歌うしらみがおりましたさんの映画レビュー・感想・評価

歌うしらみがおりました

歌うしらみがおりました

アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.5

初っ端からいきなり白い部屋モノじゃないか!
カップルが見る未来のトリップ感が良き。その直後カップルの男の方にぶん殴られてから立ち上がると周囲に誰もいなくなって、遠くの方からバイカー3人がやってくるライ
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サンフランシスコ連続殺人鬼(1969年製作の映画)

3.5

めっちゃおもろい。
ダイナーで店主がゾディアックのラジオに聴き入っている後ろで塩を机に振りかけ、ゾディアックのマークを作る男。ラストの顔面に被さる十字の格子。兎を弔った墓地に屹立するバカでかい十字架に
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クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険(1996年製作の映画)

4.5

クレしん映画最高傑作のひとつ(最近のは全然観てないけど)。
とにかく怖い。まずアバンタイトルの戦闘シーン。このシーン自体のエゴイスティックなまでの扇動力も凄いのだが、オカマ魔女の攻撃により王子が黒い鞭
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蛇の道(2024年製作の映画)

2.5

今年一番観るのが怖かった作品。ベストムービーをご覧いただければわかるように、アタシゃ『蛇の道』もATB級に好きなんですよ。それを現在の黒沢清がセルフリメイクするなんて不安で仕方ないに決まってるじゃない>>続きを読む

ハード・ターゲット(1993年製作の映画)

3.0

アイデアは豊富でいいんだけど、いかんせんスローモーション過多でゲンナリする。

アンナチュラル(2015年製作の映画)

1.5

もっと愉快なお食事映画を期待していたけど、それほどもぐもぐタイムは登場せず。
予算の都合かもしれないけど、そもそもクマしゃんの出番が少ないし、引っ張って引っ張ってようやっとクライマックスに突入したとこ
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ドライブアウェイ・ドールズ(2023年製作の映画)

3.0

ソムリエナイフが凶器になるオープニングが一番面白い。そういやコーエン兄弟の映画もオープニングが一番面白い出オチみたいな映画が多かったよなぁと思い出したり。
壁掛けディルドを「持っていけ」「お前のだろ」
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違国日記(2023年製作の映画)

3.5

オフからの声が心を巣食う心霊映画。葬式のシーン、「盥回し」という言葉を銃爪に早瀬憩が闇に飲み込まれていき、ひとりぼっちになる様子をワンカットで見せる怖さ。自分の名前を呼ぶ母の声が聞こえ、ふと窓を覗くと>>続きを読む

暗殺者たちの流儀(2015年製作の映画)

3.5

真面目に作られてて好感が持てる。
画面右から歩いてくる親子を導線にして、ベンチに座る主人公→主人公を乗せに来た車がと視線を誘導するとこが好き。
照明は安っぽい。

エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)

3.0

一種のフェイクドキュメンタリー。
全編ワンカットであることに意味が付与されてるからさしてストレスにはならなかった。
この手の映画にありがちな"繋ぎのところをただ役者の背中を追っているだけのカメラ"に陥
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

3.0

口でも説明しなけりゃ影像で物語でもなく、ただぼんやりずっとしんみりしてる最初の30分くらいはシンプルにつまらなかった。長回しやロングショットもモンタージュの中でさして機能してるとは思えず。

思い出せ
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リラの門(1957年製作の映画)

4.5

マリアがジュジュにピエロへの想いを打ち明けるシーンが素晴らしい。雨が降っているから屋根のあるところへ行き、バルビエに会いに行くと伝えて外に出ると、一瞬で雨が止んでいる。もうジュジュにコートを被せてもら>>続きを読む

巴里祭(1932年製作の映画)

3.5

画面を上っていく紙風船(?)、窓から垂らされるクリスマスみたいな飾り、この縦の線を横切るように交わされる男女の視線。素敵。

ルネ・クレールは、重要なカットを窓越しに捉える。

巴里の屋根の下(1930年製作の映画)

4.0

視線の映画であり足映画。並んで歩くふたりの足元の美しさよ。鞄に靴をつめる女と、女にプレゼントする靴を揃える男。しかしそのプレゼントは踏まれ、花瓶は足元に落ちる。

ラストのサイコロゲームで、二人をそれ
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バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)

3.0

後に野宿の焚き火、そして市長の家の放火未遂へと変移していく看板に点けた炎の、もう後戻りできない爽快さは見事だったし、バイクに乗るのか乗らないのかの件の決定的な断絶を示す動的な切り返しには感動したのだが>>続きを読む

夜の来訪者(1954年製作の映画)

1.5

いやぁ、これはキツかったな。切り返しの後ろに刑事を座らせることで不穏さを出したり頑張ってたけど、言葉で展開していく物語を映画にするのは相当気を遣わないとやっぱり面白くない。

ローマ法王の休日(2011年製作の映画)

