ふくしんづけさんの映画レビュー・感想・評価

ふくしんづけ

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逃げた女(2019年製作の映画)

3.1

全編ほぼ、ワンシーンワンカットの長回しで構成される。
ひとつのシーンごとに、ズームインもしくはズームアップする箇所が必ずあるのだが、観ていてこれは余計だったように感じた。引きの構図、ロケーションは素晴
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.0

定期的に観たくなる。
監督の表現したかったことと、観客の求めていたことの剥離が激しかったのでしょう。
脚本の整合性より映像的な面白さを重視した作品。
映画をあまり観ない人には良さがわかりづらいかも。

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.4

フラストレーション溜まるなあ。
皆口論し合い怒鳴り合いっぱなし。話す気も聞く気もない人たち。
イケメン次男の誤魔化し笑いにまで不快感を覚える。なんだこの一家、まともじゃないのか。

まともってなんだ。
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アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)

3.3

会話が少なめのせいかモノローグが多い。
冷静に見るとAVのようなストーリーだが、女性的感覚の映像美と淡々とした高良健吾のナレで純文学的作品の雰囲気を醸し出している。熱帯魚がよいスパイスである。
ただ、
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ハロウィン(2018年製作の映画)

3.9

オリジナル作品へのリスペクトが感じられる作品。思わずにやりとさせられるオマージュのほか、マイケルの怪物性ばかり取り上げられていたリメイク版と違い、神出鬼没な幽霊性とが混在したキャラクターがちゃんと活か>>続きを読む

マローボーン家の掟(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

最近のホラーでこの手のオチは結構よくあると思うんだけど、毎回騙されちゃうんだよなぁ笑
そういえば町の人に姿見せてたの長男だけじゃんって。

ラストは思わずウルッときてしまう。
家族を守ろうとする長男の
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ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.5

人格さえも変えてしまう麻薬中毒。
家族に素直に助けて欲しいと言えない少年の気持ちは、ちょっとわかる気がした。

助けを受け入れようとしない者を、それでも家族は助けるべきだろうか。どこまで干渉して、どこ
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名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はうーん?と思ってしまうところがあったが、二回も観てファンムービーとしては難しいことを考えずに干渉できる良作エンターテイメントだと思った。

ミステリとしては微妙なところで、冒頭で起こる殺人事件は
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.8

車庫の描写がなかなかに好き。
白黒で淡々としてて、ウンコとかチンコとか、ちょっとパリゾーニっぽい。
恋人の男なかなかの胸糞悪さ。

終盤の海。何が起こってるか想像させながらも画面に映さず観客を焦らせ、
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

3.3

こういう踊って愛で解決!的なノリは本来あまり好きじゃないけど、人情味溢れるドラマで、クスッとくる場面もあって、綺麗に纏まっていたのでたまにはこういうのもいいねって感じ。
ただ長すぎるかなって印象なので
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ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

2.9

個人的にはあまり…
ムーンライトの方が断然好きだったかな

風景の捉え方とか、映像はやっぱり綺麗だけど、前作のような視覚的に面白味のあるシーンはあまりない。

こういう系の映画に慣れてしまったせいもあ
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

2.0

最近流行の「それ」と特殊シチュエーションものホラーからいろいろ引用して設定凝ってみたけど別に「それ」なんてのはいないしなにも来ませんでしたって映画。

説明しない映画は好きだが本作は説明不足というより
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.6

確かにアカデミー賞は好きそうだねって感じ。
これでもかというくらい繰り返しある嫌らしい差別の描写。性格の正反対なふたりの衝突、掛け合いによって緩和され、軽快に物語は進む。
変わり映えがあまりないように
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.5

消える。死ぬのではなくただ、消える。

消えるということに魅了されることがある。初めから存在しなかったように、誰にも目撃されず、日常の負債を捨て去り、他人からどこへ行ったんだろう、思いも寄らなかったと
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

4.0

ところどころでチャチさを感じてしまう部分はあるものの、癖になってしまう世界観だった。

いじめっ子たちに復讐していく爽快感とか楽しみ方はあるものの、この作品の最大の見所は複雑に絡まって悲劇へと発展して
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絞殺魔(1968年製作の映画)

4.4

ドキュメンタリー風と紹介されているが、一級品のエンタメとしてもよく出来ていると思った。

犠牲者たちの死体を直接映さず、奇妙な形に開脚させられた両足など、一部のみ映すことで想像掻き立てる演出、犠牲者の
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.0

ワンシチュエーションものながら緊迫感を持続させ、飽きさせない作りは見事だが、設定ありきな感じが強いためあまり乗り切れなかった。身も蓋も無いが、何度見ても面白い作品ではないと思う。
事件解決のため、暴走
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彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

4.0

個人的に青春映画はワイワイしてる感じのよりも、こういう静かで繊細な方が好み。
最後安易にどちらかと離別という形で終わらせなかったのが良かった。
同性、ハンディキャップのある者との恋に葛藤する描写がほと
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テルマ(2017年製作の映画)

