

3.7

ミニマルな演出の3つの会話劇。個人的には初ホン・サンス映画、フランス映画や日本映画と同じ路線、静かで大袈裟でない、そして美しい。

特段のストーリーはない。主人公が三人の女友達を訪ね、なんてことないや
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ヒトラー暗殺、13分の誤算(2015年製作の映画)

2.7

1939年ヒトラー暗殺未遂事件、犯人は田舎の家具職人。この史実を基にした作品。

これをサスペンスと呼ぶべきか、歴史モノというべきか、構成が曖昧なまま時間が戻ったりするので、物語に入り込めないまま、た
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バグダッド・スキャンダル(2018年製作の映画)

3.1

国連の人道支援プログラム「石油・食料交換計画」に関わる賄賂と不正を描いたサスペンス映画。

映画としては構成が平凡、サスペンスに関わらずドキドキ感がほぼない、ありきたりの作品に仕上がっている。原作は元
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ドリームランド(2019年製作の映画)

3.0

ボニー&クライドの劣化版

正統派クライムムービー
Wannabe
少年の成長モノ

淡い青春苛立ちと憧れをクライムモノで表現した映画。突然登場したならず者アリソンは銀河鉄道999のメーテルそのもの
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.3

場所はベイルート。レバノン人のトニーとパレスチナ難民のヤーセル、ちょっとした個人間の衝突から、国をあげての宗教論争に発展してしまう状況を当人達と取り巻く人たちの視点で描いている秀作。

最初は個人の些
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フィールズ・グッド・マン(2020年製作の映画)

4.0

サブカル界でちょっとした人気者になったカエルの「ぺぺ」、オルタナ右翼のヘイトシンボルに使われる。作者の意図に沿わないまま悪いように拡散されていくぺぺと作者の気持ちを追っていくドキュメンタリー。

ぺぺ
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.2

チャドウィック・ボーズマンの遺作となったクライムサスペンス。

よくあるB級アクション、彼の代表作とはいいがたいが、予定調和的なディテクティブものは安心してみることができる。J・K・シモンズが登場した
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旅立つ息子へ(2020年製作の映画)

3.9

自閉症の息子と父親、息子の巣立ちと父親の子離れ

イスラエル映画は甘すぎず、抑え気味の演出が心地いい。
障害者との生活を映画としては、切り口が「靴ひも」にも似ている。
障害はあくまでテーマのひとつで、
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.5

・ストップモーション(コマ撮り)アニメ
・SF人形劇
・異地層もの
・多数の映画へのオマージュ
・独学で一人で撮り始め7年かけて仕上げた映画

これだけで観にいく価値があるカルト人形劇ムービー、あえて
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テスラ エジソンが恐れた天才(2020年製作の映画)

3.0

時代をときめく未来の自動車 Tesla の由来、100年前の発明家、テスラの苦悩を資本家モルガンとのやり取りや大発明家エジソンとの電流対決をフォーカスしながら描く。

交流(電気)理論、発電、無線、宇
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水を抱く女(2020年製作の映画)

4.0

ウンディーネの寓話を基にしたダークファンタジー。

Undine
・水の精
・人間と恋をして子供ができると魂を得られる。
・失恋をすると水へ戻らないといけない。
・失恋をすると相手を殺す

映画を観終
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狼をさがして(2020年製作の映画)

-

 70年代、日本は揺れた。国内にテロや暴力が横行した。当時の若者は世の中に抗った、アイヌに・朝鮮に・アジアに加害者意識を持って政府や大企業を転覆させようとした。
 コレを韓国人監督の目から老人になった
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AGANAI 地下鉄サリン事件と私(2020年製作の映画)

4.5

地下鉄サリン事件の直接の被害者であるさかはら監督とオウム広報担当の新井浩氏との対話をじっくりと追ったドキュメンタリー。
当事者としての感情をじっくり抑えて、荒木氏の気持ちを聞き続ける。二人とも同世代で
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スタイルウォーズ(1983年製作の映画)

3.5

グラフィティ、ラップ、DJ、ブレイキン。

70〜80年代に始まるストリートアートの創世記、NYを舞台に描くドキュメンタリー。

HIP vs 保守
若者 vs 大人

体内から湧き出る衝動に駆ら
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

4.0

白血病(と思われる)16歳のミラと不良少年のモーゼス、ちょっとした瞬間に接点がないはずの二人が絡みあう淡く切ない若者の話。

カウンセラーの父、元ピアニストの母
シングルの妊婦
息子を追い出す母親、そ
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世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