3.5

アイドルである前に一人の女の子なのよ的な映画。
縦〜斜め、そしてシンメトリーの構図、群衆を捉えた俯瞰ショットがうまいこといってる。
読み上げられる名前が心地良いリズムとなって時間・空間を横断していく法
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好奇心(1971年製作の映画)

3.0

お話の下品さに映像がついてこれていないように思う。ド頭の募金を募って回るシーンはワクワクさせてくれたけど。あと終わり方も気持ち良かった。あとはホテルで隣の部屋に母親と不倫相手がやってきたのを寝たふりし>>続きを読む

レディ・ガイ(2016年製作の映画)

3.5

ミシェル・ロドリゲスの男装が一定の層に熱狂的な支持を得そう。

シェイクスピアのイラストがポンポンポンと3つ出てきたと思ったら医者連中がシェイクスピアの名前を出し、エドガー・アラン・ポーの名前を出した
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ミッシング(2024年製作の映画)

2.0

気合の入りまくった渾身の傑作。だけど私はきらい。

チャップリンの有名な「人生はナンタラ」を思い出すような、撮り方がされていると思った。
行方不明となった娘をいかなる手段を使ってでも探し出そうと奮闘す
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ラ・ヨローナ ~彷徨う女~(2018年製作の映画)

2.5

ご多分に漏れず『泣く女』と間違えて鑑賞。
画面左側の部屋は暖色の、右側は寒色の配色でその間をPTSD気味(誤用かもしれん)なオッサンにウロウロさせるレイアウトとかは美しいなと思わせるのも含めて、なんだ
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オクトパス(2000年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

太っちょCIAのヨチヨチした走り方が可愛くて私の推しに決定!と思ったらすぐ死んだ。
主人公CIAがキャスパーを初めて殴る場面で、瞳がキラッと光ったから、ヲトコとして覚醒したぜ!ってことなのかなと思った
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メイド・イン・ホンコン/香港製造 デジタル・リマスター版(1997年製作の映画)

3.0

ストップモーションとスローモーションと飛び降り少女のいかにもな淡い色味はダサかったけど、冒頭の乱闘追いかけっこと山頂(?)にあるスケールがデカすぎる墓地は良かった。

ヒート(1995年製作の映画)

4.5

若い頃のヴァル・キルマーってちょっとハーランドに似てない?

エンド・オブ・デイズ(1999年製作の映画)

3.5

車!ヘリ!飛び降りチェイス!
地下鉄で話しかけてきたキモオジに触れたら人形みたいになって割れるのけっこうビビった。クリスマスの飾りも同じように割れるのステキ。

ガブリエル・バーンが突き出された十字架
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茄子 スーツケースの渡り鳥(2009年製作の映画)

3.5

ぺぺが木に衝突した時に雨がドサっと落ちてくる描写が良い。

茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

4.0

これは傑作。たった46分の自転車レースで一人の男の人生を見せきる腕力と繊細さ。非常に上品な作品。ゴール手前のデッドヒート。

68キル(2017年製作の映画)

3.0

駐車された車2台を真横から撮ったカットと、兄貴のメコっていう感じの殺し方が好き。

王手(1991年製作の映画)

3.5

もうほとんど覚えてないのだけれど、傑作だったと思う。
赤井英和がボコられるのを遠景で撮ってるのが良かった気がする。

モンキーフィスト/猿拳(1979年製作の映画)

3.5

コミカルな人間の動きにまるでサイレント映画を観ているような愉しさがあった。
本作もバストショットくらいのカンフーアクションが非常に格好いい。今まで気にしてなかったけど、これがカンフー映画のお作法みたい
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アスファルト(2015年製作の映画)

4.0

めちゃめちゃ面白かった。全然知らない映画だったので、個人的にはかなりの掘り出し物。
わかりやすすぎる人物配置の住民投票、自転車に乗る若者とフィットネスバイクに乗る若者の対比、団地のエレベーターに乗って
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

綾野剛、堤真一の域に達していないか。コメディ演技がずっとキュート。
どことなく金の国の桃沢くんに雰囲気が似ている齋藤潤もキャワワ。
この二人のカップリングがたまらない。「カス」と評されたやべきょうすけ
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

3.0

『ブレックファスト・クラブ』みたいな理由で集められたふたりと水泳部ふたりによる『ブレックファスト・クラブ』とは微妙に異なる命題が議論されるワンシチュエーションドラマ。

水のないプールが舞台という空間
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新・片腕必殺剣(1971年製作の映画)

3.5

めちゃめちゃ面白かったけど、ピント送り会話にちょっとゲンナリ。極稀に編集が性急すぎるアクションシーンも見受けられた。
でも四肢を縛られて吊るされたまま腹を斬られる二刀流の壮絶な最期は見応えがあるし、好
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続・片腕必殺剣(1969年製作の映画)

3.5

1作目より好き。
宙吊りになって殺された男がくるくる回ると滴り落ちる血も円を描くってのが好き。
大量の屍の上を歩いていく俯瞰ショットをちゃんと挿し込むのも偉い。