3.2

静かで洗練された雰囲気は好みだが、この手のネタは若干使い古された感は否めない。
しかし、過去に弟を消してしまっていたという場面は秀逸。衝動的に発動してしまう力の恐ろしさ、家族という形の危うさ、どうしよ
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.9

田舎の閉塞感がよく表現された映画。
たったひとつの屋根の下での出来事なのに、同性愛を貫き通すことはこれほど難しいのだと思わされた。
人に暴力を与えるものはなにか、深い孤独に陥った時人はどうなってしまう
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巨神兵東京に現わる(2012年製作の映画)

4.0

なにか不気味なものが迫っていると感じさせる東京の街並みがいい。
若いながらも戦慄を煽るナレーションの言葉。
同じ内容でもっと長めのものも見たいと思いつつ、この短さだからいいというのもあるんだろうなぁ。

SF/ボディ・スナッチャー(1978年製作の映画)

4.2

思い浮かべただけでも影響を与えていそうな作品を何点か挙げることができる。
都会の街が、人が、昨日までと明らかになにか変わっている。そんな感覚を不気味に映像で表現することに成功している。
真っ暗な室内に
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小さな悪の華(1970年製作の映画)

4.0

悪の道に染まっていく少女たちを妖艶に描いた暗黒少女ムービー。
BGMがとても癖になる。
詩的で耽美的な映像が素晴らしい一方、少女たちの年齢を考えるとかなり危ういというか、アウトー!なシーンが結構あり、
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ヘルナイト(1981年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

わかりやすいほどにお約束を盛り込んだ時代性の強いスラッシャー映画。普通すぎて特筆するようなこともないかな?
ただ、首切断とか、来るぞ来るぞと思わせてやっぱり出たー、っていうところ、予想通りなんだけど演
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スラッグス(1987年製作の映画)

2.7

でかナメクジの気持ち悪さが抜群。こんなのが一匹でも庭先にいたら発狂する。似た系統のスクワームより強烈かも。
ただ、話の構成はあっちに軍配があがるかな。中盤でカップルが部屋に大量発生したナメクジに食い尽
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インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

3.6

淫乱・エンパイア(違うか)。
劇中劇で演じたのと同じ体験を数日後にした主人公が過去の出来事を目撃する過去と未来が交差する場面や、現実だと思って会話していたら撮影中だったことがわかるシークエンスはうおぉ
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ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間(1992年製作の映画)

4.3

とうとう鑑賞できた劇場版。これを見るためにドラマ版全部観たと言ってもいい。無論ドラマ版面白いです。

ローラ・パーマー殺人事件の真相に関しては、ドラマ版で言及されていた通りで、真相を知るというよりも、
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ジュリアン(2017年製作の映画)

3.7

予備知識からラストは「あれ?これで終わり?」と思ってしまったが、壊れた家族の関係を最後まで緊迫感たっぷりに描ききった傑作サスペンスだった。

父親の車に乗る場面において、シートベルトを締めるシーンが三
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サスペリア(2018年製作の映画)

3.2

アルジェントファンで、去年公開されたグァダニーノ監督の「君の名前で僕を呼んで」が好きだったので当然の如く鑑賞。

どぎつい色彩感覚。強引にねじ込んだようなゴブリン音楽。テクニカルな殺人描写。
オリジナ
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

3.1

初めて観たリンチ、「イレイザーヘッド」に一番雰囲気が近い。
病室乱入シーンや、駅で追い回されるところはまさに悪夢。地獄絵図。化け物かどうかは見た目では決まらない。
観終わった後、ラストはそういうことな
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狼男アメリカン(1981年製作の映画)

4.0

デイビッドは友人との旅の最中、荒野で獣に遭遇する。襲われたジャックは死に、デイビッドは間一髪生き延びるがその日を境に死んだ親友の幻影が見えるようになり、肉体にも変調が訪れる。
コメディタッチな恐怖演出
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マチルド、翼を広げ(2017年製作の映画)

3.6

割と過酷な現実を描きながらも、ポップな映像や色彩でファンシーな作風に仕上がっている。
どんなに白い目で見られても、実際どんなに馬鹿馬鹿しくても、一瞬一瞬を全力で生きるマチルドと母の姿が微笑ましい。
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MOST BEAUTIFUL ISLAND モースト・ビューティフル・アイランド(2017年製作の映画)

3.7

SAWのようなゴア描写、猟奇的なシーン目的で観るべきではない作品。紹介の時点でそういうのではないのは明らかだったと思うが…

前半の日常を淡々と描く描写がいい。ゴキブリのシーンは主人公の日常にゆっくり
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パニック・ルーム(2002年製作の映画)

3.6

B級サスペンスというイメージを持っていたが、フィンチャー監督を知ってから鑑賞。
オープニング映像に凝るフィンチャー節はこちらでも健在。
セブンと比べて角が取れ、やや無難に纏まっている感はあるものの、密
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