このレビューはネタバレを含みます
映画を作るのって難しいんだな、としみじみ思った。
バイクがトラック2台に追われているド頭のチェイスシーン、唐突にパトカーがクラッシュするが、いったいどこから出てきたのかがよく分からなかった。もしかした>>続きを読む
普通のメロドラマだと思って観たら、冒頭、夢とはいえサーカスの舞台で馬に乗った女性が鞭でバシバシ打たれてスッポンポンになり、そのままサイケなトリップ映像になだれこんで驚愕した。
その後は色々思い出しなが>>続きを読む
画面に漲る格好良さが半端ない。
やたらディテールが細い拳銃を埋めるシーンのエクスタシー。
何の躊躇いもなく女を殴る男に笑っていると、縛られてホゲっとキャンキャン吠える白い犬ちゃんにカットが切り替わる茶>>続きを読む
格好良すぎて鼻血出た。病的なまでに拘り抜いた画面。出所後すぐに行われるタイマンは雑草と列車越しに撮られるように、格闘、乱闘、リンチは何か物を手前に置いて捉えられる。のだが、決してその限りではない軽やか>>続きを読む
ドワイヨンをやりたいのかな?あ、一瞬裏窓になった!それにしても映像が動かないな…。と、能動的に観ようとすればするほど虚しくなってくる2時間弱。虚無。自分のことを巨匠かなんかだと思っちゃってるっぽい。
人体自然発火!人体自然発火!
ジェニー・ライトを見つけてしまうシーンにあまりときめきを感じられなかったのが残念だが、発電所での適切なタイミングで挿入されるロングショットとか、明らかに気合入りまくってる>>続きを読む
機関車が車を吹き飛ばし、人を轢き殺し、停止した列車に追突する、映画というメディアの野蛮さに健全に魅入られた主人公。ジョン・フォードに被れるのも健全。母親が主役のキャンプ映画を編集している際には、自分が>>続きを読む
確かにバレエのシーンは映画の嘘を巧妙につきまくっていてアガる。特に本作で一番重要なカットであろうモイラ・シアラーが置かれた赤いトウシューズをノーハンドでスポッと履く瞬間に感動した。
本当に純粋に倫理観の欠片もなくてウケる。
ジャンプカットがマジで意味不明。
大人のブレックファスト・クラブになりかけてぼんやりと回避していく。こういう映画ってなんで最後に説教したがるんかね。言葉の力を信じてるの?
アライグマくんのお父さんスタイルで怒りを増幅させて人を殺しにかかる主人公。でもそれがキャラクターとして確立しているかというと最初だけ。
2010年前後に流行った手法の映画。よくもまあ恥ずかしげもなく2>>続きを読む
だいぶ序盤に披露される主人公の慟哭でもう萎えちゃった。
出来た夫婦との交流に泣いてしまったのだけれど、それは俺が弱ってるだけだと思う。
同じ動きをする集団、分かりやすい時計というモチーフ。その統制を自由に動き回る主人公が掻き乱す。
継ぎ接ぎゾンビの不憫さが愛おしい。勝手に作られておきながら、「君はメグじゃない」って突き放されるとか可哀想すぎる。それ以上に、実験目的の他にに作られた理由が何もない"指に目玉が取り付けられた奴"のまま>>続きを読む
はっきり心霊映画だった。さあ飛躍するぞと意気込んでからの畳み掛けが凄い。「気がついたら空を飛んでいた」の白石晃士味が嬉しい。あと、そもそもが作り物である悲劇が、実のところ何も解決も歴史改変もできていな>>続きを読む
作り手が「ここが面白がりポイントですよ!」と言っているところがちゃんと面白かったから、手堅く楽しめた。ただ、あまりにも意図通り過ぎて、それを一つひとつ挙げていくのはなんか恥ずかしい。
幼き日のベネデッ>>続きを読む
溝口みたいじゃないか。背を向ける、顔を背ける、視線を逸らす、それを追う、という動きが、しとやかに人物の感情の流れを可視化させている。
芯のない切り返しばかりの会話には「つまらない」という感想しか出てこなくてごめんだけど、赤と青の光に包まれた夜のドライブのぼんやりと静謐な時間は嫌いじゃない…けど、別に面白くはない。
期待してたものと違ったからつまらないって感想は最悪だと思うけど、やっぱり肉体の変容そのものの快楽とか、血みどろの大殺戮劇とかを見たいじゃないの。
人を喰ったような省略、ジャンプカットするぞするぞと思わせてただ部屋の電気を消すだけというユーモアに負けた。
ジャンプカット映画。
どのカードを出しても残高不足で使えないという描写で『ヒルビリー・エレジー』を思い出した。
民族的因習に囚われた親のせいで初体験がきゅうりになってしまった女性の悲劇。
迫りくる車に真正面から銃を向けるショットが格好良かったから良いんじゃないかな。
捕まるまでの間抜けな緊張感はとても楽しんだから良いんじゃないかな。
掘り下げようとする映画をなんの躊躇いもなくあらすじ紹介ダイジェストにした時、ああ、この映画に愛情はないんだな、と悲しい気持ちになった。
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ワンカット長回しで空間を紹介するにせよ、カットバックでエモーションを盛り上げるにせよ、特に芸のない反復にせよ、或いは劇伴や会話で緊張感やシリアスさを高めた末のオフビートなオチすら、全てが予定調和でなん>>続きを読む
オサレパワー全開のポップで平面的な画面をそれなりに楽しんでいたけど、お話のシリアス度が増していくにつれオサレパワーも萎んでいっちゃうのが残念なところ。こういうのって話がシリアスになればなるほどポップに>>続きを読む
ロバート・ロドリゲスではだいぶ上の方。ダラダラ会話がタランティーノっぽいなーと思ってたら脚本だったのね。
藤原竜也のわざとらしすぎる身のこなしに辟易するし、映像の快楽というより情報を出す順番の緻密さに腐心したり、結局言葉が話を展開していく様子にこれはハズレかなぁと思っていたけど、最後の最後の『デジャヴ』オ>>続きを読む
アホみたいに次から次へと衣装チェンジしたり、アホみたいに次から次へと深キョンが武器を取り出したり、めちゃめちゃ面白かった。"ちょっとマヌケなヒーローモノ"としても愛らしい。
本物と見紛うほどの陰惨な拷問も最高だが、市街地でゲリラ的に暗殺していくのが東映のヤクザ映画みたいで格好良かった。
室内劇の自然な人間の動きはそれなりに綺麗だしちゃんと楽しめたと思う。