3.6

ミカ・カウリスマキ監督の最新作。フィンランドの田舎、ラップランドに中国人のチェン親子がやってきて、食べ物を通じて、地元の人間たちとの交流を描く、アットホーミングな良作。

監督は、年齢的にも日本文化に
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カポネ(2020年製作の映画)

2.2

カポネの晩年を描く作品、ハリウッド的にスポンサーやプロデューサーの意見を取り入れすぎたのか、全くまとまりがなく、何が言いたかったのかわからない。

梅毒で混乱している脳内を、現実と妄想のシーンを混ぜて
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ディエゴ・マラドーナ 二つの顔(2019年製作の映画)

3.5

マラドーナ

私にとってはスーパースター。それまで見てた野球が一瞬にして色褪せ、彼の存在一つでサッカーが世の中で一番ファンタスティックなモノになった。

これはナポリでの栄光と凋落にフォーカスしたドキ
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この世界に残されて(2019年製作の映画)

4.3

ホロコーストを生き延びた中年医師アルドと16歳の少女クララ。

お互い犠牲になった家族のトラウマから抜け出すことなく支えあって生きている。

作品を通して悲しい現実とそれに対抗するような大きな愛が流れ
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シャドー・ディール 武器ビジネスの闇(2016年製作の映画)

3.9

「武器ビジネス」

米英サウジを中心に武器ビジネスと政治に焦点を置いたドキュメンタリー。
テーマも切り口も目新しさはないが、90分間飽きずに見ることができた。

春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

3.9

杭州 富陽に暮らすある家族3世代を描いたとても絵巻の様な映画。

老母の誕生日会に集まる4人の息子とその家族、その場で母親が高血圧で倒れるところから始まる。長男をレストラン経営、次男は漁師、三男は賭博
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羊飼いと風船(2019年製作の映画)

4.3

遠い世界のことなのに、日本の田舎の一家族をカメラで捉えたかの様。

中国・青海、チベット自治州。牧畜民の親子3代がひっそりと暮らす。チベット仏教は生活に根付き、男尊女卑は徹底している。他人の目も厳しく
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マーメイド・イン・パリ(2020年製作の映画)

4.0

大人のファンタジー、ロマンチックで温かくて、アートで可愛くて、レベル高すぎて監督とワインを交わしたい!

「なんて素敵な映画なんだろう!」

と思いきや、ジブリアニメも大好きなマチアス・マルジウ監督は
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私は確信する(2018年製作の映画)

4.0

3人の子供を残して失踪したスザンヌをめぐる法廷劇。

スザンヌは夫に殺されたのか、愛人に殺されたのか、それともただ失踪したのか。

有名な実話を元にしたサスペンスドラマ、被告の娘が息子の家庭教師という
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.6

ハードコアのメタルドラマー、突如の難聴にどう向き合うか。

これはミュージシャンが耳に聞こえなくなる悲劇の話というより、自分を支えているアイデンディティが崩れた時にどう生きていけばいいか、という誰にで
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ビューティー・ボーイズ/美しき少年たち(2020年製作の映画)

3.4

なんてことない17歳の少年のドラッグクイーンデビューを描く小作品。
フランスのとある村、ココはいつの話ですか?ってほどの保守的なところ。世界中でこれほど取り上げられても、片田舎でLGBTQは厳しい。そ
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ミス・シャゼル(2019年製作の映画)

2.5

田舎のミス・コン。

ロミオとジュリエット、ウェストサイドストーリー、渋谷のチーム同士の勢力争い。場面設定は違えど、根元は同じ。

無理にストーリーを作らず、意識的に顔のアップを映す。ミスコンの女の子
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.2

無駄なモノを削ぎに削がれた静かな映画。まるで昔の小津映画のよう。

足が不自由な叔父の世話をしながら農場の世話をするクリス。ある意味、世界中同じ問題を抱えている。
特に説明はないが叔父の家族はクリスの
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ダニエル(2019年製作の映画)

4.2

統合失調症患者の頭の中を具現化。

フランシス・ベーコンでバスキアでヒエロニムス・ボスが渦巻く中で、イマジナリー・フレンドに自分自身が乗っ取られていく恐怖。イマジナリーフレンド自身も自分の一部、自分が
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どん底作家の人生に幸あれ!(2019年製作の映画)

2.4

ディケンズがインド系、白人のところが何故だか黒人。人種を不必要に当てるのはご時世だからか。面白いアイデアだけど、この映画に関してはショー目当てな気がして、いやらしい感があった。
アッチにコッチに飛びま
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